認知症の人が安心して暮らせるまち・北海道を目指して。
医療従事者の認知症対応力向上の促進
認知症の人が住み慣れた地域で希望に沿った生活ができ、自らの意向が十分に尊重されるよう、居宅、介護事業所・施設、医療機関において、必要な医療・介護の提供が可能となる体制整備を推進する必要があります。また、併存する身体疾患や精神疾患について、かかりつけ医や地域包括支援センター等が必要な医療機関につなぐことができるよう取組を推進することが重要です。 このため、良質な医療を担うことが人材を質・量の両面から確保できるよう研修事業が用意されています。
かかりつけ医の認知症対応力向上研修・認知症サポート医の養成研修
地域の中で認知症の人を支えていくためには、身近なかかりつけ医が認知症に対する対応力を高め、必要に応じて適切な医療機関につなぐことが重要であり、かかりつけ医の認知症対応力を向上させるための研修を実施し、また、初期集中支援チームのバックアップや、かかりつけ医の認知症診断等に関する相談役等の役割を担う認知症サポート医の養成を進めています。
かかりつけ医認知症対応力向上研修
北海道では、診療を通じて多くの高齢者と接する機会を有する「かかりつけ医」に対し、適切な認知症診療の知識・技術や認知症の人本人とその家族を支える知識と方法を周するための研修を実施することにより、各地域において、認知症の発症初期から状況に応じた認知症の人への支援体制の構築を図っています。
認知症サポート医養成研修
認知症のある人の診療に習熟し、かかりつけ医への助言その他の支援を行い、専門医療機関や認知症疾患医療センターを含めた専門医療機関、地域包括支援センター等との連携の推進役となる認知症サポート医を養成することにより、各地域において、認知症の発症初期から状況に応じて、医療と介護が一体となった認知症のある方への支援体制の構築が図られています。なお、認知症サポート医養成研修は、国立研究開発法人国立長寿医療研究センターが実施しており、北海道では、各(総合)振興局社会福祉課において、道内医療機関等(札幌市を除く)に勤務されている医師の受講申し込みを受け付けております。
認知症初期集中支援チーム
認知症初期集中支援チームは、医療・介護の専門職が家族の相談等により認知症が疑われる人や認知症の人及びその家族を訪問し、必要な医療や介護の導入・調整や、家族支援などの所為の支援を包括的・集中的に行い、自立生活のサポートを行うチームです。
令和4年度老人保健健康増進等事業(認知症初期集中支援推進事業のあり方に関する調査研究)
認知症疾患医療センター
北海道では、各地域において認知症の人とその家族を支援する体制を構築するため、医療機関相互や医療と介護の連携の推進役である認知症疾患医療センターを指定しています(札幌市内を除く)。
認知症疾患医療センター未整備圏域の医療機関の方へ
道では、地域の認知症医療提供体制の中核として、認知症の鑑別診断や急性期治療、専門医療相談を行う「認知症疾患医療センター」を全ての二次医療圏域に設置するという方針に基づき、現在、全21の二次医療圏域のうち、14医療圏域において24の医療機関を指定しています。
今後、認知症患者の増加が見込まれる中、道内のどの地域に住んでいても認知症に関する専門医療の提供を受けることができるよう、道としては、7つの未整備圏域においても認知症疾患医療センターの整備を進めたいと考えております。つきましては、未整備圏域の医療機関におかれまして、認知症疾患医療センターの指定に関してご関心がございましたら、以下の連絡先までお気軽にお問い合わせいただきますよう、よろしくお願いいたします。
【本件に関するお問い合わせ先】北海道保健福祉部福祉局高齢者保健福祉課(地域支援係)
電話番号:011-204-5275
アルツハイマー型認知症の新しい治療薬について
抗Aβ薬はアルツハイマー病の脳内に蓄積する病因タンパク質(アミロイドβタンパク質)を除去し、認知機能低下の進行を抑制することが示された点滴治療薬ですが、早期アルツハイマー患者が使用できる治療薬であり、厚生労働省の最適使用推進ガイドラインに従い、詳細な検査と正確な診断、病状や副作用について患者さんや介護者(ご家族等)の注意深い観察、密な定期通院が必要とされています。
アルツハイマー病による認知症が軽度である時期、および、アルツハイマー病による軽度認知障害の方が治療対象となり、検査(脳脊髄液検査又はアミロイドPET検査)によりアミロイドβが溜まっていることを明らかにする必要があります。
抗アミロイドβ (Aβ) 抗体薬治療までの手順概要 (PDF 58.4KB)
新たにアルツハイマー病・抗アミロイドβ抗体薬治療の実施体制が整った施設は、道庁(保健福祉部福祉局高齢者保健福祉課)宛てに連絡票を提出ください。