知事定例記者会見
- 日時/令和7年7月31日(木)15:00~15:58
- 場所/記者会見室
- 記者数/14名(テレビカメラ1台)
会見項目
知事からの話題
- カムチャツカ半島付近の地震に伴う津波警報の発令について
- 北海道宿泊税に係る総務大臣同意について
記者からの質問
- カムチャツカ半島付近の地震に伴う津波警報の発令について(1)
- カムチャツカ半島付近の地震に伴う津波警報の発令について(2)
- カムチャツカ半島付近の地震に伴う津波警報の発令について(3)
- カムチャツカ半島付近の地震に伴う津波警報の発令について(4)
- カムチャツカ半島付近の地震に伴う津波警報の発令について(5)
- カムチャツカ半島付近の地震に伴う津波警報の発令について(6)
- 宿泊税について
- 泊発電所3号機について(1)
- 泊発電所3号機について(2)
- 泊発電所3号機について(3)
- 江差高等看護学院について
知事からの話題
カムチャツカ半島付近の地震に伴う津波警報の発令について
私からは二点、お話しさせていただきます。
一点目でございますけれども、津波に伴う対応であります。道では、カムチャツカ半島付近で発生した地震に伴い、昨日、9時40分に、太平洋沿岸に津波警報が発表されたことを受けまして、災害対策連絡本部を設置し、SNSによる外国人の方々を含めた避難の呼びかけ、ライフラインや交通に関する情報発信をホームページで行ったほか、安全確保のため国などと連携して、道路の通行規制を実施し、さらには現場で対応にあたっている市町村に対しては、避難所の支援ニーズの把握を行うなどの対応にあたってきたところでございます。
昨日20時、津波警報または津波注意報が発表された69市町村に災害救助法を適用し、国や道で避難所運営費用の負担を行うこととしたところでございます。北海道の太平洋沿岸に発表されていた津波警報は、昨日20時45分、津波注意報に切り替えられ、本日午前10時45分にはオホーツク海沿岸と日本海北部沿岸に出されていた津波注意報が解除されたところでございます。本日14時現在でありますが、避難所を設けているのは、3町となっており、避難された方々全員がご自宅などに戻られている状況でございます。こういったことなど、日常生活を取り戻しつつある状況でありますが、太平洋沿岸には津波注意報がいまだ継続している状況にあります。
本日、昼頃に行われた気象庁の会見では、今日夕方頃に、状況を見て解除について判断を行うことで見解が示されているところであります。太平洋沿岸にお住まいの道民の皆さまにおかれましては、海の中や、海岸付近は危険ですので、海の中にいる方は直ちに海から上がって、海岸から離れていただくということをお願いいたします。また潮の流れが速い状態が続いておりますので、津波注意報が解除されるまで、海に入ったり、海岸に近付いたりしないようにお願いいたします。
今回、36市町村が避難指示を発令いたしました。40市町村で最大406カ所の避難所が設置されました。これら市町村では避難所の開設、避難者の受け入れ、また、避難所の暑さ対策などさまざまな対応に追われる中、道におきましても、振興局を通じて各市町村の避難者数の情報収集をはじめとして、状況把握に努めてまいりましたが、その確認に時間を要したことなど、被害状況の取りまとめには課題があったと受け止めています。
道としては、本庁、振興局はもとより市町村も含め、早急に今回の対応の振り返りも行い、得られた課題や教訓を、防災計画マニュアル等に反映するなど、災害対応の充実強化が図られるよう取り組んでまいりたいと考えております。現時点で、注意報がいまだ継続していますので、まずはそのことにしっかり万全を期していきたいと思います。
北海道宿泊税に係る総務大臣同意について
二点目は宿泊税でございます。
本日、北海道宿泊税について、総務大臣から同意をいただきました。道としては宿泊税の導入を検討する市町村と協議を行ってきた中で、倶知安町の定率制と道の段階的定額制の両立を図っていくための税制度のあり方を、倶知安町とともに検討を重ねてきたところでございます。また、道議会におきましても、さまざまな観点からご議論をいただいてまいりました。そうした中で、このたび、倶知安町宿泊税とともに、総務省から同意をいただきました。一つの区切りがついたと感じているところでございます。あらためて、関係の皆さまに対して、心から感謝を申し上げたいと思います。
このたびの総務大臣の同意を受けまして、道では宿泊税の目的や制度の内容について、道民の皆さまをはじめとする方々に、分かりやすくお知らせするため、本日から新しく宿泊税のホームページを公開するとともに、宿泊税の導入を予定している市町村、宿泊事業者団体などに対し、本日の同意につきましては、速やかに情報を共有させていただいたところでございます。
今後、令和8年4月1日の円滑な宿泊税導入に向けて、関係する市町村などとも連携して、道民の皆さまをはじめとする、宿泊者などに対する周知・広報、宿泊事業者のシステム改修などへの支援を行うとともに、特別徴収義務者となる宿泊事業者に対する徴収事務に関する説明会、徴収委任を行う市町村との同意書作成手続きなど、所要の準備を進めてまいります。
また宿泊税による使途についてでありますけれども、各振興局において、宿泊税による施策の検討に向けた地域意見交換会を5月から7月にかけて開催し、市町村や観光関係事業者の方々にご意見を伺ってまいりました。今後、意見交換でいただきましたご意見を整理した上で、道内市町村や関係の皆さまからのご意見も伺いながら、「宿泊税の充当施策の基本的な考え方」の骨子を秋頃までに作成して、道議会でのご議論を通じて、使途の具体化に向け、検討を深めてまいります。
道としては今後、宿泊者の満足度、利便性を高める取り組み、広域周遊型の北海道観光の特性を踏まえた施策などを行って、北海道を旅行される皆さまにとって、魅力を一層高めることでさらに多くの旅行者を呼び込み、地域における消費を増加させるといった、地域経済と観光振興の好循環を生み出す、世界が評価する「観光立国北海道」の実現を目指して取り組んでまいりたいと考えております。今後ともよろしくお願い申し上げます。
私からは以上です。
記者からの質問
(北海道新聞)
災害の関係で伺います。先ほど、知事の説明の中にもありましたけれども、被害状況の取りまとめと把握のところに課題があったというようなお話ですけれども、具体的にどのような部分で課題があったと認識されていますか。
(知事)
今回、令和3年度に現在の防災情報システムが導入されました。それ以降、要は避難所開設数ですとか避難者数など(の把握)を、このシステムを運用して取り組んでまいったところでありますけれども、これまで最大の避難所開設数は、令和4年8月の大雨の時でありまして、その時は19の市町で最大53カ所、避難者の方は369人という状況でありましたけれども、今回につきましては、36の市町で避難指示を発令いたしまして、40の市町で最大406カ所の避難所が開設されました。一時、約3万5千人の方々が避難されたところでございます。
そういう状況の中で、市町村においては避難所の開設、避難者の受け入れ、避難所の暑さ対策などさまざまな対応に追われていたという状況であります。
道においても、振興局を通じて各市町村の避難者の方の数の確認を行うなど、情報収集や状況の把握に努めてきたのですけれども、その確認に時間を要したことなど、被害状況の取りまとめに、課題があったということであります。
これは、各市町村がシステム入力をしていただく形になるのですけれども、避難者3万5千人の受け入れをするということを懸命にやっていただいて、こちらも問い合わせをして、避難状況を確認していたのですけれども、簡単に言うとそのシステムの人数と、実態の人数が変動してもいくのですけれども、そこの状況の乖離が出てしまったと。これは、多少出ることはやむを得ないと思うのですが、避難所の開設に皆さん全力を注いでいたということがあるのだろうと思いますので、入力がなかなか(追いついていなかったのではないか)。ただこれは全体を把握する上で課題があるとも思っていまして、本庁、振興局、そして市町村も含めて、ご協力もいただきながら、今回の対応の振り返りというものを早急に行って、被害情報の取りまとめ手順の再確認を行って、改めるべき点は改めて、迅速かつ的確に情報の発信が行われるように、取り組んでいければなと考えています。
(北海道新聞)
関連して、昨晩、災害救助法の適用を決定されたと思います。今回、災害救助法適用を決めた理由と根拠というのをあらためて教えてください。
(知事)
適用をすることによって、市町村が負担を負うところを、国や道で、避難所運営費用の負担を行うことができるという状況であります。今回、かなり広範にわたって法適用を求めて、各県が対応されている中で、本道においても、先ほど申し上げたように、多くの地域で、避難所開設などを行っていますから、この部分の財政的負担については、われわれ道、そして国がそこをしっかり行っていくという判断から、対応していくということです。
(北海道新聞)
多くの町で避難所を開設したということをもって適用を決めたということも、一つ理由だと思うのですけれども、われわれに開示される被害状況のまとめとかだと、昨日、この災害救助法を適用した段階では、道としてはまだ、最大の避難所の開設数と避難者数を把握できていなかったと思うのですけれども、それでも救助法を適用したというのは、政策決定の過程としてちょっと適切なのかどうか、というのはちょっと疑わしいところもあると思うのですけれど、そのあたりについてはどう考えていますか。
(知事)
そこは先ほど言ったように、システムと実態の乖離というところは、適切に対応しなければいけないと思っておりますが、それぞれ振興局単位において、各市町村と管内の皆さんと連携をとらせていただく中で、把握していた数字もあります。これは私も市長をやっていましたから、やはり目の前にいる避難されている方々に全力で避難所で対応する。このことをやはり基礎自治体として、対応されていたというところがあるので、そこは聞き取りとか、いろいろな形でサポートしながら、その数字を、実態に近い形で把握していくということも大事ですし、また、今回のケースだけではなくて、あらゆる最大の災害のパターンがありますので、その全体像を適切に把握する観点からも、このシステムが導入されていますので、そこもやはりあらためてご理解もいただきながら、できるだけ市町村は、とにかく目の前の課題に集中されていますので、道としてサポートをしながら、そこをしっかり把握して、判断していくということが重要だと思っています。あれだけ広範に対応しているということをもって、適用するということ自体は、私は必要な判断だったと思っています。
(北海道新聞)
確認ですけれども、知事おっしゃるように目の前に避難者の方がいたら、まずはやはり、避難者の方のサポートを優先するというのは、そのとおりだと思っていまして、ただ一方で、システム入力がなかなか追いつかなかった状況があるのかなと思うのですけれども、今のお話だと、道としては昨日の段階でシステム入力と、実際の避難所に来られている避難者数というものの乖離があるというのは、もう把握されていたということですかね。
(知事)
はい、それは把握していました。ですから、振興局のほうでは、本当に市町村もお忙しい中ではありましたけれども、把握できる範囲で数字の把握の努力をしていただいて、本部を開催させていただいていますので、その中で、システムとの乖離も説明しながら、対応させていただいたというのが、昨日の実態です。ですから、そこはやはり乖離が少ないほうがいいわけですので。ただやはり、その状況、状況に応じて限られたマンパワーの中で、とにかく人命最優先ということで、対応していくということも一方で重要なので、そことのバランスも考えながら、やはり現場で葛藤されている市町村のご意見をしっかり聞きながら、対応していくのが大切かなと思っています。
(北海道新聞)
今回の手順の見直しと再確認と、あと検証というか、振り返りをするという話ですけれども、これはいつ頃までにというお考えはありますか。
(知事)
まず、今申し上げたのは、速やかにやりたいと思います。災害というのはいつ起こるかわかりません。しかも今、まだ注意喚起しています。また同様の地震、それに伴う津波、そういったものも発生する可能性も専門家などによると、やはり1週間程度はそういったリスクもあるのではないか、という指摘もありますので、速やかに確認できることはやっていくと。
ただ一方で全体の検証には、一定の時間がかかるという属性のものもあると思うので、そこはある意味では整理しながら、まずは対応できるものはしっかりやる、時間がかかることはこういうことがあるから、ここはしっかり丁寧にやっていこう、そういったところを整理して、やっていきたいと思います。ただ、今まだ注意報が出ているので、そこにまずは万全を期すということが重要でありますので、それも併せて、今日は指示をしていくというところです。
(NHK)
今の質問と関連して、まずいくつかあるのですけれど、今のシステムの話ってこれはLアラートとの話という理解でいいですか。
(知事)
そうです。
(NHK)
あれは道内だけではなくて、多分、全国的なシステム運用。
(知事)
そうです。
(NHK)
だから、今おっしゃったように、確かに実際の入力と現地での対応をどうするかというのは、全国的な課題なのかなとちょっと思いましたけれど。
その上で、今のシステム入力の話とは別に、まさにまだ注意報を継続している中ではありますけれども、昨日、1日私も振り返って、いくつか課題について知事の認識を伺いたいと思っていまして、一つはいわゆる警報が発令された際に、例えば釧路市とか苫小牧市とか、あと函館市とかでも確かそうだったと思うのですけれども、いわゆる車での避難による渋滞というのが各地で起きていました。これって別に今回のその津波避難に限らず、例えば、古くはというか過去を振り返ってみると、例えば福島第一原発の事故の際も、車の渋滞が大きな問題になりましたし、昨日、規制委員会では泊原発の合格ということもありましたけれども、いわゆる避難に際する車の渋滞という、今回発生した課題について、知事としてどのように受け止めていらっしゃるか、もしお考えがあればまずお伺いできればと思います。
(知事)
市町村においては、今ご質問にあったような過去の経験なども踏まえて、津波避難計画というものを策定していまして、その中で、例えば原則、徒歩で避難しましょうということで、例えば高齢者の方とか、障がいのある方だとか、そういった徒歩での避難が困難な場合については、やはり自動車で避難せざるを得ないと、ある意味ではそういった方を優先することが大切だということで、ルールというか、方針を決めているところです。ただ一方で今回、現実としては、渋滞なども発生しているというのが現状であり、課題でもあると思っています。今、質問いただいたような自治体とは、われわれもその課題認識を共有させていただいています。ですので、実際、今回の注意報が出ていますので、まずはそこをしっかりやるのですけれども、発生した地域の状況をまずお伺いすることと、あと、現実に今、いろいろな情報、データなどもあります。例えば、どこでどの時間帯に渋滞が発生していたのかとか、そういった情報なども、今の時代は分かるわけですから、専門家の派遣ですとか、技術的助言も行いながら、今回の件をしっかり検証し、また、原則、徒歩でという避難について、あらためて、皆さんにご理解、ご協力をいただく努力をするなど、課題を認識した上で、しっかり関係機関と連携して、振り返り、対応していくということをしていかなければならないと思っています。
(NHK)
今のご発言の中で一応、一点確認なのですけれど、今は原則、徒歩で避難というまさにその計画というものが、今回の幸いにして大きな被害自体はなかったわけですけれども、なかなかやはりいざ急に警報になったという場合に、いくらこの制度を周知しても、人間心理の部分でいうと、なかなか徒歩で避難してくださいって難しい部分もあるような気がしていまして、例えば車で避難する場合のやり方を、考え直す必要があったりとかもするのではないかな、という気もしますがその辺は今、何かどういう考えをお持ちですか。
(知事)
そこは重要な課題認識だとは思います。ただやはり、災害、また津波は、直ちに避難していただくことが重要であります。その中では、やはり自動車で移動すること以外の代替手段がなかなか難しい高齢者の方や障がいのある方、そういった方を優先していくということもある一方で必要なところでもありますので、今回起きた事例を踏まえて、どういったところで渋滞が発生して、より課題が顕在化したのかということを、やはり分析しながら、今まではなかなかこう、一般論的な中で、みんなとお話ししてきましたけれども、今回の件で生じた具体的な事例なども共有しながら、どうやればより多くの皆さんが円滑に避難できるのかということを考える上では、大切な情報でもあると思うので、そこは専門家のご助言などもいただきながら、検討していくことが大事かなと思います。
(NHK)
併せて、同じ避難の具体的な話で恐縮なのですけれども、先ほど言及もありました避難所での暑さ対策というのが、去年の能登半島地震だと、寒さのほうの、いわゆる対策の課題があったわけですけれど、今回その暑さ対策という面で言えば、道内でも避難所に避難した方ですとか、実際に車の中で避難した人の中でも熱中症の疑いで搬送されているというケースが出てきています。この暑さ対策については、例えば避難所に設定されている体育館とかでいうと、やはり文科省の調査とかでも、エアコンの設置率がやはり北海道も含めてですけれど、低い状況にあったりという部分も課題としてあるかと思いますけれども、この避難所での暑さ対策について、例えば現状の課題認識ですとか、今後国に対する何か求めたいこととか、何かありましたらお願いできればと思います。
(知事)
これは、北海道においては、特に厳冬期の複合災害ということで、重点的に対策を講じてきたところがあります。一方で、夏は比較的、本州と比較した場合にでありますけれども、暑さ対策という意味では、環境がやはり脆弱なところがあるとか、今、ご承知のとおり非常に夏が暑くなっていますので、酷暑の対策が重要になっています。さまざまな施設の新設などにあたっては、公共施設においても、そういった対策を踏まえた中でのエアコンの設置や、酷暑への対応がとられつつあるのですけれども、今回、特に避難するにあたっては、暑い中で、そういった環境がありましたので、この点についても、地域特性を十分配慮した補助・交付金の制度の運用をはじめとした措置を、国に要望していかなければならないと思っています。今年度までとなっている時限的に措置されている「緊急防災・減災事業債」というのがあるので、まずこの既存の時限措置を延長してくれということを、具体には要望していきたいと思っています。ですので、北海道というとやはり積雪寒冷という状況の中での複合災害でございましたけれども、さらにこの暑さ対策にあっては、こういった国の制度もやはり時限的措置から延長していただいて、環境対応できるような支援を求めていきたいと思っています。
(NHK)
一応、個人的に気になった部分があったのですけれど、今回、今日まで3回にわたって道でも災害対策本部が開催されましたけれども、実際にアナウンスがあった時間よりも大幅に遅れての開催という形もありました。その中には、おそらくですけれど、今、お話のあったようにシステム入力等の齟齬の部分での情報を整理する時間があったかとは思うのですけれども、この辺のいわゆる、何て言うのですかね、実際の運用部分での課題について、遅れてしまった要因などについて現時点で何かもしありましたら、お考えをお聞かせください。
(知事)
連絡本部などについては、遅滞なく設置させていただいております。注意報が発令された場合に第1(非常配備)体制、また、警報に移行した時点で第2(非常配備)体制に移行し、またその2分後に必要な指示も私から行い、直ちに連絡本部会議を開催するようにということで対応しておりますので、その点については、遅滞なく対応しているところです。ただ一方で、先ほど申し上げたようなかなり広範に、さらに大規模な形で避難所が設置運営される中での課題は率直にあったと思いますので、そういった改善すべき点をしっかり改善しながら、とにかく道民の皆さんの命を守ることは、行政上の最大の役割として、やっていかなければならないと思いますので、そこは今後とも気を引き締めて、対応していきたいと思います。
(読売新聞)
今の質問に関連して、システムと実態の乖離というところを、具体的にどういうことが起きているから乖離になっているのかというのを知りたいのですけど。実態の数の把握というのは、振興局が聞き取りとかで聞いていた数字があって、それとシステムに自治体が入力してもらう数字が違っていたと、そういう意味でよかったですか。
(知事)
そうです。そういったこともあったということで、先ほど説明させていただいたところです。(事務方から)補足があればお願いします。
(総務部危機対策局長)
危機対策局です。ただいまのご質問ですが、そのとおりでございまして、今現在、市町村の避難所の開設状況ですとか、避難者数は道の防災情報システムに入力することによって、道庁本庁で吸い上げて集計するという仕組みになってございますが、実際に市町村が入力した数値と、振興局の担当者がその後、時点時点で把握している数値が、今回異なる部分があったということで、実態の数字と乖離があったというところでございます。
(読売新聞)
システムに自治体のほうが入力するのが遅れたということなのかな。その理由とかというのはこれから検証しますよという話ですか。
(知事)
全ての市町村が同様の状況の中で数字の違いが出たかどうかというのは、今の時点で申し上げることは難しいのですけれども、要は振興局のほうは、それぞれ個別に時点時点でお伺いしていたのです。一定の地点では、要は、時点時点で聞いていたほうがかなり大きな数字でしたので、そういう意味では入力がなかなか、もしかしたら追いついていなかったというところもあったのではないかと推察するのですけれども、それぞれ多くの自治体が(避難所を)開設しましたので、それぞれの一つ一つの市町村がどういう事情の中で、数字に違いが生じていたのかについては、まだ、正確に聞き取りを行ってないので、そういったことが推測されるというところかなとは思います。
(読売新聞)
こういう災害が起きた時のその全体的なマニュアルとしては、自治体はシステムに入力することになっているのですか。
(知事)
そうです。
(読売新聞)
逆に言うと振興局が自治体に時点時点の数字を聞いたというのは、ちょっとマニュアル外の対応だったということなのですかね。
(知事)
要は、われわれはいろいろな災害時において、リエゾンを派遣したりとか、やはり市町村も目の前の避難されている方だとか、災害対応を本当に懸命にやられていますので、こちらのほうから何か報告を待つというだけではなくて、やはりお困りごとがないかとか、あとは、どういう状況の変化があるかとかは、プッシュ型で確認させていただいています。それは、聞くこと自体もご負担になるというのもあるのですけれども、ただやはりわれわれとして、現地の状況を把握した中で、いろいろと必要な支援とかを行うこともありますので、そういったことをやらせていただいている中で、現実的には違いがあったと。ですから、市町村もそれぞれしっかり理由があると思いますので、一概に誰がどうだということは、なかなかここで申し上げるべきではないと思うのですが、いずれにしても課題があったのは事実なので、そこをしっかり分析して対応していくということが大切だと思っています。
(読売新聞)
この最終的に、今回の災害で避難した人の全体像を道庁として把握したのは、結局いつになるのですかね。
(総務部危機対策局長)
昨日、夕方の本部員会議でも、数字の乖離について、実態が振興局の報告であったわけでございますが、その後、大至急精査を行いまして、本日朝に出した被害報で、実態の乖離をできるだけない形で報告させていただいたところでございます。
(読売新聞)
それはつまり、今日の7時の段階で、道庁として全体像を把握したという理解で良いのですかね。
(総務部危機対策局長)
はい。昨日の本部員会議の後すぐ、実態把握に乗り出しまして、被害報として整理したものが朝7時の段階の被害報でございます。
(読売新聞)
結局、夜の段階でようやく把握したということで良いですかね。
(総務部危機対策局長)
はい、そうです。
(読売新聞)
それは大体でいいのですけど、何時ぐらいになったかとかは分かりますか。
(総務部危機対策局長)
各振興局に、今回40市町村で避難所が開設されておりましたので、やはり一定の時間がかかります。昨日の本部員会議の後、大至急振興局に指示しまして、夜にかけて市町村の状況も確認しながら、システムに入力している数字の精査もしながら、作業していたというところでございます。
(読売新聞)
やったことを聞いているのではなくて、具体的に道庁として把握できたのはいつなのですかというのを聞いているのですけど。
(広報広聴課長)
事務的な話になりますので、会見後にご説明させていただきます。
(毎日新聞)
関連する質問なのですけれども、まず、情報を吸い上げる項目は、どういうふうに定められていたのかというのをちょっと確認したいのですけれども。というのは、夕方の会議の時に、資料をいただいたものに避難指示の対象自治体数とか、すごくベーシックな情報も載っていなくて、伺ったところ、そのホームページと合っているのですか、ということもちょっとすぐにお答えいただけなかったのですが。
(広報広聴課長)
細かい部分なので、あとでまとめて危機対策課のほうからご説明するので、もしどうしても知事にということがございましたら、その部分でいただければと思います。
(毎日新聞)
人的被害の項目についても、ちょっとあれなのですけれども、事務的な部分は後でお答えいただくとして、昨日の実態として、人的被害の把握が少し遅かったのではないかというところが、避難者数という数字とも、場合によっては、さらに重要な数字になってくるのかなとも思うのですけれども、例えば、厚岸町で骨折されて、結局、重症認定になった方の状況が、ホワイトボードには13時とかの段階で書き込まれているのは私、見たのですけれども、資料とかで、結局、対策本部が認知したのが17時以降、もっと遅くになっていたと思うのですよね。そういう実態が、もし、今回よりもっと大きな災害が起きた時に、その重症者の状況を、そんなにラグがあるくらい把握できてないというのは、すごい大きな問題につながりかねないと思うのですけれども、そういう状況についてちょっと人的被害の把握も遅かったというところについて、どういうふうに考えられるかというのも。
(知事)
その人的被害の把握は、まさに人命最優先で、この災害対応などはあたらなければならないということでありますので、各市町村、警察、消防をはじめとして、そこはしっかり地域において対応しています。この数字を取りまとめることも重要ですけれども、そういった方を、いち早く病院に搬送したりだとか、また今回の場合は、いわゆる津波警報に関連する形での、そういった状況であるかどうかというものを整理するには、一定の時間がかかるなどの状況もあると思っていますので、とにかく怪我をされている方がいれば、治療が必要な場合は適切に医療機関に搬送する、意識不明者がいれば、そこは確認をしながら、治療行為が必要な場合は適切に対応する。そういったことをまずは、最優先すべきであると思っています。その上で、数字も把握することも当然重要ですので、そこは遅滞なくやるべきだと思っていますが、今、具体的に出た事例について(事務方から)何か補足があれば。
(総務部危機対策局長)
危機対策局です。ただいまのご指摘でございますけれども、これもわれわれの実態把握に課題があったということで受け止めておりまして、この点も含めて、振り返りを行って、改めるべき点は改めていきたいと思います。
(毎日新聞)
プッシュ型の道からの確認ということも、自治体に電話をかけて、その後ご確認されているのは、私、隣で拝見していたので、「できるんだ、そういうふうに」と思ったのですけれども、そういうこともマニュアルとかに、場合によっては、そう対応するというのを書いてあったりとかするのですかね。
(総務部危機対策局長)
被害情報の把握につきましては、道で把握したものを市町村にも確認して、被害情報として整理するということになっておりましたけれども、今回その部分、われわれも避難者数の把握とかで手間取った部分もございまして、率直に課題として受け止めております。
(朝日新聞)
私からも状況把握の課題について重ねてで恐縮ですが、一点伺いたいのですが、システムの側の課題や問題というのは特になかったのでしょうか。現時点で、使い勝手も含めて、何か課題のようなものが挙がっているのであれば、その点を確認させていただきたいのですが。
(総務部危機対策局長)
今回システムに何かトラブルがあったとか、問題があったということではないと認識しております。先ほどからご説明していますとおり、実態把握と市町村段階の入力に齟齬があったというところで、その辺は課題として受け止めて、改善策を講じてまいりたいと思っております。
(読売新聞)
今の追加で、人的被害の状況の把握というのもシステムを通じてやっているものなのですかね。
(総務部危機対策局長)
そのとおりでございます。市町村において、災害による人的被害ということで確認いただきましたら、システムに入力していただくということでやっております。
(読売新聞)
ちなみになのですけれども、今日この後というのは、どのタイミングで説明いただけますか。
(広報広聴課長)
会見後、速やかにご説明できますか。
(総務部危機対策局長)
対応させていただきます。
(広報広聴課長)
残っていただいて、ご説明させていただきたいと思います。
(北海道新聞)
津波ではなくて宿泊税のほうで教えてください。先ほど知事からもありましたとおり、今日の2時ぐらいに総務大臣の同意を得られたという状況で、2026年の4月の導入を目指していらっしゃいます。当初、周知期間は1年間を想定していましたけれども、残り半年ちょっとという状況で、1年を確保できないと、半年余りという状況になりました。使い道は意見交換会でもさまざまな意見が出るなど、非常に注目が高い状況です。時間がない中で使い道の具体化、どのように取り組んでいくのか教えてください。
(知事)
令和8年4月の円滑な導入に向けて、同意後速やかに取り組みが開始できるようにということで、道民の皆さまをはじめとする宿泊者の皆さまに対する周知・広報については、あらかじめ所要の準備について進めてきたというところでございまして、今後の取り組みとしては、ホームページ、SNS、動画サイト、テレビCMの活用のほか、道内外空港、JR主要駅、さらにはフェリーターミナルなどでのポスター、デジタル広告の活用、さまざまな媒体を用いて、幅広い周知・広報を進めていきたいと考えております。また、導入予定市町村とも連携を図りながら、効果的かつ効率的に情報が行き渡るように、取り組んでいきたいと考えております。使い道などについては、先ほど秋頃にということでお話しさせていただきました。皆さまから大変貴重なご意見をいただいているところでございますので、そういっためどの中で、しっかり議会で議論いただけるように、使途の具体化に向けての検討を深めていきたいと考えています。
(北海道新聞)
今後、徴収事務を担う宿泊事業者向けの説明会や、システム改修の補助の手続きも行われる予定です。導入時のトラブルを防ぐためには、いずれも早期の説明・整備が必要かなと考えます。それぞれいつ頃までに開始したいとお考えなのか、現時点でのお考えを教えてください。
(知事)
具体の日程感は(どうですか)。
(経済部観光振興課観光事業担当課長)
観光局でございます。システム改修につきましては、今、所要の準備を進めているところでございまして、できるだけ速やかに、皆さまに周知できるように取り組んでいるところでございます。近日中には、皆さまにも周知できるように取り組んでまいります。それから徴収事務の説明会につきましても、本日同意をいただいたというところでございまして、そちらにつきましても、今調整しているところでございまして、できるだけ速やかに、行っていきたいと思っております。また、日にちが決まりましたら、ホームページ等でお知らせしたいと思います。
(北海道新聞)
昨日、泊原発3号機が原子力規制委員会の再稼働審査に正式に合格しました。審査が約12年の長期にわたって行われたわけですけれども、正式合格を受けた知事の受け止めをお願いいたします。
(知事)
昨日でありますけれども、原子力規制委員会において、泊発電所3号機の設置変更許可が決定されました。規制委において、新規制基準に適合しているとの、最終的な判断が示されたと考えております。今後についても、規制委による「設計及び工事計画認可」、「保安規定変更認可の審査」が継続するわけでありますので、北海道電力においては、引き続き、審査に、真摯に対応いただきたいと考えております。
(北海道新聞)
正式合格が出たので、今後、国のほうから、道のほうにも、地元同意の要請というのが来ることになりますけれども、現時点でその再稼働の是非についての知事のお考えと、要請があった後、どのようなプロセスで検討を進めていくのか、またその上で、どのような課題があると認識されているのかについてお願いします。
(知事)
再稼働に向けては、先行県においては、国から理解要請が行われた後、住民の皆さまを対象とした説明会の開催、関係自治体からの意見聴取などを経た上で、地元知事が再稼働の是非を判断するといったプロセスになっていると承知しているところであります。
今後、泊発電所に関して、国から理解要請が行われた場合には、先行県の事例も参考にしながら、道議会でのご議論などを踏まえて、適切に対応していきたいと考えています。
(毎日新聞)
まず確認なのですけれども、経産省からその正式合格の通知と地元同意の要請というのは、まだ受けてないということでよろしかったですか。
(知事)
はい。
(毎日新聞)
要請もまだ受けていないということでしょうか。
(知事)
はい。
(毎日新聞)
今後、同意の是非の判断のプロセスが始まっていくと思うのですけれども、2027年早期の再稼働を目指している状況で、知事としてはいつ判断を下そうとか、いつまでに考えをまとめようとかって期限は切る予定はありますか。
(知事)
それは今の時点でありません。
(毎日新聞)
今の時点では、期限を区切る予定はない。
(知事)
はい。まだ何ら理解要請なども行われてきてないわけであります。適切に対応したいと考えています。
(毎日新聞)
北電は年内に電気料金の値下げ幅の試算も示しますと、この前言及しましたけれども、そういう値下げ幅、つまり道民への還元の状況とかも判断において重視したいというか、知事としては関心があるポイントになりますか。
(知事)
その点については、道民の皆さまの関心の高い事項だと思いますので、そこは注視してまいりたいと考えています。
(毎日新聞)
今回の地元同意の範囲について伺いたいのですけれども、政府としては、北海道と4町村を対象にする考えとなっていますが、そもそもその同意の範囲をもう少し広めてほしいというような、周辺自治体の声もずっとあったと思うのですが、この4町村と道という範囲は、まず適切かどうかというのは知事の個人的な考えとしてはいかがですか。
(知事)
地元同意の範囲については、何ら国から今の時点で示されてないと認識しています。
(毎日新聞)
ラピダスの関連でもお伺いしたいのですけれども、まず必要な電力を賄うのに、再稼働が欠かせないというような見方も一部ありますけれども、一応、誘致した知事のお立場として、ラピダスの稼働に必要な電力源を用意するという責任も、もしかしたらあるのかと思うのですけれども、ラピダスの体制を支えるという観点からして、再稼働をどういうふうに捉えていらっしゃるかお答えいただけますか。
(知事)
ラピダス社を視察された際に、武藤経済産業大臣が発言されていますけども、「ラピダス工場の量産開始に伴って、北海道内の電力需要が増加をしても、必要な供給力は確保できる見込みであって、電力の安定供給自体に支障はない」と発言していると承知しています。
(毎日新聞)
その発言に知事も同意というか、同じように受け止めてるということでよろしいですか。
(知事)
当然そうなのではないでしょうか。
(毎日新聞)
これに関連して、昨日、正式合格が発表されて、ただ要請など道に届いてないというところで難しいこともあったかもしれないのですけれども、道民に広く影響する話題なので、その日に知事の意見というか、コメントが出されることも必要だったかなと思うのですけれども、昨日、コメントは結局出されなかったということで、その対応についてどのような判断でそういう形になったかご説明いただけますか。
(知事)
そこは先ほど申し上げたように規制委においては、新規制基準に適合しているとの最終的な判断が示されたということだと考えておりますが、理解要請など、または北海道電力からまだ説明もいただいていない状況でもありますから、この会見で皆さんからご質問も今いただいて、お答えをさせていただいていますので、現時点での考えについては、これまでも度々ご説明させていただいておりますし、その内容と全く変わりはないので、その点、このような対応で適切だと考えています。
(毎日新聞)
昨日、まさに津波が津波警報で来るのではないかという、実際来ている状況の中で、原発の再稼働というのは、結構皆さん敏感に心配されるような注目の話題にも余計なったという状況も踏まえて、これまでの意見と変わらないのであれば、なおさら同じような形で一度出すことも可能だったのかなと思うのですけれども、それでも1日遅れというか、今日の対応で問題ないと判断されたということでしょうか。
(知事)
問題ないと思います。私はやはり人命最優先で、連絡本部を設置して、道民の皆さまの命を守る、この対応に全力を注ぐということが大事だと思いますし、記者の方からご質問いただければ、それはしっかり担当部局で対応するということは、常に変わらないわけでありますので、そこは適切だと思っています。
(日本経済新聞)
今の他社さんの質問のところで、念のためお聞きしたいのですけども、再稼働の是非を判断される際には、ラピダスによる電力需要の拡大というのは考慮されるのでしょうか。
(知事)
皆さんどういう趣旨でご質問されているのか分かりませんけれども、ラピダス社の進出に当たっては、当然電力量を確保した上で、建設、量産に向けてプロジェクトを今進めています。そのことは理解いただいていますでしょうか。
(日本経済新聞)
それは、原発の再稼働があるかないかによらず、既に確保できているということで誘致しているということですね。
(知事)
そうではなかったら、建物を建てないのではないですか。
(日本経済新聞)
ではその前提の上で、再稼働の是非を考える時というのは、ラピダスによる電力需要拡大というのは、今回は考慮されないということでいいのでしょうか。
(知事)
何を質問されているのか分からないのですけれども、ラピダスの工場というのは必要な電力を考えて、確保できるという下で工事をして、量産に向け、取り組みを進めているのです。ですから、原発の再稼働というものを何か前提とした中で、着工して、行っているわけではないので、そこは理解した上でご質問いただいたほうがいいのかなと思います。
(日本経済新聞)
その上で、是非を判断する時というのは、他にどういうことを判断の要素として考慮されていきますか。
(知事)
そこは先ほど申し上げたように、先行県のプロセスなどがありますので、そういった状況も踏まえて、道議会でのご議論なども踏まえて適切に対応していきたいと考えております。
(日本経済新聞)
ラピダスはちょっと関係ないとして、電力需要というのももちろん要素の一つにはなってくるのでしょうか。電力需要がどうなっているかというそういう状況も、判断の要素にはなるのでしょうか。
(知事)
そこは、さまざまなことを踏まえた中で総合的に考えていくことだとは思いますが、まずは今、最終的な判断が示されたという状況です。理解要請もない、電力会社からも説明がまだない状況ですから、今申し上げた以上のことは、申し上げることはできません。
(HTB)
時間ない中で恐縮なのですけれども、地域医療について少し質問をさせてください。先日、江差高等看護学院でオープンキャンパスがありました。今年の入学者数は5人ということで、全体的に見ても120人定員の学校に15人しか学生がいないような状況になっております。現在の学生確保の状況を知事はどのように受け止めていらっしゃるのか、また、江差高看の果たすべき役割をどのように認識していて、現在の状況に対し、今後どのように対応していくのか知事のご認識をお伺いします。
(知事)
入学者の減少については、近年の地域における若年人口の減少、そして学生の大学志向の高まりなど、さまざまな要因が影響していると考えているところでございます。マスコミの皆さまにも取り上げていただいて感謝申し上げるところでありますが、江差高看においても、積極的に高校の訪問ですとか、地域の関係団体と連携したオープンキャンパスの開催などに加えて、昨年度から、学生の皆さん、そして保護者の方々などを対象としたWEB説明会の開催などの学院のPRにも取り組んでいるところでございまして、引き続き、新入生の確保に向け、取り組んでまいりたいと考えています。
(HTB)
パワハラ問題の長期化は、影響の一つと考えていらっしゃいますか。
(知事)
現在係争中の件についてはコメントを控えたいと思いますけれども、今申し上げた江差高看では、積極的なさまざまな取り組みをしておりますので、その点、新入生の確保に向けて、われわれとしてもしっかりと取り組んでいきたいと考えています。
(HTB)
最後に一点だけお伺いします。江差だけではなくて、全道的に、特に地方部で看護学校の閉校というのが相次いでいます。地域の病院では看護師不足も年々深刻になっていて、話を聞くとやむを得ず病棟を閉鎖するような地方の病院もありました。学校がなくなったら、看護師不足というのはより深刻化することになると思うのですけれども、江差だけではなくて、全道的に地方部で看護学校の閉校が相次いでいるということに対して、知事はどのように受け止めていらっしゃるのかということと、道立ではないのでどこまで支援をしていくのかということもありますけれども、地域医療の未来を左右する重要な問題だと思うのですけれども、道として何か今後、対策ですとか、支援などをしていくような考えはございますでしょうか。
(知事)
これは地域の医療を支える医師、看護師、コ・メディカルの皆さんもそうですけれども、今、人口減少の中で、とりわけその確保に、より困難性があるというところは、これは全国共通の課題であります。学生の皆さんにそういった進路選択をしていただくための、ある意味では医療人材を確保するための、命を守る、そういう重要な仕事であるということも関係団体の皆さんと連携して、訴えさせていただいております。また、潜在看護師の皆さん、資格はあるけれども、なかなか復職機会がないという方々につきましても、できるだけ現場に復帰しやすい、そういう環境への支援を行っていくなど、あらゆる手段、方策を取りながら、人材確保に取り組んでいかなければならないと考えています。今、北海道でいうと、そういう医療人材の偏在が、やはり課題になっています。北海道全体だと全国平均を少し上回るような状況なのですが、やはり札幌などにその人材偏在があるというところが課題でもありますので、札医大も道の中でありますけれども、そういう地域医療を守っていくための取り組みは、今後もしっかり取り組んでいかなければならないと思っています。
この文章については、読みやすいよう、重複した言葉づかい、明らかな言い直しなどを整理し作成しています。(文責 広報広聴課)