知事定例記者会見(令和元年8月30日)

知事定例記者会見

  • 日時/令和元年8月30日(金) 14:30~15:24
  • 場所/記者会見室
  • 記者数/22名(テレビカメラ1台)

記者会見風景

知事顔写真

会見項目

知事からの話題

  1. 「ほっかいどう応援団会議」について
  2. 旅行需要喚起に向けた緊急対策について
  3. ANAグループによるウポポイ(民族共生象徴空間)のPRについて
  4. 北海道立北の森づくり専門学院オープンキャンパス及び学校説明会について

記者からの質問

  1. 北海道外国人相談センターについて
  2. 道内7空港の一括民間委託について
  3. 観光振興に係る新たな財源確保について(1)
  4. 観光振興に係る新たな財源確保について(2)
  5. 令和2年度以降の幌延深地層研究計画(案)について
  6. 胆振東部地震の応急仮設住宅について
  7. 埼玉県知事選挙について(1)
  8. 「ほっかいどう応援団会議」について(1)
  9. 災害不明者等の氏名公表について
  10. 新千歳空港の発着枠拡大に向けた対応について
  11. 「ほっかいどう応援団会議」について(2)
  12. 「さっぽろレインボープライド」への参加要請について
  13. 「ほっかいどう応援団会議」について(3)
  14. 「ほっかいどう応援団会議」について(4)
  15. 埼玉県知事選挙について(2)

知事からの話題

「ほっかいどう応援団会議」について

 私から4点、話題提供させていただきたいと思います。
 まず1点目、「ほっかいどう応援団会議」についてであります。
 私の公約であります「ほっかいどう応援団会議」について、かねてから、9月をめどに立ち上げる予定ということでご説明をさせていただいてきたところでありますけれども、このたび、そのキックオフイベントとなります「ほっかいどう応援セミナー」を9月26日木曜日に、東京都において開催するとともに、同日、ポータルサイトを開設することといたしましたのでお知らせさせていただきます。お手元に資料をお配りしておりますが、「ほっかいどう応援セミナー」は、本道にゆかりのある企業や団体の皆さまを対象にいたしまして、北海道の魅力や応援を求める具体的な取り組みをご紹介するとともに、「ほっかいどう応援団会議」への参加を直接呼び掛ける場として、開催するものであります。
 今後、各企業や団体の皆さまに対してこのセミナーのご案内をさせていただくこととなりますけれども、より多くの方々に「ほっかいどう応援団会議」を知っていただきまして、応援の輪を広げていただくために、ロゴとキャッチフレーズを作成いたしましたので、併せて発表させていただきたいと思います。
 このフリップでございますけれども、まずはロゴ、こちらをご覧いただきたいと思います。北海道の「北」という文字をロゴにあしらったものでございまして、北海道ということが一目で分かっていただけるシンプルかつ力強い表現にさせていただいたわけです。このロゴなのですけれども、応援を意味するエールという文字が隠されているということでありまして、ちょっとこれ分かりますかね。この応援を意味するエール。エールという文字が隠されています。これは、応援団の皆さまからのエールが「北」を、北海道を形作るということで、こういった思いを込めさせていただいたものになっています。こうやって見ると分かると思うのですけれど、このロゴを使用させていただきますので、この「北」には今の思いが込められているということでご紹介をさせていただきます。
 そして、最後でございますけれども、こちら「エールを北のチカラに。」ということで、これがキャッチフレーズです。先ほどご覧いただきましたロゴ、そしてこのキャッチフレーズ、こちらを活用して、これから「ほっかいどう応援団会議」、またセミナーに向けてPRをしっかりしていきたいなと思っています。
 キャッチフレーズを通して、応援していただくことが本道の活性化につながるというメッセージを、一人でも多くの皆さんに届けたいと、そして、北海道が活性化することが、日本が活性化することなのだという私の思いがございますので、全国の方々にぜひ北海道にエール、応援をいただけたらと思っております。
 なお、先ほど申し上げましたけれども、今後、9月26日のキックオフに向けた「ほっかいどう応援セミナー」への参加につきまして、企業や団体の皆さまにご案内をさせていただくことを予定しておりまして、報道各社の皆さまにおかれましては、積極的に広報にご協力をいただければ大変ありがたいと思っております。
 これが1点目です。

旅行需要喚起に向けた緊急対策について

 2点目でありますけれども、旅行需要喚起に向けた緊急対策についてです。
 本日でございますけれども、前年度の外国人来道者数が公表になっているところですけれども、韓国からのお客さまが、外国人来道者数の1位という状況でございます。
 その減少や秋の予約の落ち込みなどによりまして、観光業界に影響が出始めているところであります。
 また、航空路線についても9月以降、大韓航空をはじめ、韓国の航空会社の路線の一部
減便や運休が予定されているところです。こうしたことから、旅行需要喚起に向けた緊急対策として、「秋の北海道観光キャンペーン」を9月中旬から直ちに開始して、11月まで期間を設定して行うということにいたしました。
 内容でございますけれども、まず、海外向けでありますが、道内観光事業者が造成いたしました特別旅行商品を、観光振興機構が取りまとめ、中国などをターゲットにしたオンライントラベルエージェントサイトに掲載いたしまして、北海道観光のプロモーションと誘客の加速化を図るということ。また、航空路線の拡大に向けて、エアラインセールスの強化などによりまして、誘致活動も併せて取り組み、そして、国際航空便の増便や新規路線開設につなげるということを、海外向けの活動として行っていきます。
 次に、国内向けでございますけれども、こちらについてはシニア層とそのご家族の皆さまをターゲットといたしまして、平日に楽しむ温泉や食、温泉は全国一あるわけですけれども、温泉や食などをテーマといたしました特別旅行商品、こちらを造成いたしまして、新聞広告やホームページなどによるPRを行わせていただいて、誘客の加速化を図っていくということを考えています。今回の対策は、冒頭申し上げましたけれども、観光業界に影響が出始めているという状況であり、観光事業者の皆さんも危機感を持っているわけでございまして、そういった観光事業者の皆さんと一体となって、取り組むということを考えています。
 民間の多くの力を取り入れることによって、高い事業効果をしっかり上げていきたいと思っています。
 報道各社の皆さまにおかれましては、旅行需要拡大に向けまして、この緊急対策「秋の北海道観光キャンペーン」、こちらについての周知にご協力をお願いしたいと思います。

ANAグループによるウポポイ(民族共生象徴空間)のPRについて

 次でございますけれども、ANAグループによるウポポイ(民族共生象徴空間)のPRについてであります。こちらも資料をお配りしていますが、2020年4月24日に白老町に開設されますウポポイ、民族共生象徴空間の一般公開に向けまして、道では民間企業や団体等で構成いたします官民応援ネットワークの皆さまのご協力をいただきながら、ウポポイのPR活動を実施してきているところですけれども、このたび、その応援ネットワークの構成員でもありますANAグループのご協力をいただきまして、お手元に配付させていただきました資料のとおり、新たに四つのPR活動を実施していただきます。
 一つ目でございますが、機内Wi-Fiのコンテンツ等として、ウポポイのPR動画を国内線、国際線それぞれ2カ月間、航空機内で初めて搭載していただけるということであります。
 二つ目は、ANAのウェブサイトで9月6日から、「夢にあふれる北海道へ」と題して、ウポポイと縄文遺跡群のPRページを開設してくださるということでございます。
 そして三つ目は、ANAオープンゴルフトーナメントでのウポポイと縄文遺跡群のPRブース、こちらを設置していただきます。
 最後になりますけれども、道内5路線での「イランカラプテ~君に逢えてよかった~」の機内放送を、オープン150日前カウントダウンといたしまして、11月26日から開設日まで実施をしていただけるということであります。
 今後もさまざまな方々のご協力をいただきながら、オール北海道でこのウポポイのPRを加速させていきたいと思っております。

北海道立北の森づくり専門学院オープンキャンパス及び学校説明会について

 次が話題提供の最後でございますが、北海道立北の森づくり専門学院オープンキャンパス及び学校説明会ということであります。
 令和2年4月に開校いたします道立北の森づくり専門学院、略称北森カレッジについては、10月より1期生の募集を開始いたします。多くの方に受験いただきますように、明日、旭川市でオープンキャンパスを、9月には北見市、札幌市、帯広市で学校説明会を順次開催させていただきます。オープンキャンパスと説明会では、参加する方々に伐採作業などの林業の現場も実際にご覧いただきまして、北森カレッジの魅力を体感していただく予定であります。
 また、道では北森カレッジのシンボルマークを作成いたしました。このシンボルマークは、北海道の広大な森林と100年先の森林づくりという学院の教育理念を再現したものです。(配付資料に記載しておりますとおり、)北森カレッジのシンボルマークと、赤文字で書いてあるものでございます。右上に伸びる3本のラインがあるかと思うのですが、これが地域、産官学、学院がオール北海道で結束して学生を支援し、学生が成長し飛躍していくという思いが込められておりまして、今後、北森カレッジのPRにも活用していく考えであります。
 以上4点でございますけれども、私から話題提供させていただきました。

記者からの質問

(北海道新聞)
 北海道外国人相談センターについてお聞きします。
 相談センターが昨日、道庁別館に開設されましたけれども、札幌市も年内に道庁近くに同様の機能を持つ相談窓口の開設を予定しているということで、ちょっと非効率なのではないかという指摘もあります。今後、効率的な運営に向けてどう取り組むか教えてください。

(知事)
 まず、北海道外国人相談センターについて、(こうした窓口が)今までなかったのですね。新たに設置するという部分で言うと、日本で2番目の設置ということになるわけですけれども、この設置については、北海道と札幌市がそれぞれ立ち上げるということで、そのことに対して、また国の応援などもあるという形であります。ご質問にありましたとおり、札幌市がこれから立ち上げるのですけれども、札幌市では、札幌市内在住の方がご相談の対象ということでありまして、北海道というのは(道内)全部が対象になるのですね。まずは、そういう状況があります。そして、札幌市では年内に整備するということでありますけれども、私も就任してこういう状況になるということを知ったものですから、秋元札幌市長にも二重行政のような形でセンター運営を進めることがどうなのかということについて、お話もさせていただいた中で、札幌市としても、そういう形でやっていくことは望んでいないという共通の認識を持ったところなのですね。
 とはいえ、それぞれまず今までなかったものを立ち上げさせていただいて、今まで相談する場所がなかったものですから、相談を受けながらそのノウハウというものをしっかり共有させていただいて、大事なのは、相談者の目線ですよね。われわれ、行政サイドの目線というよりは、相談者の目線でどういった形でやることが最も一番望ましいのかということを、しっかり札幌市と検討、相談しながら進めていくことが重要ではないかと思います。
 まずは、今までなかったものを新しくそれぞれが作って、昨日もすぐに相談を受けていましたので、そういう状況でいろんな相談がこれから積み重なっていくと思いますし、札幌市の開設状況などを見ながら、そういった相談者の目線に立った形で、今後相談しながら進めたいと思っています。

(STV)
 2点ほどお伺いしたいことがありまして、まず、今日、新千歳空港の国際線(ターミナルビル)がリニューアルオープンしたわけなのですけれども、近々、民営化に向けても特定目的会社が設立されるということですが、知事として、この新たな新千歳空港、民営化を含めて、これをどのように活用して北海道を活性化していきたいのか、あらためてお願いします。

(知事)
 この一括民間委託を通じた本道の活性化ということで、私は「大北海道空港」、マルチゲートウェイエアポートということで、その考え方について、先日、政策の柱として進めていきたい旨、話をさせていただいたところであります。
 道では、空港一括民間委託に先立ちまして、2018年3月に「北海道航空ネットワークビジョン」を策定しているところです。その中で、地域と一体となった戦略的な空港間連携という視点の中で、空港一括民間委託を、ビジョンの目指す姿を実現するための推進エンジンということで位置付けをしたわけです。その施策の柱として「大北海道空港」、マルチゲートウェイエアポートということで、私が思いを対外的に発信させていただいたところでありますが、道としては、新たに設立されるSPC(空港運営事業者)との連携によりまして、北海道全体の航空ネットワークの充実強化を図るために、北海道航空振興基金を活用した各種事業を展開いたします。
 それとともに、複数空港一体での効果的なエアポートセールスや、世界に向けた北海道全体の魅力の発信など、道内一括民間委託、それ以外の空港も含めた道内13空港全体の航空ネットワークの構築を図る取り組みを、空港の一括民間委託を契機とし、さらに加速して、本道経済の活性化にもつなげていきたいと考えているところです。

(STV)
 ありがとうございます。ではもう1点なのですが、先日札幌市のほうで、宿泊税を含む観光目的税の具体的な検討を、来月5日から始めるということが出まして、道のほうでも検討を進められていると思うのですが、今後のあらためてスケジュール感と、あと懸念されたのは二重課税の話で、今後札幌市とどのように協議を進めていくのか、あらためてお願いします。

(知事)
 札幌市の宿泊税の検討でございますけれども、札幌市以外も宿泊税を検討している、また検討をするかもしれないというところがありまして、道内においては、本年11月から宿泊税の徴収を始める倶知安町のほかに、今お話のありました札幌市など複数の市町村が宿泊税などを検討しているところです。道としては、法定外目的税の導入については、市町村と課題認識を共有させていただきまして、丁寧に調整していきたいと考えておりますことから、現在具体的な検討を進めている市町村に、その考え方などについて伺っているところであります。今後は、税の使い道や課税対象などについてお示ししながら、市町村との調整を行いまして、スケジュール感としては、年内をめどに一定の方向性を示すように努めてまいりたいと考えています。

(北海道新聞)
 今の観光税の関係なのですけれども、年内をめどに一定の方向性を定めていきたいということですけれども、来年多くの観光客が来道する東京オリンピックがあります。観光税の運用をするに当たり、こうした大きなイベントであるとか、来道観光客数が増えるようなタイミングというのは、必ずしもこだわらないということになりますでしょうか。

(知事)
 まずは、一定の方向性を年内に出していくことに力を注いでいきたいと思います。

(北海道新聞)
 札幌市の話なのですけれども、宿泊税を導入する方針ということで、札幌市の場合、宿泊客の多くは札幌市民ではないと考えられることも背景にあると思われます。一方で、仮に道も宿泊税を導入するとなると、道内各地を観光で訪れる道民からも徴収することになります。この辺りの交通整理については、どのように考えていますでしょうか。

(知事)
 札幌市が検討している状況にあり、われわれとしては、税の使い道や課税対象などについてお示ししながら調整していくということであります。また、道民の皆さまに対する課税や、課税対象となる方々が混在するといいますか、違うのではないかというお話もあるかもしれませんけれども、道といたしましては、道外や、海外からの観光客の皆さまにも当然ご負担をいただくわけでございますが、道民の皆さまにも、観光地づくりにご協力をいただきたいとも思います。税制におきまして、公平、中立、簡素といった原則がありまして、国の通知や過去の事例に照らしても、道民の皆さまに対しても等しく課税をしていくということが基本的には道としての課税の考え方でありますので、導入を検討している、札幌市をはじめとする市町村の状況についてもしっかりと確認させていただき、われわれとしては、使い道や課税対象についてお示しをしながら、いつまでも議論しているということにもなりませんので、年内をめどに一定の方向性を示して、議論を前進させていきたいと思っています。

(北海道新聞)
 複数の自治体が観光税を検討していると思いますけれども、そういった自治体であるとか、関係する観光事業者と直接何かやりとりするような機会を設ける、情報共有、情報発信するという考えは今の段階ではありますでしょうか。

(知事)
 今現在も具体的に検討を始めている市町村の皆さまから、お考えなどを伺っている状況であります。また、観光関連の事業者の方々からもそういった聞き取りなどを並行して行っているところであります。また、われわれとして新たな課税について、最近検討をスタートさせたわけではないのでありまして、検討の積み重ねというものも踏まえながら考えていくことになると思います。当然新しい方向性を打ち出す中において、必要な情報提供や必要な意見交換というものも行っていかなければならないと思います。

(北海道新聞)
 もう1点、別の話なのですけれども、幌延町の深地層研究センターが今月、道と幌延町に提出した新しい研究計画案について伺います。この計画案を巡っては、今後、三者協定の当事者による確認会議が開かれると聞いておりますけれども、確認会議の開催時期についてはいつ頃になりそうでしょうか。また、その会議の結果を踏まえて、道として研究計画案についての判断を下すタイミングというのは、いつまでに必要と考えていますでしょうか。

(知事)
 確認会議のお話がございましたけれども、三者協定に基づいて、協定の履行状況を確認するということで、幌延深地層研究の確認会議の開催について合意し、現在、会議で専門的な助言をいただきます大学教授の方々などについて、専門家の人選などを進めており、準備が整い次第、確認会議を開催するということで、今のところ考えているところです。

(北海道新聞)
 道としての判断は、確認会議の結論を踏まえてということになるかと思うのですが、道としての判断というのは、いつ頃までに。

(知事)
 確認会議の開催については準備が整い次第ということで、今、進めているところでございますので、当然のことながら今ご質問にありましたとおり、確認会議でその内容を、道として専門家等も入っていただいた中で確認をした後に、そういった判断に当然なってきますので、そういった意味では現在明確なスケジュールとして、いついつということを申し上げることができない状況ということです。

(北海道新聞)
 計画を作った深地層研究センターの側は、今回の新しい計画案について、本年度内にまとめたいという意向を示していると思うのですけれども、道の判断のタイミングによっては、年度をまたぐなどという場合、新計画案に道の意向を反映させられないのではないかということも考えられるのですが、その点についてはどのように考えますでしょうか。

(知事)
 当然、内容について今、確認会議の中で、専門家の皆さまなどを人選した上で確認する段階でありますから、それは向こうの都合であると思いますけれども、われわれとしてはやるべきことをしっかりやらなければ、それを進めるということになりませんから、しっかりといついつまでにやらなければいけないという、それもあるかもしれませんが、われわれとしてはしっかりやるべきことをやって、その確認をしていきたいと思っています。

(読売新聞)
 北海道(胆振東部)地震の関係で、間もなく地震から1年を迎えます。いまだに仮設住宅で暮らされている方々も多いと思うのですけれども、その仮設住宅の入居期限というのは原則2年となっていて、特定非常災害に指定されていない北海道地震の場合、仮にその入居期限を延長しようとすると、道の判断であったり、補強の工事が必要になったりすると思います。入居期限の延長の可能性というものについて知事、現時点でどのようにお考えか教えてください。
   
(知事)
 私も被災3町にお伺いした中で、応急仮設住宅に入居されております方々とも意見交換などもさせていただきましたし、各首長や、3町の皆さんともお話をさせていただく中で、応急仮設住宅の入居期限についてのお話もありました。今もなお、応急仮設住宅において不安を抱えながら生活をされている方々が数多くいらっしゃいます。一方で、災害救助法に基づく供与期間が、今お話にあったように2年間というところです。当然のことながら、まず目指すべきことというのは2年間という供与期間の終了までに、応急仮設ですから、恒久的な住まいが確保できるように全力を挙げて3町と取り組んでいくということであります。まずは、そういったことをしっかり目指して取り組みを進めていくわけでございますけれども、困難な状況が生じた場合には、しっかり地元3町の皆さんとお話をさせていただいた中で、被災された皆さんに寄り添った対応というものをしっかり熟慮していくことになるのだろうと思います。

(読売新聞)
 入居者にとっては、1年後の自分の住まいがはっきり見えないという中で不安に思うところだと思うのですけれども、いつ頃めどとか、決定したいとかという考えはありますでしょうか。

(知事)
 確かに入居者の皆さまのそういう不安に対して、しっかりお応えしていく必要があると思います。今入居されている皆さまに対しまして、今後のご意向といいますか、いろんな形で調査を今、各町において行っているとお伺いしているところでありますので、そういった声をしっかりと受け止めながら、今後について考えていくことになるのかと思います。

(HTB)
 先日、投開票された埼玉県知事選挙について伺います。野党の支援を受けた大野元裕さんが当選しましたが、知事の出身地でもありますけれども、感想をお願いいたします。

(知事)
 確かに私の出身地でありますけれども、選挙結果については各候補、今回の場合も、何人も候補者が立候補しておりますけども、その政策やその人柄、政治情勢などについて有権者の皆さんが総合的に判断をされたという、その結果としてこのような形になったのではないかと受け止めております。

(HTB)
 選挙戦では、北海道知事選で鈴木知事を支援していた上田(埼玉県)知事が大野候補を支援する一方で、鈴木知事は青島候補のホームページに応援のビデオメッセージを寄せられていたと思うのですが、青島候補を応援された理由というのはどういうところにあるのでしょうか。

(知事)
 先ほどお話をさせていただきましたけれども、私は今、北海道知事としてこの記者会見に臨んでいるところでありますので、個人的なそういった考え方を言うのはあれかもしれませんけれども、先ほど申し上げたような、有権者の皆さんが総合的に判断をした結果でございますので、そう受け止めるということかと思います。

(NHK)
 (ほっかいどう)応援団会議について、北海道にゆかりや思いのある企業や団体にご参加いただくということなのですが、今のところ言えるような団体や企業がありましたらお知らせいただきたいというのが一つと、今これから参加してみようかと考えていらっしゃる企業や団体があると思いますので、そこに向けたメッセージを知事からあらためてお聞かせいただけますでしょうか。

(知事)
 今、これは本当に多くの方に趣旨に賛同いただいている状況がございまして、100件程度ですかね、今後申し込みもあるかと思いますけれども、企業や団体の方からいただいています。今日も先ほど、ポテトチップスのカルビーの伊藤CEOが北海道のポテトチップスの新しい商品の話をしに来られた時に、「ぜひこれ入ってください」と言ったら、「分かりました」とおっしゃっていましたから。
 例えば、カルビーの話ではないのですけれども、道産の食材を使って加工している工場はいろんなところに多くありますけれども、本社としては東京にありますということで、仮に北海道での生産が持続的に、また発展的に、例えば一次産業の農林水産業などもしっかり行われないと、確かに本社は東京にあるのですけれども、しっかりお客さまに商品をお届けすることができないという企業は、実際私は結構あると思っていまして、そういった皆さんにご参加いただきたいと思っているのですが、今、企業版ふるさと納税の議論も、(企業の税負担の軽減割合を)9割控除1割負担の方向で政府としても進めていこうと。これはまさに私が主張してきた方向性で議論が進んでおりますので、そういった形でご支援をいただくなど、お互いウィンウィンの話だと思うのですね、そういった事例というのは。ですから、そういった具体的なお話などもしながら、北海道を愛し、北海道を応援してくださる皆さまに、これからもどんどん、どしどし参加いただけるように私自身がトップセールスをして、多くの方に賛同いただけるように頑張りたいと思っています。

(朝日新聞)
 先ほど、胆振東部地震から1年がもう近づいているという話がありましたけれども、その関連でいろんな、前回といいますか、昨年の問題点があったと思うのですが、その中の一つにいわゆる亡くなった方の氏名公表の件があったかと思います。道であるとか、それぞれの被災地であるとか、あるいは道警であるとか、ちょっと多少混乱が生じたということもあって、今回、京都アニメーションの件でも、いろいろこの氏名公表に至るまで紆余(うよ)曲折があったということもありました。
 ちょっと古い話になりますけれども、先日の全国知事会議の中で、他の都道府県でもやっぱり同じような悩みを抱えていて、例えば国の統一基準が何かあると良いねという話があって、それは知事も大変良い話だというふうに、当日おっしゃっていたと思うのですけれども、ただ、現時点で国というのはなかなかちょっと、今のところそういう動きはなさそうだという中で、胆振東部がもうじき1年ということになりますので、あれだけの経験ですので、それを活かすような形のことも考えて、例えば北海道ルールみたいな形でその氏名公表についての基準を全国に先駆けて行うとか、何かそういったようなことは何かお考えなどありますでしょうか。

(知事)
 災害不明者等の氏名公表について、私も全国知事会での議論もそうですけれども、都道府県によっても扱いが本当に異なっている状況で、また道においては基礎自治体である市町村によるご家族の皆さまに対する意向確認などを踏まえた判断を尊重して、公表するかどうかということなのですけれども、ただ、これは私は、特に災害時に皆さんが関心を持たれるのは、やはり安否不明者の氏名公表については、私は捜索などに有益なこともあるのではないかと思うのです。それと、これは道民目線といいますか、一般的な感覚として、例えば北海道に住んでいるのだけれども、自分の親は北海道ではないところに住んでいる、またその逆の場合も当然あると思いますし、北海道の場合も、例えばお父さんお母さんが北海道にいて、去年の地震があって、その本州に住んでいる子どもたちが大丈夫かなって思ったというのが一般的な感覚としてあって、私も一人の人間として、親と今、離れてこちらにいるわけですけれども、そういう心配はあると思うのです。そういった安否不明の部分については、ご家族にとって、一番の関心事だと思いますので、そういった部分では有益な場合もあるのではないかなとは考えているところです。
 また、これは先ほど市町村によるご家族の意向確認だとお話もしましたし、都道府県ごとにまた違いますという話もしたのですが、災害というのは区域ごとに起こるかというとそうではなくて、やはり市町村を当然またがったり、県域を越えたりとか、そういった災害が発生するということが普通なわけでありますので、そういう意味では、当然、被災者の皆さんのプライバシー保護の観点、法律等によるその根拠を明確にした上で、国がしっかり統一の基準を定めることが重要だということはあるのですが、実際に基準を定めるまでに、そういう事態が発生をしたときどうするのだということを考えると、私は安否不明者の氏名公表などについては、有益な場合があるのであれば、そこはそういう考えも一つあるのかなと思うところであります。いずれにしても、本筋から言えば、全国知事会として要望しているとおり全国統一のものが作られるべきだと私は思います。ただ、いつ何時発生するか分かりませんから、そういうことを考えると、道民の皆さんというか、ご家族の皆さんに、効果、有益性があるかどうかということもやはり考える必要があるのかと思います。

(読売新聞)
 外国人来道者数500万人の目標達成と、あと道内7空港の一括民営化に関連した質問なのですが、やはり二次交通の拡充と、一部報道で出ましたが、地上業務の支援スタッフの人手が不足しているということで、道としてこれらの課題にどのように対応していきたいというふうにお考えでしょうか、お伺いいたします。

(知事)
 まずご質問いただきました、二次交通の部分についてでありますけれども、確かに空港の一括民間委託の部分で、空港機能に対する強化策、投資なども行われますので、そういった機能充実に対して二次交通に対する課題があるのではないかという点については、そのとおりでありまして、私はこういったチャンスを、むしろ、例えば高速大量輸送ができる鉄道事業者であるJR北海道に対しては、しっかりその役割を果たしていただきたいと思いますし、また例えば空港から札幌まで、移動の部分の強化などについても、ぜひこれは行っていかなければならないという、その必要性については、先般も、対外的にお話をさせていただいたところです。この部分については課題がないと思っていません。しっかりその二次交通についても考えていかなければ、各地域において、観光客の皆さまが、有効に移動していただくことが叶わない状況であると思っています。ですので、空港の一括民間委託とともにそこはしっかりと進めていかなければならないと思います。
 また、グランドハンドリングや給油などのいわゆる地上支援業務体制の強化が課題になっている部分についても、一部報道にもありましたけれども、やはりこれだけお客さまが増加している中において、課題として、以前からお話をいただいていたところであります。
 そういった状況も当然ございますので、6月には、国の新千歳空港事務所が中心となって、道や関係事業者が参画したワーキングチームが設立されておりまして、さまざまな強化について取り組みを進めているところであります。現在、ワーキングチームにおいては受け入れ体制の強化に向けた航空機の運航に係る情報共有体制のあり方ですとか、業務の効率化、人材確保に向けた広報活動などについて、協議が行われているところです。道としても、人材確保などの課題解決に向けて関係機関と一体となって、積極的に取り組んでいかないことには、空港の例えば発着枠拡大等の、今後の動きに対応できませんので、これは道としても積極的に取り進めていきたいと考えています。

(読売新聞)
 話題が変わりまして、ほっかいどう応援団会議のロゴのデザインとキャッチフレーズを先ほど知事から発表されましたが、知事の意向はどの程度反映されているのかお伺いしたいと思います。

(知事)
 これは、いろんなご意見があって、実は皆さんにお披露目することになった以外のものも結構あったのですね。ただやはりこのデザインの中で、先ほどのちょっと分かりにくいと思ったかもしれませんが、エール、応援、応援団会議。その応援、エールで北海道を活性化していくというところを、この「北」という北海道を代表する一文字で表しながら、こういうデザインを作ってくださったので、私はこれが一番良いなと思って、みんなと話をさせていただきました。
 そういう意味では、みんなとディスカッションさせていただいた時に、他のものを見ていないので分からないかもしれませんけれども、これが結構人気だったので、そういう意味ではしっかり私の思いも、みんなの思いも反映されたロゴを選べたかなと思っています。

(北海道新聞)
 LGBTの関係についてお尋ねいたします。9月15日に札幌で行われます、LGBTへの理解を求めるさっぽろレインボープライド、これに関係団体の方から、知事も参加をして挨拶をされるように、中野副知事を通じて求められているかと思うのですけれども、回答期限が恐らく今日ぐらいまでなのかなと思うのですが、ご対応についてお聞かせください。

(知事)
 さっぽろレインボープライドへの参加要請があったということは承知しています。この行事については、他の用務があって出席できないという状況なのでございますが、このイベントの目的が道の目指している方向性、互いの個性や人格を尊重しながら、共に生きる共生社会の実現ということで、一致しているものでありますので、北海道として後援し、公式ハンドブックにもメッセージを寄稿して、応援をさせていただいております。

(時事通信)
 ちょっと話題がまたさかのぼってしまって申し訳ないんですけれども、(ほっかいどう)応援団会議の件についてお伺いしたいのですが、常々、この応援団会議というものを作る側の視点でいろいろご発言されていたかと思うのですけれども、これを使う側は、自治体として、地域として応援してほしいものをオープンにして、道外からの人・物・金というのを呼び込んでいくという、こういうプラットフォームだと思うのですけれども、使う側の視点として、このほっかいどう応援団会議の魅力というのをちょっと語っていただきたいなと。

(知事)
 使う側の市町村の皆さまについて言えば、ふるさと納税においてもガバメントクラウドファンディングという形で、いろんな目的を明らかにした中で、全国の方々から支援を募っているということについては、すでにかなりの自治体が取り組んでくださっているのですが、そういったものを実際に可視化することによって、何々の町はこういうことに取り組んでくれているのだなというのがあらためて可視化される部分と、その応援団会議というその受け皿を通して、入り口に入ってくださる方々もこれからどんどん増やしていきますので、そういった意味での結び付きがまずあると思います。
 それと、ニワトリと卵の世界ではないですけれども、北海道を応援したいという企業や団体が100団体ぐらい来てくださっているのですけれども、その応援をしようとしている方々も結構いろいろやりたいことも違うと思うのですね。例えば、さっき言ったような農業に非常に関心があるよという企業があれば、また漁業に関心があるとか、人に関心があるとか、例えば企業におけるCSR(企業の社会的責任)だとか、いろんな社会貢献のあり方もいろんな思いがありますので、そういったいわゆる使う側の一人である企業や団体側の意見と、そういうことを課題としてそれを解決したいと言っている市町村側を結ぶ、そういう存在というのは、今までは結構、市町村長のトップセールスで行っていたのですけど、そこをしっかり広域自治体として、サポートをしていこうと。そこは皆さんお互いにとって民間の皆さんと市町村長の皆さんにとってメリットになるかなと思うのですね。その結果として、やはりそういう企業版ふるさと納税もそうですし、個人のふるさと納税もそうですし、やはり私は日本一、その活用をされているという状況をつくりたいなと思いますし、応援団会議があって良かったなと言ってもらえるように頑張りたいと思います。

(NHK)
 先ほど聞きそびれてしまいまして、(ほっかいどう)応援団会議のところで、例えば参加される個人の方で北海道にゆかりのある著名人の方、例えば北海道出身の大リーグ選手とか。田中マー君(田中将大)とかですね、何かそういうイメージというのはありますでしょうか。

(知事)
 ゆかりのある文化人や著名人の方々については、それぞれご活躍されている皆さんにお声掛けをしているところでありますけれども、まずはキックオフの26日までに一人でも多くの方に参加をしていただければなという思いで、今取り組みを進めています。
 また、応援団会議のそういう具体的なイメージとか、動きが出てきた中で参加をするという形にもなってくる方もいらっしゃるかもしれませんし、そこはいろんな形で呼び掛けをしていきたいなと思っています。

(NHK)
 現時点では、まだそういった方は参加いただけてはいないという感じですか。

(知事)
 いろいろ、何というのですかね、事務所の関係だとか、いろんなものがありますから、ここで誰とか言うことはできないということですね。

(時事通信)
 さっき、埼玉県知事選のところの回答が、ちょっと気になったので。
 ちゃんと答えられてなかったのでね。やっぱり知事として、公人として、やっぱり青島さんに支持する応援メッセージを送ったのですから、そこちゃんと答えられたほうがよろしいのではないかなと思ったのですけどね。
 その筋から要請があったのであれば、要請があったのだとおっしゃれば良い話でもあるし、知事も知事選で、政党からの推薦を受けて当選したわけですから、そこはちゃんと答えられたほうが良いのかなと思っていたのですけど、どうでしょうか。

(知事)
 有権者の方が総合的に判断した結果だと思っています。また、私自身が、候補者について、確かに応援メッセージを送らせていただいている事実があります。私も、埼玉県春日部生まれ、三郷で育ったということで、埼玉県に縁があって、青島候補についても、春日部高校を出られて、埼玉県を元気にするということで立候補をされて、私もお話をさせていただいた中で、そういった流れになったということであります。ただ、最終的には、有権者の方々が総合的に判断をされた結果だと思います。

(時事通信)
 青島さんと、面識はおあり。

(知事)
 お話をさせてはいただきました。

(時事通信)
 直接。

(知事)
 はい。 


この文章については、読みやすいよう、重複した言葉づかい、明らかな言い直しなどを整理し作成しています。(文責:広報広聴課)

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