泊発電所3号機の再稼働に関する知事の同意表明について(令和7年12月10日)

泊発電所3号機の再稼働に関する知事の同意表明

 令和7年12月10日(水)に開催された令和7年第4回北海道議会定例会 予算特別委員会総括質疑において、鈴木知事から、泊発電所3号機の再稼働に同意する考えを表明しました。

知事の同意判断の考え方について

 私としては、道民の皆様からいただいた声、関係自治体のご判断やご意見、そして、この間の道議会での様々なご議論を踏まえ、熟慮を重ね、その中で、泊発電所3号機が、福島第一原発事故の教訓を踏まえた新規制基準に適合していると認められたこと、国が道とUPZ内13町村の防災計画や避難計画を一体化した「泊地域の緊急時対応」を取りまとめ、原子力防災会議で了承していること、再稼働により、電気料金の引き下げが見込まれるとともに、電力需要の増加が想定される中で、安定した電力供給が確実なものとなること、脱炭素電源の確保により、今後の道内経済の成長や温室効果ガス削減に繋がること、経済団体からは、改めて早期再稼働の要望をいただいたこと、さらには、この時点で、再稼働の方向性を示すことにより、企業が投資判断を行う際の予見性を高め、道内での投資促進や雇用の拡大にもつながることなどから、このたび、泊発電所3号機の再稼働に同意することといたしました。

 今般の私の判断については、できるだけ早い時期に国にお伝えしてまいりたいと考えています。

 道としては、今回の再稼働の同意により投資予見性が高まることから、国や北電に対し、本道への産業集積を図るよう、必要なインフラ整備も含め、積極的な取組を求めてまいります。

 また、原発の安全の追求には終わりはないとの認識のもと、これまで道民の皆様からいただいたご意見や、今回、お伺いした地元4町村、さらには後志管内16市町村からのご意見、そして、今定例会での道議会のご議論などから、発電所の安全対策や防災対策などを中心にご指摘いただいた不安や懸念点については、今回の判断以降も、対応を続けていくものであると考えており、国や北電に対し、対応に万全を期すよう書面により申し入れを行うとともに、道として防災対策に一層取り組んでまいります。

泊発電所3号機の再稼働に関する知事の同意判断の考え方について

泊発電所3号機の再稼働に関する知事の同意表明後、知事ぶら下がり会見録

1. 日時 令和7年12月10日(水) 19:26~19:45

2. 場所 北海道庁本庁舎3階エレベーターホール

3. 内容

(鈴木知事 冒頭発言)
 本日ですね、議会におきまして、私から、泊発電所3号機の再稼働に同意することとする考えを表明をさせていただきました。まず、こちらの紙にまとめさせていただいたのですけれども、11月28日に、この原発の活用が当面取りうる現実的な選択ということで、考えているということをお話をさせていただいて、議会で議論をさせていただきたいということで私の考えをお話をさせていただきました。
 そして説明会などを通じて、道民の皆様の声、こういったものを、様々賛否にとどまらない、様々な声、こういったものをお伺いをいたしました。そしてまた、岩宇4町村長の判断やその判断の背景、そういったものもお聞きをいたしました。後志管内16の市町村のご意見などもお伺いをいたしました。そして道議会の皆様の議論、これを踏まえて、先ほど申し上げたように泊発電所3号機の再稼働に同意するということを、判断いたしました。
 私が判断をした、同意判断をしたポイントとしてこちらに何点か主なものを書かせていただいていますけれども、
  ・ 福島第1原発の事故の教訓を踏まえた、新規制基準に適合しているということ。
  ・ 「泊地域の緊急時対応」が国の原子力防災会議で了承されているということ。
  ・ 電気料金の引き下げが見込まれるということ。
  ・ 安定した電力の供給と脱炭素電源の確保によって、今後の道内経済の成長や温室効果ガスの
    削減、こういうものに繋がるということ。
  ・ この時点で、判断をするということは企業が投資判断を行う際の予見可能性を高めるという
    こと、そして道内への投資促進、雇用の拡大、これに繋がる。
こういうことなどのもとですね、判断をしたということであります。
 これからこの判断についても、色々な媒体で、しっかり私の考え、道の考え、こういうものを道民の皆さんにさらに発信していきたいというふうに思っています。私からは以上です。

(読売新聞)
 今ご説明ありましたけれども、改めて泊原発3号機の再稼働の同意を判断した理由というのを教えてください。

(鈴木知事)
 今話したことと重なってしまうというところもあるのですけれども、同意判断のポイントとして挙げた、主に5つのポイントを挙げさせていただきましたけれども、こういったこと、また道民の皆様の賛否にとどまらない様々な声を、説明会などでいただきました。また、地元4町村長の方ともお会いをして、その判断の背景なども、お伺いしました。また後志管内の皆さんからのご意見もいただいて、そういった状況。さらには道議会でのご議論、こういったものを踏まえて、判断をしたということです。

(読売新聞)
 原子力規制委員会の安全審査合格から4ヶ月での結論となり、全国の他の事例と比べると、その期間がちょっと短いという指摘もございます。判断に当たり、道民から理解を得たり、十分な議論を尽くせたのか、その辺りの考えやその理由、併せて道民への意識調査の実施、この辺りのお考えをお聞かせください。

(鈴木知事)
 先ほど申し上げたような、様々これまでも皆さんの声をお伺いしてきました。経済団体の方や市民団体の方を初めとして様々そういった団体、また岩宇4町村、後志管内、または、非常に関心が高いということで道内6圏域で説明会も行わせていただいて、様々、これは賛否だけにとどまらない色々なご意見などもいただきました。
 そうした中、この地元4町村の議会、そしてそれぞれの首長の皆さんが、この再稼働に対して理解、表明をされたということ。そして北電から、この電気料金の値下げ見通し、こういうものも公表されました。さらに道議会で様々ご議論いただいたわけですけども、皆さんの声も説明会だけではなくて、意見を投稿できるフォームも用意をさせていただいて、いつでも、ご意見を寄せていただける、そういう環境も作りながら、取り組んでまいりましたので、大事なことはそういった様々な声を受け、受けとめて、政治家である知事として、判断する。判断することが仕事でもあると私は思っています。賛否両論色々な声がある。その中でも熟慮を重ねて、判断する。これが政治家としての仕事でもあると思います。私は先ほど申し上げたようなポイントを踏まえて、同意という判断をしました。

(読売新聞)
 立地自治体や周辺自治体、それ以外の30キロ圏そういった自治体から再稼働にあたり、どのような議論を交わしたり、または要望を受けたり、それに対してどのように対応とっていくのか、そのあたりをお聞かせください。

(鈴木知事)
 まず地元の泊村長、共和町長、岩内町長、神恵内村長、原発が立地している地元の自治体の判断というのは私はすごく重いと思っています。これは、50年にわたって、まだ立地される前から、そういう状況の中で地元でも様々な意見がある中で判断をされてきた。直接、私もお話もお伺いして、改めて、ご判断は重いということで受けとめましたし、また岩宇4町村除く後志管内16市町村についても、様々なご意見、ご要望も伺いました。例えば安全対策、防災対策、地域振興、本当に様々なご意見、ご要望もいただきました。これをしっかり受けとめて、判断する。それと、今後の防災対策だとか、この周辺の地域の振興に活かしていくということが、大切になってくると思いますので、判断にあたっての、参考にさせていただくことと、これからさらに、そういった皆さんとも、対策について、終わりがないわけですから、しっかりこれはやっていかなければいけないというふうに思っています。

(読売新聞)
 今後のことになりますけれども、原発の安全性に不安を持つ住民の方もいる中で、今後道として取り組んでいくことや、国、北海道電力に求めていくことが、どんなことがあるか、お聞かせください。

(鈴木知事)
 とにかく原発は安全性が何よりも大事ですし、道民の皆様も多くそこに関心があると思っています。原子力防災に終わりはない、というところがあるので、そうした認識の下、今後とも、国、関係自治体、防災関係機関と緊密に連携して、連携協力をして、訓練もこれもずっと実施していかなければいけません。訓練の充実。そして様々な媒体を活用した防災の知識の普及啓発、こういうものをしっかり行いながら、道民の皆様のさらなる安全、安心、そういうものに、取り組んでいかなければならないというふうに思っています。
 また道民の皆様から様々な賛否にとどまらないご意見、ご要望をいただいています。今回お伺いした地元の4町村からもそうですし、さらには、後志管内の16の市町村からもそうでありますので、また本日の議会でも、様々、道民の代表である道議会議員の方々からも、様々議論をいただきました。こういったものを踏まえて、必要な事項を検討し、整理をして、国や北電に対しては、対応に万全を期すようにということで、申し入れを行っていきたいと思っています。道としても、防災対策には一層取り組んでいかなければならないと思います。様々お声をいただきました。そういった声を踏まえて、しっかり対応していきたいというふうに思っています。

(北海道新聞)
 北電がですね、将来的に原発構外に新港を整備して、核燃料を陸上輸送するという計画を発表されています。専用道路など詳細部分はこれからの話もあるのですけれども。知事が今回同意を判断する上で、この計画の安全性をどの程度確認できたというふうにお考えなのか教えてください。

(鈴木知事)
 これは原子力規制委員会の方では、北電が計画している今、ご質問のあった、この荷揚場の新設、またこの輸送にあたっての対応については、発電所の敷地外で行われる行為ということであります。発電用の原子炉施設の安全性に影響を及ぼすものではないため、新規制基準への適合性審査の対象外ということです。ただ、私はこれ重要なことだというふうに、かねてから申し上げています。ですので、燃料などの輸送にあたっては、原子炉等規制法などの関係法令、これに基づいて、規制委など、そして関係省庁全体で、安全性を確認するということで、エネ庁と、大臣も、確認しましたので、そこをしっかり、やっていただけるように、知事としても、対応していければというふうに思います。

(毎日新聞)
 今のお話ですと新港の安全性というところは今回の再稼働同意の判断には考慮はされなかったということでしょうか。

(鈴木知事)
 これは今申し上げたように、規制委の取り扱いを先ほど申し上げたとおり。ただ一方で、これ重要な問題だと私は思っていましたので、これをどうエネ庁また大臣として、対応いただけるかについて確認をして、規制委、そして関係省庁全体で、この安全性を確認していくということ、こういう方向性について確認をした上で、それを踏まえた中で判断をしたということです。

(日経新聞)
 再稼働をめぐる議論では、他県の事例を参考にされてるということですけど、他原発では議会の決議とか信任を得るっていうパターンが多かったと思います。新潟県知事は柏崎刈羽の再稼働容認を示していて、自らの判断について議会の信任を問う予定なんですが、鈴木知事はご自身の同意判断について、議会の信任を問う必要がある、ない、そのお考えは如何でしょうか。

(鈴木知事)
 議会の議決事項ではないですが、先行県などではそういった議会側の意思を示した中で知事が判断するという形が多いのかなというふうに思います。ただ私としては私の考えを、議会にお示しをして、議論をしていただいて、その議論を踏まえて、判断するという方法をとりました。いろんな賛否あります。賛成の人もいれば反対の人もいる。ただ私は、この原発の活用は、当面取りうる現実的な選択だと、私は、判断しましたので、この私の考えというものをしっかり議会にお話をして議論していただいて、その上で、色々な意見があります。ただやっぱり、決断するのはやっぱり仕事でもありますから、先ほど申し上げたようなポイント、主なポイントを踏まえて、私としては同意という判断をしたということです。いろんな各県の、そういったことあるのだと思うのですが、北海道としてはそういった対応をとったということです。

(UHB)
 他県では住民意識調査などを行って、同意を判断してるところもありますが、それが必要ないと思った根拠っていうのを教えてもらえますか。

(鈴木知事)
 様々な県によってやり方はあるのですけれども、例えば立地の地域。そういったところで説明会を開催して、という形で限定的な形で説明会をやっているところもあります。ただ私は、道民にとって非常に関心が高い事項なので、北海道広いけれども、やっぱり全道6ヶ所で説明会やろう、ということで、他の県ではあまりそういう形ではないのですけれども、やりました。やっぱり、説明会に参加できない方もいます、お仕事とか色々なもので。だからやっぱりアーカイブで、行けないけど、内容は見られる。またアーカイブだけではなくてライブで見られる。また、そこで出た意見とかをちゃんと見えるようにする。またさらにアーカイブとかも見られない方もいると思うのですよね。だからそれ意見を、いつでも入れるそういった投稿できるフォームも用意して、何かのきっかけで、気づいて意見を言いたい。そういう方も、そういう意見がいつでも、どこからでもいえるように、そういう形で、今回、皆さんの声を、とにかく、聞く。それとやはり、道民の代表である議員の皆様がいらっしゃいますので、議会の議論の中で様々、議論をいただいて、そのことを踏まえて、知事として判断する。そういったやり方でやらせていただきました。色々な、この賛否も含めて、ご意見もありますけれど、私は、必要な判断だと思っています。この判断に至った背景もしっかりこの後も、説明をしていきたいというふうに思っています。

(NHK)
 避難計画の実効性について伺いたいと思います。先行県でも再稼働合意されたケースでも避難計画の実効性をどう担保するかというのは、大きな課題になっていると思います。今回知事が再稼働の同意を表明された理由の中に、「泊地域の緊急時対応」が国の原子力防災会議で了承されているということを1つの理由を挙げていますけれども、今日の表明の時点で、今、泊地域の原発の避難計画については、一定例えばその実効性が担保されているという認識なのか。もしくは、色々な課題もあるので、今後やはり実効性をより高めていく必要があると考えているのかその辺の実効性の確保についての考え方をお願いできればと思います。

(鈴木知事)
 これは当然、先ほど言ったように国の防災会議で了承されたということを1つの判断の要素にしています。あらゆる事態を想定した中で、対応していかなければいけないということについては、一定程度の国の了承を得ているということはいえると思います。ただ、やはりこれは原子力防災というのは終わりないものです。ですから、新しいそういった対応の仕方、そういうものがあったり、また他県で優れた取り組みが行われたりとか、色々なことをやっぱり、絶えずアンテナを高く持ちながら、地元地域も含めて、改善していくということが私は大事だと思っているので、そこはこれでいいのだいうことではなくて、これからもさらに、より安全に安心していただけるように、ということをしっかりやっていくということが大事だと思っていますので、そこはそういう姿勢で、向き合っていくことが私は大事だと思ってます。

(朝日新聞)
 核のごみに関することですけども。知事は概要調査への移行は、従来反対の意向を示されてますが、泊原発再稼働すると、北海道からも核のゴミっていうものが出続けるということになると思います。その辺の、議会でも若干議論ありましたけどもその辺の矛盾について、どのようにお考えかお聞かせください。

(鈴木知事)
 それは矛盾は私はないってことで議会でも申し上げたんですけど、私はその最終処分の問題は重要な問題だということを繰り返し会見でも申し上げてきました。北海道の場合は、深地層研究、日本で唯一受け入れて、この地層処分、その技術、ここに協力をしています。その上で、全国で1ヶ所、最終処分場を作るってことですから、北海道に全ての、核のごみが、北海道に持ってこられる。こういう立て付けになっています。全国で1ヶ所。それは今、文献調査が北海道だけで、玄海町もありますが、先行して文献調査を行われている中で、北海道だけの問題になってしまっているではないですか。だって原発は北海道だけにあるわけではないですよ。もっと言えば都市部は、そういった原発の恩恵を受けている一方で、立地していないではないですか原発が。北海道が受入れるのなら、いいですねって思ってる人いっぱいいると思いますよ。それは、ただやっぱりこれはしっかり国民的議論をするべきです。しっかり国民的議論をして、私は今の法律はおかしいと思う。だからこれはしっかり、パブリックコメントでも、今言っています。変えるべきだということを言っています。ただそこに私は矛盾はないと思っています。これはみんなで議論することだと思います。北海道だけが議論する、そういう問題ではないということを考えていますので、その点は理解いただきたいと思います。

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