地域包括ケアシステムの推進

 全国を上回るスピードで高齢化が進む本道において、介護が必要になっても住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けることができるよう、道では、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される「地域包括ケアシステム」を推進するための取組を進めています。

地域包括支援センター

 地域包括ケアシステムの実現には、介護サービスをはじめ、様々なサービスが高齢者のニーズや状況の変化に応じて、切れ目なく提供される必要があります。
 こうした高齢者の生活を支える役割を果たす総合機関として「地域包括支援センター」は道内全ての市町村に設置されています。

地域支援事業

 市町村では、地域包括ケアシステムの実現に向けて、高齢者の社会参加・介護予防に向けた取組、配食・見守り等の生活支援体制の整備、在宅生活を支える医療と介護の連携及び認知症の方への支援の仕組み等を一体的に推進しながら高齢者を地域で支えていく体制を構築するため、地域支援事業を実施しています。

保険者機能の強化

 平成29年地域包括ケア強化法において、高齢者の自立支援・重度化防止等に向けた保険者の取組や都道府県による保険者支援の取組が全国で実施されるよう、PDCAサイクルによる取組が制度化されています。この一環で、国においては、自治体への財政的インセンティブとして、市町村や都道府県の様々な取組の達成状況を評価できるよう客観的な指標を設定し、市町村や都道府県の高齢者の自立支援、重度化防止等に関する取組を推進するための保険者機能強化推進交付金を創設しています。令和2年度には、公的保険制度における介護予防の位置づけを高めるため、介護保険保険者努力支援交付金(社会保障の充実分)が創設され、介護予防・健康づくり等に資する取組を重点的に評価することにより配分基準のメリハリ付けを強化しています。

 道では、この保険者機能強化推進交付金等の評価結果を活用し、市町村の実状及び地域課題の分析を行い、高齢者の自立支援及び重度化防止等に向けた取組を支援しています。

医療と介護の連携

 医療と介護の連携は地域包括ケアシステム構築の重要な役割の一つであり、平成27年度(2015年度)には、「在宅医療・介護連携推進事業」が市町村の地域支援事業として位置づけられ、平成30年度(2018年度)からは道内全ての市町村で実施されています。
 道では、医療・介護連携の充実に向け、介護関係職員の資質向上に係る支援や、在宅医療・介護連携コーディネーターの育成等を行っています。

介護予防・重度化防止の推進

 高齢者がその有する能力に応じ自立した生活を営むためには、要介護状態等の予防が重要です。
 介護予防を進めるに当たっては、高齢者の心身の状態が自立、フレイル※、要支援、要介護、またその状態が可変であるというように、連続的に捉えて支援するという考え方に立って行う必要があります。

 ※「フレイル」とは、「要介護状態に至る前段階として位置づけられるが、身体的脆弱性のみならず精神心理的脆弱性などの多面的な問題を抱えやすく、自立障害や死亡を含む健康障害を招きやすいハイリスク状態を意味する。」と日本老年医学会により定義されています。

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