臓器移植とは
臓器移植とは、重い病気や事故などにより臓器(心臓、肺、肝臓等)の機能が低下もしくは機能しなくなった人に、他の方の健康な臓器を移植して、機能を回復させる医療です。臓器移植には健康な家族からの肝臓・腎臓など部分提供による生体移植と亡くなられたからの臓器提供による移植があります。
医療技術や医薬品だけでなく、皆さん一人ひとりの善意による臓器の提供ならびに広く社会の理解と支援により成り立つ医療です。
臓器移植の流れについて
臓器移植には、他の方の健康な臓器の提供が不可欠です。
現在の臓器移植法で定められている臓器提供は、脳死後あるいは心臓が停止した死後に行うことができます。
脳死後 | 心臓が停止した死後 |
---|---|
心臓・肺・肝臓・腎臓・膵臓・小腸・眼球 | 腎臓・膵臓・眼球 |
意思表示について
なぜ、臓器提供についての意思表示は大切なのですか。
脳死後、心臓が停止した死後とも、臓器提供については、まず本人の意思が尊重され、さらに家族の承諾が必要となります。
本人の意思が不明な場合は、家族が臓器提供をするかしないか決断することになります。
自分の死後のことを自らの意思で決めるために、また家族が本人の意思を尊重しながら決断することができるように、生前からその意思を示しておくことが大切です。
意思表示はどのようにすればよいですか。
臓器提供の意思表示は、健康保険証・運転免許証・マイナンバーカード・意思表示カード・インターネットによる意思登録で意思表示をすることができます。
詳しくは、次のホームページをご覧ください。
意思表示は誰にでもできますか。年齢の制限はありますか。
意思を表示することには、年齢の上限はありません。どなたでも記入できます。
臓器を提供する意思表示は、15歳以上が有効ですが、実際の提供については本人の拒否の意思が無ければ、15歳未満でも家族の承諾があれば提供が可能です。
提供しない意思表示については、年齢にかかわらず有効であり、また、年齢の制限はありません。
その他
上記の他、よくあるご質問は、次のホームページをご覧ください。
普及啓発
グリーンリボン
グリーンリボンは、世界的な移植医療のシンボルです。
グリーンは成長と新しいいのちを意味し、“Gift of life”(いのちの贈りもの)によって結ばれた臓器提供者(ドナー)と移植が必要な患者さん(レシピエント)のいのちのつながりを表現しています。
グリーンリボンキャンペーンは、移植医療を通して、臓器を提供してもいいという人と移植を受けたい人が結ばれ、よりたくさんのいのちが救われる社会の実現に向けた、『移植医療』の“理解促進”、“普及”、及び“啓発”につながる取り組みの総称です。
また、10月16日は、家族や大切な人と「移植」のこと、「いのち」のことを話し合い、お互いの臓器提供に関する意思を確認する日「グリーンリボンデー」としています。
推進月間
毎年10月は「臓器移植普及推進月間」として、広く全国において、臓器移植への理解が進むように普及啓発の取組を行っています。
臓器移植推進国民大会の開催
推進月間の主要行事の1つとして、臓器移植推進国民大会を開催しており、令和4年10月29日(土)に、本道において開催しました。
詳しくは、【令和4年10月29日(土)開催】第23回臓器移植推進国民大会のページをご覧ください。
その他の取組
○パネル展の開催
実施期間:令和4年10月17日~18日
実施場所:北海道庁1階
○その他
道内各地域で、啓発資材の配布を行っています。
院内移植コーディネーターとは
臓器提供可能施設において、施設内の臓器等の提供に関する事項に対応する担当者を指します。
院内移植コーディネーターの業務
日常業務
- 医療従事者等への臓器の移植に関する知識の普及啓発
- 臓器移植希望者又はその家族の求めに応じた一般的説明
- 関係部署との連携による臓器提供可能者情報の把握
- 北海道臓器移植コーディネーター及び院内移植コーディネーター相互の定期的な情報交換
臓器提供発生時業務
- 臓器提供者の担当医等との連携の確保
- 院内及び北海道臓器移植コーディネーター、公益社団法人日本臓器移植ネットワーク等関係機関との連絡調整
委嘱手続・活動状況報告
院内移植コーディネーターの委嘱手続や毎年度の活動状況・研修受講状況報告の方法については、次のページをご覧ください。
北海道臓器移植コーディネーターとは
北海道における臓器移植の迅速かつ円滑な実施とともに、移植医療の普及啓発を図ることを目的に設置しています。
主に、臓器提供事例発生時のあっせん業務、医療従事者や道民への普及啓発活動を行い、移植医療の普及活動を行っています。