知事コラム231102

11月2日:オホーツク地域の魅力と可能性、北口榛花さんの栄誉を讃えて

 今回のコラムでは、先月23日から24日のオホーツク地域への訪問についてご紹介します。
 
 美幌町では、本年4月にオープンした「Working Space KITEN(キテン)」を訪問し、北見市、美幌町、津別町、置戸町の各市町長(※置戸町は副町長)と、各市町で活躍されている地域おこし協力隊の皆様とのスクラムトークを開催しました。
 トークでは、隊員の皆様の活動状況や道に期待する支援についてお伺いし、隊員同士の横のつながりづくりや卒業後のサポートなどを充実していく必要性を改めて感じました。
 来週6日と7日には、全道の地域おこし協力隊の皆様が集う研修・交流会を開催し、新たなネットワークづくりや「ほっかいどう応援団会議」参加企業とのマッチング等を通じた卒業後の起業や就業を支援することとしており、今後とも、隊員の皆様の活動をしっかりとサポートしていきます。
 続いて、津別町、北見市、訓子府町、置戸町、遠軽町の各市町で、なおみちカフェを開催し、地域で活躍されている方々から直接お話を伺いました。
 津別町の「株式会社山上木工」は、これまでに自社ブランド「ISU-WORKS(イスワークス)」製品を全国67店舗、海外5カ国に出荷するほか、2020年東京オリンピック・パラリンピックのメダルケース製造を受託するなど、津別町から全国・世界へ優れた製品を送り出しています。30年以上前に当時最先端のNC工作機械をいち早く導入したことなど、数々の挑戦についてお話を伺い、チャレンジマインドを持ち続けている同社の存在を大変心強く思いました。
 次に訪問したのは、北見市のJAきたみらいのたまねぎ集出荷選別施設・貯蔵施設です。北見地方は日本一のたまねぎ生産量を誇り、中でも、JAきたみらいは、国産たまねぎの約20%を取り扱っています。異なる収穫時期の多品種のたまねぎを長期保存することを可能とした貯蔵庫には、コンテナいっぱいのたまねぎが天井近くまで積まれており、道内はもとより、日本全国、さらには、台湾などの国外にも送り届けられています。本年9月には、JAきたみらいも構成員となっているオホーツクJAの協働オフィス「オホーツクJA Bldg(ビル)」も竣工し、農業のさらなる活性化に向けた地域の機運の高まりを捉えて、道としても皆様と力を合わせて取り組んでいきます。
 訓子府町では、ホクレン訓子府実証農場を訪問し、スマート農業の取組のほか、総務省や農水省の支援を受けて取り組んでいるローカル5G実証の取組についてお話を伺いました。実際に自動操舵のロボットトラクターに試乗し、改めて先進技術の活用が省力化や生産性向上の大きな推進力となることを実感しました。
 続いて、置戸町の「おけと勝山温泉ゆぅゆ」を訪問し、熱波師(サウナで蒸気を扇ぐ方)としても活躍されている地域おこし協力隊の青木さんからサウナの魅力について伺うとともに、コテージやグッドデザイン2022を受賞したトレーラーハウスを視察させていただきました。穏やかな自然に囲まれた環境の中、温泉やサウナを満喫できる施設となっていますので、皆様もぜひ、足を運んでみてください。
 最後に訪れたのは、遠軽町の白滝ジオパークセンターと埋蔵文化財センターです。ここでは、本年6月に、道内2件目、国内最古の国宝に指定された旧石器時代の「北海道白滝遺跡群出土品」の展示を見ることができるほか、220万年前の火山活動で誕生した「黒曜石」を使った石器づくりなど、白滝ジオパークの魅力を体験することができます。私も石器づくりを体験させていただき、地域の深い歴史に想いを馳せることができました。こうした地域の宝、日本の宝を多くの方々に知っていただき、地域の発展にもつなげていけるよう、地域の皆様と連携して取り組んでいきます。

 今回、もう一つご紹介したいのが、旭川市出身の陸上(女子やり投げ競技)選手、北口榛花(きたぐち はるか)さんについてです。
 北口さんは、本年8月に開催された世界選手権において、女子フィールド種目で日本人初となる優勝を飾るとともに、9月には、陸上競技世界最高峰のリーグ戦「ダイヤモンドリーグ」の年間上位者のみで争う最終戦を日本人で初めて制したことなどのご功績を讃え、先月19日、北口さんに「栄誉をたたえて」を贈呈させていただきました。
 北口さんは、来年開催されるパリ五輪の代表にも選出されており、これからも、明るい笑顔で多くの道民の皆様に夢と感動を与えてくれる北口さんの活躍を応援していきます。

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