知事コラム221110

11月10日:なおみちカフェ in 十勝

11月8日から9日にかけて、秋まき小麦の緑が美しい十勝管内5町を訪問してきました。

 「uralaa park urahoro(うららパーク浦幌)」では、大型のマルチスクリーンによる空間型のVRで、屋内にいながら、浦幌町の森林など十勝の自然の中にいるような感覚を味わうことができます。私も体験しましたが、屋内とは思えない開放感と安らぎを感じられ、とてもリラックスできました。フォレストデジタル(株)が提供するこのシステムは、浦幌町から始まり、どさんこプラザ羽田空港店のカフェなど全国7施設で導入されており、同社の辻木CEOからは、将来的に世界中で1000カ所での導入を目指すとのお話を伺いました。

「ふるさと銀河線りくべつ鉄道」では、ふるさと銀河線や国鉄で使用されていた車両や鉄道施設などが展示されており、乗車体験はもちろん、運転士の指導を受けながら車両を運転することができます。私も運転させていただきましたが、ここでしかできない貴重な経験に感激しました。安全管理を徹底しながら運転できる距離を徐々に延ばし、今では1区間(5.7km)まるごと運転できるなど体験メニューが充実されており、それが首都圏などから鉄道ファンを引き寄せ、コロナ禍においても、売上高は増加を続けているとのことです。

足寄町役場や高齢者等複合施設「むすびれっじ」では、地元木材を活用したペレットボイラーが導入されており、このペレット製造を通じて、エネルギーの地産地消の循環を生み出しながら、地域の働く場づくりにも貢献しているとのことです。林業グループ「あしょろ岐志会」の佐野会長からは、子どもたちに「林業という仕事が格好いい」と思ってもらえるよう、伐倒デモンストレーションや木工作体験を通じた林業の魅力を伝える活動に取り組んでいるとのお話を伺いました。

本別町では、日本一の豆のまちのPRや町の活性化を目的として、節分の時期に「ほんべつ豆まかナイト」を開催しています。町のことを知ってもらうため「とにかく目立ちたい」との思いで商工会青年部が中心となってスタートし、人口が減っていく危機意識を共有しながら、徐々に町内の連携の輪が広がったそうです。現在は商工会青年部、農協青年部、役場青年女性部も加わった実行委員会が事業運営しており、1600人超が参加する町を代表するイベントに成長するとともに、地元の子ども達の「食育」の場にもなっているとのことです。

池田町の社会福祉協議会が運営するボランティア・町民活動支援ルーム「ROCOCO(ロココ)2号店」は、町民の方々の活動と交流の場となっており、ここでは、約50cm四方のマス目を踏まないようにしながら足踏みや手拍子などの様々な動きを行う「ふまねっと運動」が行われています。脳が活発に動き、歩行時のふらつきや認知機能の改善にもつながるというこの運動に私も挑戦したのですが、初めての動きに少し戸惑いながらも、皆さんに励ましていただき楽しく体験できました。この活動を含む介護予防事業が、目に見える効果として、町の要支援新規認定者数の減少や、介護保険料の減額幅全道1位に繋がっているとのことです。

こうした他地域のモデルにもなるような特色ある素晴らしい取組は、もっと多くの方々に知っていただきたいと改めて感じたところです。取組への共感の輪を広げたり、あるいは共通の課題を共有することなども含め、地域の皆様の思いと共に広く発信していきたいと思います。

今回も、多くの皆様から直接お話を聞かせていただき、本当にありがとうございました。これからも道内各地域をどんどん訪問して、地域の声を政策に活かしていきたいと思います。

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