仕事始めのあいさつ(令和4年1月4日)

職員に向けた仕事始めのあいさつ

令和4年1月4日(火)記者会見室

 職員の皆さん、新年明けましておめでとうございます。

 まずは、年末年始を返上して、新型コロナウイルス感染症、そして危機管理への対応など、勤務をされました皆さん、そしてご家族の皆さんに、感謝を申し上げます。

 昨年は、道政のあらゆる取組について、ウィズコロナの視点が求められました。今年におきましても、まずは感染拡大への備えに万全を期していかなければなりません。昨年の11月にオミクロン株が出現をし、我が国でも各地において市中感染が確認をされています。道内でも、いつ確認されてもおかしくないという状況にあります。引き続き、高い警戒感を持って対応してまいります。

 一方で、ワクチンの接種が進みました。治療薬の供給が開始をされるという中で、感染防止行動を実践をしながら、日常の暮らし、経済を取り戻す、そういう取組を進めていくことも、とても重要であります。感染対策と本道の強みである食、観光をはじめ、社会経済活動の両立に向けて、関係部局がしっかりと連携をして取り組んでいく、このことをお願い申し上げます。

 まずは、長期化するコロナ禍で大きな影響を受けた地域産業を支え、働く方々の暮らしを維持していくことが必要です。道民の皆様、事業者の方々の不安をできるだけ取り除き、将来に希望を持っていただけるような道筋を示していかなければなりません。

 食については、外食産業に回復の兆しが見えつつあるわけでありますが、全体の需要は、コロナ以前には戻ってはおりません。このため、本道の食の魅力を様々な場面で発信をして、いわゆるリベンジ消費などによる今後の需要を積極的に取り込んでいく、このことを進めていかなければなりません。そして何よりも、道民自らが道産品を消費をする、このことが重要であります。「今こそ食べよう!北海道」ということで、このキャンペーンを通して、道産品の消費拡大を道民運動として広げていきたいと考えています。

 観光については、新たな変異株によりまして、水際対策が強化されました。インバウンドの取込みは当面難しいという状況が続くわけでありますけれども、こうした時期だからこそ、足元の資源をしっかりと目を向けまして、2023年に内定をしておりますアドベンチャートラベル・ワールドサミット、これを見据えて、北海道観光の価値を再構築をする。道民の皆様をはじめ、本道への旅行需要を一層喚起をする。このことを進めていきたいと考えています。

 ウィズコロナの中で、人々の価値観、そして行動は急速に変化をしました。コロナ以前には定着に時間がかかるのではないかというふうに思われておりましたけれども、テレワークですとか、そしてオンラインの会議、こういったものが一気に進みました。その一方で、日常生活が徐々に取り戻されている中で、人と人、顔を合わせて交流をする、このことの大切さも再確認されています。これまでの日常や経済が変化をする部分、そして、当たり前だったということの必要性が改めて見直されるという部分、これを見極めながら、政策を考えていく、このことが重要です。

 さらに、今年は、ポストコロナを見据えた長期的な視点に立って、脱炭素、デジタルといった社会変革の動きを的確に捉えて、「目指す目標」と「取組の実感」を道民の皆様と共有をしながら、北海道の新しい未来を切り拓いていく、そういう年にしたいというふうに考えております。

 ゼロカーボン北海道の実現に向けた取組については、行動が求められていることは理解することはできても、自分達にとって、どのようなメリットがあるのか、何から始めれば良いのか、わからないという方も多いというふうに思っています。

 道自身も、2030年度の温室効果ガス排出量を2013年度と比較をして50パーセント削減をするという非常に高い目標、これを設定しているわけでありますが、率先をして取組の機運、これを高めていかなければならないというところであります。

 また、道内各地域の独自性を活かしたゼロカーボン北海道、この取組、地域が豊かになるこの取組を通して起爆剤にして、まちづくりや地域の活性化、環境と経済の好循環、こういったものにつなげるということが重要です。できるだけ具体的に、北海道らしい象徴的な取組を広げていく、全国の先駆的な取組、そのモデルとなるよう、特に、各振興局の皆さんには、地域の皆様と一体となってこのゼロカーボン、取り組んでいただくようにお願いをいたします。

 そしてデジタル化の取組についてですけれども、地域振興や産業、医療、教育などあらゆる分野でその活用を進めて、利便性、効率性の向上につなげられるかが重要です。担当の部局はもちろんでありますが、現場に近い各振興局の皆さん、そして若手職員の皆さんなどから、もう既に様々、新しい発想、提案、これが出てきていますけども、さらに柔軟な発想で、今年、どんどん皆さんにアイデアを出していただいて、自由闊達な議論をしていただきたいというふうに考えています。

 また、グリーンとデジタルの話をしましたけれども、北海道ならではの強み、これを掛け合わせる、グリーンとデジタルを掛け合わせていく、このことによる付加価値、これを高めていく、このことも重要です。私は、環境に配慮した国内最大規模の次世代データセンター、これを実現したいというふうに考えています。そして国内の中核拠点、さらにはアジアの拠点、これを目指すといった「グリーン×デジタル」の一体的な推進、こういったものなど、掛け算の発想ですね、是非持っていただきたいというふうに思っています。この掛け算の発想を持った取組を全道で展開をして、本道の成長につなげる、このような挑戦を皆さんとしていきたいと考えています。

 また、今年はですね、職員の皆さんの働き方、これが大きく変わるという年です。「Smart道庁」、これがいよいよ本格的に始まるという年でもあります。内線電話を兼ねたスマホ、16,500台、皆さんお一人お一人にスマホが配られるということになります。どこでも勤務することができるという、今までにないそういった環境、これがスタートします。都道府県としても、全国に先駆けた取組になりますので、この取組の中で様々な活用ですね、環境を最大限に活用して、仕事の進め方について、見直すべきところは大胆に見直しをしていただくと。そして何よりも大切なのはですね、健康で活き活きと働ける、こういう職場環境をみんなで実現するということ。そして、さらには、道民の皆様の期待に応える、道民サービスの質の向上、これにつなげてほしいというふうに考えています。

 先ほど、データセンターの話をしました。政策の立案に当たってでありますけれども、是非この「掛け算」の発想、これが私は重要だというふうに考えています。どうしてもですね、役所というのはそれぞれの部局で物事を考えるということになる。私も20年ちょっとでございますけれども、行政で仕事をしていますけれども、自分自身も職員のときにですね、そういった視点があったというふうに思っています。ぜひこの掛け算の発想の中では、分野を超えてですね、政策を掛け合わせていくと。そして大きいものだけじゃなくてもいいんですけど、大小様々なイノベーションを起こしていく、それぞれの職場、道庁、そして北海道を元気にしていくんだということで皆さんには発想を変えていただきたいというふうに思っています。

 また、政策の推進に当たって、私たち自身が取り組む意義は十分わかっているんですけど、どんなに素晴らしいことをやっていてもですね、その素晴らしいことをやっていますよってことを誰も知りませんよということでは、これはなかなか効果、皆さんに意義、そういうものを伝えることが十分できていないということで、何もやってないじゃないか、というふうに見られてしまうこともありますので、取り組む意義、これを「見える化」するということが重要だと思います。そして今、YouTubeですとかいろいろなもので職員の皆さんにも発信、これをしていただいおりますけれども、その「見える化」をして、積極的に発信をするという、このことが重要だというふうに考えています。一方で、道庁だけで実現できます、完結しますという政策、これはないわけであります。道民の皆様の共感を得て、そしてその取組に参加をしていただくということ、多くの方々にプレイヤーになっていただく、このことが重要です。是非ですね、このことを実践していただきたいというふうに思います。

 幹部職員の皆さんにはですね、組織全体、そして地域、これを俯瞰して見ていただきたいと考えています。新しいチャレンジをしてほしい、ということを私申し上げましたけれども、そのチャレンジができるような職場づくり、これに今まで以上に、より一層目配りをしていただきたいというふうに思います。

 そして、若手職員の皆さんには、前例にとらわれることなく、前例にとらわれるようなことなくって言いましたけれども、前例にないような状況になっているわけですから、前例にとらわれることなくですね、様々なことに挑戦していただく、このことをお願いします。ゼロカーボン北海道の実現をめざす2050年には、今の若手の職員の皆さんが、道庁の中心を担うということになるわけですので、是非ですね、皆さん自身が未来を変えるんだ、変えることができるんだ、そういう気概を持って、それぞれの職場で、存分にその力を発揮していただきたい。幹部職員の皆さんにはそれを支えていただきたいというふうに思っています。

 年頭に当たりまして、この1年にかけます思い、そして、職員の皆さんに是非行動実践していただきたい、そういった期待を込めたお話を申し上げました。どうか皆さん、本年も1年間よろしくお願い申し上げます。

その他の知事あいさつ

カテゴリー

知事室秘書課のカテゴリ

cc-by

page top