視覚障がい者向け広報「ほっかいどう」令和6年3月号

広報誌ほっかいどう 2024年3月号

【もくじ】
1 特集 次世代半導体をトリガーに、世界に挑む北海道
2 ピックアップ 地域情報
3 地域おこし協力隊CAFÉ
4 高校生のマナビバ
5 道からのお知らせ
6 道議会レポート
7 おいしい道産品プレゼント

1 特集 次世代半導体をトリガーに、世界に挑む北海道

ラピダス社の立地という好機を最大限に生かし、本道経済の活性化につなげていきます

デジタル化は、IT産業をはじめ幅広い産業で変革をもたらしており、わが国の社会課題の解決や持続的な成長にも必須のテーマとなっています。また、デジタル機器や電子部品に欠かせない半導体は、あらゆる産業のデジタル化を下支えする重要物資として、安定的な確保が必要です。
こうした中、国家プロジェクトの一環として、2022年8月、次世代半導体の量産製造を目指すRapidus株式会社(以下、ラピダス社)が設立され、2023年2月28日、同社工場の立地が千歳市に決定しました。現在、2025年の試作ライン稼働、2027年の量産開始に向け、ハイスピードでプロジェクトが進んでいます。
この次世代半導体プロジェクトは、道内では過去最大となる5兆円規模の投資が見込まれており、暮らしや産業などに大きな効果をもたらすことが期待されています。
道としては、ラピダス社の立地という好機を最大限に生かし、半導体の製造、研究、人材育成などが一体となった複合拠点を実現するとともに、食や観光、再生可能エネルギーなど本道の強みである産業振興とあわせて、本道経済全体の成長に結びつけていくため、オール北海道で目指すべき指針となる「北海道半導体・デジタル関連産業振興ビジョン」を2023年度内に策定する予定です。
ビジョン策定後は、産学官の関係者が緊密に連携し、半導体関連産業の集積はもとより、道内企業の参入促進や取引拡大、人材育成・確保に取り組むなど、本道全体の経済活性化と持続的発展につなげていきます。

(1)INTERVIEW

千歳市に建設中の工場を拠点としてラピダス社が進める次世代半導体プロジェクトとはどのようなものか、新たな挑戦を目指す同社の小池淳義社長に、今後の計画と北海道への思いについてお話をうかがいました。

○Rapidus株式会社 代表取締役社長
小池 淳義(こいけ あつよし)さん
日本の優れたものづくり力を発揮し、北海道の皆さんとともに世界に向けてチャレンジしていきたい。

●ラピダス社が進める次世代半導体プロジェクトについてお教えください。
社名の「ラピダス」は、ラテン語の「速い」に由来しています。その名のとおり、当社では、半導体の設計から製造までにかかる時間を現状よりも大幅に短縮し、付加価値を高めることを目指しています。進化のスピードが速いAI(人工知能)の分野で、速さは非常に重要です。そこで私どもは、世界最先端の性能を持つ次世代半導体の国内製造を実現しようとしています。
そのためには、新しいビジネスモデルの確立が必要です。半導体の製造には「設計工程」「前工程」「後工程」という3つの工程がありますが、従来は水平分業によって行われてきたこれらの工程を一体的に行い、より効率良く、速く作るための新しいビジネスモデルを展開していきます。さらに、お客さまへの設計支援をはじめとした総合的なサービスを、どこにも負けないスピードで提供したいと考えています。

●次世代半導体の重要性や期待される効果とは、どのようなものですか。
AIの進展に伴い、私たちの暮らしや社会は大変便利になりました。今後は半導体の微細化が進み、さらに性能が上がっていきます。一方で、このままでいくとデータ通信量は飛躍的に増加し、莫大な電力を消費することになるので、消費電力を下げるためには次世代半導体がどうしても必要になります。
私どもが量産に取り組む次世代半導体は、回路線幅が2ナノメートル(ナノは10億分の1)というロジック半導体で、高性能でありながら省電力化に寄与するものです。

●北海道千歳市を製造拠点に選んだポイントは何ですか。
日本全国に候補地がありましたが、事業の進展に伴って工場を拡張していくには、それに対応できる十分な敷地と、水や電力などのインフラが整っていることが大事な条件になります。千歳市は、自然環境との調和においても半導体の生産に最適であり、また、北海道全体が再生可能エネルギーのポテンシャルの高い地域なので、私どもも大きな期待を持っています。
最も大事なのは、優秀な人材が世界から集まってくれる魅力的な土地だということです。研究者や工場で働く従業員に充実した生活を営んでもらえる環境があり、グローバルでの人材交流やエコシステムの発展など、中長期的なポテンシャルが高いという点で選ばせていただきました。

●建設中の工場はどのようなイメージで設計されたものですか。
ずっと以前から「自然と共生する工場」のイメージを思い描いていました。また、消費電力を下げるという大きな使命があるので、工場自体もエコである必要があります。北海道の豊かな自然と調和することが重要なので、そうした考えを反映できる工場を実現したいと思います。
現在、工事が順調に進んでいるのは、地元の皆さまの多大なるご支援のおかげと感謝しております。

●ラピダス社と北海道が共に目指す将来の姿についてお聞かせください。
まず、私どもは次世代半導体の製造を担うことで、北海道の第2次産業の拡大に貢献できればと思います。一方、北海道を支える農林漁業などの第1次産業においても、高齢化などの社会課題の解決に向けて、AIはますます重要になっていきます。また、世界から北海道に人が集まって経済が活性化することにより、第3次産業にも貢献できるのではないでしょうか。
私どもの立地をきっかけに、国内外からさまざまな人たちが集まって、北海道全体が発展していくことを願っています。さらに、北海道を全世界に発信し、大いに活性化していくという未来を、ぜひ皆さんと一緒に創っていきたいと考えております。

●道民の皆さんにメッセージをお願いします。
北海道の皆さまには、いつも温かいご支援とご声援をいただき、心より感謝しております。私どもとしては、北海道から世界に向けて新しいイノベーションをつくっていこうと考えています。それには、北海道が持っているオリジナルの技術や地元に根差したアイデアが重要で、それらをうまく組み合わせることによって、新たな価値を生み出せると考えています。
日本の優れたものづくりの力を発揮して、新しい世界を築き上げるために、北海道の皆さんとともにチャレンジしていきたいと思います。北海道ならではのフロンティア精神で新たな産業のリーダーとして日本を変えていく、そのための絶好のチャンスととらえていただければありがたいと思います。

(2)次世代半導体の量産実現までの道筋

2022年ラピダス社設立

2023年千歳市で工場着工

2025年試作ラインを稼働

2027年次世代半導体量産開始

(3)半導体の主な用途

半導体は、スマートフォンやパソコン、自動車、家電などあらゆる電子機器に入っている部品です。情報の記憶、数値計算、論理演算などの知的な情報処理機能により、電子機器の頭脳部分として中心的な役割を果たしています。

電子機器
・パソコン
・FAX
自動車電装部品
・自動車
・カーナビ
自動化機器
・監視カメラ
・製造ロボット
インフラ
・電車
・銀行ATM
家電製品
・洗濯機
・エアコン
娯楽
・ゲーム
AV製品
・テレビ
・DVD
コミュニケーション製品
・電話機
・携帯電話

(4)ラピダス社が量産製造を目指す次世代半導体

回路線幅2ナノメートル※1のロジック半導体※2
電子回路の幅(回路線幅)を狭くして、微細な部品をより多く配置することで性能が向上するとともに、省電力化が図れます。
→AI、自動運転、5G、データセンターなどでの利用が見込まれます。
※1 2ナノメートル=髪の毛の約5万分の1(ナノは10億分の1)
※2 スマートフォンやパソコンなど電子機器の「頭脳」

(5)半導体関連産業をオール北海道で盛り上げよう!

ラピダス社が量産製造を目指す次世代半導体は、わが国の半導体産業の発展とカーボンニュートラルの実現、さらには経済安全保障の鍵となる極めて重要な中核技術です。
道では、国や千歳市をはじめとする関係機関などとも緊密に連携し、国家プロジェクトでもあるラピダス社の次世代半導体工場の整備が円滑に進められるよう取り組んでいます。
「メイドイン北海道」の次世代半導体を通じて、製造、研究、人材育成等が一体となった複合拠点を実現することは、道がこれまで振興してきた、ものづくり・デジタル産業を飛躍させるだけでなく、世界中から研究者や技術者が集う拠点の形成につながることが期待できます。

○道の主な取り組み
●インフラ整備などの支援
ラピダス社の次世代半導体の量産製造に向け、インフラ整備などの支援を進めています。
●展示会の出展や企業向けセミナーの開催
半導体関連産業の集積を目指し、道内企業の取引拡大、参入促進、関連企業などの誘致に取り組んでいます。
●半導体人材の育成
半導体関連産業を担う人材の育成に向けて、学生を対象とした出前講座などを実施しています。
●道民の理解促進と機運醸成
次世代半導体プロジェクトや半導体産業の将来の展望などについて、道民の皆さんに広く知っていただく取り組みを進めています。

○関係機関の主な取り組み
●北海道半導体人材育成等推進協議会
北海道経済産業局が、道内半導体関連産業の活性化に向けて設置。道も参画し、人材の育成・確保や取引活性化などの取り組みを進めています。
●(一社)北海道新産業創造機構(ANIC)
北海道経済連合会などが設立した相談窓口。道内経済の発展に寄与するため、半導体関連事業に関する円滑な立地、産業集積支援を行いつつ、道内企業の参入促進などを進めています。
●北海道大学の取り組み
「半導体拠点形成推進本部」を設置し、半導体関連の研究・人材育成などの取り組みを進めています。
●道内4高専の取り組み
「北海道地区4高専半導体人材育成連携推進室」を設置し、半導体人材の育成を強化しています。

▲道庁次世代半導体戦略室 電話011-206-6189

2 ピックアップ 地域情報

北海道の各地域から話題をお届けします。

(1)オホーツク総合振興局
「オホーツク流氷トラスト応援団」応援メンバー募集中!
地球温暖化の影響を受け、オホーツク海の大切な流氷が危機的な状況にあります。オホーツク総合振興局では「流氷を守ろう!」を合言葉に、持続可能な地域づくりを進める「オホーツク流氷トラスト応援団」を発足し、応援メンバーを募集中です。

▲オホーツク総合振興局地域政策課 電話0152-41-0623

(2)根室市
道立北方四島交流センター(ニ・ホ・ロ)で学んでみませんか
道立北方四島交流センター(ニ・ホ・ロ)は、日本(ニ)とロシア(ロ)をつなぐ北海道(ホ)の施設です。北方領土の歴史や現状などについて映像資料も使用してわかりやすく展示しており、北方領土について学ぶことができます。皆さんのご来館をお待ちしています。

▲道立北方四島交流センター 電話0153-23-6711

3 地域おこし協力隊CAFÉ

都会に住む人が課題を抱える市町村に移住し、才能や能力を発揮する地域おこし協力隊。
今回は、旧忠栄小学校跡地を利活用した複合施設「東神楽大学」の運営に関わる東神楽町の隊員を紹介します。

○事業起ち上げから得た経験により任期終了後の夢も現実的に
福島県 いわき市出身 髙萩 隆介(たかはぎ りゅうすけ)さん

働く・学ぶ・遊ぶがテーマの複合施設「東神楽大学」の開業・運営をサポートする仕事をして3年目。教室を利用したオフィスの賃貸、学食風のカフェ、地元の特産品を販売する購買部、旧教職員住宅を改装したゲストハウスなど、これほどサービスが多い廃校の利活用は全国的にも珍しいと思います。4つある大きなオフィスのうち3つに、東京に本社のある企業が入っているのは、旭川空港から近く、大雪山を望むロケーションに恵まれた立地も大きな要因でしょう。この事業で得た知識や経験を生かし、任期終了後は起業し、観光者向けゲストハウスの運営も考えています。

4 高校生のマナビバ

新たな視点で学びを深める道内の高校生の話題をお届けします。

○「十勝をもっとPRするためには?」効果的なSNSによる情報発信を探究
高校生と地域が協力して課題を解決する「北海道CLASSプロジェクト」に取り組む北海道帯広三条高等学校では、「十勝をもっとPRするためには?」をテーマにSNSによる情報発信について探究し、現状の問題点について高校生の視点で解決策を考えました。

●十勝といえば広大な夏のイメージ。知られていない冬の魅力も広めたい
北海道帯広三条高等学校 2年
菊地 絢大(きくち けんた)さん
池田 光佑(いけだ こう)さん
髙原 悠吾(たかはら ゆうご)さん

探究活動で十勝観光の課題を調べてみると、冬の川下りや釣りの穴場など、優れた観光資源があるのに広く知られておらず、SNSによる情報発信力の弱さに気づきました。解決策として、私たち高校生が主体となってSNSを活用して情報発信することを考えました。インフルエンサーの方から写真の撮り方や効果的な情報発信の仕方などを学んで十勝の魅力をもっと広めていきたいです。

▲北海道教育庁社会教育課 電話011-204-5744

5 道からのお知らせ
道庁からのお知らせなどをお伝えします。
詳しくは、各ウェブサイトでご確認ください。

(1)確定申告はご自宅からe-Taxで!
所得税・個人事業税・住民税の各申告期限・受付は、3月15日(金)までです。国税庁ウェブサイトでは、スマートフォンやパソコンなどから、確定申告書を作成し、e-Taxなどで提出することができますので、ぜひご自宅での申告書の作成・提出をお願いします。詳しくは国税庁ウェブサイトをご覧ください。

▲道庁税務課 電話011-204-5060

(2)新型コロナワクチンの無料接種は3月で終了します
新型コロナワクチンの全額公費による無料接種は、3月31日(日)で終了します。ご希望の方は、早めの接種をお願いします。接種場所などについては、お住まいの市町村のウェブサイトなどでご確認ください。ワクチンについての疑問や不安がある場合は、かかりつけの医療機関のほかワクチン接種相談センターにご相談ください。

▲道庁感染症対策課 電話011-206-0359
北海道ワクチン接種相談センター
フリーダイヤル:0120-306-154 【受付時間】9:00~17:30(平日、土日・祝日)

(3)融雪時期には「雪崩」にご注意を!
これからの時期、気温の上昇や雨によって雪解けが進むと、雪山やスキー場だけでなく、低木林や植生がまばらな斜面では雪崩が発生しやすくなります。雪崩から身を守るには、日頃からの注意が必要です。急な気温の変化や斜面の状況に注意し、早めの避難を心掛けましょう。
道では、雪崩のおそれのある箇所などを公表しています。詳しくはウェブサイトをご覧ください。

▲道庁河川砂防課 電話011-204-5560

(4)かけがえのない森林を未来に残すために「森林環境税」の課税が始まります
水源や国土を守り、木材を供給するなどの恵みをもたらす森林を未来に残すため、2019年に、国民が森林整備などに必要な費用を分かち合う仕組みとして、森林環境税および森林環境譲与税が創設されました。森林環境税(年額1,000円/人)の課税は2024年度に開始され、道内市町村において、森林整備や人材育成、道産木材の利用促進などに活用されます。

▲道庁森林計画課 電話011-204-5494

(5)お米・牛乳子育て応援事業(第二弾)申請は4月30日(火)まで
道では、2005年4月2日~2024年4月1日に誕生した子どものいる世帯に、北海道産の米と牛乳を購入できる商品券または電子クーポン、北海道米のいずれかを支給しています。第一弾の支給を受けた方で住所や家族構成が変わらない方は、手続きがスムーズな「簡易申請」をご利用できます。お急ぎの方は、電子クーポンの申請がおすすめです。詳しくはウェブサイトをご覧ください。

▲北海道お米・牛乳子育て応援事業 事務局コールセンター
電話011-350-7371【受付時間】9:00~17:00

(6)2024年度北海道行政職員・公立小中学校事務職員採用試験の総合案内は2月下旬に公表
北海道はチームワークで仕事をやり抜く力、広い視野で困難に立ち向かう力、チャレンジ精神・行動力のある人材を求めています。北海道の未来のために、あなたの能力を生かしてみませんか。
2024年度の北海道行政職員・公立小中学校事務職員採用試験の試験日などを記載した総合案内を2月下旬に公表します。詳しくはウェブサイトをご覧ください。

▲北海道人事委員会事務局任用課 電話011-204-5654

6 道議会レポート
定例会の概要などをお伝えします。
令和5年第4回定例会(11/28~12/14)

(1)定例会の概要
当面措置を要する経費ならびに道職員などの給与改定に伴う経費について、所要の予算措置を講じるための令和5年度補正予算等の予算案6件と条例案11件、その他の案件5件が知事から提案され、可決・同意されるとともに、前会より継続審査の決算案件6件が認定されました。
また、議員および委員会から提出された意見案5件を原案のとおり可決しました。

(2)本会議・予算特別委員会の主な質問
次の取り組みなどについて議論されました。詳細はウェブサイトをご覧ください。
●観光振興税について
・市町村や宿泊事業者との調整の進め方
・新税の具体的な使途
●次世代半導体産業について
・関連産業の集積に向けた取り組み
・全道各地域へ効果を波及させる方策
●物価高騰対策について
・早急な追加対策への対応
●交通政策について
・物流分野における人手不足の現状の認識
・路線の維持・活性化に向けて国に求める支援
●デジタル化について
・道内自治体の情報システムの標準化に向けた取り組み
・道内自治体のデジタル化の支援についての対応
●ヒグマ対策について
・ヒグマ問題の現状認識
・対策強化に向けた今後の取り組み

(3)北海道議会議員研修会を開催しました
11月27日の特別委員会終了後に、慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科教授の谷口尚子(たにぐち なおこ)氏をお招きし、「多様な人材の議会への参画を目指して」と題して講演いただきました。

(4)次回定例会のお知らせ
令和6年第1回定例会は2月下旬に開会の予定です。議会中継はスマートフォンでもご覧いただけます。

(5)ウェブサイトをご覧ください
議会中継・録画、議会日程、会議録、傍聴・見学案内、議会時報などをご覧いただけます。
▲議会事務局政策調査課 電話011-204-5691

▲北海道の人口データをお届けします。(令和5年12月末現在)
総人口5,094,487人(前年同月比45,901減)
男 2,410,576人 女 2,683,911人(人口は毎月公表される統計資料に基づき掲載しています。)

▲広報(誌)「ほっかいどう」、次号は令和6年6月の発行予定です。
点字版広報誌の送付を希望される場合は、発行元までご連絡ください。
発行/北海道総合政策部知事室広報広聴課
〒060‐8588 札幌市中央区北3条西6丁目
電話011‐204‐5110/FAX011‐232‐3796

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