視覚障がい者向け広報「ほっかいどう」令和3年11月号

視覚障がい者向け広報「ほっかいどう」11月号

広報(誌)ほっかいどう 2021年11月号

北海道のキャッチフレーズ「その先の、道へ。北海道」

【もくじ】

1 デジタルの力で、北海道を元気に!
2 特集 デジタルの力で、北海道を元気に!
3 新型コロナウイルス感染症対策 
4 祝!世界文化遺産登録 北海道・北東北の縄文遺跡群
5 赤れんがニュース
6 道議会レポート

1 デジタルの力で、北海道を元気に!

(1)ポストコロナに向けた新たな北海道づくり

未来技術を活用して活力あふれる北海道を目指します。
皆さんは、10年後の北海道がどんな暮らしになっていると思いますか。
デジタル化によって北海道を元気にする取り組みが進んでいます。

① すでに道内で取り組みが始まっています

ア ICTを活用した「遠隔授業」

道では、遠隔授業の機能を集中した「北海道高等学校遠隔授業配信センター(T‐base)」を開設し、地域連携特例校や離島にある高校に、専任教員が授業を配信しています。

イ 「スマート農業」の推進

トラクターの自動操舵や搾乳ロボット、ドローンによる画像分析や農薬散布など、ICTやロボット技術を使ったスマート農業技術が幅広い分野に活用されています。

ウ 住民目線でデジタル化「書かない窓口」

北見市では、窓口支援システムの導入により、来庁者が申請書を書かずに手続きが完了する「書かない窓口」と「ワンストップサービス」を実現。RPA(パソコン操作自動化ソフトウェアロボット)の導入により、職員の事務効率化と来庁者の待ち時間短縮など市民サービスの向上につながっています。

2 特集 デジタルの力で、北海道を元気に!

(1)暮らし、産業、行政などを柱に北海道の新しいしくみづくりを進めています。

①未来技術を活用した活力あふれる北海道の未来社会「北海道Society5.0 」

 道では、概ね10年後(2030年ごろ)の北海道の未来社会「北海道Society5.0」の実現に向けたアクションプラン「北海道Society5.0推進計画」を、ことし3月に策定しました。
 この取り組みを地域課題の解決につなげるだけでなく、社会の変革を進めることによって、北海道の日々の暮らしの利便性の向上や地域の活性化、持続的な経済成長などにつなげていこうとしています。

Society5.0とは?

 これまでの狩猟社会(Society1.0)、農耕社会(Society2.0)、工業社会(Society3.0)、情報社会(Society4.0)に続く、インタネット上のサイバー空間と暮らしや産業などの日常空間を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する人間中心の社会が「Society5.0」です。

②デジタル化を推進する道の取り組み

ア 北海道Society5.0推進体制の整備

 道では今年度、北海道Society5.0をオール北海道で推進する体制として、民間有識者や関係団体などで構成する「北海道Society5.0推進会議」を立ち上げ、北海道全体のデジタル化に向け、産学官が連携して取り組みを進めています。

イ Smart道庁の取り組み

 道では、2022年4月、全職員に配付するスマートフォンを使うことで、自宅などから庁内ネットワークに接続できるようになり、職員がいつでもどこでも仕事ができる環境が実現します。
 こうした全国に先駆けた取り組みとあわせ、ICTも活用した業務手順の見直しなどを行い、道民サービスの質の向上につなげていきます。

▲道庁改革推進課 電話 011-204-5002

ウ 北海道の魅力をオンラインで発信!

 アジア初となるアドベンチャートラベル・ワールドサミット(ATWS)が、9月20~24日、北海道を舞台に開催されました。今回のサミットは、ウィズコロナ社会の新たな形としてバーチャルでの開催となりましたが、北海道の魅力を全世界に発信しました。なお、2023年のATWSのリアル開催地に北海道が内定しています。

▲道庁観光振興課 電話 011-206-6944

(2)デジタルを活用して、未来へチャレンジ!

デジタルの力で地域の新たな可能性づくりに挑戦する取り組みを紹介します。

① 顔認証クーポンで北後志の周遊観光に新展開

一般社団法人赤井川村国際リゾート推進協会 代表理事 渡邊 裕文さん

 観光による地域づくりを担う一般社団法人赤井川村国際リゾート推進協会は、デジタル技術で地域を支援する道内外企業と連携し、NECの顔認証技術を使って北後志エリアの周遊観光を推進する実証実験に取り組みました。
 実証実験は、8月20日から10月10日まで実施。旅行者が事前に専用サイトで名前や顔写真の無料登録を行い、地域の観光施設を訪れた際に端末で顔認証をすると、割引サービスなどが受けられるしくみです。広域観光に顔認証を導入するのは道内初の試みで、同協会の代表理事・渡邊裕文さんは「旅行を楽しむお客さまと観光施設の両方にメリットが大きい」と期待を寄せます。
 従来は、紙や2次元コードなどのクーポンが主流で、各施設での窓口対応が煩雑になりがちですが、顔認証クーポンは持ち歩きの必要がなく、非接触・非言語型なので外国人観光客も気軽にサービスを受けられるようになります。「道内で顔認証ネットワークを広げることが、北海道観光の価値向上につながる。いまからインバウンド再開に向けた準備を進めたい」と渡邊さんは展望を語ります。

② 最先端のスマート農業技術で地域の未来をつくる

岩見沢市情報政策部 部長 黄瀬 信之さん

 ロボットトラクターや光ファイバ網、AIなどの最先端技術を活用したスマート農業を積極的に進めている岩見沢市で、2020年から取り組んでいるのが、北海道大学やNTTグループなどと連携し、5G※技術を活用した国内初の実証実験です。
 これは、複数の圃場に配置した無人走行トラクターを、遠隔地の監視センターで監視・制御しながら、農地内の倉庫から農道を走行させ、圃場へ移動後、農作業を実施させるというものです。
 今後はさらに、蓄積された気象条件や作業工程などのビッグデータを活用して、ロボット農機の作業精度を高めることにより、少ない人数でも品質が高くおいしい農産物を安定して生産できるしくみをつくっていこうとしています。
 岩見沢市情報政策部長の黄瀬信之さんは「産学官連携による最先端のスマート農業は、地域農業の持続性確保の切り札の一つとしてとらえ、社会実装に向けて今後も前進させるとともに、道内全体への普及にも貢献したい」と話しています。
※5Gは、高速・大容量、多接続、低遅延などの特長を持った第5世代移動通信システムのこと。

 道では、ことし7月、「日本のインターネットの父」と呼ばれる慶應義塾大学の村井純教授に北海道顧問に就任していただきました。北海道Society5.0の実現に向け、専門的な立場から助言をいただいています。

③ポテンシャルを活かして北海道をデジタル化の先導者に

北海道顧問慶應義塾大学 村井 純 教授

 日本が新しいデジタル社会として世界にしっかりと認識され、「誰一人取り残さない」デジタル化を進めるために、最もチャレンジングな地域が北海道。北海道が有する冷涼な気候や欧米に最も近いという地域特性、豊富な再生可能エネルギーといった多様なポテンシャルを活かして、北海道を日本のデジタル化の先導者にしていきましょう。

④マイナンバーカードが健康保険証に!

 10月からマイナンバーカードの健康保険証としての利用が始まりました。医療機関や薬局によって、利用開始時期は異なりますが、2022年度末までには、ほぼすべての機関で利用が可能となる予定です(従来の健康保険証も引き続き利用できます)。健康保険証としての利用には、事前の登録が必要です。詳しくは、厚生労働省のウェブサイトをご覧ください。

▲特集に関するお問い合わせ
道庁デジタルトランスフォーメーション推進課 電話011-204-5172

3 新型コロナウイルス感染症対策

※10月4日時点での情報をもとに記載しています。最新情報は道のウェブサイトをご覧ください。

(1)ワクチン接種をご検討ください

 ワクチンには、新型コロナウイルス感染症の発症予防、重症化予防などの効果が認められています。
 まだ接種を受けていない方は、大切な方と自分自身の健康と命を守るため、ワクチン接種のご検討をお願いします。
 インターネットやSNSでは、「接種が原因で多くの人が亡くなっている」「不妊や流産の原因になる」など、ワクチン接種についてさまざまな誤った情報が広がっていますが、ホームページなどを参考に、科学的根拠や信頼できる情報源に基づく正しい情報によりご判断ください。

※新型コロナワクチンは、12歳以上の方が接種できます(接種費用は無料)
接種の予約・手続きの方法などはお住まいの市町村にご相談ください。

(2)ワクチン接種のメリットとデメリット

〈メリット〉

●大切な方と自分自身の健康と命を守る
●地域におけるウイルスへの防御を高め、安全で安心感のある社会生活・学校生活を送ることができる
●変異ウイルスの発生確率を減らすことができる

〈デメリット〉

●ワクチン接種後、発熱などの副反応やアナフィラキシー(急性アレルギー反応)が発生することもある。

(3)接種後も感染防止対策が必要です

 ワクチンには、感染予防効果も示唆されていますが、接種によって感染を完全に防ぐことまではできません。そのため、接種を終えた後も、引き続き、3つの密(密閉・密集・密接)の回避、マスクの着用、手洗いや手指消毒、食事のときは少人数・短時間で会話中はマスク着用といった基本の感染防止対策の徹底をお願いします。

(4)ワクチン差別はやめましょう

 体質や持病などさまざまな理由でワクチンを接種することができない人、接種を望まない人もいます。ワクチン接種を受けないことによる差別や不当な対応がないよう、十分な配慮をお願いします。

ワクチンの副反応などに関する相談窓口
▲北海道新型コロナウイルスワクチン接種相談センター 電話0120-306-154
受付時間:9:00~17:30(平日、土・日曜、祝日)

4 祝!世界文化遺産登録 北海道・北東北の縄文遺跡群

 ことし7月、北海道・青森県・岩手県・秋田県に所在する「北海道・北東北の縄文遺跡群」の世界文化遺産登録が決定しました。
 自然と共生しながら1万年以上も続いた縄文文化には、持続可能な地域社会の実現を目指す私たちにとって、学ぶべき貴重な示唆が多くあり、縄文遺跡群は未来に継承すべき大切な「宝」です。
 縄文遺跡群の適切な保存・活用に取り組むとともに、「世界の宝」として認められた普遍的な価値と魅力を国内外に向けて積極的に発信し、関係自治体などとも連携して観光振興や地域経済の活性化につなげていきます。

▲道庁縄文世界遺産推進室 電話011-204-5168

5 赤れんがニュース

道庁からのお知らせなどをお伝えします。

(1)北海道の最低賃金は10月1日から時間額889円に

 働くすべての人に賃金の最低金額を保証する最低賃金の改定により、10月1日から北海道の最低賃金は、時間額889円に上がりました。臨時職員、パートタイマー、学生アルバイトなどの働き方や年齢の違いにかかわらず、すべての労働者に適用されます。
 この金額を下回ることがないように、雇い主も、労働者も、気を付けましょう。

▲道庁働き方改革推進室 電話011-204-5354

(2)ヒグマによる人身事故から身を守るために!!

 ヒグマによる人身被害は、春や秋に多く発生しています。特に秋は冬眠を控え、ヒグマは餌を求めてより活発に活動するため、市街地、公園、河川敷、緑地帯など、あなたの身近な場所にも潜んでいる可能性があります。
 ヒグマに遭わないために、市町村や警察などのヒグマ出没情報を積極的に確認し、次のことを必ず守ってください。

❶一人では野山に入らない。
❷野山では音を出しながら行動する。
❸食べ物やゴミを放置しない。
❹フンや足跡などヒグマの痕跡を見たら引き返す。
❺ヒグマが出没しているところでは早朝や夕暮れ時など薄暗いときには行動しない。
❻ヒグマを興奮させる恐れがあるため、ヒグマが出没しているところでは犬の散歩は控える。

▲道庁自然環境課 電話011-204-5203

(3)少しの雨でも「土砂災害」の注意を!

 大雨の時期や雪解けの季節はもちろん、地震などで地盤が緩んでいる場合は、少しの雨でも土砂災害の危険は高まります。
 日頃から、大雨情報や土砂災害警戒情報などに注意し、適切な避難行動をとるよう心掛けましょう。 
 道では、土砂災害の恐れのある区域などを「北海道土砂災害警戒情報システム」内で公表しています。家の周辺の危険な箇所を把握しておきましょう。

▲道庁河川砂防課 電話011-204-5560

6 道議会レポート

定例会の概要などをお伝えします。

令和3年第2回定例会(6/15~7/2) 

(1)議長・副議長の選挙

 6月15日の本会議で、議長に小畑保則議員(釧路市選出)、副議長に市橋修治議員(後志地域選出)が選出されました。

(2)定例会の概要

 新型コロナウイルス感染症の感染拡大が続く中、北海道に緊急事態宣言が発令されたことに伴い、緊急に措置を講じるための令和3年度補正予算等の予算案4件と条例案11件、その他の案件7件が知事から提案され、議決しました。また、議員や委員会から提出された意見案7件を原案のとおり可決しました。
 本会議では、知事などに対し、20人の議員が一般質問を行いました。

(3)本会議や予算特別委員会の主な議論

●ワクチンの円滑接種に向けて、実施主体である市町村への支援や、ワクチンの打ち手である医療従事者の確保にどのように取り組む考えか。
●東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催にあたり、ワクチン接種や感染防止対 策など、道民の不安解消に向けてどのように取り組む考えか。
●2050年までに道内の温室効果ガス排出量を実質ゼロとする「ゼロカーボン北海道」の実現に向けて、ロードマップの作成や現行条例の見直しなど、どのように取り組む考えか。
●家事や家族の介護などを日常的に行っている子どもたち、いわゆる「ヤングケアラー」を支援するため、実効性ある条例の制定や支援計画の策定など、支援体制の構築にどのように取り組む考えか。

(4)主な議決の状況

〈知事提出案件〉

●予算案4件/令和3年度北海道一般会計補正予算 など
●条例案11件
●その他の案件7件
〈議員・委員会提出案件〉
●意見案7件/選択的夫婦別姓制度の議論の活性化を求める意見書 など

(5)ウェブサイトをご覧ください

 議会中継・録画、議会の日程、会議録、傍聴・見学案内、議会時報などをご覧いただけます。
 質問などの詳細は、冊子「北海道議会時報」でもご覧いただけます。各(総合)振興局等での閲覧のほか、希望者への配布も行っています。

▲議会事務局政策調査課 電話011-204-5691

▲北海道の人口データをお届けします。(令和3年8月末現在)

総人口 5,198,107人 男 2,456,999人 女 2,741,108人
前年同月比
総人口 42,527減 男 19,546減 女 22,981減
(人口は毎月公表される統計資料に基づき掲載しています。)

▲広報(誌)「ほっかいどう」、次号は令和4年1月下旬の発行予定です。
点字版広報誌の送付を希望される場合は、発行元までご連絡ください。

発行/北海道総合政策部知事室広報広聴課
〒060‐8588 札幌市中央区北3条西6丁目
電話011‐204‐5110/FAX011‐232‐3796

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