知事定例記者会見(令和3年1月14日)

知事定例記者会見

  • 日時/令和3年1月14日(木) 16:30~18:04
  • 場所/記者会見室
  • 記者数/24名(テレビカメラ2台)

記者会見風景

知事顔写真

会見項目

知事からの話題

  1. 新型コロナウイルス感染症対策について

記者からの質問

  1. 新型コロナウイルス感染症対策について(1)
  2. 新型コロナウイルス感染症対策について(2)
  3. コロナ禍における小豆など甘味の消費拡大について
  4. 新型コロナウイルス感染症対策について(3)
  5. 新型コロナウイルス感染症対策について(4)
  6. 新型コロナウイルス感染症対策について(5)
  7. 新型コロナウイルス感染症対策について(6)
  8. 新型コロナウイルス感染症対策について(7)
  9. 新型コロナウイルス感染症対策について(8)
  10. IR(統合型リゾート)について
  11. 新型コロナウイルス感染症対策について(9)
  12. 橋本五輪担当大臣との面談について

知事からの話題

新型コロナウイルス感染症対策について

   新型コロナウイルスの関係であります。
 初めに、新型コロナウイルスに感染された方、3名の方が本日お亡くなりになりました。亡くなられた方々に哀悼の意を表しますとともに、ご遺族の方々に心からお悔やみを申し上げます。
 先ほど(北海道新型コロナウイルス感染症)対策本部会議を開きまして、集中対策期間を1カ月延長させていただくということを決定させていただきました。その対策の考え方について、話をまずはさせていただきたいと思います。皆さんも、毎日感染者数が発表されていますので、思い起こしていただきたいと思いますが、昨年の11月2日に、北海道の感染者数が日本で一番多かったのですね。北海道で96人の感染確認がありまして、当時同一日には東京都が87人ということで、東京都の新規感染者数を上回って全国で一番感染者数が多いという状況になりました。その後、11月20日には304人ということで、過去最多となる感染確認がありました。まさに全国に先行する形で、北海道では寒さ、気温の低下などもあったのだとは思うのですけれども、感染が急激に拡大したということです。そういった状況の中で、道民の皆さま、事業者の皆さまにご理解、ご協力いただいて、外出の自粛、往来の自粛、休業の要請、時短の要請などさまざまな形でご理解、ご協力いただき、また急激な増加に伴って大変な医療提供体制の負荷がありました。この点についても全国の皆さんに応援をいただきながら、急激な感染拡大を抑え込んでいったというところです。
 一方で首都圏の状況を見ますと、東京都が例になっていますけれども、まさに感染爆発という状況で、急激な感染増加の中で現在の緊急事態宣言(の対象地域)ということになっています。これは2カ月で起こっていることなのですね。対策を東京都も何ら講じていなかったわけではないのですけれども、(北海道が)東京都より感染が多かったのが11月なのです。それから2カ月の中で事態はここまで急激に変化しているということについて、まずは皆さんと共有したいと思います。このような事態、いわゆる感染爆発とも言える状況を道内において避けなければならない、このことについては、道民の皆さん、事業者の皆さんも同じ思いなのではないかと思っているわけであります。
 現在の北海道の10万人当たりの感染者数をちょっと見ていきたいと思います。東京都が一番多いのですけれども、今、北海道は19番目です。緊急事態宣言の対象(地域)に入ったところが(モニターで)赤くなっていますので、そういった意味では、今(北海道の10万人当たりの新規感染者数が)21人くらいですね。今増加傾向にありますので、他のところの地域の数字がどうなっていくかというのもあるのですけれども、そういった今の足元の状況になっているということです。ちなみに本日でございますけれども、もうすでに報道などにもありますけれども、194名の感染確認という状況になっていまして、11月6日以降は100人以上の感染が連続して確認されていまして、増加傾向という状況であります。先ほど申し上げたとおり、11月2日の時は感染者数が東京都を上回って全国1位で96名でした。そこから急激に伸びて300人を超えたわけです。今日の感染確認は194名、ここ数日100人を超える感染確認、さらに増加傾向があります。後ほど説明しますけれども、そういった意味ではこの感染拡大の兆しがある中で、それを抑制傾向、減少に転じさせていくのかどうかということを考えれば、今が分水嶺(れい)であると思っています。ここで対策をしっかり打たなければ、首都圏のように感染爆発というような事態になることも恐れとしてあるのではないかと思っていますので、本当に苦しいお願いですけれども、この集中対策期間を1カ月延長させていただいて、緊急事態宣言が出ている地域については、まさに感染爆発とも言える状況が起こっています。仮にそういった状況に本道が至れば、社会経済活動は大幅に制限される事態になるわけであります。それはやはり避けなければいけないと思うわけでありまして、道民の皆さま、事業者の皆さま(のご理解、ご協力により)、11月の急増から感染拡大地域で言えば唯一、下方にしっかり転じさせて医療提供体制の負荷も(入院患者数を)300人ぐらい減少に転じさせた、そういう経験がわれわれにはあるわけです。ですから、道民の皆さま、事業者の皆さまに、いま一度のご協力、ご理解いただいて、社会経済活動を停止する、大幅に影響を受ける、医療提供体制の医療崩壊を招く、何としてもそういった状況は避けていきたい。ですから皆さんに引き続きのご協力をお願いしたいというのが、私の心からのお願いでございます。
 それではここからは、なぜそういった対策が必要なのかという背景をご説明したいと思います。まず感染状況です。増加傾向だというお話をしましたが、それぞれ病床の状況などはピーク時に998床の病床稼働でしたけれども、687床という状況になっていまして、300床を超えて病床への負荷が軽減されているということです。これは日夜、医療従事者の方々の努力によって、軽快されて退院される方などが出ているという状況であります。また、重症の状況についても(モニターのとおり)ピークから比べると3分の1ぐらいになっていますけれども、12床という状況になっています。医療提供体制の状況はそういう状況なのですが、一方で療養者数や検査陽性率、新規感染者数、また先週1週間との比較、感染経路不明、そういった状況の全ての指標が増加ということでありまして、これはまさに増加傾向の兆しが、この指標でも見られるということについて確認したいと思います。これらについても、今後慎重にモニタリングをしていく必要があると考えています。
 こうした足元の感染増加の兆しでございますけれども、ではどういったことで、増加の要因の背景があるのかということでありますけれども、全国的な感染拡大、全国的に感染が急激に拡大しています。ですから北海道では往来の自粛を当然お願いしていますけれども、一定のそういった人の移動なども経済圏であるわけですから、全国的な感染拡大の状況、そして年末年始における会食の機会の増加などが背景にあって影響したのではないかと考えられているわけでありますが、この傾向が維持され、さらに増加に転じていくということは何としても避けなければならないということです。今申し上げた感染の急激な増加が11月にございました。何度もお話をしていますけれども、11月20日に300名を超える感染が確認されて、その後先ほど申し上げた入院の負荷998床ということで、これは2週間ぐらい、まあ10日超でしょうか、遅れて入院に対する負荷がきます。さらにまた遅れて重症の方のピークがくるわけです。ですからその兆しを捉えて対策をしていかないと、今緊急事態宣言が出ていますが、新規感染者数を減少に転じさせたとしても、入院の減少というのはわれわれの2カ月の経験で言うと、時間がかかって減少していくと、300人減るまでこれ実に2カ月ちょっとかかっている状況でございますので、そういったことを踏まえなければならないということです。
 それで、先ほど申し上げたような陽性率ですとか感染経路不明ですとか、そういった指標が増加傾向であるということをご説明しましたけれども、その他にも注意が必要な兆候が表れてきています。われわれの対策の背景のポイントですけれども、まず一つは若い方々、若年層の感染確認が増加しています。30代以下です。30代以下の方の感染確認が増加しています。この点は12月下旬の直近と比較しますと、ポイント数で言うと12ポイント、12パーセント、感染確認が増加しています。何が言いたいか申し上げますと、昨年の10月に、皆さん忘れていらっしゃるかもしれませんけれども、若い世代の感染が拡大して、その後に幅広い年代に感染が拡大していくという傾向があり、さらに施設に感染が伝播(でんぱ)していって、急激な感染拡大の要因になったということがあるわけですね。ですから、そういった11月の状況、10月の状況などを踏まえると、そういった若い方々の感染確認が増加する傾向というのは、警戒しなければならない一つのポイントになります。
 次ですけれども、集団感染の状況もこれは注意が必要です。医療施設、福祉施設における多数の感染確認、クラスターの発生ということで確認されてきましたけれども、年末から現在にかけては、そういった施設関係については減少しています。(医療施設、福祉施設での集団感染は)26件、804人から、15件、387名。依然として確認されている点については十二分に注意しなければならないのですが、われわれが注目しているのは、飲食店などにおける部分が倍増していると。感染者数も、増加しているということであります。この点は注意が必要だということです。先ほどの若い方々の感染の増加傾向、またそういった飲食などの場面における感染が疑われる状況、実際に年末年始において静かに過ごす特別な年末年始、これをお願いしてきたわけでございますけれども、年末年始において帰省した方、帰省した方と一緒に飲食されまして、そして感染が広がったと考えられる、そういった事例が複数確認されているという状況であります。ですから、そういったことについても警戒しなければならないという点があります。こうした飲食の場面についてでありますが、国の専門家から、歓楽街や飲食を介しての感染が(感染)拡大の原因であり、家庭内感染や院内感染は感染拡大の結果といった見解が示されています。また経路不明の感染の多くは、飲食が原因であったといった指摘がなされているということについても注意が必要であります。
 そして緊急事態宣言、この影響です。首都圏に続いて、昨日でありますけれども、関西圏、中京圏が対象地域として追加されまして、11都府県に緊急事態宣言が発出されるという事態になったわけであります。全国的に感染が急速に拡大している、このことについて強く警戒しなければならないという状況にあります。北海道は基本的には他県との往来、そういったものも多い地域であります。こうした国内でのまん延については、道内へ影響が全くないのかと言ったらそういったことはないわけであります。感染が急激に増加している地域と積極的な人の往来が図られるならば、感染拡大に影響を与えかねない、そういった状況も懸念されるわけです。すでに不要不急の往来について控えていただく旨のお願いをしているところでございますけれども、国の緊急事態宣言を踏まえて、道民の皆さま、事業者の皆さまと強い危機感を共有して対応していく必要があると考えています。国においても、大都市圏での感染の拡大が地方における感染の発生にも影響しているという指摘があります。首都圏や関西圏の感染拡大には十分警戒する必要があります。
 また北海道で言えば、都市機能が集積して社会経済活動の中心である札幌市における対策が全道でのまん延を防ぐという意味では極めて重要であると考えております。このところの全国各地の状況を見てみますと、先ほど申し上げたように急速な感染の拡大ということで、短期間に急激に感染者が増加するケースが多く見られます。道としては、新規感染者数が国のステージ4、具体的に申し上げますと、1週間で10万人当たり25人(の感染者)、週で1327人、これが国のステージ4。これを超えるというのは具体的にはどうなのだと、1日で言うと189人ですね。週で1327人を超えたという状況に至れば、緊急事態宣言の対象地域と同様の支援をいただくということはもちろんなのですけれども、国に対して、緊急事態宣言に関する速やかな検討を要請するということとしたいと思っています。繰り返し申し上げますけれども、10万人当たり25人(の感染が1週間継続した場合)、1週間の(合計の)場合は1327人、1日189人。ですから、今日はもうすでにその1日189人を超えているわけでありますが、そういう状況があれば(国に対して緊急事態宣言に関する)速やかな検討を要請することとしたいと思っています。そして経済的な影響が長期化しますので、事業者の支援、そして地域の取り組み、この点については、緊急事態宣言の対象地域と同様の支援をいただくように、もうすでに国に緊急の要請をしました。昨日、総理も準ずる対策をするところには支援するということで記者会見で言っていましたけれども、その点についてまだ詳細は明らかになっていませんが、私は緊急事態宣言が出ているところ(と同様に)、そうではないところで必要な対策が打てない、そういったことにならないようにしなくてはいけないと思っていますので、これはもう速やかに本日要請、緊急要請しました。後で要請の内容をお配りしたいと思います。
 しかし、まずはそうした事態に至らないようにしなければなりませんので、集中対策期間を1カ月延長して、感染者の発生をできるだけ抑えていく。このことに取り組んでいきたいと思っています。道内ではこれまで外出の自粛、往来の自粛、休業、時短、さまざまな形で、道民の皆さま、事業者の皆さまに大変なご負担をお掛けしております。その皆さんの力で、11月の急激な増加を下方に転じて、医療提供体制の負荷も軽減することができたわけですが、再びそういった増加の兆しが見られる中で、皆さんに対する大変苦しいお願いですが、1月16日から2月15日までの1カ月間を、(新たな)集中対策期間として、引き続き皆さんにご理解とご協力を賜りたいと思います。
 この集中対策期間、先ほど背景を申し上げましたが飲食の場面、ここに最大限の警戒を持って重点的に取り組んでいきたいと考えています。まず事業者の皆さまに対するお願いでございますが、飲食の場面での対策を徹底しなければならない。そのためにススキノ地区の全ての飲食店、全ての飲食店等に対して午後10時までの時間短縮の営業、これをお願いすることといたしました。今まではお酒を提供するところに対して、お酒の提供時間に対してお願いしてきたということがあるわけですが、お酒の提供のあるなしに関わらず、全ての飲食店などに対して(午後)10時までの時間短縮の営業、これをお願いするということといたしました。また札幌市内における接待を伴う飲食店、こちらにおいても引き続きの時短の営業、この要請を継続させていただきます。事業者の皆さまには、経営環境が一層厳しさを増す中において大きな負担をお掛けするわけでありますが、緊急事態宣言となりますと、20時までの時短営業を要請せざるを得ないということになるわけであります。20時まで(の時短営業)、ラストオーダーも19時までという状況になっています。こういった事態は避けなければならないと思います。ですので、事業者の皆さまにはご協力いただきたいということをお願い申し上げます。
 続いて、道民の皆さまに対するお願いです。この1カ月間、飲食、そこが重要です。ですので、できる限り同居していない方との飲食を控えていただきたい。同居していない方々との飲食を控えていただきたいということであります。これは年末年始にお願いしたところであります。専門家の皆さんの中で、年末年始の会食の場面、帰省などが感染拡大した要因ではないかということで厚生労働省の(新型コロナウイルス感染症対策)アドバイザリーボードで分析がありました。そういった意味では、本当にそれが主たる要因であるのであれば、北海道においてはかなりの皆さんにご協力いただいたことによって、他の地域のような急激な感染拡大には至っていないのかもしれません。ですので、この皆さんに実践していただいた、そういった年末年始の皆さんへのお願いについて、同居していない方々との飲食を控えていただくことをお願いしたいと思います。特に若年層の感染が増えています。若い皆さまは、無症状という方も多いわけでありまして、本人が感染の自覚がない、これは悪気は全くないわけでありますけれども、自覚がない中で飲食を共にすることによって感染を拡大させてしまうという恐れがある、そういうことを皆さんには認識していただきたいと思っています。感染しているかもしれない、そういう思いを持って慎重に行動してほしい、このことを心からお願い申し上げます。
 また、引き続きのお願いになるわけですけれども、緊急事態宣言の対象地域との不要不急の往来、これは感染リスクを回避できない場合という条件はないわけです。緊急事態宣言対象地域との不要不急の往来を控えてください。これは11都府県で感染が拡大しています。急拡大していることによって、その地域では医療崩壊とも言える状況が現実に起きている。そういう中で仮に感染が急拡大している地域で陽性を確認され、さらにその地域の医療提供体制に負荷をかける、そういった事態にもなるわけです。陽性確認された地域で入院などの対応をしなくてはいないわけですから、そういったことになる。結果として緊急事態宣言が出て本当にもう極めて深刻な状況にある地域を、さらに往来を控えていただかないことによって増やすことになる。このことをご理解いただきたいですし、また感染拡大地域については、例えば、もうすでに疫学調査が一部制限されて、濃厚接触者の一部疫学調査を停止しているという状況や、陽性率なども非常に高いという状況の中で、感染拡大地域からの感染の伝播、これを防いでいくために不要不急の往来、これを控えていただきたい。そして、ビジネスで私は仕事だからやむを得ないのだという方もいらっしゃると思います。ただそれが、例えば、先方も外出自粛(要請)がかかっているわけですから、オンライン(での対応)でできないのかとか、そういったことについてもぜひご検討いただきたいということをお願いするものであります。
 最後に、感染者数が高い水準である札幌市の状況でございますが、引き続き札幌市内の皆さま、これは市民の皆さまをはじめ滞在される方でございますが、不要不急の外出を控えていただく、そして札幌市との不要不急の往来を控えていただく、このことをお願い申し上げます。繰り返しになりますが、北海道の中心都市である札幌市、この感染の抑制を何としてでも図っていかなければならないわけであります。全道におけるまん延防止、このためにも極めて重要であります。あらためて札幌市内における医療負荷が掛からないよう協力する、そういった観点からも不要不急の往来を道民の皆さまには控えていただく、そして札幌市民の皆さまには、不要不急の外出、そして往来を控えていただくように、道民みんなが力を合わせて取り組んでいきたいと思います。
 道としても繁華街への対策を強化いたします。ススキノ地区におきましては、札幌市と連携しながら、事業者の皆さまと勉強会などを実施いたします。また各振興局においても、地域の皆さまと連携を図りながら、対策の強化を実施してまいります。先日、十勝総合振興局において、帯広市商工会議所などの関係者の皆さんと連携して、繁華街におけます飲食店等の対策について勉強会を開催したところでありますが、こうした取り組みについて全道に広げていきたいと考えています。
 最後でございますが、今後の対応についてです。先ほど申し上げましたけれども、最近の感染の動向でありますが、とにかく早い動き、感染の急速な拡大、感染爆発という表現が使われていますけれども、非常に感染のスピードが速いです。短期間で大きく変化します。ですので、このために、国内に緊急事態宣言が発出されているという極めて緊張感の高い間は、道の対策本部、これを毎週開催します。感染状況等について情報共有を皆さまと図りながら、感染拡大が見られるという場合には、さらに強い措置をしっかりやっていかなくてはいけない。そして逆に感染の減少が見られる場合には、措置の緩和なども含めて機動的に対応していく、このことが感染急増の緊急事態宣言が発出されている状況下の対応として必要だと思っています。
 札幌市における対策の緩和についてですけれども、いつまで続けるのだという話もありますので、一つのめどとして、10万人当たりの新規感染者数などの感染状況の改善が図られた場合、医療提供体制の状況なども勘案しながら、これは段階的に行っていくことになると思いますけれども、行っていくと。必要な対策については、やはりこれは道の警戒ステージ3、道の警戒ステージ3相当以下、これに下がるまでは続けていきたいと思っています。緊急事態宣言の対象となった地域では、県であれば県の全域で、先ほど申し上げたような(午後)8時(まで)の時短(営業)ですとか、不要不急の外出の自粛などといった大変厳しい要請がなされています。これはもう大変な影響を与えます。
 道としては、これ以上の感染拡大を何としても抑制して、皆さんと共に感染拡大地域として、東京都以上に感染が日本で一番多かったところから急激に増加して、何とか外出自粛、往来自粛、休業、時短、さまざまなことをやって下方に転じて、何とか医療提供体制の負担を減じた。そういった北海道民の力を、もう一度皆さんにお借りして、全道域での時短や不要不急の外出ですとか、社会経済活動に深刻な影響を与える、そういう緊急事態の発出といった事態にならないように、皆さんと共に取り組んでいきたいと考えております。道民の皆さま、道内に滞在される皆さまには長期間にわたる取り組みになっていますので、集中対策期間がいつまで続くのだという思いはあると思いますけれども、北海道だけが感染を下方に転じても、日本全体で感染が爆発していれば、それはなかなか対策を緩めることにもならない。さらには今の足元の状況を見ますと、増加の兆しも見られる、そういった状況があるものですから、皆さまにはどうか徹底した感染防止対策、この取り組みへのご理解とご協力を、私から心からお願い申し上げます。
 こういったお願いの中で、10月下旬以降、感染者数が連日多く確認される、増加する中で、道の人権相談窓口に寄せられている相談も残念ながら増加しています。誹謗(ひぼう)中傷、差別、そういった行為、これは行われることがないようにしなければなりません。あらためて道民の皆さまには、この感染症に対する正しい理解をしていただいて、冷静な行動を取っていただくように、最後にお願い申し上げます。
 私から以上です。

記者からの質問

(北海道新聞)
 これまでの対策と比較すると、強化する部分というのはそのススキノの時短ということになるのかなと思うのですけれども、ススキノの感染者は今減少傾向にあって、かたやススキノ以外の札幌市内の感染者というのは増えているのかなと思うのですけれども、そういう中でススキノに特化して対策を強化するとですね、かえってその他の地域のですね、危機感が薄れてしまうのではないかという指摘もあるのですけれども、あらためてこのススキノに特化して対策を強化する理由というのを教えてください。

(知事)
 先ほど説明させていただいたところでありますけれども、今国の対策全体の中でも専門家の方から指摘があるわけですが、大都市での感染拡大が地方における感染の発生に影響しているという指摘がまずあります。北海道の中で言うと、やはり都市機能が(札幌市に)集積していますし、社会経済活動の中心である札幌市における感染の抑制、これが図られないと、全道にまん延していく恐れがあるということ、まずこれがあります。その中で、感染経路不明の方々が今増えている。また若い方々も増えているわけでありますが、多くの要因が飲食の場面にあるということが指摘されている中で、北海道、札幌市における繁華街ススキノでのリスク回避の行動と時間短縮のお願いということが必要だと。また、夜のススキノ周辺の人出についても、われわれ毎日モニタリングをしているのですけれども、人出が戻ってきているという状況もございます。ですので、そういったことなども踏まえて、国の見解、専門家のご意見なども伺いながら、飲食の中心であるススキノにおける対策について、ご理解いただきたいということで対策することといたしました。
 また、地方における状況でありますけれども、例えば後志や胆振でも集団感染が発生していますし、この点については現地の対策本部や広域支援チーム、そういった派遣でまん延防止を今図っています。また十勝の話も少しさせていただきましたけれども、PCR検査の実施、勉強会の開催だとか、繁華街の対策を今行っています。こういった感染地域に対しては、積極的に取り組みを進めていきますけれども、先ほど言った都市構造上の背景や、専門家からリスクの指摘があるような状況なども含めた中での対策ですね、そこを今、お酒の提供に関わらず、飲食店ということで対策を強化していきたいと考えています。

(北海道新聞)
 あとその今、地方のお話がありましたけれども、依然もちろん札幌市が多いのですが、全道的にやはり新規感染が相次いでいるわけですけれども、道民への要請という意味ではこれまでと基本的に札幌市以外は変わらないのですけれども、この対策で、全道へのまさに伝播、まん延というのは防げるとお考えなのでしょうか。

(知事)
 これ、われわれの対策自体がどう評価されてきたのかということにも通じるところもあるのかなと思うのですが、時短などの要請、飲食の場面に特化した中で今国として対策を講じていますが、その中で下方に転じた自治体として北海道や大阪府などが専門家の中で分析が行われています。そういった意味では、対策効果というのは一定程度あったのではないかと思っているのですが、そこはさらに冷静な分析をしていただく必要があると思いますが、さらに今足元で増加傾向が見受けられています。ですからそういった状況の中で行動歴だとかいろんなところを考えていくと、やはり飲食の場面における対策が必要だと。さらにはやはり札幌市におけるそういった対策を講じる必要性がある。ここでまん延が抑えられないと、当然全道での感染確認もより増加していく恐れがやはりありますので、先ほど申し上げたような緊急事態宣言の対象になっている地域では、全ての地域で、(午後)8時までの時短や(午後)7時までのオーダーストップということでやっています。ですからそうならないように、集中的に対策を講じて、一度下方に転じさせるということがありますので、そこは対策を強化していきたい。ですので、道民の皆さまには先ほど申し上げたような不要不急の往来、特に感染が拡大している緊急事態宣言が出ているような地域や、そして今まさに札幌市においても(多くの)感染が確認されていますので、そういった地域における感染リスクの高い行動や往来を控えていただくことによって、全道へのまん延をしっかり防いでいくという段階だと思っています。ただ、これはしっかりモニタリングをして、状況に応じては強い対策をさらに講じていかなければならない事態があるかもしれません。

(HTB)
 先月の26日に、いったんススキノ地区の飲食店への営業の自粛であったりとか、時短要請とか、いったん緩和されたと思うのですけれども、その後のここ最近の足元の感染拡大というのも感じられるのですが、その当時の判断について、知事、妥当性についてお考えをお聞かせ願えますか。

(知事)
 そこはしっかり専門家の意見も聞き、札幌市とも協議をしながら、解除させていただきました。ただ一方で、北海道はこの直近の状況というのは増加傾向ですけれども、それまでの状況については下方に転じていました。ですからそういった状況なども踏まえた判断をいたしましたが、今足元の状況を見ますと、やはり増加傾向、またいろんな指標、例えば人出など(のデータ)は毎日われわれ見ていますので、例えばそういった対策をお願いしていても、皆さんがなかなか感染リスクが高いような状況での利用が続きますと、当然のことながらそういうリスクが上がってきますので、そうなってくるとやはり対策上の措置を講じざるを得ない。急激に感染が増加した他の県などを見ていますと、やはり兆しがありますので、そういった中では、状況を見て、兆しが見られたときには直ちに対応していくという考え方が重要かなと思っています。

(HTB)
 例えば、国の分科会での指摘もあるような、歓楽街での飲食というのを、当時は減少傾向であったということなのですが、結果として年末年始、ちょっと加速させるような対策になってしまったのかなという認識もおありでしょうか。

(知事)
 それは冷静に分析しなければならないと思いますが、やはり帰省などで、これは飲食店という店舗だけではなくて、例えばホームパーティーというか、自宅で飲食されるようなところで、感染などが確認されるということもございましたので、その両面ですね。ですので、今緊急事態宣言が出ているところで、われわれも学んでいるのですが、(午後)8時ということがことさら強調されて、夜のそういった場面を控えれば良いのだということで、ではお昼は長時間感染リスクに配慮しないで良いのかと言ったら、そういうことでは当然ないわけですね。ですから、それはどの場面でも同じで、ススキノのお店ということだけではなくて、結局場所が変わって自宅でマスクを外して大声で何時間も大宴会をしていれば、それはもう当然感染が確認される可能性が高くなりますので、今回われわれがお願いしたいというのは、普段一緒にいる同居の方々以外の方との飲食を、これはお店だけではなくて自宅でも控えていただきたいと言ったほうが、今までの首都圏のメッセージとかを見ていますと、(午後)8時までとか、そういうことで誤ったメッセージが出たり、お店でなければ良いのだろうということになっていたりとか、そういうことがありますので、道民の皆さまにおかれては、同居の方以外との飲食については、お店だけではなくて、ご自宅でもできるだけ控えていただきたいということを言ったほうが分かりやすいかなということで、お願いしているということです。

(HTB)
 緊急事態宣言の判断の基準というのをお示しいただいたのですけれども、そこの要請に至る前に、例えば時短要請の範囲をススキノに限らず札幌全域に広げるであったりとか、いくつかの振興局に広げるといった、そういった段階的な対策を取る可能性というのはありますでしょうか。

(知事)
 その可能性はありますね。というのは、緊急事態宣言は、残念ながら知事が出せるわけではなくて、北海道においては独自の緊急事態宣言というのを2月に出しましたけれども、今は特措法(新型インフルエンザ等対策特別措置法)に基づいて総理が(国の新型コロナウイルス感染症対策)本部長として判断しますので、ただ現下足元の感染状況というのは、都道府県知事が私はやはり一番分かっていると思うのですね。ですから、また福岡県の事例とかを見ていますと、福岡県知事とかは、要請もしていないのに、いきなり国のほうから前日に緊急事態宣言(の対象となる)という(連絡があったという)ことで、でも何の準備もしていないのでわっと大変なことになっていますけれども、やはり一つ指標を道民の皆さんと共有して、こういう状況になったらそういったことが視野に入ってくるのですよということを共有して、われわれも体制を準備しますので、そういうことをやっていくのですが、ただ国の判断というのも、国会にいろいろやったりとか、アドバイザリーボードだとか(新型コロナウイルス感染症対策)分科会だとか、いろいろあるようですよね。ですからそういうことを考えると、例えばかなり期間がかかってくる可能性もあるわけですから、そういう状況になったのであれば、当然そこに準じる対策というのを迅速に打っていくということは必要だと思っています。

(HTB)
 あともう1点なのですけれども、事業者への支援について、後ほどお示しいただけるというお話でしたが、その中で今回営業の自粛要請に入っている飲食店に限らず、先般お酒の小売り業の方、組合からの要請もありましたが、そういった関連業界への支援についても、要請については含まれているかどうか、お考えをお願いします。

(知事)
 これは今緊急事態宣言が出ている1都3県をはじめとして、(関西圏や中京圏などが)追加されましたけれども、そういったところの飲食店と取引などがある事業者に対して、国が(中堅・中小企業に最大で)40万円、(個人事業主に)20万円(の一時金を支給する)ということで、経済産業省のほうでやりますよという話があったのですけれども、私は、あれはむしろ全国でやったほうが良いのではないかなと思うのです。というのは、例えば緊急事態宣言が出ているところと取引があるとか、影響のあるところ、極端に言えば東京都で考えれば、かなりの方に影響ありますよね。また、その緊急事態宣言の対象地域になったのかならなかったのかによって、支援の中身が変わってくることがあると、結局感染を抑制させるということにみんなで一枚岩になっているのに、そのお金がもらえるかもらえないのかというのが、地域によって全然違うと、これはおかしいと思っていまして、その点についても今日緊急の要望をしました。ですから要望の内容も後でお配りしますけれども、それはまさにお酒とかを販売している方というのは、飲食店にもろに影響を受けますので、まずはしっかり国にも求めつつ、われわれとしても消費喚起ですとか、さまざまな取り組みをやっていきたいと思っています。

(HTB)
 道としての協力金とかではなくて、国として考えていただきたいという、そういう考え方ですか。

(知事)
 まさに今メニューとして国が示しているので、それが例えば中堅・中小企業や、個人(事業主)も対象になるので、緊急事態宣言が出て外出自粛になってしまったので、例えば普段はお客さんが来るからタクシーに乗っていただけるのだけれども、外出自粛で売り上げが下がってしまったという話だったり、小さい旅館だったり、また飲食店だったり、ものすごい幅広いですよね。外出自粛の影響と考えれば、緊急事態宣言が出ている地域も出ていない地域も、みんな影響を受けているではないですか。それとあともう1個は、比較対象というのが去年の1月、2月なのですよ。去年の1月、2月というのは、うちは(独自の)緊急事態宣言とか出したり、先行して感染が拡大しましたから、そういった時間軸で比較されますと、他の県と比較して、売り上げ減少が厳しい条件になりますよね。だからこういうことも含めて、ちょっと国としてやはりしっかり考えてもらって、そういう不利益がないような対応をしていただきたいと思っていますし、われわれとしてもどうやったら皆さんへの影響、そういったものを少なくできるかというのを考えていきたいと思います。

(日本農業新聞)
 緊急事態宣言の発令によって、小豆など甘味のさらなる需要減というのも懸念されます。道として在庫対策とか、消費拡大に向けてどのように取り組みたいかというのを教えていただければと思います。

(知事)
 以前にも、小豆の関係だとかご質問いただいたのですが、今回、緊急事態宣言の範囲も拡大されましたので、その影響というものがどういった状況になっていくのかというのはしっかり注視していかなければならないと思っています。これは(感染が拡大することによって)在庫の滞留ですとか価格の下落が懸念されますし、そういった意味では需要喚起というのがやはり基本的には必要になると。また、外出を控えるような状況にもなっていますので、ご自宅でさまざま消費されるというニーズが出てくるということもあるかと思いますので、消費喚起、需要の喚起という取り組みとともに、今申し上げたようなことも踏まえて、ネットでの販売ですとかさまざまな形で情報の発信もしていきたいと考えています。

(日本経済新聞)
 先ほど知事の答弁中でおっしゃっていた福岡県の事例があったと思います。緊急事態宣言における道として週1327人というような一つの目安を設けられたと思うのですが、例えばその1327人というふうに考えると、1週間ですから、例えば変な話304人のような時みたいに400人、500人出てきて、1週間見なくてもかなり厳しいといったような条件があった場合に、国がその1週間のことどうこうの前に、緊急事態宣言をこうします、入れたいということを言ってくる可能性はゼロではないと思うのですが、そういった場合、もちろん道としては準備されていない段階だと思うのですが、その1327人とかいうことを目安にするとすれば、そういった場合の急に降ってきた場合というのが、仮に起こった場合はどういうふうに、そういうことも想定にあると思うのですが、そういう場合どういうふうに整理するのでしょうか。

(知事)
 そういった可能性というのはゼロではないですから、先ほどの対策本部で体制だとか準備をもう始めるように指示しました。これは福岡県の事例を見ていても、これGo To トラベルだとか、いろんなことがあったのですけれども、緊急事態宣言も(都道府県から国への)要請というのは一つ(しかない)プロセスではないということで、国も言っているのですけれども、結果として要請を受けたような形で1都3県に出したりだとか、またどうしてもやはり対策などを講じるのは都道府県知事ですし、足元の感染状況のみならず、医療提供体制の状況だとかの一番最新の情報を知っているのは知事だと思うのですね。ですから緊急事態宣言、総理が本部長としてやるということはあるかもしれませんが、(都道府県知事と情報を)共有する必要は私はあると思うのですけれども、ちょっとそこら辺の入り口、出口の話も正直、緊急事態宣言も整理できていないので、まず今われわれがやらなくてはいけないことというのは、どういった状況になったときに、知事として、国に対して検討を促すというところを考えているのかというのをやはり可視化したいと思ったので、先ほど申し上げたような1週間にこれぐらいの感染者数ですということを申し上げました。
 そういう状況になれば検討を開始してくれということで申し上げるのですけれども、もう一つ大事になっているのは医療提供体制の状況なのですね。この点で言うと、北海道はかなりやはりピークの時と比べて改善しているという状況もあるのですが、なぜこれを新規の感染者数を指標にしたかというと、やはり先行的に表れるのですね。これ、全ての条件を満たすということを考えると、どうしても後手後手になってしまうということがあるのです。(モニターのグラフの)新規の感染者数がこうやって増加していくのですけれども、追いかけて当然のことながら入院(患者も)増えますよね。ですから、今の状況というのは、これ(入院患者数)がどんどんどんどん増えていて、これ(重症患者数)もどんどん増えていて、指標を満たしたので、もう我慢できないのでお願いしますということなのですが、われわれとしてはここ(新規感染者数)がこう(右肩上がりに)伸びていたら、ちょっと検討したら良いのではないかということを言っていくことが必要なのだと思っています。ただ、そうなってくると、当然準じた対策だとか、北海道としての独自の対策の強化というのも、当然視野に入ってくるということを意味しますから、そういったことも含めて考えていくと。並行してやはり国に対して緊急事態宣言、入り口、出口の話もありますけれども、どういった状況で発出されるのかというのは、少し腰を据えてというか、落ち着いた中で整理したほうが良いのではないかとは思っています。

(日本経済新聞)
 そうすると全部は網羅できないので、まず最低限この場合はまずいよというものを自分たちから発出、発信する条件を一つ決めたと。で、パターンとして先ほど申し上げた400人、500人とかが来て、仮にですが、でもその数字を見る前に、国からしたほうが良いのではないかという、来たときは、ただ場合、場合として判断すると、そういう話になってくるのですよね。

(知事)
 とにかく何があるか分からないということを考えれば、危機管理というのは準備しておかなくてはいけないので、まずしっかり準備する。福岡県の事例を見ると、もう全然要請も何もしていないで、ぼんと緊急事態になっていますから、そういうことを考えて準備する、これはやらなくてはいけないと思います。その上でしっかり毎日モニタリングしますけれども、道民の皆さまに対しても毎週、今こういう状況ですよというのを広く伝えながら、これまでも会見もやってきましたけれども、やっていくということが必要だと思いますし、ただちょっと国としてなかなか整理できていないところもあると思っていて、要請については、それは国の言いぶりだと要請というのは絶対必要なことではないのだと。都道府県知事から要請があるというのが、絶対必要なものではないのだと言っている一方で、官房長官は地域の思いというのはしっかり受け止めなくてはいけないとも言っているのですね。ですから、どういう扱いなのかよく分かりませんが、いずれにしても一つのこういう状況になったら考えるよというのを見せていく、そう至らないように今頑張らなくてはいけないということをお願いすると。

(日本経済新聞)
 国としても、もうちょっと整理してほしい部分もあるし、自分たちができる分として、まず目安を作ってみたと。そこにならないようにするのが前提だけれど、仮にそういうほうに足を踏み入れそうになったら、速やかにそこをできるように自治体としての対応とかそういうことやっているというか。

(知事)
 ここ最近、だから福岡県の事例もそうですし、緊急事態宣言というのはどういう状況下で出されるのかもみんな分からなかったのです。さらに追加された部分についても、要請があったところが指定されていたと思いきや、していないところも指定されていたりとか、錯綜(さくそう)していますから、まず、そういう今与えられた情報の中で、道としてやれることをやるということで、やっていくしかないです。

(NHK)
 今のに関連してなのですけれども、緊急事態宣言の目安として、1327人、1週間でというのは分かりやすくて良いのかなと、どこまでいったらというのが自分たちが実感が持てるので良いかなとは思うのですが、一方で、集中対策期間を解除するとき、これについて目安というのはあるのかないのか、札幌市についてはステージ3で下げるということなのですけれども、集中対策期間自体は、どこまで下がったらやめるのか、そこのお考えをお願いします。

(知事)
 基本的には、今、緊急事態宣言が発出されている地域も1カ月単位で対策を講じていまして、われわれとしても基本的には2月15日までの1カ月間を対策期間とさせていただきたいと思っています。ただ、その中で先ほど申し上げたように、毎週、対策本部を開いて、その対策の強弱については、機動的に対応する必要があると思っています。先ほど申し上げたように、いわゆる国の緊急事態の考え方というのも、正直整理できていないところもありますし、また感染者の増加ですね、もうかなりスピードが速いという状況もありますので、まずはしっかりと1カ月間、大きく捉えて対策を講じていきながら、しっかりと機動的にその間で対応していくということが重要だと思います。それで、札幌市の部分にかなり集中的な対策を講じていますので、その点については道独自の警戒ステージ3相当まで下がるまで続けるのだということを言っておかないと、皆さんも感覚的に分からないと思いますので、その点は書き込ませていただいたということです。

(NHK)
 とはいえ、4カ月に及ぶわけですよね、これ1カ月延長した場合。私たちは協力するというのはもちろんなのですが、その中で、ではどこまで下がったら私たちはやめられるのかというのは、目標としてどこまで下げたい、知事としてどこまで、ここまで感染を下げたいのですというのが明確にあったほうが良いのかなというのがあるのですが、そこについて示されるお考えはないのかなと思います。

(知事)
 それは一つは札幌市がやはり中心的な対策を講じておりますので、そこのステージ3相当というのは一つの目安なのではないかと思っています。

(NHK)
 それは集中対策期間を終えるというのも、ステージ3というのも一つの目安になるという。

(知事)
 集中対策期間という形で講じていくのか、これはもう皆さんに申し上げたいのですけれども、集中対策期間が終わったらコロナが全くなくなるのかと言ったら、残念ながらそうではないということも皆さんにはお伝えしなくてはいけないと思います。また、今ワクチンの接種など、承認がなされた場合については、2月下旬以降始まっていきます。感染が爆発して、そもそも外出の自粛だとか医療への負荷、医療崩壊だとかそういう状況の中で、適切なワクチン接種をやっていくというのはすごく大変な作業になってくると思います。ですから、やはりしっかりこの対策を講じて、感染を下方に転じて負荷を減少させた中で、そういったワクチン接種なども適切に行いながら対策を講じていくことが、私は戦略上必要ではないかと思っていますし、そういったことなども考えますと、集中対策期間としてまず1カ月やらせていただきたいと思っています。対策の内容については機動的に対応します。その中で、(集中対策期間が)終わったからと言って何もかもがフリーになるということは、残念ながらこのコロナ禍では難しいと思っていますが、当然そういった皆さんに対する負担が長期にわたっておりますので、そういったことに鑑みながら、対策については柔軟に考えていきたいと思います。

(NHK)
 最後にもう1点なのですが、先ほどの質問の中でお答えとしてあったのですけれども、今回緊急事態宣言の指標で、感染者に絞って指標を決めたというのは、スピード感がある対応ができるというところでおっしゃっていたと思うのですが、今やっている警戒ステージのほうについても、これまで同様にやはり新規感染者が増えた後に入院患者が増えて、その後重症者が増える。もう結局どこがステージ4を超えて、どこがステージ5を超えてという状況がこれまでずっと続いてきたと思うのですけれども、今はまだ集中対策期間として取り組むべき時期だとは思いますが、それが終わった後、その指標についての見直しの考え方をお伺いしたいなと思います。

(知事)
 これはいろいろ考えるしかないと思います。感染状況も前例のない状況になっていますし、恐らく皆さんも少し前まで東京都が1日当たり数千人の感染を、確実にいついつごろに見ると。そこから逆算してこういった指標が良いのではないかという未来を、的確に予測することというのはなかなか難しかったのではないかと思いますから。
 また日本が、今水際対策を強化してくれということで、われわれ全国知事会としてもさまざま言ってきましたけれども、今そういったビジネス面も含めて提唱するということがありますが、そういったことを考えると、国内の往来だとか人の移動などに限定した中での感染状況がどうなっていくかということがあると思うのですが、今急激に感染が爆発しているような状況の中で、それが果たして続いていくのか、抑制されていくのか、さらに変異種などを起因として、そこが収まりきらない中で、またさらなる爆発的な感染が起きるのかとか、ワクチンの有効性がどうなっていくのかとか、それはなかなか単独の県とかだけで、国の定めた警戒ステージの考え方を抜本的に見直していくというのは、ある一定程度のリスクがあると思います。
 道の警戒ステージというのは、国の示した数理モデルというか、伝播の北海道モデルということで、(京都大学の)西浦先生がそういった都市型と北海道型ということで分離した中で、病床数とか考え方を整理したというところでもあるのですね。ですから、そういったところというのは、ある意味では北海道だけで考えるということが成立するのかということも、重要な要素なのではないでしょうか。

(朝日新聞)
 緊急事態宣言について、国に要請する目安というものが今回示されたわけなのですが、この数字を見るとですね、11月の時には結果としてこの数字を超えていたとしても、結果としては要請しなかったと。そのことについての判断については、今知事はどのようにお考えでしょうか。

(知事)
 大変厳しい状況の中で、感染拡大を下方に転じるということで皆さんと共にやってきたということだと思っています。緊急事態宣言というものが一体どういった条件の下で発出されて、またその対処方針がどういった形になって対策が取られるのかと。また総理が本部長として決定するわけですから、皆さんもそうだと思いますけれども、まだ完全に分かりきっているわけではありませんが、ある意味では昨日も含めて情報が更新されているという状況だと思いますので、少なくともわれわれがあの時点でやる対策というのは、対策を講じるべき措置については取り組んできたとは思っています。

(朝日新聞)
 あと、今見るとその緊急事態宣言を出してくれと言ったほうが国策が動いて、より手厚いそのケアを地方として受けられるという、そういう状況があって、これはある種今回の学びだと思うのですが、その辺りについてどのようにお考えでしょうか。

(知事)
 緊急事態宣言を出したほうが得になるというようなことではいけないと思います。緊急事態宣言にならないようにみんなで頑張って感染状況を下方に転じていく、そういう国の支援のあり方であるべきだと思いますし、そのことについても、当然のことながら今日の緊急要望の中で要望させていただいています。

(朝日新聞)
 あと話は変わりまして、ススキノでの飲食店への今回の措置なのですが、200万都市と言われる札幌市において、ススキノよりは小規模かもしれないけれども、飲食店が集まる地域というのはたくさんあると思います。相当な規模なものもあると思います。ススキノに限ってこのような措置を導入することに、何らか科学的といいますか、数字的にどこまで下げるという効果が見込まれるので行うことなのか、ススキノをスケープゴートにしているのか、これはどうなのでしょうか。

(知事)
 ススキノ地区、繁華街における感染の伝播が、札幌市、または札幌市から各地域に感染をまん延させる、そういった感染のリスクがあるということでこれまで対策を講じてきました。その中で一定程度の効果ということが見えてきて、いろいろ分からないことはいっぱいあるのですが、わが国の対策モデルの中でも、北海道におけるそういった感染対策の状況というのが、専門家の方の中で、対策が一定の効果があったのではないかという話があって、今増加の兆しがある札幌市での感染を抑制していかなければならない、ターゲットは飲食におけるそういった場面のリスクが高い中で、繁華街への協力のお願いをさせていただくということがまず必要だろうと。またそういったことが、結局効果的に機能しなかったときに、他の県ではどういう状況になっているかというと、緊急事態宣言になりますと、(都府県内)全域で(時短営業午後)8時ということで対策が講じられている。これは、各県がそれを好むも好まざるもそういう状況になっているということを考えますと、これまでの対策の効果、また専門家の助言などを踏まえて、また札幌市と慎重に協議し、このような対策を取らせていただきたいと考えています。

(朝日新聞)
 ススキノでのその集中的なPCR(検査)とかについては、すごくその成果が上がってきて、多分これは全国のいろんなモデルになったというのは確かだと思いますが、一方で今回について言えば、ススキノに限ってすることによって全体にどれだけの波及効果があるのか検討されて、効果があるというご判断の下で、ススキノに限って飲食店みんな時短してくださいと、そういう要請を決断したという、そういう理解でよろしいですか。

(知事)
 札幌市における日々の感染状況の確認など、当然のことながら保健所設置市として行っていますので、札幌市と道でしっかり協議をして、この対策は今の足元の感染状況から見れば必要だろうということを決定して、その上で専門家にもご助言をいただきながら対策を講じているということです。

(朝日新聞)
 あとこの関連で、これで最後ですが、とすると、その飲酒とかそういうものというのは今の段階では関係なくて、マスクを外して食事をすると、そのこと自体が問題であると。そういう見解に立っての措置であるという、そういう理解でよろしいでしょうか。

(知事)
 これは飲食の場面、そのお店の皆さんにとっては、大変厳しい状況になっているわけでありますが、今国の対策においての専門家の指摘の中で、飲食におけるそういった場面での感染リスクを回避しないと、やはり感染の伝播というのが抑制できないという状況の中で、先ほど申し上げたような飲食店、お店のみならず、自宅も含めて同居の方以外とのそういった機会はできるだけ控えていただくことをお願いしつつ、感染者数が最も多い札幌市における繁華街でのリスクを軽減させる、そういった対策をまず講じていくことが必要だという判断です。

(北海道新聞)
 今の質問にも関連してなのですけれども、そのススキノの対策について、これまでは接待を伴う飲食店への時短要請だったのが、今回飲食店全般というふうに範囲を、対象範囲を広げたのはなぜなのかというのをちょっとあらためてお聞きしたくて、例えば1人で夜パフェを食べに行っても、夜中に牛丼屋に行って牛丼をかき込んでも、それでも感染が拡大するという、そういう認識なのでしょうか。

(知事)
 それはケースバイケースだと思いますね。さまざま感染リスクが高まる場面というのはいろいろ指摘されていますので、その点については、感染リスクが高まらないような行動を皆さんに取っていただきたいと思います。

(北海道新聞)
 その対象を飲食店全般にしたというところは、どうしてなのでしょうか。

(知事)
 先ほどお話ししたとおりでありますけれども、そういった飲食における感染リスクを回避していくことが非常に重要だという指摘が専門家からある中で、今わが国における対策として、緊急事態宣言、感染が爆発して急増して対策を講じるという中でも、その飲食に特化した対策を講じています。先ほど申し上げたような現下の足元の感染の状況や、これまでの対策なども踏まえますと、そういった飲食店の皆さんに時間短縮の要請をさせていただくことが妥当だろうと考えました。

(北海道新聞)
 そうすると、夜10時までの営業というふうになりますけれども、10時まで逆に言えばお店は開いているわけで、外食、外で食べるというのは、家族以外で出掛けるということが、ケースが多いのかなというふうにも思います。そうすると、お店はやっている、けど同居家族以外とは行くなというのは、何か要請としてなかなか無理があるというか、どうしたら良いのというふうに道民が迷うようなところもあるのではないかなと思うのですが、その辺はどう考えたらよろしいでしょうか。

(知事)
 そこは、緊急事態宣言が出ている地域も、外出の自粛ということで、テレワーク(実施率)70パーセント、その時短は(午後)8時、(午後)7時ラストオーダーということなのですが、当然のことながら、飲食店はその時間までやっています。それが今わが国における最高レベルの対策になっています。年末年始のお願いでもしましたけれども、飲食店以外も、例えばおうちで一緒に飲食を共にするという中で、ある意味ではお店以上に気が緩んでしまって、感染リスクを上げる行動に至ってしまうということはあるわけですから、その点についても、皆さんにはご注意いただかなければなりませんが、飲食店の皆さんも、例えば今このご指摘というのは、お店を全て休業して、皆さんにはお店に行かないでくださいということを要請すれば分かりやすいということかもしれませんが、飲食店の皆さんにもそれぞれ経済活動がある中で、どういったところまでご理解、ご協力をいただいて感染リスクをできるだけ下げるかという中で、まずは(午後)10時までの時間短縮ということをお願いすると、こういう判断です。

(北海道新聞)
 あと札幌市を対象にするというときに、ススキノに限るのか、あるいは札幌市全体を対象とするというような考え方もあったのかなと思いますけれども、ススキノだけを何か名指しして、悪者にしかねないというような懸念もあるように感じるのですが、この辺りは札幌市との協議とかでは、どのような意見が出て、どういう判断で今回のこのススキノに限定するという結論に至ったのか教えてください。

(知事)
 今質問の中で「悪者」という表現があったのですけれども、感染するとか、飲食店が何か悪いとか、そういったことではないものですから、そういったご発言はできれば控えていただけたら大変ありがたいと思っていますけれども、そういった偏見、差別、誹謗中傷、感染することは、決してそれは本人が感染したくてやっているわけでもありませんし、お店の側もいろんな対策を講じてくださっているのですけれども、どうしても利用者の側も協力しなければいけませんし、どうしても飲食の場面というのは、マスクを外して当然ご飯を食べますし、どうしてもお話が盛り上がってしまうということもあることから、そういった対策を講じているということです。
 札幌市とは当然ながら協議させていただいて、どういった形の対策が必要かということを慎重に協議した上で、決定させていただいているということです。

(北海道新聞)
 ちょっと話題が変わるのですが、緊急事態宣言に関して、政府が宣言の対象地域以外にも同様の支援を行うというようなことがあって、知事も先ほど要請を早速されたという話でしたけれども、こういうふうに対象地域以外にも支援をするという、その政府の方針については、どのように受け止めていらっしゃるのか教えてください。

(知事)                      
 これも昨日総理が会見でお話をぽろっとされていて、それはどういうことなのだということで、マスコミの皆さんがいろいろ確認されたりとかして、今日官房長官などもお話しされていたのですけれども、どういった条件下で(実施するのか)正直ちょっとまだはっきりしないところがあるのですが、基本的には今緊急事態宣言が出ているところでやっているような、四つのさまざまな取り組み(飲食店の夜8時までの時短営業、外出自粛、テレワーク7割、イベント入場制限)などが行われるような状況があったときにやると。ただそれは西村(経済再生)担当大臣と協議をしてとか、いろんなことが今出てきていますので、われわれとしてはそこをしっかりまずは情報収集して確認するのが重要だと思っていますし、基本的にはやはり緊急事態宣言が出ないように、みんな頑張って感染者数を下方に転じていくという努力をしなければならないし、そういう状況を支援していくのが、私は望ましいのではないかと思います。ただ、そういう爆発的な感染になってしまっているところについても、当然さまざまな対応がありますから、そこをしっかり支援することはもちろんですが、そこまでは至らないけれども、何とか力を合わせて下方に転じようということで、みんなで努力しているところもしっかり支援していかなければいけないという観点からは、その総理の発言というのは、私は必要な発言というか、判断だと思っています。ただ詳細がまだよく分からないので、そこは確認したいと思います。

(読売新聞)
 札幌市の飲食店の対策についてなのですけれども、ちょっと確認も込めてなのですが、これまで新たな対策を打つときには、ススキノでこれだけ感染者が増えているとかですね、そういうご説明が多かったと、明確な数字などを示しての説明が多かったと思います。また今回はですね、対策本部で配られた札幌市の作られた資料などを見ても、そこまで数字としてですね、明確にススキノが増えているのだということはないように見受けられます。この説明を聞いた限りだと、そういう数字というよりも、今の分科会のその飲食の場、歓楽街というそういった議論の経過を重視した中で判断されたという理解でよろしいのでしょうか。

(知事)
 そうですね、まだ行動歴だとかいろんなところは当然われわれ毎日情報共有させていただいて取り組んでいますし、また人出の増減、そういうものも見ています。ですから、今こういった増加傾向に転じている中で、例えばススキノ地区でも人流が戻りつつあると。またそういった会食の場面における感染確認なども出てきている。また若い方々を中心に増加が出てきているということを考えますと、やはりここでの対策ということの必要性というのは、やはりあるという判断です。

(読売新聞)
 もう1点、今回ですね、緊急事態宣言の基準、1327人ですとか、札幌市はステージ3以下で緩和するですとか、数値目標的なものを示されていて、これまでも警戒ステージというのはあったのですけれども、あまり、どちらかというと総合的に判断しますというような考え方を述べられることが多かったと思います。今回こういう具体的な数字を示すということにこだわられたといいますか、そういうそこの狙いですとか考え方というのがあれば教えてください。

(知事)
 まずこれはこれまでも繰り返し指摘されてきたところではあるのですが、まず一つはこの緊急事態宣言につきましては、先ほど申し上げましたけれども、今、今日時点で得られている情報しかないのですが、先ほど申し上げたような福岡県みたいな事例で、前日の電話1本でそういうことになって、本当に混乱していますという状況などもありまして、そういった何て言うか、(緊急事態宣言の)対象地域に加わるということもあり得るのだなということや、またどういったところが対象地域に加わっているというのも、いろんなそれぞれの指標でわれわれも分析しまして、そういったことを考えると、まず一つは、措置をお願いしても、みんなと協力して当然やっていかなくてはいけませんので、皆さんがどういう状況になったらそういったことが視野に入ってくるのかというのを、みんなで共有しないといけないのではないかということがまず1点と、あとは国からトップダウンでぼんとくるということもあることを考えると、準備をいろいろわれわれとしても考えていかなくてはいけない、そういう観点で、そういったステージ4の数字を出しました。それとあと、札幌市でのかなり強力な、ステージ4相当の強い措置を講じていますので、そこがどういう条件になったときに段階的に解消していくのかということや、一つの考え方を示すということが皆さんにとって必要なのではないかということで、札幌市ともお話をさせていただいて、これは(具体的な)文字として書こうということで決定しました。

(HBC)
 2点だけ伺いたいと思います。今の質問に関連してなのですけれども、札幌市の緩和について、ステージ3相当となったらということなのですが、ステージ3相当もいくつか指標があると思うのですが、知事の中で特にこの指標が3相当になったら緩和を検討ということがもしあれば教えてください。

(知事)
 やはり大きく二つですね。目の前の新規感染者数、それと医療提供体制。ここはもうどうしても、どちらか一方ということにはなかなかならない。先ほど申し上げたように(入院患者数や重症者数は)どうしても(新規感染者数を)追い掛けてくるので、先行的な指標として1週間の感染者数と言いましたが、どうしても段階的に解除していくとか、措置を緩めていくときには、医療提供体制の負荷というのを全く考えないで解除していくと、結局この医療提供体制の負荷が高水準であれば、目の前の感染者数が減じていても、どうしても退院が遅れていくので、(負荷が)増えていくのですね。ですから、大きく分けると、二つの部分というのはどうしても解除に当たっては考えなくてはいけないということです。

(HBC)
 不勉強で申し訳ないのですが、札幌市についてはこれぐらいという数字というのは、皆さんの内々にはお持ちなのでしょうか。

(知事)
 それぞれステージ3相当というところで、いろんな指標、独自のものを示していますので、そこら辺を基本的には参考にしていくことになるということです。

(HBC)
 2点目なのですけれども、先ほど国とですね、都道府県の関係において、どんといきなり政府からですね、言われて非常に混乱するということをおっしゃっておりました。その後ですね、その地域ごとに場合によっては緊急事態宣言に準じた対策を打っていく必要があると先ほどご発言がありましたけれども、道と市町村においても、いきなり準じた対策を打つよと言われたら市町村もびっくりするということは一緒だと思うのですよね。これにおいて、その例えば市町村に対して、こういうような条件になったら緊急事態宣言に準じた対策を打つ可能性があるとか、今の時点でお考えがある部分について教えてください。

(知事)
 先ほど申し上げたような、準じた措置の取り扱いについても、まだ正直、国の取り扱いが確認できていないところもありまして、昨日、総理がお話をされて、また福岡県の事例なども昨日、そういった意味では決定したという状況などもあって、情報収集をまずしながら、もっとも適切な措置というのはどういうものがあるのかと。どうしても北海道は広いですから、感染もかなり札幌市に集中しているような状況もある中で、今緊急事態宣言に入りますと、今入ってる地域は、全県で基本的には同様の対策を講じています。ですから、その取り扱いというのは、北海道の場合もそういう扱いになるというのが、基本的には今の状況だとそういう状況なのだと思うのですが、ただ、私はいろんな対策のカードを都道府県知事の権限で考えるという判断も必要なのではないかなと思っていまして、そういったことも含めて、実際どういうことを国として対象としていくのかということは、少しまず情報収集しないといけないのではないかなと。いずれにしても準備ということはしていかなくてはいけないと思います。

(HBC)
 市町村においては、札幌市はある程度の数のボリューム感も大きくて変動というのを見やすかったりする部分もあると思うのですけれども、例えば地方のある程度小さい市とかに行くとですね、その変化の差とかというのは結構見にくかったりすると思うのですが、その辺りの難しさはどうお考えですか。

(知事)
 これは、全地域をわれわれは毎日、当然のことですけれどもモニタリングしまして、クラスターの発生の状況だとか、あとはリンクなしの方の割合だとか、さまざまな情報を収集した中で必要な対策を講じています。ですので、そういった点についても、引き続きモニタリングをしながら、緊急事態宣言が出ている状況下では、(特措法に基づく)本部が対象地域だけではなくて全ての市町村に設置されるのですよ。ですので、そこと情報をしっかり共有しながら、対策を組んでいくということになります。

(朝日新聞)
 今日の道議会での食と観光特別委員会のほうでですね、観光振興監のほうから質疑の中で答弁がありまして、その中でIRに関しましてですね、新型コロナのことがあるので、世界経済の動向が見渡せなくて、事業者を取り巻く経営環境もよく分からないと。そういった中で道としては、今回の申請期間の下では十分な検討期間が確保されたとは言えないと考えておりますというご答弁がありました。これ、知事も12月でしたか、議会等でIR関係答弁されておりますが、今回の答弁というのはより具体的に10月から来年4月までの今回の申請に間に合わすことは難しいということを表明したものだと思いますが、この点について知事に確認させていただきたいと思います。

(知事)
 今質問の中で、委員会の答弁の表現について触れていただきましたけれども、道としては、今回の申請期間の下では十分な検討期間が確保されたものとは言えないと考えています。ですから、次期「北海道観光のくにづくり行動計画」の中間とりまとめにおいて、IRをポストコロナを見据えた新たなインバウンドの取り込み方策の一つとして位置付けたところでありますが、北海道らしいIRコンセプトの構築に向けて議論を進めていくことが必要だというふうに考えています。

(朝日新聞)
 今の点で、細かいのですが少し確認させていただきたいのは、結局その北海道としては、今の状況を見るとこのコロナ禍がある一定程度収まってからでないと判断がつきにくいということを示唆されての今回の判断できないという道としての見解なのか、その辺りはいかがでしょうか。

(知事)
 新型コロナウイルスの感染拡大が、これはわが国だけではなくて世界的に感染拡大が続いていますので、終息ですとか今後の世界経済全体の動向が見通せないということがございますし、事業者を取り巻く経営環境、国内外の感染症や経済活動等の状況を踏まえると、先ほど申し上げましたけれども十分な検討期間が確保されたものとは今回の件については言えないと考えています。

(朝日新聞)
 苫小牧市が特にかなり積極的にですね、道に対してもですね、働き掛けを強めているように理解をしておりますが、今回については、苫小牧市であれどこであれ、道内についてはこの状況では今年の10月から来年の4月末までのこの期間に、どんな状況であれ、どんなところであれ、もう難しいと。事実上無理、出すのは、申請するのは無理であろうと、そういう理解でよろしいでしょうか。

(知事)
 今日、委員会でもお話をさせていただいたとおり、今の申請期間の認識については今お答えしましたけれども、北海道らしいIRコンセプトの構築に向けて議論を進めていくことが必要であるという考えには変わりありませんので、そういった中で、取り組みを進めていきたいと考えています。

(朝日新聞)
 最後に1点だけなのですが、やはりそのコンセプトを作るに当たっては、今の状況ではちょっとできないという、そういうことでよろしいですか。

(知事)
 (申請期間の認識については、)十分な検討期間が確保されたとは言えないというふうに考えています。

(NHK)
 ちょっとまたコロナの関連に戻るのですけれども、先日農政部でクラスターが発生しまして、現在11人の感染者が確認されているということなのですけれども、発表当日は感染者の飲食、会合については調査中で、原因となった飲食、会合は確認されていないという保健所の発表もあったのですけれども、現時点での調査の経過や状況についてお伺いしたいのですけれども、お願いします。

(知事)
 調査の。

(NHK)
 現段階での調査状況。今クラスターの原因だとか、理由とか背景について分かっていることをお願いします。

(知事)
 今、農政部において、昨年の12月29日に職員1人の陽性が判明しまして、1月10日までに10名の感染が確認されました。それを受けて、札幌市におきましては、1月11日に集団感染事例として認定したところであります。現在はさらに職員1人の感染が判明して、感染者は11名になっているという状況であります。このたびの集団感染についてですけれども、同居するご家族からの感染や、感染経路不明とされておりまして、札幌市保健所において、引き続き行動歴などの詳細を調査中とお伺いしています。

(NHK)
 それを踏まえてなのですけれども、感染した職員が年末に4人で会食していたというような話もあるのですが、もちろんこれが感染の原因だとは特定されていないとは思うのですけれども、事実関係については知事は把握されているでしょうか。

(知事)
 今申し上げたように、行動歴などの詳細は調査中だとお伺いしています。

(NHK)
 まだその点は把握されていない、確認されていないということなのでしょうか。

(知事)
 それはどういった意図のご質問なのでしょうか。

(NHK)
 この会食していたという事実関係について、把握されているかどうか。

(知事)
 会食されていたという事実関係。

(NHK)
 まずあったのかどうか。

(知事)
 それはどういう話なのですか。その記者の方が何か、そういうご確認をされたということ。

(NHK)
 そういう話を聞いているので。

(知事)
 それはどういうお話を聞いているのですか。

(NHK)
 年末に感染した職員が会食されていたという話を聞いたので、それについてまず事実かどうかをちょっと確認できたらなと思って、お伺いしました。

(知事)
 誰にお伺いしたのかも分かりませんけれども、その感染者の方のプライバシーに関わる行動だとか、行動歴も調査中だということですが、個別のそういう感染事例について、どういった情報をお持ちなのか私は存じ上げませんが、こういった場で申し上げるのは適切ではないと思います。

(NHK)
 仮にそうであるとしても、これまで知事がおっしゃっていた飲食のルール、4人(以内)だったらのっとっているとは思うのですけれども、これも今回感染原因がまだ特定されていないとはいえ、それでもクラスターというのが発生してということで、あらためてその感染防止対策の難しさというのが分かるのかなと思うのですけれども、道としてあらためてどういうふうに感染対策を徹底していくか、お願いします。

(知事)
 これは本当に感染対策を徹底して講じている中でも、どうしてもどこで感染したか分からないということで、どうしても市中で感染が広がっていきますと、そういう状況がございますので、とにかく感染リスクを回避すること、手洗い、そしてマスクの着用、3密の回避ですとか、そういったことを徹底していただく。それとわれわれとしても対策期間中、皆さんにそういった行動の徹底をお願いするなど、対策を徹底して講じていきたいと思っています。職員におけるそういった感染確認、クラスターの発生を受けまして、全庁における対策の徹底について、文書(の発出)ならびに(取り組み状況の再確認・再点検を)指示したところでありますので、今後とも取り組みをしっかりしていきたいと思います。

(北海道新聞)
 知事のちょっと動静のことでお聞きしたい、知事動静と言うのですかね。1月、ちょっと前のことで恐縮ですが、1月5日にですね、橋本聖子五輪担当大臣とですね、会談されているのですけれども、どんなお話をされたのかというのを教えてほしかったのです。

(知事)
 新年のごあいさつということで、道庁のほうにお越しになりまして、札幌市にも新年のごあいさつということで行かれて、その後に確かいらっしゃいました。それでオリンピックの関係の話ですとか、またこれから新しい(自民党)道連の会長にご就任をされると、本日ですかね、ということもありまして、この現下の最重要課題であるコロナをはじめとして、今後ともしっかり連携していこうというような趣旨のお話をしました。

(北海道新聞)
 オリンピックでは、何か具体的なアイデアや意見交換みたいなものをされたのでしょうか。

(知事)
 この記者会見の場でも私申し上げましたけれども、やはりその(コロナに)打ち勝った象徴としてということで、繰り返しさまざまな場面で国としては言ってきているというのはあるのですが、やはりどうしてもこの世界的な流行や、また国内においても感染が増えていますので、安心・安全ということで、そのコロナの対策が最優先の中で、結果としてオリンピックの開催なども、そういったレガシーが残るような形での対策が徹底されるべきではないかということは、この場でもお話ししましたけれども、大臣にもお話をしました。


この文章については、読みやすいよう、重複した言葉づかい、明らかな言い直しなどを整理し作成しています。(文責:広報広聴課)

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