知事臨時記者会見(令和2年4月20日)

知事臨時記者会見

  • 日時/令和2年4月20日(月) 20:00~20:46
  • 場所/記者会見室
  • 記者数/23名(テレビカメラ3台)

記者会見風景

知事顔写真

会見項目

知事からの話題

  1. 新型コロナウイルスに関する対応について

記者からの質問

  1. 新型コロナウイルスに関する対応について(1)
  2. 新型コロナウイルスに関する対応について(2)
  3. 新型コロナウイルスに関する対応について(3)
  4. 新型コロナウイルスに関する対応について(4)

知事からの話題

新型コロナウイルスに関する対応について

 新型コロナウイルスの関係でございますけれども、まずは、昨日、新型コロナウイルスに感染されました札幌市在住の3名の方々がお亡くなりになりました。お亡くなりになった方々に哀悼の意を表しますとともに、ご遺族の方々に心からお悔やみを申し上げます。
 それでは、特措法(新型インフルエンザ等対策特別措置法)に基づく緊急事態措置などについて、私からお話をさせていただきます。先週16日木曜日の政府対策本部(新型コロナウイルス感染症対策本部)において、北海道については緊急事態措置の対象区域とされたことを踏まえまして、17日金曜日に「北海道における緊急事態措置」を発表し、道民の皆さまに対しまして、感染防止の徹底や外出自粛等についてあらためて要請させていただいたところでございます。事業者に対します休業要請については、実施について速やかに検討を進めるよう指示していたところでございますが、民間企業のデータによりますと、先週末の状況として、首都圏等に比べて人出の減少率が低い状況となっていることも踏まえ、より踏み込んだ措置を講じることといたしまして、事業者に対する休業要請を行うこととしましたので、その概要等についてお話をさせていただきたいと思います。
 皆さまにお配りしています資料1をご覧ください。これは、道として緊急事態措置の改訂版として取りまとめたものでございます。表紙の次のページ(モニター画面)、下段をご覧いただきたいと思います。こちらちょっと字が小さくて見えにくいかもしれませんが、赤で色がついているところでございますけれども、これまでの感染防止の徹底や外出自粛の要請等に加えまして、新たに施設の使用停止やイベントの開催停止に関して要請や協力依頼を行うもの、これをいわゆる休業要請と呼んでおります。その要請等の期間でございますが、ご覧のとおり、令和2年4月20日月曜日、本日から、5月6日水曜日までとしたところであります。休業を行うに当たりましては、それに向けた必要な準備などもあると思いますので、本日から全ての事業者の皆さまが直ちに休業を行うことは難しいとは考えておりますけれども、私といたしましては、感染拡大をできるだけ早く防止するため、より踏み込んだ対応が必要という観点から、可能な限り早く休業に取り組んでいただけるように、本日から休業の要請を行うこととしたものでありまして、要請させていただく事業者の皆さまには、ぜひともその趣旨についてご理解とご協力をお願い申し上げたいと思います。
 それでは制度の内容について見ていきたいと思います。次のページの2の対象施設一覧でございます。道といたしましては、施設の使用停止やイベントの開催停止などといったいわゆる休業要請に際しては、基本的に先行導入しております東京都や埼玉県などの例を参考とさせていただきながら、鋭意検討を進めてきたところでございます。その概略といたしまして、まず初めに基本的に休止を要請する施設でございますけれども、遊興施設等や運動、遊技施設、劇場等に加え、集会・展示施設や商業施設、大学、学習塾等、学校でございます。いまそれぞれの施設の種類を読み上げましたけれども、この内訳としてキャバレー、ナイトクラブ、ダンスホール、体育館ですとかボウリング場だとか、スポーツクラブ、パチンコ屋など、いろいろ書いてありますけれども、さらにこの「等」は何なのか、ここに「等」と書いてあるけれども、それは何だということが皆さん気になるところだと思いますので、その詳細な施設一覧について、この記者会見はYouTubeにアップしているわけですけれども、その説明欄にPDFで直ちに掲載いたしますので、そちらもご覧いただきたいと思っております。これらの休業要請等の対象となる施設というのは、特措法の政令(施行令第11条)で定められている施設でございますので、その政令で定められている施設について、基本的には休業要請をしていくという制度になっています。
 一方で、次のページですけれども、こちらは特措法、法律で休業要請等の対象とならないとされている施設なのですが、現下の状況に鑑みて、特措法によらない協力依頼ということで行おうという施設でございまして、床面積合計1000平米以下の大学、学習塾等や集会・展示施設、商業施設というのがこの施設に当たります。なお、これら施設であっても、床面積の合計が100平米以下のものにつきましては、協力依頼の対象となるものの、経済的な影響などといったさまざまな事情から営業を継続する場合には、適切な感染防止対策を施した上での営業を求めるということとなります。繰り返しますけれども、基本的にこちらはいわゆる休業要請等の対象とならない施設なのですけれども、今の状況に鑑みて、その協力のお願い、依頼をしようというものです。それが1000平米以下のこれら施設ということです。そして100平米以下のそういった小規模なものにつきましては、適切な感染防止措置を施した上で営業してくださいということを求めるということです。
 次のページにいきたいと思いますけれど、ちょっとさらに細かくなって画面(モニター)で見れないという方がいらっしゃるかもしれませんけれども、こちらは基本的に休業要請を行わないのですが、適切な感染防止対策の協力を要請する施設として、医療施設や、社会福祉施設等、生活必需物資販売施設に加えまして、食事提供施設や、住宅、宿泊施設のほか、交通機関等や金融機関・官公署等その他の施設ということでございます。このうち、これらは基本的に休業要請を行わない施設なのでございますが、食事提供施設につきましては、この注意書きにありますが、19時以降、午後7時以降の夜間については酒類の提供を控えていただくよう協力を要請いたします。基本的には食事提供施設というのは、休業要請を行わない施設と整理されているのですが、19時以降の夜間は酒類の提供を控えていただくように協力を要請するということであります。
 今見てまいりましたけれども、法律、政令に基づいて休業要請を行うとされているところ、そして行うとはされていないのだけれども、現下の状況を見ると協力の依頼を行うべきところ、また基本的に休業要請は行わないとされているこれらの種類の中で、特に食事提供施設については午後7時、19時以降酒類の提供を控えていただくということを皆さまに要請、協力のお願いをしていくということであります。
 なお、これらの施設について適切な感染防止対策の協力を要請いたしますが、その要請の内容といたしまして、次のページでございますが、その適切な感染防止対策とは何かということについて記載がございます。これは取り組みの具体的な例でございますけれども、発熱者等の施設への入場防止ですとか、三つの密の防止、また飛沫感染、接触感染の防止、移動時における感染の防止などがございまして、具体的な取り組みの例をお示ししておりますので、実際の取り組みにお役立ていただきたいと思っております。
 なお、制度の大枠は以上でございますが、詳細については現在並行して詰めているところでございます。別途、多くのご質問などが出てくるかと思いますので、Q&A形式で整理いたしまして、早ければ明日にも道のホームページに掲載したいと思っておりますし、またさまざまな相談対応の窓口など必要な体制等について、こちらも準備ができ次第皆さまにお知らせいたします。まずはたぶん、事業者の皆さまは、ご自身が対象になるかが多くの質問として出てくるかと思います。対象の施設でございますが、内訳の最後に書いてあるのですけれども、「等」ということで書いてあるので、より詳細な施設を皆さんご覧になりたいという場合は、記者会見のYouTubeの説明欄に直ちに掲載しますので、そちらもご覧いただきたいと思います。
 次に、併せて道としては、感染拡大の防止のために休業要請にご協力をいただいた事業者の皆さまに、感染リスクを低減するための自主的な取り組みを行うことを前提に応援することといたしまして、当該要請を受けて休業する方に支援金ということでお渡しをしようということです。シンプルでございますけれども、法人の方は30万円、個人事業者の方については20万円、そして飲食店については10万円ということでございます。飲食店については、先ほど申し上げましたけれども、こちらからお願いする内容については午後7時、19時以降のアルコール類の提供を自粛していただきたいというお願いをしておりますので、この点についてご協力いただく飲食店に対して、この10万円という形でございます。また、この飲食店の部分については、法人、個人にかかわらず10万円ということです。このような内容になります。
 こういった大枠で取り組んでいくわけでございますけれども、今後当然この予算を議決していったりだとか、そういう作業もございます。道議会と議論しながら、早急に詳細をさらに詰めていきたいと考えています。なお、休業については、先ほども申し上げましたが、可能な限り早く取り組んでいただきたいところでございますけれども、一方でこの支援金というのは、いつから開始したらその対象なのだということにつきましては、休業への準備期間なども考慮いたしまして、できるだけ早く始めていただきたいのですが、遅くとも4月25日土曜日までに休業を始めていただいた方を対象といたしまして、ゴールデンウィーク明けの5月6日水曜日までの間、休業を継続していただく、このことをお願いしたいと考えています。
 なお先般、休業要請を伴う事業者への支援につきましてご要望いただきました、札幌市をはじめ7市の皆さまには、本制度、法人30万円、個人事業者20万円、飲食店10万円ということでございますけれども、こういった本制度と連携した支援の実施についてご相談させていただく予定でございます。地域によっては、この中身に例えば金額を上乗せしたりだとか、また対象範囲を拡大したりだとか、そういったことが想定されるのではないかなと思うわけでございます。そういった点をご相談させていただきたいと考えています。また、休業要請の対象とさせていただきました皆さまをはじめ、感染拡大により大きな影響を受けている事業者の皆さまにつきましては、国が近く創設する予定となっています持続化給付金、こちら(法人)200万円、(個人事業者)100万円という給付金でございますけれども、あるいは道の融資制度、こちらをしっかりとご活用いただいて、現下の苦境を乗り越えていただけるように、しっかり北海道といたしましてもきめ細やかなサポートを行ってまいります。
 それでは次に、ふるさと納税制度を活用した新型コロナウイルス感染症に係る寄付について、幅広く募集する予定でございます。北海道では、当初から新型コロナウイルス感染症の影響を早い段階から受けまして、これらの対応に際しましては、最前線で働く医療関係者の奮闘は、わが国の中でも長期間にわたっているところでございます。こうした状況の中にあって、その最前線で働く医療関係者の皆さまを応援しようということで、大変ありがたいことにそういった声が道民の皆さまのみならず(各地から)寄せられているという状況もございます。北海道の医療関係者、地域医療を応援したいという声でございます。そういった強い思いを持たれている方々から、広く寄付を募りたいと考えています。募集に当たっては、これはもう早くやらないといけないと思いますから、今週末から予定しており、また個人の方々には、ふるさと納税のクラウドファンディング、これは返礼品なしとさせていただきまして、医療関係者の奮闘を応援するのだという方々のそういった思いを集めたいと思っています。現在国において検討中の、急きょ決まりました1人10万円の給付金。この活用先としても、ぜひご検討いただけたら大変ありがたいと思っているわけでございます。(10万円の給付金を)辞退をしようかなという方もいらっしゃるかもしれませんけれども、医療従事者が今最前線で奮闘している中、申請が面倒だなというのもあるかもしれませんが、ぜひ申請いただいて、そしてその応援のために力を貸してほしいと思っています。
 また、ほっかいどう応援団会議がございますから、このネットワークを活用して、企業等からも幅広くご支援いただけたら大変ありがたいと思っておりますので、こういったものは早く始めたほうが良いと思いますから、早期に開始できるように準備を進めます。
 それと、私といたしましては、道民の皆さまとこの危機は心を一つにして乗り越えていかなければならないと思っておりまして、道民の皆さま、事業者の皆さまに大変厳しい要請を行う、そういった重大な判断をいたしました。この支援金も最大30万円で、東京都は100万円で、30万円というと、神奈川県と同じぐらいの額になります。そういう状況でございますけれども、どうしても、臨時交付金も含めて、医療体制の確保、また経済対策などにも使わなければなりません。そういう状況の中で、乾いた雑巾を絞りに絞って、熟慮に熟慮を重ねて、最大30万円ということでございました。この点については皆さんに大変申し訳ないと思いますけれども、これだけで70数億円規模になるわけです。そういったことも踏まえまして、こういった重大な判断をした以上は、私といたしましても、現在、就任してから給与、ボーナス、退職金を3割カットしています。全国最低水準の報酬ですが、ここからさらに、私自身報酬カットがどういう形になるか分かりませんが、行っていきたいと思いますし、詳細について、今後検討していきたいと思います。当然、道議会の議決といいますか、ご理解いただけないと私の場合給与カットは当然できないわけでございまして、そういったことも踏まえまして、今後検討していきたいと思っています。
 最低7割、極力8割程度の接触機会の低減を目指すというのが政府の基本的対処方針ですが、最低7割、極力8割程度というのが非常に回りくどい言い方でございまして、やはりこれは8割、皆さんで何とか協力して、接触機会の低減を目指したいと思いますので、この目標に向かいまして、引き続き、道民の皆さまにはお力添えをいただきたい、事業者の皆さまにもご理解、ご協力をいただきたいと思っています。これは本当に、皆さんで力を合わせなければ乗り越えることができないものでございます。北海道は唯一、一度、第1波を乗り越えた経験があるわけです。ですから、その経験を再び呼び起こしていただきまして、道民一丸となって事業者の皆さまにもご協力いただいて、この危機を何とか乗り越えるために、皆さまには力を貸してほしいと思います。

記者からの質問

(NHK)
 まず支援金の話なのですけれども、飲食店の部分に関して、これは酒類を普段から提供していないところでも感染リスクを下げる取り組みをすれば、その10万円がもらえるということなのでしょうか、ちょっと確認です。

(知事)
 飲食店というのは、基本的に休業要請の対象にはならないとされているのですけれども、アルコール類を提供されている飲食店の方においては、どうしてもお酒を飲まれて長時間大声でお話をされる結果、感染リスクが高くなるなどの状況が特徴としてあります。そういったリスクを回避するために、午後7時以降のアルコール類の提供を自粛していただきたいということをお願いします。この点についてはご協力のお願いになります。そこにご協力いただけた事業者に対しまして、10万円(を支援する)という形になります。

(NHK)
 つまり休業しなくても10万円を支給するのではなくて、この午後7時以降のアルコール類を普段提供しているところで、それを自粛したところに対してという意味でよろしいですかね。

(知事)
 そうです。これは東京都などでは「8時までの営業時間」みたいな言い方をされていたりするのですけれども、例えば仕事の関係上遅い時間まで働いている人がご飯を食べる、そういった機能を持っている飲食店もあるわけですね。全てがお酒を提供しているわけではございません。また、全道全ての地域を対象にしていきますので、札幌だけとかそういうことではなくて、地域によって飲食店の必要性などもさまざま背景があると思います。ですから感染リスクの高い、そういった行動の中に入ってくるこの部分についてお願いするということです。

(NHK)
 少し今答えていただいた部分とかぶるところもあると思うのですけれども、この午後7時以降という時間制限、酒類の提供の時間制限を付けたその理由をあらためて教えていただけますでしょうか。
 
(知事)
 繰り返しになりますけれども、今まで全国的なケースもそうですが、夜間のそういった行動で感染が疑われる事例がございました。その中でもやはりお酒がどうしても入りますと、ただ食事だけして帰るというよりは長時間に及ぶことが多い。また、お酒を飲んだ中で、近い距離で長時間お話をするような機会にもならざるを得ないというところなどがありました。ですから、そういったことを回避する上で、このような形でお願いをさせていただくということです。

(NHK)
 あと1点、この休業への要請というか協力要請についてですけれども、特措法によらない施設にも休業を要請されていますけれども、この場合のいわゆる実効性というのをどのように担保していくかというのは、具体的な考えはありますでしょうか。

(知事)
 これは、政令上位置付けられていないのですけれども、現下の状況を鑑みれば、お願いさせていただくということであります。そういった意味では、協力依頼という形であります。この法律は罰則などが伴わず、そもそも強制力が強くないわけですが、いずれにしても、休業しているところとそうではないところというのは、やはり皆さまから見ても分かるわけでございますから、新型コロナウイルス感染症を克服する上で、具体的にこの施設についてはお願いしますと、要請いたしますと言っている中で、皆さまにはご協力いただきたいと思います。
 法改正だとか、そういう話になってしまいますと、なかなか私ができるわけではないものですから、今国会の中でもより強制力を持たせたほうが良いのではないかという議論もあるようですが、まず現行法上、お願いできることを徹底してやっていくということに尽きるのではないかと思います。

(NHK)
 そうした中で、一応法律では、知事に要請とか指示に従わない場合は事業所名の公表も認められているというのもあるのですが、そういったことをやるお考えというのはありますでしょうか。

(知事)
 たぶん今他県でもそれはやっていないと思うのですが、そうならないように事業者の皆さまには、今本当に新型コロナウイルスの新規感染者数が増えていますから、これを早く終息させないと、そもそも事業者の皆さんも通常の経済活動ができないのですね。ですから、そういう意味では皆さんにどうかご協力いただいて、早く終息させて、早く通常の状況に戻るというこの大きな意味をご理解いただいて、ご協力いただきたいと思います。

(北海道新聞)
 休業要請の対象とする事業者は、何社程度を現時点において想定しているのでしょうか。

(知事)
 3万弱だったかな。

(政策局長)
 正確な数字はまだ押さえておりませんが、約2万4千から5千社でございます。

(北海道新聞)
 それと、今回の休業要請に関しては、東京や埼玉を参考にされたということですけれども、この制度上、道独自の取り組みとなっている部分は、支援金も含めてですけれども、どの程度あって、さらにその中で、知事自らの発案による部分というのがどの程度あったのか、お聞かせください。

(知事)
 今、協力金という言葉で出しているところが多いのですね。それで、休業要請にご協力いただいたということを中心に捉えてやっているのですが、われわれも当然協力が前提なのですけれども、感染予防対策、感染拡大防止対策、そういったものを、やはり皆さんに休業していただくとともに考えていただくということを、取り組みとして行っていきたいと思っています。と言いますのは、当然早期に終息させて、通常の営業を再開する、これが一番良いわけですけれども、世界中から新型コロナウイルスがゼロになるという状況が、例えば5月6日に起こるかというと、私はそういった状況にはないのではないかなと思うのです。一定程度、コロナウイルスと付き合う期間が長期化するだろうと。
 そう考えると、休業を要請して、お休みいただくだけではなくて、今もうすでに各事業者で考えていただいているのですけれども、いま一度自分の店や、例えば従業員教育も含めて感染予防対策をどのようにやっていこうかということをお考えいただく期間にもしていただきたいと思っていまして、そういった側面もお願いをしようというところが、北海道の特徴の一つだろうと思っています。
 あと、金額等も含めて、東京都と埼玉県と言いましたけれども、全ての休業要請などを行っているところを調べて、その上で考えました。

(北海道新聞)
 法人ですとか、個人という形で大きく割っていらっしゃいますけれども、この辺はいかがなのでしょうか。

(知事)
 いろんなやり方がありまして、例えば施設ごとに捉えて、2施設だったら増やしますとか、正直いろんな考え方が自治体においてあります。ただ、非常にシンプルにしたというところですね。法人においては30万円ですし、個人では20万円。もうこれは極めてシンプルな、要は二つ以上の施設を休止したとか、そこら辺も確認していかなければいけませんし、いろんなことをやっていかなければいけませんよね。これに至ってはもう本当にシンプルです。法人については30万円ということですから。
 また、飲食店のところは、さっき言ったような感染リスク対策で、埼玉県なども同じ事例をやっているのですね。あそこは首都圏で、移動ができますから、東京都が強い対策をしたら、例えば埼玉県でパチンコ屋に行こうとか、飲みに行こうとか、そういうふうになってしまうから、そこら辺は一体、同じようなルールでやっている。北海道の場合は、そういった意味では一つの県というか、道で全体の整理をしていくという考え方なので、以前記者会見でもお話ししましたけれども、今、患者数で言えば札幌が非常に増えているのですね。ですから、(患者数が)少ないところもある中で、全道一律にするということも、さまざまな議論があったのですが、東京の考え方と同じで、やはり移動してしまうと、札幌だけやってもということも考えられますし、またこういった支援金という形で、広く法人や事業者や関係する方に、全道でやると。そのことによってかなり金額が増えてしまったという状況です。

(北海道新聞)
 分かりました。財源に関わる部分なのですけれども、先ほど臨時交付金などを当て込むということでしたが、道独自の財源をここに当てはめなくてはいけないのかなという点もあるのでしょうか。

(知事)
 そこも非常に悩んだところでございまして、臨時交付金について、これら支援金や協力金に充てることができるというのは、昨日分かったのです。西村(新型コロナ対策担当)大臣が昨日の午前中だったと思いますが、対象になりますよということを言いました。例えば70億円以上の現金というか、70億円以上の対策を、財源対策が不透明の中でやるとなると、東京都とかは良いかもしれませんが、(北海道は)相当厳しいです。ですから、そういった臨時交付金というのが対象になるという、昨日のご発言も踏まえて、これは一定の対策としてできるのではないか。ただ、総額が示されていませんから。いくら北海道に入ってくるか。ですから、この点については、今1兆円の枠自体がそもそも足りないという指摘もあるわけですけれども、いろんな地域が独自の取り組みをどんどん先行してやっています。ですから、そういったことも含めて、国のほうでそういった配分など、総額確保も含めて、これはお願いしていかなければいけないと思います。

(北海道新聞)
 それと、札幌をはじめとした7市と共に相談しながら、今後支援金の使い道ですとか、それぞれの自治体の制度について検討していくということだと思いますけれども、その7市以外の市町村が独自で、基本的に上乗せという方向だと思うのですけれども、相談があった場合は、どのように対応していく考えでしょうか。

(知事)
 それは地域によってさまざま、いわゆる感染者数ももちろんのことながら、地域が置かれている背景なども違いますので、そういった地域が自由度を持って使えるということで、臨時交付金も当てられていますので、財源に係ることなく、新型コロナウイルスの対策というのは、地域においてさまざま行われていますので、この休業要請ということ自体の判断は、知事の判断でやることでありますので、その点については、こういった考え方でやらせていただきます。そして、この支援金も、こういった考え方でやらせていただきますと。そこで地域を照らした上で、もっとよりこういう対象範囲の拡大をしようとか、またうちの状況を考えると上乗せをしようとか、そういった考え方というのは当然出てくるのではないかなと思っています。

(北海道新聞)
 最後になります。知事の給与を削減されるということで、具体的には今後検討していくということだと思いますけれども、もともと3割削減していて、これをじゃあ4割にするのか、その具体的な削減幅、ここを可能であれば教えていただきたいのと、あと特別職ですとか、議員報酬、あと一般の道職員、この辺の給与についてはどのようにお考えでしょうか。

(知事)
 まず幅については、まだ詳細を詰めていません。ただ、こういった休業要請を大変厳しい状況の中で皆さんにお願いする中で、今皆さんが取り組んでいらっしゃいますので、例えば6月にはボーナスに相当するものもあるわけですから、そういったものをどうするのかだとか、そういうことも含めて考えたいと思いますし、私は特別職はまず先頭に立って仕事をする立場ですから、私と特別職については、足並みをそろえてやりたいと思っています。まだみんなに一人ずつ確認していないから、嫌だと言われるかもしれないけれども、協力してもらって、やりたいと思います。
 ただ職員については、これは皆さんに訴えたいのですけれど、保健所の職員をはじめ、今新型コロナウイルスの対応で、道職員も本当にもう寝る暇もないぐらい必死で働いています。ですから、その点についてはご理解いただきたいと思っています。私はある意味で経営者ですから、そういうことを検討しますけれども、職員の分は、現状そういった状況を道民の皆さまにもご理解いただきたいと思っています。
 道議会においては、道議会が決めることですので、私から何か申し上げることは控えたいと思います。
 
(朝日新聞)
 すみません、基本的なことなのですけれども、今ご説明くださった北海道の支援金なのですけれども、こちらの支給対象となるのが、このいただいた資料(1の2)のこの➀から➂の施設という、そういう理解でよろしいでしょうか。

(知事)
 ➂が全て対象になるわけではありません。飲食店というのは、基本的には休止を要請しないところ、だから➂ですね。それ以外(➀と➁)を見ていただきたいのですが、この部分では休業を要請するのですね。ですから、対象になるということです。

(朝日新聞)
 その➂の中の、今おっしゃった食事提供施設ですけれども、こちらは19時以降の夜間に酒類の提供を控えていただくということに協力してくださる食事提供施設のみということでしょうか。

(知事)
 そうです。はい。

(朝日新聞)
 それから、先ほど会見の中でおっしゃっていた支援金の規模ですけれども、76億円ほどというふうに聞こえたのですけれども。

(知事)
 76億円でしたか。
 
(政策局長)
 約70億円。あくまでも概算でございます。

(朝日新聞)
 その約70億円というのが、先ほどおっしゃった約2万4千から2万5千ぐらいの施設が対象になりそうだという、そういう計算に基づいてと。

(知事)
 2万4千とか2万5千というのもまだ正確な数字ではありませんけれども、そういったことを基本的に考えるということです。

(朝日新聞)
 それからすみません、今後札幌市をはじめ7市との連携というものを検討されていくということですが、イメージとして、道以外の市町村にはどのような部分を補完といいますか、支援していただくようなイメージをお持ちなのでしょうか。

(知事)
 それは、支援金という枠組みの中で考えると、さっき言ったような、まずは金額をさらに上乗せするだとか、また項目としてさらに拡大していくだとか、そういったことが基本的に考えられるのではないかと思います。
 
(朝日新聞)
 その協議というのは、いつぐらいから始めて。

(知事)
 まずは、7市から言われていたのは、どういったところに休業要請をするのですか、早く決めてくださいというのと、休業を要請するに当たっては、そういった支援などをしっかりやってほしいということを要望された中で、われわれとしては今回のタイミングでこういう状況をお示しさせていただいていますから、このことを受けて相談させていただきたいと思っています。

(共同通信)
 道の支援金についてちょっと確認なのですけれども、今回、法人事業者と個人事業者に対して支援金を支払うのは、(資料1の3ページ目の)➀の休業要請の場合のみですか。それとも、(資料1の4ページ目の)➁の協力依頼についても協力してくれた事業者に対しては支払うということなのでしょうか。

(知事)
 (➀も➁も)こちらからお願いをしている部分については、対象です。

(共同通信)
 分かりました。昨日の西村大臣の発言で交付金を活用できるということが分かったということでしたけれども、財源は基本的には交付金で100パーセント賄う予定ということですか。

(知事)
 臨時交付金の額が示されていませんから、そういった意味では非常に心配な部分もあるのですが、ただ、臨時交付金についても先ほど申し上げたような医療提供体制の確保ですとか、また大変厳しい状況下にある経済、そこをしっかり対策を打っていくところにも使っていく。さらに今回、こういうような70億円程度の形になっていますから。日本全体で枠が1兆円なのです。ですから、その金額だとなかなか全体枠としても少なくなっていると思いますし、感染者数だとか、人口だとか、財政力だとか、そういったところに応じて臨時交付金を配分すると言われているのですが、総額についてできるだけ早く決定いただいて、また、これからも対策がこれで全て終わるわけではないので、例えば予備費なども国としてもあると思いますから、そういったところの対応もぜひ検討いただきたいと思います。

(共同通信)
 もう1点、支援金の支給のタイミングなのですけれども、早ければ何月ごろに事業者の方に届く予定でしょうか。

(知事)
 これは本当に走りながら考えているところですけれども、全ての地域でそうです。一番最初にやった東京都も休業要請(期間)自体が5月6日までですから、5月6日まで休業などしていただいたのかを確認した上で、その次の日から最短で受け付けるという形になると思うのですね。ですから、その期間終了後できるだけ速やかに申請や対応をしていくことで、結局手元に届くのも早くなるわけですから、そういった時間軸をしっかり意識して、これから受け付けのありようだとかそういったものをしっかり決めていきたいと思っています。


この文章については、読みやすいよう、重複した言葉づかい、明らかな言い直しなどを整理し作成しています。(文責:広報広聴課)

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