知事定例記者会見(平成31年4月17日)

知事定例記者会見

・日時/平成31年4月17日(水) 14:30~14:55
・場所/記者会見室
・記者数/31名(テレビカメラ1台)

会見項目

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知事からの話題

1 「IRに関する基本的な考え方」について
2 児童虐待に関する道警察との全件情報共有について
3 平成31年度ホッカイドウ競馬の開幕について

記者からの質問

1 「IRに関する基本的な考え方」について
2 胆振総合振興局の賃貸ビルへの入居について
3 政治分野における男女共同参画について
4 日米物品貿易協定(TAG)について
5 漫画家モンキー・パンチさんの訃報に接して

 

知事からの話題

 

 

「IRに関する基本的な考え方」について

[配付資料:IR(統合型リゾート)に関する基本的な考え方概要版(PDF)]

 それでは、私から3点であります。
 IRに関する基本的な考え方ということで、お手元に概要版の資料をご配付申し上げておりますが、これを取りまとめたところであります。
 これまでも議会議論、あるいは地域の皆さま方に説明会等を行ってきたところであります。昨年7月に立ち上げた有識者懇談会でのご議論もございまして、昨年11月にたたき台をお示しいたしました。それをベースに道議会での議論、それから道内7カ所での地域説明会、それから道のホームページなどを通じて、ご意見などもいただいてきたところでございます。
 以前にこの記者会見の場でも申し上げたと思いますが、4月早々にも政令に基づく施行ということが想定される中で、4月中に基本的な考え方を取りまとめたいということを申し上げ、それをまとめたということをこの場でご報告申し上げるところであります。
 この記者会見の後に、全体版の報告書を皆さま方にご配付申し上げ、取材については担当局長にいろいろと聞いていただければと思います。

児童虐待に関する道警察との全件情報共有について

[配付資料:児童虐待に関する道と道警察との情報共有(PDF)]

 二つ目でありますが、児童虐待に関する道警察との全件情報共有についてであります。これにつきましても配付資料がありますが、児童虐待に関する道と道警察との情報共有については、これまでも連携を密に行ってきたところでありますが、そうした中、東京都目黒区の案件、あるいは(千葉県)野田市での案件など、本当に悲しい事件も相次いだ中でございましたので、道警察とさらなる連携ができないかという協議をさせていただいてきたところであります。
 この度、道警察との協議が整いまして、道として、道の各児童相談所が持っておりますさまざまな情報、具体的には、児相が受理をした全ての虐待通告の内容を道警察に提供申し上げ、道警察からはこれらの内容に対して警察が保有する情報のうち、児童虐待の防止に資すると認められるものについて提供を受け、情報共有を図ることとしたところであります。
 加えて、児相と警察署単位では、子どもの安全が確認できない緊急性のある事案については、双方で直ちに共有を図ることとし、こうした新たな取り組みを今月から開始することとしたところであります。
 児童虐待は子どもの命をも脅かす、決してあってはならない行為でありまして、道はこういった関係機関との連携の中、未然防止、そして早期対応に全力を尽くしてまいりたいと考えております。

平成31年度ホッカイドウ競馬の開幕について

[配付資料:ホッカイドウ競馬「グランシャリオナイター」(PDF)]

 三つ目でありますが、これも配付の冊子があると思いますけれども、いよいよ今年も春の訪れとともに、本日よりホッカイドウ競馬が開幕しました。まだちょっと寒いかもしれませんが、11月7日までの80日間、毎週火・水・木曜日を中心に、日高町の門別競馬場でナイトレース「グランシャリオナイター」を開催いたします。
 今年の取り組みといたしましては、ホッカイドウ競馬で、昨年初めて場外発売所「Aiba札幌駅前」に導入したキャッシュレス投票を門別競馬場においても導入しまして、名物のジンギスカンを楽しみながら勝馬投票券の購入ができるなど、ファンの皆さま方の利便性向上に取り組むこととしたところであります。今年度も関係者一同、ホッカイドウ競馬が盛り上がるように努力をしてまいりますので、皆さま方の温かいご支援をよろしくお願いいたします。
 そして、10連休中の中日に当たります5月1日、2日には「春のケイバまつり」を開催いたします。桜の観賞と併せ、門別競馬場にお越しいただければと思います。
 私からは以上であります。

 

 

 

記者からの質問

(北海道新聞)
 IRの基本的な考え方についてお聞きしたいのですが、誘致の判断は次の知事に委ねられるということで、鈴木新知事に、この基本的な考え方をどう取り扱って、どう生かしてもらいたいか、というのが一つ。
 それから、この概要版にも書いてあるのですけれども、IR整備法施行令に中核施設の要件というのが示されているのですが、このとおりにもし整備するとなると、道内はもちろんですけれども、国内に例のないすごく大きな施設ができることになりまして、本当にそれだけの需要が見込めるのか、採算が取れるのかといった指摘があるのですけれども、それについて知事はどうお考えかというのを聞かせてください。

(知事)
 分かりました。一つ目は、次の知事には、われわれが有識者の方々のご意見を踏まえ、素案をまとめ、道議会とのご議論、あるいは道民の方々のご意見を踏まえてまとめたこの報告書というものをベースとして、まず考えていただければというふうに思います。それを踏まえて、総合的に新知事にご判断をいただくということになろうかと思います。
 それから規模感とか、そういった点については、今まで、整備するとすれば苫小牧市というところまで絞り込みをしたわけでありますが、苫小牧進出に関心ありということで、地元の苫小牧市、あるいは私を含めて道庁幹部職員にアプローチをしてきた世界の名だたる企業の方々が結構おられますので、そういう方々に対して、こういう国が求めている規模感についてどのような考え方を持っているのかということを確認していく必要があるのかなと。そういった中で、さまざまな行政としての判断、議会としての判断、そういったことにもつながってくるのかなと、そんなふうに思っております。

(室蘭民報)
 胆振総合振興局が入ります「むろらん広域センタービル」ができてちょうど10年になります。このビルですけれども、高橋知事が当時の胆振支庁がいろいろどうなるかと揺れたときに、入居を決断したことでビルが建ったわけですけれども、あらためまして、その当時の判断等とか、そういったことを踏まえてちょっとご感想をお聞きしたいのですけれども。

(知事)
 結論的には、地元を中心にビルを建てていただき、そこにテナントとして入らせていただいてここまで10年が経過しましたが、これはとっても良かったなというふうに考えているところであります。
 知事を10年以上16年間やっておりますので、新しいビルに入居する前に(当時の)胆振支庁に参りますと、当時、一番古い庁舎でありまして、その時々、胆振支庁庁舎で仕事をしておられる道職員の方々には、いつもいつも申し訳ないなという思いを持っておりました。
 例えば、この本庁舎でも雨漏りはあまりしないと思います。あったとしても普通は天井からしますよね。建て替え前の当時の胆振支庁庁舎というのは、大雨が降った後は、窓枠の間から雨漏りがすごいと。私がお邪魔した際に、すごいシミになっているのですね。中には、バケツやたらいが置いてあるという状況で、これは何とかしなくてはならないという思いを持った記憶が鮮明に今、思い出されるところであります。
 一方で御社だったらご存じのように、いろいろな経緯の中で、もう土地はここということになっておりまして、ただ道もなかなか財政が厳しい中で、当時、室蘭市、室蘭商工会議所、そして地元経済界の方々からご提案もございまして、今の「むろらん広域センタービル」に賃貸方式で私どもが入居するという形の決断をし、オープニングのテープカットにはもちろん私も行きました。当時、総理になられる直前の鳩山先生もご一緒にテープカットをさせていただいたような記憶がありますけれども、そこからあっという間の10年であります。
 ご案内のとおり当該庁舎、大変新しく過ごしやすいところでありますし、室蘭市や商工会議所のほか、金融機関も入居しておられまして、行政サービスなどを一体的に提供する拠点施設としての役割を十分果たしているのかなというふうに思います。
 去年、9月に胆振東部で起こった大地震の際にも、全道域で電力供給が途絶になる中であのビルを活用して、室蘭市と共同で、携帯電話等の充電対応も行うことができましたし、本当にああいう形での私どもの入居の決断をして良かったなというふうに、今振り返っているところでございます。

(北海道新聞)
 統一地方選の関係で伺います。昨日告示されました町村議選と、日曜日に告示されました市議選で、合わせて女性候補者が227人と全体の13%、前回の4年前の統一地方選に比べると2ポイントほど増えていますが、まだまだ決して高い水準ではないと思われます。昨年5月には、政治分野における男女共同参画推進法という、候補者の男女比率を均等にするように促す法律も成立しました。まず、この現状について、どういうふうに見られているかということと、知事も自民党の女性党員だと思いますけれども、自民党、政党として女性議員を増やすために、どういった努力をしなければならないと思われますでしょうか。

(知事)
 女性候補者が増えなければ、当然女性の政治家が増えないわけでありまして、その意味では4年前と比べて、若干ではありますけれども、道内の統一地方選後半戦における女性候補が増えたことは、大変評価をしたいというふうに思います。
 私自身は、知事職というのは以前も申し上げたと思いますが、やはり、男性の有権者、女性の有権者を問わず、満遍なく道政を展開することが当たり前のことであり、全国でいまだに3都道県しかありませんので、確かに希少性はあるのですが、私自身あまり女性の知事であるという視点を、ことさら強くアピールするということはしなかったような気がいたします。
 少しずつではありますが、道の幹部職員に女性を登用するために、転勤への配慮も含めて、働きやすい環境に持っていくという努力はしているところであります。
 しかしながら、これからは私自身も一議員を目指す立場でありますので、今まで以上にやはり女性の政治家というものの重要性、女性のほうが長く生きますし、有権者の半分以上が女性であるということを踏まえて、やはり政治の場で女性がもっと活躍し、意見を発信する場を増やすべきであるということは、今まではちょっと立場上、必ずしも十分に発揮はするべきではないという思いで対応してきたわけでありますが、これからはそこをしっかりアピールしていきたいというふうに思っているところでございます。
 自民党という政党は、他の国内の政党との比較において、女性政治家の比率が特に低いと思いますが、そこは自民党だからこういうふうに増やすとか増やさないということではなくて、やはり子育てとの両立であるとか、介護との両立であるとか、ともすればやはりこの日本国における社会生活の中で、女性が中心に引き受けるという慣習、これは別に取り決めがあるわけではないのですけれども、慣習になっているような部分の見直しというか、人々の意識の改革ということも含めて、女性が政治の道を目指すことがより容易になるような環境づくり、そして女性議員を増やしていくということに私自身もしっかりと役割を果たしていければと、こんなふうに思っております。

(北海道新聞)
 日米の新しい貿易交渉の初会合が終わりました。茂木大臣が農産物を含む物品貿易の議論を開始すると表明されましたけれども、この件の知事の受け止めと、道として政府にどのようなことを求めていくかをお聞かせください。

(知事)
 これはもう前から一貫しております。TPP11のときもそうですし、日EU・EPAのときもそうですし、それ以外にもいろいろな議論がありますかね。
 常に言っておりますのは、北海道の基幹産業であり、北海道がまさに全国の主要食料供給基地であるという、そういった現状に鑑み、特に農業分野についてしっかりと必要な国境措置を守ること。そして、予算措置も含めて、必要な競争力強化などのための政策を国も打ってもらうと、もちろんわれわれの自助努力の部分もやっているわけでありますが、そういったことを、常にこれまでも発信をしてきたところであります。
 特に日米間の貿易交渉につきましては、TPPを超えるということはあり得ないわけでありまして、このことはしっかりと、先週、政府にも申し入れを行ったところであります。
 今日の未明ですか、茂木経済再生担当大臣のコメントにもございまして、安堵しておりましたが、過去の経済連携協定で約束をした譲許内容が最大限であることを米国側に伝えたということでありますので、これをしっかり守っていただくということが何より重要だと考えているところでございます。

(HTB)
 浜中町生まれの漫画家のモンキー・パンチさんがお亡くなりになられたということについて、知事の受け止めをお願いします。

(知事)
 聞いていただいて良かったです。これ(色紙)を持ってきました。2016年3月に北海道新幹線の一番列車が道南に来ましたが、そのことを道産子漫画家としてとても喜んでいただいて、たまたま高橋宛てとなっていますけれども、北海道民に対する、「おめでとう」のメッセージを彼らしく、ルパン三世と峰不二子。こういう色紙をいただきました。
 私もうれしくて、彼に電話を入れてお礼を申し上げると同時に、新幹線へのいろいろなプロモーションの協力なり、いろいろこれからもよろしくということを申し上げたら、実はちょっと体調が良くなくて、ということを3年くらい前に言っておられたのは記憶にありました。
 今回突然のご逝去ということでありましたが、体調不良が続いておられたということもニュースになっておりましたので、そんなことを思い出しておりました。心からご冥福をお祈りし、そして、浜中町をはじめとして、北海道民に常に心を寄せていただいたモンキー・パンチさん、先生のご功績と思いに対して心から感謝を申し上げたいと思います。

(知事)
 最後にちょっと良いでしょうか。最後から2回目の記者会見でありますので、皆さま方への御礼であります。
 私、あまり認識はなかったのですが、来週の月曜日(4月22日)の最後の出勤日にも記者会見をさせていただくことになっておりますが、それを含めますと、実に849回、皆さま方、皆さま方の前任、前々任、前々々任の方も含めてでありますが、お付き合いをいただいたということに、心から感謝であります。
 この849回、多いなと思われると思いますけれども、いろいろなご説明の仕方があるのですが、4期16年のうちの平日のみで換算いたしますと、臨時の会見も含めてでありますけれども、4.6日に1回の割合で記者会見を実施させていただいたということでありまして、本当にありがとうございました。
 そういう中で、地元の北海道新聞社の社長からお伺いしたところによりますと、この北海道新聞社における、「高橋はるみ」というキーワードでデータベースを探ると、先週、広瀬社長からお伺いしたので、その後ちょっと増えているかもしれませんが、1万4,836件あったそうです。それから1週間経ったので、1万4,850件まではいっていないかもしれないですけれども、土日も含めた日数で計算すると、1日当たり平均で2.5回、私のことを取り上げていただいたということで、これは北海道新聞社だけですので、他の社も含めますと、本当に皆さま方にたくさん取り扱っていただき、このことに心から感謝であります。
 私が、例えば花見に行ったというような個人としての活動については全然ニュースにもなりません。その意味では、「高橋はるみ」のキーワードのデータベースがこれだけあることによって、道政は今何を考え、何を発信しようとして、何を問題として抱えているかということについて、これだけ多くの記事で取り上げていただきました。まさに私が16年前に公約で目指した「顔の見える道政」ということを実現させていただいたということかなと思って、あらためて本当に感謝であります。
 そういう中で、今年に入って、3月くらいまでに各社が、高橋道政の評価という数字を、これは掲載していただいたものをちょっとまとめたものがここにあるのですけれども、低いとか高いとかいうものかよく分かりませんが、一番低い評価で60%、一番高い評価で76%というのを、各社の世論調査結果として掲げていただいたところでありまして、本当に道民の方々に感謝であります。うれしく、ありがたく思う次第であります。
 私の目指した「顔の見える道政」、これを新知事にもぜひ引き継いでいただければなというふうに思う次第であります。
 これから一道民になるのでありますが、引き続き北海道のために仕事をできればなというふうに思っております。
 本当にありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


この文章については、読みやすいよう、重複した言葉づかい、明らかな言い直しなどを整理し作成しています。

(文責 広報広聴課)

 

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