知事定例記者会見(平成31年2月19日)

知事定例記者会見

・日時/平成31年2月19日(火) 14:29~14:47
・場所/記者会見室
・記者数/21名(テレビカメラ2台)

会見項目

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知事からの話題

1 「北海道マラソン2019」・「はまなす車いすマラソン2019」の開催について

記者からの質問

1 4期16年を振り返って
2 JR北海道への支援等について

知事からの話題

 

「北海道マラソン2019」・「はまなす車いすマラソン2019」の開催について

〔配付資料:「北海道マラソン2019」の概要(PDF)〕
〔配付資料:「はまなす車いすマラソン2019」の概要(PDF)〕 

 それでは私からは1件、私の右手にポスターがございますし、後(バックボード)にも表示がございますが、「北海道マラソン2019」・「はまなす車いすマラソン2019」の開催についてであります。
 北海道の夏の一大イベントとなりました北海道マラソン、そして、はまなす車いすマラソンを今年も合同で、8月25日の日曜日に開催することといたしました。
 今年の北海道マラソンは、参加料の一部を胆振東部地震被災地への義援金等として、寄付することを想定しているところであります。
 また、チャリティーエントリー制度に、被災地支援特別枠というものを新設し、寄付金額の多い方にはいろいろ優遇するということで、例えば先頭ブロックからのスタート、私はこれまでいつもスターターをやらせていただいているのですが、(最終ランナーが)スタートするまで20分ぐらい掛かります。一番最後のグループからスタートされる方は、最初のグループの方よりもスタートの段階で20分ぐらい遅くなっちゃうのですね。それを先頭ブロックからのスタートができるというような特典などを用意することといたしました。
 私自身は、フルマラソンは走ったことがないのですけれども、先頭ブロックというのは速い人ばかりなので、そこからスタートすることがご本人にとってハッピーかどうかちょっと分からないのですが、ただ寄付を多くされた方々にはそういう特典もご用意申し上げたということであります。
 それから、アジア陸上競技連盟の公認大会という位置付けでもございますので、多くのトップ選手の参加を大いに期待させていただきたいと、こんなふうに考えております。定員は昨年に引き続き2万人ということで、エントリーは3月3日午後6時から受付を開始する予定といたしております。
 「はまなす車いすマラソン2019」も昨年同様、一つはスピードを競う「ハーフマラソン」、それからもう一つは「ショートレース」、これは初心者の方や重度の障がいを持っておられる方々などが参加するものであります。定員はいずれも100名でございまして、エントリーは4月中旬以降の予定であります。
 昨年の大会では、車いすマラソンのハーフのほうで、日本記録が出ているところでありまして、今年も選手の方々の力強い走りと好記録に期待をするものであります。道といたしましても、今年も素晴らしい大会となるように関係の方々と連携して取り組んでまいります。
 道民の皆さま方におかれましては交通規制等へのご協力、そしてランナーの皆さま方への応援をよろしくお願いいたします。
 私からは以上であります。

 

 

 

記者からの質問

(HBC)
 高橋知事の4期16年の任期も残りわずかとなってまいりましたけれども、知事は食や観光の分野を中心に、トップセールスですとか、時にはCM出演も行ってこられましたけれども、これまでの16年で印象に残っているものはありますか。

(知事)
 そうですね。CMは「米チェン」や自然災害への備えとして「まさかは必ずやってくる」というものもありました。
 年末の(報道)各社のインタビューで、16年間を振り返るといったご質問があった何社かにはお答えしたような気もするのですが、2003年、今世紀に入った直後、私が知事への立候補を決めた、あるいは決めようかと思っていた頃の道民の方々というのは、特に経済界のトップの方々などを中心に、ちょっと自信を喪失しておられるかなというような思いを持っていて、その一つは、前世紀末にあった拓銀破綻、いわゆる都市銀行と言われていた全国にそれほど数のない北海道をメインの舞台としている大きな銀行が破綻したということであります。そして今世紀になって、国の組織の大編成の中で、国土交通省という、建設省、運輸省、それから国土庁、そして、われらが北海道開発庁を統合した組織ができて、北海道開発予算が、それまで独立の省庁として対応していたものが、国土交通省の一部局になってしまったということなど、やや自信を失っておられる道民の方々が多かったかなという中で、知事を目指したところでありました。
 ただ一方で、私の目から見ると、この21世紀に入って間もない日本、そして北海道を見た場合に、この世紀が求めるさまざまな素晴らしい資源をこの北海道が持っていたと。一つは食、そして水、環境、自然景観、どれもがキラキラ輝く宝のようでありまして、こういった自前の資源である地域資源を活用して地域づくりをやっていこう、経済の活性化をやっていこうという思いで今まで走ってきたというふうに、一言で言えば、総括できるかなと思う次第であります。
 そういう過程で、今申し上げた「米チェン」のCMなども出ましたし、それから自動車関連や健康関連産業、ありとあらゆる分野のトップセールス、そして企業誘致もやらせていただいて、直近ではやはり脊髄損傷の治療への道を拓く、大阪本社のニプロの誘致決定というのは、とてもうれしく、これは北海道の活性化ばかりではなくて、日本国あるいは世界の脊髄損傷の患者の方々への貢献にもなればというような思いでもあります。知床の世界自然遺産の指定や北海道洞爺湖サミットの誘致、新幹線の着工を決めてから一番列車を迎えることができたことなど、いろいろありますけれども、私は三つのことをお話ししようと思います。
 一つは、こうして皆さま方にもお付き合いをいただく形で、私の1期目の公約に週1回の記者会見を掲げさせていただきました。
 前任の知事はお忙しかったこともあると思うのですけれども、月1回やっておられるかどうかという中で、週1回と。これも絶対やると言ってここまで貫徹してきて、数えたら今日で臨時の記者会見も含めて842回やっていますね。これが多いのか少ないのかはあるのですが、広報広聴課長に調べてもらったら、現時点でも週1回の記者会見を貫徹している知事というのは、24都道府県で(全国の)半分ぐらいのようであります。議会開会中も実施ということに限ると、5つの都道県の知事に限られるということで、これは頑固一徹でやり抜いたなというふうに思っております。
 お付き合いいただいた歴代の道政記者クラブの記者の方々、もうご退任された方も多いかと思いますけれども、皆さま方への感謝もあります。そのことを通じて、やはり「顔の見える道政」ということ、これは道民の方々に対して北海道が今、何を課題として考え、また何を悩んでいるのかということをお知らせするという意味もあるし、もう一つは、組織内の緊張感、そして組織内の政策意思決定のスピード化ということにも資する結果になったと私自身総括しているところでありまして、「顔の見える道政」というのは一つあるかなと。ただそれが本当に効果があるかどうかは、もちろん道民の方々にご判断いただくべきことだと思いますが、頑固にやってまいりました。
 そしてもう一つは「現場主義」ということであります。災害はあってはならないことでありますが、この16年間もたくさん経験してきました。最初は就任から4カ月後ぐらいの2003年8月に、今でも忘れませんが、十勝、それから日高を中心とした台風10号です。ものすごい雨が降りまして、日高はサラブレッドの産地で、出荷していれば何千万円にもなるような馬が流されたという悲しいお話も、現地で多々お伺いした記憶がありますが、その時に、すでにお亡くなりになりましたが、当時の筆頭副知事から、「とにかく知事、現場に行ってください。現場を見ないと何も始まりません。」というアドバイスがあって、私はまだ知事就任間もなくて、あまりそこまで思いが至っていなかったのですが、副知事のおっしゃるとおり、ヘリコプターで現地に参りました。これが私の災害対応における、あるいはいろいろな場面における「現場主義」をスタートさせた契機だったというふうに振り返っております。
 その後も、いろいろな災害に見舞われました。最近で言えば、もちろん胆振東部地震もありますが、その2年ぐらい前に、全道ほとんどの地域が雨、雨、雨で多くの被害が出た、夏の8月から9月にかけての大災害がございましたし、極寒の清水町における鳥インフルエンザとか、常にそういう場合にも、できる限り早く現場に入って自分の目で見た上で、道庁に戻ってきて、対策を練るということをやらせていただいたと、これはぜひ次の知事にも引き継いでいただきたいなと思っております。
 三つ目は、各地をたくさん訪問させていただいたということかなと思います。これは多分歴代の中で、一番各地域を訪問したのではないかなと思っているところであります。先週も函館市に行きました。その時も市長等とお話ししたのですが、「知事として訪問していただくのはこれが最後かもしれません。歴代の中でこれだけ函館市に来てくれた人はいない。」というお話をいただきました。同じようなお話は、全道どこに行ってもいただくところでありまして、その意味では地域重視、地域訪問ということを一生懸命やらせていただいた記憶があるところであります。
 地域を訪問して、地域の方々とお話しすることによって、今まで知らなかったその地域の魅力というものが見えてまいります。また、その地域の抱える課題というものを地域の方々と一緒に考える、こういう道政ということも私が目指してきたことであります。何より各地を訪問させていただいてうれしいのは、それぞれの地域の住民の方々、女性の方も男性の方も、特に女性の方ですかね、本当にうれしそうに迎えてくださいます。最近も、間欠泉で有名な鹿部町に行った際に、そこの浜のお母さん方が、獲れたての魚の煮付けだけをメインディッシュにする定食というものを道の駅でやっておられて、大変好評であると、他にも外国の観光客向けに自分で作るという体験をやっておられて、いろいろなお話もお伺いして、そして、本当によくこんな遠いところに来てくれたと言って迎えてくださるんですよね。
 各地を訪問させていただく時、迎えてくださる住民の方々のそういう笑顔、これが本当に疲れを忘れさせてくれる。一番はいっぱいあるのですけれども、私の一番の思い出の一つかなというふうに振り返るところであります。
 いろいろありましたけれども、本当にここまでお付き合いいただいて、誠にありがとうございました。まだ、しばらく記者会見はやりますので、すみませんがお付き合いください。

(HBC) 
 ありがとうございます。もう1点、よろしいでしょうか。一方でですね、この16年、JR北海道の路線存続問題が課題としてございました。江差線とあと留萌線、また今年は石勝線の夕張支線の廃線も控えておりますけれども、道としての財政支援ですとか、また利用促進策など、十分にできたというふうにお考えでしょうか。それとも、もっとできることがあったというふうな思いはありますか。

(知事)
 今も議論は途上でありまして、さまざまな地域で、さまざまな議論を展開しているわけであります。私をはじめとする道庁でも、幹部職員と常に議論しながら進めてきたところでありますが、われわれが何より一番重視しておりますのは、地域の方々と徹底的に話し合いをする、地元の首長の方々、それから地域の経済界や住民の方々と徹底的にお話し合いをする。もとより、その地域の方々の思いを100パーセント叶えられるかどうかということは、それは多様なご意見がありますので、最後は、それぞれの市町村にまとめていただく必要があると思いますが、いずれにしても地域と徹底的に議論をした上で、地域にとって最適な公共交通とは何かという協議の結果として、今おっしゃった江差線、これは新幹線が通る前後で、並行在来線の議論とともに検討した記憶がありますが、そういう結論を導いたところでありますし、留萌線、それから夕張支線もそうかなというふうに振り返るところであります。
 地域からのご要望があったバス路線の支援であるとか、あるいは道路整備も重要でありますので、そういったことと合わせてやってきたかなというふうに振り返るところであります。
 やはり重要なポイントは、われわれ広域自治体というのは、基礎自治体の上に位置するわけでは決してありません。地方自治体として常に対等な立場で、膝詰めで議論をし、納得をして結論を出す。これはJR北海道の問題に限らず、全ての地域の政策課題に相通じるわけでありますが、そういう姿勢でこの問題にも取り組んできた、そういうことだと振り返っております。

 


この文章については、読みやすいよう、重複した言葉づかい、明らかな言い直しなどを整理し作成しています。   (文責 広報広聴課)

 

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