知事定例記者会見(平成30年8月30日)

知事定例記者会見

・日時/平成30年8月30日(木) 13:00~13:19
・場所/記者会見室
・記者数/21名(テレビカメラ1台)

会見項目

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知事からの話題

1 苫小牧港のヒアリの確認について

記者からの質問

1 第21回北海道・北東北知事サミットについて
2 水位周知河川の指定について
3 障がい者の雇用について
4 自由民主党北海道支部連合会の参議院議員選挙候補者選定について
5 サマータイムについて

知事からの話題

 

苫小牧港のヒアリの確認について

〔配付資料:ヒアリのお知らせ(PDF)〕
 それでは、私からは1点、情報提供させていただきます。
 苫小牧港でのヒアリの確認についてであります。8月16日に、環境省が苫小牧港の国際コンテナターミナルに設置した粘着トラップにヒアリと疑わしいアリ2個体が発見され、1週間後の23日に環境省によって、これがヒアリであるということが確認されたところであります。北海道では初めての確認であります。
 道では、今回の確認を受けまして、ホームページを通じ、苫小牧で確認された情報を提供するとともに、ヒアリを発見した場合の対処などについて広報をしているところであります。これからも今回の苫小牧のような事例が道内の他の港湾でも起きる可能性はありますので、引き続き注意を喚起するなど、道民の皆さま方への情報提供をしっかり行ってまいる考えであります。
 配付資料にもございますとおり、ヒアリは、亜熱帯地域が本来の生息地でありますので、寒冷で特に冬場厳しい気候になります北海道では越冬できないのではないかとの専門家の見解がありますが、暖かい時期には、北海道でも活発に活動すると考えられているところであり、特にコンテナやその中の貨物を扱う事業者の方々は、ヒアリの有無について確認するなどの注意が必要であると考えるところであります。環境省や国土交通省、道のホームページなどに情報がございますので、対処の参考にしていただければと、このように思う次第であります。
 私からは以上1点です。

記者からの質問

(室蘭民報)
  知事は明日、北海道・北東北知事サミットに出席されると思いますけれども、その中で北東北と北海道のつながりですと、今年は室蘭港と宮古港を結ぶフェリーの就航ですとか、あるいは縄文遺跡群が世界遺産登録候補になるとかですね、そして将来的には、2年後ですか、東京オリンピックの聖火リレーも北海道から岩手県のほうに行くという、ルートの詳細はまだですけれども、今後、東北とのつながりというのは、ますます深まっていくような感じがするのですけれども、知事として北東北との交流をどのように深められていくか、お聞かせください。

(知事)
 分かりました。実は私は、今日のうちに盛岡市まで行って、宮古市には明日、盛岡市から車で2時間以上かかるそうでありまして、そういう形で行くことにしております。そして北海道・北東北知事サミットに参加をさせていただこうというふうに考えております。会場が宮古市でございますので、室蘭市からフェリーに乗りたかったのはやまやまなのですが、スケジュール的に少し難しいかなと思います。今回知事サミットに参加する、私に随行してくれる道職員の一部はフェリーを活用させていただくことにしておりますので、よろしくお願いいたします。
 今回のサミットのテーマは「世界的スポーツイベント等を契機とした交流人口の拡大」ということでありまして、今、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの聖火リレーのお話などもございましたが、前年、すなわち2019年にはラグビーのワールドカップ、これは北海道でも試合がありますし、岩手県のほうでもございます。いろいろな形で交流人口の拡大を相互に知恵を出してやっていこうというテーマで、しっかりと4知事で連携を確認したいなと、こんなふうに思っているところであります。そしてこれもご質問の中で言われました縄文遺跡群、世界文化遺産への登録につきましては、まだ決まったわけではなく、審議会を通ったばかりでありまして、自然遺産の候補との戦いになるわけでありますが、このことについても4道県で共同歩調をしっかりとっていかなければなりません。また私ども北海道のほうでは、2020年4月のオープンに向けて、白老町に民族共生象徴空間の整備が着々と進んでおりますし、岩手県のほうも、朝のテレビドラマ「あまちゃん」の舞台になった三陸鉄道がある宮古市の辺りは、三陸ジオパークという観光資源もあると思います。北東北3県それぞれが素晴らしい観光資源を持っていますので、室蘭、宮古間のフェリーの活用も含めて、しっかりとこの4道県で交流拡大をしていきたいと、今回の知事サミットがその大きなきっかけになればと、このような意気込みで参加をしたいと思っております。

(HBC)
 一昨年の台風被害から2年経ったことに関連してお尋ねします。当時、道が管理する川も氾濫したり、橋が崩落したりする被害があったのですけれども、その中には、避難を呼び掛ける避難判断水位の設定がなされていない川もありました。そして、2年経った今も水位の設定が進んでいないということが分かっていまして、この避難判断水位の設定が進んでいないことの受け止めと、今後の対応の見通しなどありましたらお願いします。

(知事)
 2年前の夏、8月、9月と、大変な台風による大雨被害が全道に行き渡るような厳しい状況でありました。今おっしゃったとおり、そういった被害の一つに、道管理河川の氾濫が多くあり、その時の反省としてまさに今ご質問でも触れられましたとおり、避難を呼び掛ける目安となる水位の設定、このことが不可欠ということで、鋭意調査を行ってきているところでございます。しかしながら、これもご指摘のとおり、今日のニュースで放送されましたが、洪水被害の想定の調査に時間がかかっているところであり、なかなかこの指定が進んでいないという現状は、私どもとして大いに反省をさせていただいているところであります。この川だったらこのくらいの水位になったら避難したほうが良いという感覚はだいたい過去の経験則上、私どもにあるのですが、それをこれが避難をする目安、水位であるというふうに明確に基準として設定するためには、やはり詳細な調査が必要で、そのことが遅れているという現状にあるところであります。私どもとしては、指定を急ぐ努力をしていることに加えまして、まだそこまで至っていない河川につきましては、氾濫想定区域図の作成であるとか、あるいは危機管理型水位計の設置などにより、水位を観測して、その情報を市町村、そして住民の方々にご提供をするということを、先行して行っているところでありますが、この水位周知河川の指定についても、しっかりと取り組んでいきたいと、こんなふうに思っているところであります。

(北海道新聞)
 中央省庁で相次いでいます障がい者雇用の水増しについてお聞きします。道内でも障がい者手帳を持たない人を障がい者雇用数に算入するなど、不適切な処理をしていた自治体がありました。この問題に対する知事の受け止めと、道職員の障がい者雇用に関して適切に処理がなされていたかどうか、過去にさかのぼって調査する予定があるかどうか教えてください。

(知事)
 まず、道の現状については、先般、私の記者会見の直後に、マスコミの方々に情報提供をさせていただいたとおりでありまして、対象となる224名の方々について、三つの障がいに応じたそれぞれの手帳の確認をあらためてさせていただくという形で調査を行い、雇用率の基準を満たしていると同時に、手帳の確認もできているというふうに認識をするものであります。
 そして、国の省庁等で大きな問題になっているということについては、大変驚いておりまして、残念であります。全ての省庁で問題があったか、私は詳細まで承知しておりませんが、国ではこういった事態を重く受け止めて、第三者も参画した検証を行うようであります。手帳の確認だけであれば、事務的にできるような気がいたしますが、意図してやったものがないのかどうかも含めて、第三者も参画した検証チームを設置し、検証を行っていきたいというふうに厚生労働大臣が記者会見で言っておられますので、そういったものを見守っていかなければならない、そんなふうに思っております。

(HTB)
 来年の参院選に関連してお尋ねいたします。自民党道連が明日まで、今月いっぱい候補者を募っていますけれども、他薦という形で知事を推す動きがあるようですけれども、知事ご自身、こうした動きを把握、確認されているのかどうか。そして、まだ知事ご自身は知事選を含めて態度を表明されておりませんけれども、こうした動きをどう受け止めているのかあらためてお聞かせください。

(知事)
 先週くらいに、一部マスコミの方々からご質問をお受けし、公務ではないので、このような記者会見の場ではなかったのですけれども、岩見沢に行った時や、その前に札幌でもご質問をお受けしたような気がします。
 その時と同じことしか言えないのでありますけれども、一部の高橋頑張れという思いを持っておられる支援者の方々が、政治家高橋はるみのこれからの政治家としての活動の幅を確保しておくというような意味合いだというふうに伺っておりますが、他薦という形で自民党道連(自由民主党北海道支部連合会)に私のことを参議院議員選挙の候補者としてはどうかということで出される動きがあるということは承知をいたしております。
 ただ、公務もちょっとばたばたしておりまして、昨日、一昨日は大阪に行っておりましたので、なかなかどういう方々がというところまでは確認はできていないのでありますけれども、私のことを思って動いていただく、北海道の中における支援者の方々がいらっしゃるということは、本当に私個人として大変ありがたく思っているところでございます。
 しかしながら、私自身が来年の知事選に出馬を考えるのかどうか、またそれ以外の道はどうするのかということについては、以前から、これはこの記者会見の場でも申し上げておりますとおり、熟考中でありまして、というか熟考する暇もあまりなくて、仕事が日々ありますし、これから岩手にも行きますし、忙しいのでありますけれども、熟考して、然るべきタイミングまでにはそのことについて、マスコミの方々をはじめとする道民の皆さまにしっかりとお知らせをしてまいりたいと、こんなふうに思っております。

(時事通信)
 政府がですね、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて暑さ対策として、サマータイム導入を検討しているようですが、知事ご自身のお考えをお聞かせください。

(知事)
 実は、私ども北海道だけで、サマータイムを導入してはどうかという議論を、民間の方々とともに、2005年から2008年までの間、就業時間を少しずらすなど、ボランタリーベースで参加する企業を募って、導入実験をやらせていただいて、可能性を模索した時期がございます。その時は、ちょうど2008年にG8サミットが北海道洞爺湖でございまして、その時のメインテーマが環境問題だったこと、今ももちろんSDGsを含めて環境には関心がございますが、当時また環境問題への関心も世の中的に高まってきた時期でありまして、そういうことに対する意識の向上といったことなどを目的としてトライアルを行った経緯がございます。
 それから北海道は緯度が高いということで、日本国のどこよりもやはり夏の昼間の時間が長いということもあって、時間の有効活用という意味でも良いねというご意見の方もおられましたが、一方で睡眠不足や、それから労働時間が長くなるのではないかなど、メリットを指摘される意見、デメリットを指摘される意見、多々ありまして、結論的には、47都道府県の中で北海道だけが導入することに、やはり無理があるという意見が大勢を占めて、当面状況を見守ろうということで、その後はこういう実証実験的なことも行っていなくて今日に至っているところであります。
 今回そういう中で、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの暑さ対策ということへの対処という意味がメインだと聞いておりますが、森喜朗(大会組織委員会)会長を中心にサマータイムを導入してはどうかという、政府に対する申し入れがあったというふうに理解をいたしているところであります。まさにメリット、デメリット、日本国全体でも、北海道であの時いろいろな意見があったと同様に、さまざまな意見があるものと想像をいたします。
 一方で、私はヨーロッパに住んでいたことがありますけれども、あそこは現に導入している国がほとんどでありますので、どういう効果が出ているのか、あるいはどのような弊害が出ているのかなど、これを調査することも必要だと思いますし、またいろいろな方々のご意見も踏まえて、政府として判断していかれるということを思う次第であります。かつてそういうことを道内だけでやろうとチャレンジした立場とすれば、日本国全体としてやるということも、なかなか興味深いなというような思いもありますが、制度を大きく変えるというのは、それはそれでまた抵抗もあるでしょうし、なかなか難しい判断になるかなと、そんなふうに思います。

 

 


この文章については、読みやすいよう、重複した言葉づかい、明らかな言い直しなどを整理し作成しています。
                                                                                                                                                                (文責 広報広聴課)

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