知事定例記者会見(平成30年7月10日)

知事定例記者会見

・日時/平成30年7月10日(火) 14:30~14:52
・場所/記者会見室
・記者数/24名(テレビカメラ1台)

会見項目

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知事からの話題

   1 西日本を中心とする豪雨災害について
 2 北海道150年ウィークについて
 3 北海道みんなの日(愛称:道みんの日)について
 4 夏の交通安全運動について

記者からの質問

 1 IR(統合型リゾート)について
 2 新千歳空港の鉄道アクセスについて
 3 日EU・EPAについて
 4 7月2日からの大雨による被害状況等について

知事からの話題

 

西日本を中心とする豪雨災害について

 それでは私からは4件お話をさせていただきます。
 一つ目でありますが、この度の西日本を中心とする豪雨災害についてであります。台風7号及び前線などの影響により、西日本を中心に記録的な豪雨となり、多数の方が亡くなられたり行方不明となっておられるなど、甚大な被害が生じているところであります。亡くなられた方と不明者の総和という点において、平成以降最大の豪雨災害であると、このように認識するものであります。亡くなられた方々に心から哀悼の意を表しますとともに、被災された方々に心からお見舞いを申し上げる次第であります。また、行方不明の方々におかれては、一刻も早い救出を切に願うところであります。被災府県への支援については、全国知事会と連携を図りながら、道としても最大限努めてまいる考えであります。
  そして道内も7月2日からの大雨による被害ということで、全道各地で農業、道路など甚大な被害が発生したところであります。私自身、7月7日の土曜日、旭川市長に同行していただいて、市内の被災地を視察したところでありまして、それ以外の被災地であります、例えば天人峡のほうであるとか、あるいは遠軽の橋梁が被害を受けたところなど、幹部職員がそれぞれ分担して状況を把握した上で、今、対応を急いでいるところございます。そういう中で、今週も本道には前線が停滞し、雨が降りやすい状況が続くことが見込まれております。これまでの雨により地盤の緩んでいるところも多いわけでありまして、少ない雨でも災害が生じることが考えられますことから、道民の皆さま方におかれては、各地の気象台から出される情報などにくれぐれも留意をしていただき、万が一、避難に関する情報が発令された場合には、早めに避難をしていただくなど、ご自身の身を守る行動をお願いしたいと、このように思う次第であります。私どもも万全を期してまいりたいと、このように考えております。

北海道150年ウィークについて

〔配付資料:北海道150年ウィークオープニングイベントチラシ(PDF)〕
〔配付資料:北海道150年事業公式ガイドブック<第3版>(北海道150年事業公式ガイドブックへリンク)〕
 二つ目でありますが、配付資料としてガイドブックがございます。
 北海道150年ウィークについてであります。いよいよ夏休みシーズンが近づいてまいりました。札幌市内の小学校では7月26日から8月19日までが、夏休みとお伺いをしているところでありますが、7月14日から8月26日までの6週間を「北海道150年ウィーク」と位置付けて、さまざまな事業を行うことにいたしております。7月14日は、後から触れます「道みんの日」の直前の週末という位置付けでありまして、また8月26日は、私も毎年スターターをやらせていただいております北海道マラソンに、キッズランというパートがございますが、まさに子どもたちが150年のスタートとして、未来に向かって走り出す、そういうイベントが26日にございまして、この8月26日までの6週間を北海道150年ウィークと銘打って事業を展開してまいります。全道で200を超える多彩な催しが現時点で企画されておりますので、大いに関心を持っていただければと思います。
 初日の7月14日土曜日には、もちろん私も参加しますけれども、オープニングイベントとして、赤れんが庁舎前で日本郵便北海道支社が設置する記念ポストの除幕式、これは公式ガイドブックの37ページに記載されております。ポストの機能は通常のポストと同じでありますが、懐かしい昔のポストが置かれるそうで、私も期待しております。ここで投函をしていただきますと、その投函した日付で、ガイドブックにあるような赤れんが庁舎と北海道命名150年と書いてある記念のスタンプを押してもらえますので、ぜひ、この夏休み期間、お子さん方、ご家族連れで、この記念ポストを活用していただければというふうに思う次第であります。7月14日のオープニングイベント当日には、子どもたちによる投函式、アイヌの方々のご協力を得まして、「カムイノミ」の儀式、これは一連の150年事業の安全と成功を祈願するという意味でこの儀式を行っていただくこととしているところでありまして、加えてさまざまなパフォーマンスも実施することといたしております。何とか、天気に恵まれれば良いなと思っております。それ以外のイベントもこの公式ガイドブックにございます。ぜひ皆さま方で盛り上げていただければと思います。  

北海道みんなの日(愛称:道みんの日)について

〔配付資料:平成30年度「北海道みんなの日」の取組について(PDF)〕
〔配付資料:北海道みんなの日チラシ(PDF)〕
 三つ目は、今のこととも関連するわけでありますが、7月17日の「道みんの日」についてであります。この日は、去年から設けられましたけれども、松浦武四郎さんが明治政府に「北加伊道」の名称を提案した日にちなんだものであります。去年この日に、記念式典を開かせていただいたところでございます。その際に、この「道みんの日」に学校を休みにしてはどうかというようなご提案もあったところでありますが、やはりPTAの関係の方など、さまざまな方々のご意見があり、道民向けの休日ということは当面見送ろうということにしているところでありますが、去年と同様、近代美術館、それから北海道博物館など、公営の施設について、無料あるいは割引などを行うことといたしております。また学校現場では、北海道の歴史や文化等に関するふるさと教育の実施を、先生方のご協力を得て行うこととしておりますし、市町村における各種展示、イベント、包括連携協定企業をはじめ、企業・団体等による記念セールの実施など、さまざまな形で盛り上げていきたいと考えているところであります。「道みんの日」は、北海道の歴史や文化など、そのすばらしさや価値を見つめ直し、これからの北海道を考える機会として、大変意義深いものでございますので、それぞれのお立場で、それぞれの知恵と工夫でお過ごしをいただければというふうに思います。

夏の交通安全運動について

〔配付資料:各地区別飲酒運転根絶の日決起大会実施計画一覧(PDF)〕
〔配付資料:交通事故発生概況(平成30年7月9日現在速報値)(PDF)〕
〔配付資料:平成30年夏の交通安全運動チラシ(PDF)〕
〔配付資料:飲酒運転根絶の日チラシ(PDF)〕
 四つ目でありますが、夏の交通安全運動についてであります。7月11日から20日までの10日間、「夏の交通安全運動」を展開いたします。
  昨日現在、交通事故で亡くなられた方の数は前年同期よりも1名増の64名となっているところでございます。厳しい状況にあると認識をいたします。
 これも配付資料がございますが、運動期間中の13日は、「北海道飲酒運転の根絶に関する条例」で定められた「飲酒運転根絶の日」として、全道各地で決起大会などを一斉に開催する予定であります。「かでる2.7」で開催される決起大会には、私も出席をさせていただき、道民の皆さま方に飲酒運転の根絶を呼び掛けたいと、このように考えております。今月に入りまして、札幌市内において飲酒運転の逮捕事案が相次いで発生したことを受け、2日から8日までの間、飲酒運転根絶緊急対策を実施したところであります。
 また、これからの時期は、夏休みなどを控え、交通量も増加し、スピードの出し過ぎや長距離運転による居眠りなどが心配されるところであります。飲酒運転と併せ、道民の皆さま方には絶対にそのようなことがないように注意をしていただくよう、よろしくお願いいたします。
 私からは以上であります。

 

記者からの質問

(HBC)
 先週、議会の予算特別委員会などでも、IRの誘致に関して、地域経済や国際観光、ギャンブル依存症などの専門家の意見を聞く懇談会を設置する考えを示されましたが、そのメンバーの構成や、設置する時期、検討する中身など、具体的に固まっているものがあればお願いします。

(知事)
 分かりました。一言で申し上げれば、まだ固まっておりません。議会でも答弁したとおり、地域振興、経済政策、国際観光などを専門とする学識経験者の方、あるいは経済界、旅行業界の関係者の方、そして何より重要な、ギャンブル依存症などに詳しい医療関係者、あるいは多重債務問題の専門家といった、IRに関連する、さまざまな検討を要する問題についての有識者の方々の人選を今、急いでいるところでございます。今月中にも第1回の会合を開ければと思っておりますが、今月は全国知事会議が本道で開催されたりさまざまなこともありますので、できる限り間に合わせていきたいと思っております。状況が固まれば、またあらためて皆さま方にもご報告を申し上げたいと、こんなふうに考えています。

(室蘭民報社)
 議会の特別委員会、北海道地方路線問題調査特別委員会で、西野副社長が来られたときに、JR北海道の経営見直しの策の一環として、新千歳空港駅を苫小牧、室蘭方面に延伸するというのが一つ、方策として考えられるということで、西野副社長はその時に、やりたいけれどもお金がないということで、国の支援が絶対必要だということを話されたのですけれども、過去に新千歳空港の苫小牧方面の延伸に関して、道もワーキンググループを設置して、そのときは、なかなか費用が掛かるということで一度終了しているわけですが、西野副社長がこのように、また一つ検討材料にされているということについて、知事の受け止めをお聞かせください。

(知事)
 この話は実は、以前から国土交通省鉄道局も関心を示しておられて、私どもとしても関心を持って見ていたところであります。現状は、新千歳空港に降りられたお客さま方は、まず南千歳駅まで行って、苫小牧方面、あるいは道東の帯広や釧路方面に行かれるお客さま方は、南千歳駅で乗り換えをしておられるわけであります。それを南千歳駅での乗り換えなく、新千歳空港駅から直接苫小牧方面、あるいは道東方面に行けるような鉄路ができればお客さまの利便性にも資するものでありますし、特に空港にいらっしゃるお客さまというのは、基本的には荷物をいっぱい持っておられますので、苫小牧方面で言えば、その先の白老町の象徴空間(民族共生象徴空間)も整備が進められていますし、登別温泉、洞爺湖温泉など、本当にいろいろな観光スポットがあるところでございます。もちろん室蘭も、産業、観光スポットなども素晴らしいですし、道東方面で言えば、帯広、釧路、ひがし北海道の観光エリアにもつながるということで、このようなルートが開設できれば、大変な経済効果があるなという思いは、私どもも持っているところでございます。そういう背景の中で、副社長の発言があったのかなというふうに思う次第であります。ただ、結構膨大な資金も必要になるというふうに理解をするところでありますので、その実現に向けては、国、機構(独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構)からの支援など、幅広い観点からの検討が必要になるかなと。今はインバウンドも増えておりますし、空港民間委託などを進める中で、観光立国北海道を日本人のお客さまも含めて、もっともっと広めていきたいという思いの中で、採算性ということが視野に入ってくれば、今ご質問のございましたような、新千歳空港駅からの鉄路が苫小牧方面、そして道東方面に直接つながるルートの実現ということが、少し見えてくるかなと、こんなふうに思っております。大いに期待しながら、そのことを見守っているところであります。

(北海道新聞)
 農業関連なのですけれども、日本とEUのEPAの調印が延期されて、週明け17日に行われる予定ですけれども、あらためてになりますがEUとのEPA調印に対する受け止めと、影響を受ける生産者に対して、道としてどのような支援を行うのか、国に対してどのような対策を求めるのかをお聞かせください。

(知事)
 分かりました。冒頭触れました西日本を中心とする豪雨災害への対応を優先して、安倍総理がこの署名への出席も含めて外遊を取りやめられたという影響の中で、来週17日にEUの(ユンケル)欧州委員会委員長が来日されて署名という運びになったということは、私もそのように認識をするところであります。
 日EU・EPA、それからTPP、RCEPなど、いろいろなマルチラテラル(多国間)での国際的な通商交渉というものが今、その妥結に向けても動いているところでございまして、そういった中で農産物への影響ということをわれわれはしっかり見据えていかなければならないと思う次第であります。
 もう結構前になるわけでありますが、TPP12、アメリカが入る状況での交渉が進んでいる段階で、総合的なTPP関連政策大綱が、政府で取りまとめられたところでありまして、この取りまとめにあたっては、私も東京で要請もさせていただき、意見を述べた記憶もございます。われわれ農業立国北海道の意見も取り入れた形でこういったものもまとまっていると認識するところでありまして、こういった政策を十分に活用しながら、また、われわれ自身の農業政策のさまざまなツールも最大限使いながら、本道の農林水産業、一次産業が持続的に発展していくこと、これが何より重要でありますので、しっかりと国際競争力を高める努力をしていかなければならないと思っております。
 北海道産ワインもGI(地理的表示)の指定になりましたし、また先般来道された(中国)李克強(り・こくきょう)総理が、お土産というわけではないですけれども、その機会に、日本から中国へのお米の輸出用の精米施設の指定や、燻蒸施設の登録というようなことも表明されて、三つの施設が道内にもできるということでもありますし、もちろん、道内の農水産業の国内における競争力を高めることも当然でありますが、輸出に向けてもしっかり頑張っていく、こういった政策をわれわれとしてもやっていかなければならない、こんなふうに思っております。

(北海道新聞)
 別件でもう1件伺いたいのですけれども、今月に入ってからの大雨ですけれども、冒頭もご発言がありましたが、農業関連で、現時点で把握している被害状況などがあれば伺いたいのと、道としての対応ですけれども、現時点で何か決まっていることなどあれば伺えますでしょうか。

(知事)
 分かりました。一言で言えば、今、被害の全体像を精査中であります。私も旭川で二カ所、(現地を)視察させていただきました。そこは農地でありまして、今、河川工事を行っているところで、一昨年に続き、再び被害があったという現場なども視察をしたところでありますけれども、水田、畑、ビニールハウスへの浸水、用排水路への土砂の流入など、見ただけでもいろいろな農業被害が発生しているというふうに認識をしたところであります。
 農業についてですが、これから農作物にとって大切な時期でありますが、もとより被害が少なかったところについては、生産者の方々への指導をしっかり行いながら、営農を続けていただくご努力をしていただくことも重要でありますし、これから夏の暑い時期になりますので、病害虫対策なども含めてでありますが、そういう指導を農業改良普及センターを通じてやっていかなければならないと思います。被害状況の全体像を十分に把握した上で、しっかりとした対策を行っていかなければならない、こんなふうに考えているところであります。個々の事情も、建設部長や農政部長からも聞きましたが、それぞれの地域ではきちんとご説明し、工事を始めなければならないという部分もございますが、包括的な状況の取りまとめとその公表については、もうしばらくお待ちいただければと、このように思います。

 

 


この文章については、読みやすいよう、重複した言葉づかい、明らかな言い直しなどを整理し作成しています。
                                                                                                                                                                (文責 広報広聴課)

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