知事定例記者会見(平成29年12月14日)

知事定例記者会見

・日時/平成29年12月14日(木)  14:30~14:52
・場所/議会記者室
・記者数/26名(テレビカメラ2台)

会見項目

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知事からの話題

1 平成29年第4回定例会の閉会にあたって
2 不審船等に関する啓発について
3 年末年始に向けた飲酒運転根絶の取り組みについて

記者からの質問

1   JR北海道の事業範囲の見直しについて(1)
2 北広島市へのIR開発の提案について
3 JR北海道の事業範囲の見直しについて(2)
4 JR北海道の事業範囲の見直しについて(3)
5 JR北海道の事業範囲の見直しについて(4)
6 北海道日本ハムファイターズの新球場候補地について

知事からの話題

 

平成29年第4回定例会の閉会にあたって

 私からは3点であります。
 一つ目は、今日、第4回定例会が終了いたしました。
 今回の議会におきまして、台風18号による農業用施設、林道や土木施設の災害復旧などの事業、また、空港運営の充実強化及び航空輸送網の充実強化を図るための「北海道航空振興基金」積立金を含めて、一般会計で総額約193億円の補正予算、それから関連する基金条例など、20の条例についても議決をいただきました。今回の議会での議論を踏まえて、今後の道政運営にしっかりと取り組んでまいります。

不審船等に関する啓発について

〔配付資料:見慣れない船などを見つけた場合は118番又は110番(PDF)
 二つ目は、不審船等に関する啓発についてであります。
 北朝鮮からと見られる木造船などが漂流、漂着する事案が先月に入ってから日本全体、特に日本海側で急増しているところでありまして、北海道におきましても、先般、松前小島への漂着、乗組員の逮捕という事案も発生したところであります。
 こういったことを踏まえて、全道の漁業者の方々、それから道民の皆さま方にも不安が広がっていると認識しているところでありまして、不審船などを発見した場合は、むやみに近づくことなく、速やかに道警の110番あるいは海上保安庁の118番に連絡していただくよう、道民の皆さま向けの啓発資料を用意させていただいたところであります。
 今後、沿岸部はもとより、多くの道民の皆さま方に広く周知していくため、この資料を道のホームページに掲載するとともに、漁協や各市町村にデータで配布していきたいと思っておりますので、報道機関の皆さまにおかれましては周知をよろしくお願いいたします。
 不審船の事案につきまして、来週の月曜日(18日)に国土交通大臣のお時間を頂戴しておりますので、その際、海上保安庁所管の大臣である国土交通大臣に対して、国民の安全確保のため、海上、沿岸の監視、警備体制の強化などの要請を当初は北海道だけで行うことも考えておりましたが、東北各県にも急遽ご照会をしましたら、一緒にやろうということになりましたので、北海道東北地方知事会として、この申し入れを国土交通大臣に行いたいと思っているところでございます。

年末年始に向けた飲酒運転根絶の取り組みについて

〔配付資料:飲酒運転根絶に向けた緊急メッセージ(PDF)
 三つ目は、飲酒運転根絶に向けての呼び掛けであります。
 飲酒運転根絶の条例の施行から2年が経過し、前回(12月5日)の記者会見の時にもご質問がございましたが、今、厳しい状況になっているところでありまして、11月末には死者数が前年同期を超えてしまい、さらに、飲酒運転根絶に率先して取り組まなければならない公務員が相次いで逮捕されるなど、極めて憂慮すべき事態になっていると認識しております。
 これから年末年始にかけ、飲酒の機会が増えると思います。飲酒運転の発生が懸念される中、本日付けで私から飲酒運転根絶に向けた緊急メッセージを発信させていただくこととしたところです。道民の皆さま方には、あらためて「飲酒運転をしない、させない、許さない」という強い気持ちを持ち、自らしないことはもとより、飲酒運転を見かけたら、止める、警察に通報するなど、根絶に向けた主体的な行動を起こしていただくようお願い申し上げます。飲酒運転を根絶するためには、「社会の目」というものが大変重要だと思います。これを広げてまいりたいというふうに思っております。
 明日(15日)夕方には、すすきのにおいて恒例の歳末特別警戒がございます。これに合わせて、飲酒運転根絶などを呼び掛けることとしております。寒いとは思いますが、皆さま方のご協力をお願いいたします。私も参加をさせていただきます。
 私からは以上です。

記者からの質問

(北海道新聞)
 今月(12月)6日のJR北海道再生推進会議の有志の方々の会見で、JR、道などに対して「時間の浪費」や「道のリーダーシップ」というような厳しい意見がありました。JRの島田社長はこれを受けて「真摯(しんし)に受け止める」との発言がありましたが、JR北海道再生推進会議有志の声明後、初めての記者会見なので、知事の受け止めをお願いします。

(知事)
 あの声明が出て、その後、道議会もありまして、また、私どもにいろいろな首長からの声も寄せられているところであります。
 振り返りますと、JR北海道が単独では維持することが困難な線区を公表してから1年が経っておりますが、これまでそれぞれの地域事情が違う中で、私どもも手分けをして地域に入って、さまざまな情報提供を行いながら、地域づくりと一体となった鉄路を含めた交通体系のあり方について、関係市町村の皆さま方とさまざまな議論をしてまいりました。私自身も地域に入り、札幌市内だけではなくいろいろな会合に出たり、また、東京なども含めて、各地で沿線の方々とお会いするあらゆる機会を捉えて、さまざまな議論をするなど、道庁挙げて一生懸命議論を行ってきたという経緯がございます。やはり、丁寧に丁寧に議論することを心掛けてまいりまして、昨日も辻北見市長がピーチ・アビエーションの航空路線開設の記者会見でいらっしゃいましたので、少しお話をしましたけれども、石北線、宗谷線、札沼線など、全道各地で地域の状況に応じた、さまざまな検討や協議が進んでいると理解しております。
 そういう中で、今、ご質問をいただいたJR北海道再生推進会議の有志の方々の声明に対しましては、大変批判もございまして、道内の首長の方々からも厳しい反発、私どもに対するお電話もございましたし、また公の場でご発言もあったと思います。
 また、道議会においても一連の議論がありましたが、予算特別委員会等の場におきましても、この声明に対して、これまでの地域の努力を無視するものであり、地域の実情を顧みることなく発せられたと言わざるを得ないというような厳しいご批判も出ていたと理解をするところでございます。
 あらためて、この1年を振り返りますと、私どもはJR北海道の島田社長が単独では維持することが困難な線区を公表してから、地域と共にさまざま議論を進め、そして、一歩一歩、歩んできているという意味では、声明の中に書いてあったと思いますけれども、「時間の浪費」ということではなくて、地域の将来に責任を有する皆さま方、これは道も含めてでありますが、地域で鉄路を巡るさまざまな問題に悩みながら向き合い、そして真摯(しんし)に議論を行ってきた意義ある1年というような位置付けもできるのではないかなと思う次第であります。
 道議会でも答弁させていただきましたけれども、やはり地域の将来に大変重要に関わってくる問題でありますので、議論を加速することはもちろん重要でありますが、ただ、だからと言って拙速な議論は絶対にあってはならないわけであります。本日閉会しました道議会では、少し議論が進む方向で先生方から積極的にご質問もいただきましたので、これからさらにわれわれ道も頑張っていきたいと思います。そして、その一環として、来週の月曜日(18日)に(北海道地方路線問題調査)特別委員会の喜多委員長、それから市長会長、町村会長、それから経済界の方も今調整中でございますが、国土交通大臣に対して、われわれとして今まで積み重ねてきた議論を踏まえて、また、国土交通省の鉄道局の事務方と議論をしてきたことを踏まえて、要請をしっかり行っていきたいと思っております。もちろんこれで終わりではなくて、これからさらに国への働き掛けもしっかり行っていきたいと思っております。

(STV)
 IRについて伺いたいのですけれども、昨日、東京のパチンコ機器のメーカーが北広島市に提案をされたというところで、まずこの動きについて受け止めを伺いたいのと、今後の話ではあると思うのですが、それを受けて北広島市が実際に誘致に名乗りを上げたとなると、北海道内としては4カ所目になると思います。このIRの誘致ですとか、実現についての知事の考えということをあらためて伺えればと思います。

(知事)
 東京に本社のある企業が北広島市内においてIRを展開したいという提案を北広島市役所にされたということは報道を通じて伺っておりますが、私自身は今日も議会がございましたので、まだ事務的な報告を受けておりません。ただ、これはやはり自治体単位で誘致をするかどうかというご判断でありますので、まずは北広島市、北広島市長のご判断、対応というものを注視していきたいと思っているところでございます。そのことを含めて、今、名乗りを上げておられます苫小牧市、留寿都村、釧路市も動きを活発にされておりますが、IRにつきましては、その施設の一つであるカジノの部分について、日本国内でそれを解禁するための法律について、国会でもいろいろあるようでございまして、審議が遅れている現状にございます。さらに言えば、報道等を通じて、例えば大阪は熱心だとか横浜はどうかとか、長崎や和歌山など、いろいろなところが名前は出ているのですが、一方で、カジノにはギャンブル依存症をはじめとする社会的な負の部分もありまして、道議会でもそういう議論がございます。そういう中で、国会のギャンブル依存症の対策についてもいろいろ議論をして法律をつくるという話もございますし、また、このギャンブルを解禁する、そして設置根拠となる法律の動きもありますので、私どもはそういうことを見極めていかなければならないですし、それを見極めながら、今、北海道らしいIRはどういう形かということは、オペレーターという事業者の方々にいろいろアイデアをいただいている段階でもございます。こういったそれぞれの動きを見極めながら、適切なタイミングで誘致をするのかしないのか、するとした場合にどの地域と組んでいくのか、そういうことの決定をしていきたいと思っており、今はまだまだその段階ではないと、こんなふうに考えております。

(毎日新聞)
 JRの話に戻るのですけれども、18日の石井啓一国土交通大臣への要請について、一昨日知事がおっしゃっていた今後のJRの支援の仕組みについて、北海道高速鉄道開発株式会社の枠組みを参考にというご発言があって、石井国土交通大臣とお会いするときも、この北海道高速鉄道開発株式会社の枠組みにより、道と市町村もちょっと検討していくので、国としてもその枠組みによる支援のあり方を検討してもらえないかという、そういう要請をされるのでしょうか。

(知事)
 今日、議会が終わりましたので、これから要請内容を精査していかなければならないと思っております。北海道高速鉄道開発株式会社の仕組みについては、参考にするということを答弁で申し上げたところでございますが、今の段階ではその域を出ておりません。ただ、鉄道・運輸機構の特例業務勘定の活用ということの要請もございますし、また、私ども道や市町村が関与する形での制度につきましても、やはりこれから組み立てていかなければなりませんので、そこについてどこまで要請の中に入れていくのかということが、これから木曜日、金曜日の二日間、事務方と精力的に議論をして固めていきたいと、こんなふうに思っております。今の段階では、副知事が社長をしております北海道高速鉄道開発という会社を使うのか、それともそれを参考にしながら別の会社ということを視野に入れるのかなど、そこまで決めたものは、まだございません。

(HBC)
 JRの話に戻るのですが、沿線自治体の役割の中には、財政負担ですとかそういったものが含まれるという認識でよろしいでしょうか。
 
(知事)
 はい、そうです。

(HBC)
 沿線自治体のほうもその辺は理解されていますか。

(知事)
 いや、それは全ての方々が理解されているとは思いませんので、これからまた、地道にそれぞれの自治体の方々と議論していかなければならないと思っております。

(朝日新聞)
 先ほどの国への支援要請のことで、ちょっと補足で伺いたいのですが、この間、答弁された特例業務勘定、これについての支援の要請と、もう一つ別立てで、新しい何かしらの仕組みについて要請をされるということですか。

(知事)
 はい。

(朝日新聞)
 それは、既存の制度を例えば発展させたものとか、何かしらそういうことを今、議論されているというふうな理解でいいのでしょうか。

(知事)
 国土交通省との議論については、今段階では相手もあることなので、コメントは差し控えさせていただきますが、やはり私どもとして地財措置という問題もあります。私どもも財政が楽なわけではありませんので、かつ、これは私個人のお財布というわけではなくて、まさに道民の皆さま方、そして市町村においては市町村民の皆さま方からお預かりをしている公金ですので、その使い道として、それぞれが納税者、あるいは議会に対して、しっかりと説明できるような中身である必要がありますので、そのようなことを含めて、国とはいろいろな形で議論を加速していかなければならない、そんなふうに思っております。

(HBC)
 明日、ファイターズと札幌市がボールパーク構想を巡って実務者協議を開く予定です。ボールパーク構想を巡っては、球団側に札幌市が真駒内案を正式に提案すると思われるのですが、真駒内案に関して、球団は商業施設にこだわらないというような一部報道が出ていたのですけれども、当初のボールパーク構想とだいぶイメージが懸け離れていると思うのですが、その辺の今後の協議の予定、見通しといいますか、受け止めについてお聞かせください。

(知事)
 これは一ファンとしてのコメントと道知事としてのコメントはしっかり分けて考えなければならないと思います。一ファンとしては、やはり野球を観戦するだけではなく、野球文化とともにその地域のおいしいものやアミューズメントなどを十分楽しめて、米国で展開しているようなボールパークのフルセットみたいなものがあればいいなという思いは持っております。
 ただ、今までも議論が二転三転している中で、道知事の立場として申し上げれば、札幌市から正式な提案は何らございません。報道が先行している状況です。ご質問で触れられたとおり、明日、札幌市とファイターズがこの問題を議論され、その結果、私どもにご提案があれば、その段階で以前から申し上げておりますとおり、北広島市は先行していろいろな提案をされて、それに対して私どもとして丁寧に対応させていただいておりますので、同じ事を行っていきたいと思っております。
 ただ、札幌市は、今でも月寒のエリア、それから北大内のエリアも放棄はしていないと理解しておりますので、まずはその辺の整理をしていただくことも重要かなというふうに思います。

 

 


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