知事定例記者会見(平成29年10月12日)

知事定例記者会見

・日時/平成29年10月12日(木) 14:30~14:54
・場所/記者会見室
・記者数/17名(テレビカメラ1台)

会見項目

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知事からの話題

1 ミサイル飛来時の行動に関する啓発資料について 

記者からの質問

1 北海道新幹線・札幌駅のホーム位置について(1)
2 北海道新幹線・札幌駅のホーム位置について(2)
3 北海道日本ハムファイターズの新球場候補地について
4 衆議院議員総選挙について(1)
5 衆議院議員総選挙について(2)

知事からの話題

 

ミサイル飛来時の行動に関する啓発資料について

〔配付資料:ミサイルが飛んできたときには(PDF)〕
  私からは1点であります。
  北朝鮮によるミサイル発射が繰り返されております。9月15日、8月29日、いずれも本道の上空を通過し、襟裳岬東約1千キロメートルと約2千キロメートルというところに落下したと報告を受けております。また、7月28日には、奥尻島北西約150キロメートルのEEZ内に落下したところであります。
  こうしたたび重なるミサイル発射という北朝鮮の暴挙により、Jアラートによる緊急情報が伝達された場合に、道民の皆さま方が時間のない中でどのように対応するかということをご理解いただき、そしてそれを行動に移していただくことが重要であるということをあらためて私どもも認識をしたところであります。
  そういう中で、現在、国から示されているミサイル落下時の行動というのは三つのパターンしかなく、例えば、できる限り頑丈な建物、地下街あるいは地下駅舎などの地下施設に避難するように示されておりますが、そのようなものがない地域ではどうするのかということがございまして、これは北海道だけの問題ではなく、全国的な問題であろうということで、8月の事案があった後、直ちに私どもから国に見直しの申し入れをしております。ただ、いまだに動きがない中で、二度もミサイルが本道の上空を通過し、さらにEEZ内にも落下したという北海道の立場で、私どもとして独自にまとめたものがこの漫画であります。この漫画は、昨年の「第1回北のまんが大賞」を受賞されたヤマモトマナブさんに描いていただきました。私どもの日常生活の中で想定されるいろいろな状況をパターン化して、それぞれの場合にとっさにどうするかということを分かりやすく提示したものであります。
  1ページ目は、道民の皆さま方の生活におけるさまざまなケースを示しております。早朝であればまだ寝ている場合も多かったり、出勤する場合があったりします。2ページと3ページ目は、Jアラートが鳴った場合にどうするかということで、自宅にいる場合、通勤中の場合、公園でジョギングしている場合、平地で農作業をしている場合、海上にいる場合、それぞれ最善と思われる行動が描かれています。そして4ページ目では、学校に子どもたちがいるようなケースも十分に考えられますので、その場合にどうするのかということも提示をしているところであります。
  この資料は各市町村や教育庁にもデータで配布する予定でございまして、また、道のホームページにも掲載するなど、いろいろな形で道民の皆さま方に周知したいと思っているところでございます。
  それから、2ページから4ページ目に赤い点線で囲われておりますが、この意味は、この部分を切り取って使っていただいても良いということで示したものであります。例えば、4ページ目にございます学校の部分は、この赤点線で切り取っていただいて、拡大して貼っていただく、あるいは先生からホームルーム等の時間に説明していただく、そのようなことも想定して作ったものであります。こうした使い方は、お手元の資料に書かれておりませんが、わかるようにしたいと思います。
  もとより、今、衆議院議員選挙期間中でありますが、新たに誕生する政権には、北朝鮮がこういった暴挙を繰り返さないということを国際社会を挙げて対応していただく、これが最優先で最も重要であることは当然でありますが、万が一の場合の行動ということで、私ども道としてこういったものを準備いたしました。
  私からは以上であります。

記者からの質問

(NHK)
  新幹線の札幌駅のホーム位置について2点伺います。先日、JRと鉄道・運輸機構が道庁を訪れまして、また、こちらで記者会見をして、正式に地下案を検討に加えたいとの話がありました。現在、複数の案が出ていますが、道として重要視することは何でしょうか。 もう一つ、ホーム位置の結論も当初の計画より大幅に遅れていると感じているのですけれども、率直な感想はいかがでしょうか。

(知事)
  今週の10日、鉄道・運輸機構とJR北海道が私どもの担当副知事のところにいらっしゃって、新幹線の札幌駅のホームについて、今まで検討対象とおっしゃっていた現行認可案とJR北海道が強く主張されている東側案の二つの案に加えて、第3案として、今、ご質問でも触れられました、地下にホームを造るという案も代替案になり得るか検討したいとご説明があったところでございます。ただ、そのご説明の際も3案いずれにするのかということについては、まだ、方向性まで決めきれている状況にはないということでございました。また、私どもの大きな関心事でございます工事費が、現行認可案との比較においてどれくらい高まるのかということについて、ご説明はなかったと報告を受けているところでございます。
  従いまして、これからの議論になるかとは思いますけれども、まず、ホーム位置の結論は当初の計画より明らかに遅れております。当初は、昨年の9月頃には成案を得なければ間に合わないという話を伺っていた記憶がございますが、それからすでに1年以上も経過しておりますので、やはり可及的速やかに結論を出していただく必要があると強く思っているところでございます。昨年の夏に記者会見の場で盛んにご質問をいただいたと記憶しておりますが、まずは、鉄道・運輸機構とJR北海道という技術のエキスパートの両者で話をまとめてくださいということを重ね重ね申し上げており、その後に私ども道と札幌市も入った4者の間で方向性を決め、合意していくという手続きが重要であると思いますので、地下案も含めて、技術的なことや工事費の面も含めて、鉄道・運輸機構とJR北海道の一致したお考えというものを早急にお示しをいただきたいということが、私自身の大変強い思いでございます。
  そして、道都である札幌駅前の整備ということを考えた場合、これからの10年、20年、50年後のまちづくりの観点も大変重要になってまいりますので、私ども道や札幌市の意見と同時に、経済界の方々のご意見も丁寧に聞いていただきたい、こんなふうに思っております。
  できる限り早期に、そして、我々関係者の意見を十分に取り入れ、さらには、工事費についてはできる限り抑制する形で、鉄道・運輸機構とJR北海道との間で案をお示しいただきたい、こんなふうに思っているところでございます。

(HBC)
  今の質問の関連ですが、仮に地下案が今までよりも高い工事費になるだろうと言われている中で、そうなった場合、道としてはどういう選択をするのか。まだ説明を受けていないということですがお聞かせください。

(知事)
  なかなか難しいご質問ですが、まず説明を受けるということが先でありますけれども、今、ご質問の中でも触れられましたとおり、現行認可案は地上に整備するということであります。地下にホームを整備することになった場合には、当然工事費は高まるであろうということは想像に難くないところであります。
  現行認可案は経費面では検討の発射台だと思いますが、私どもが以前から求めております快速エアポートの増便、これは空港民営化などによってお客様がたくさん新千歳空港にいらっしゃる、全道のバランスある空港の発展はもちろん重要ですけれども、それでもやはり新千歳空港のお客様は増えるだろうということを想定しております。その新千歳空港から札幌までの快速エアポートは増やしていかざるを得ないということを以前から申し上げておりますが、現行認可案にはそういった内容は含まれておりません。現行認可案では増便は難しいということをJR北海道からも伺っておりますので、地下案は経費は増加するけれども、道民にとってメリットとなる部分も出てくると思います。そうした部分と工事費アップの部分をトータルとして説明いただきたいと思っております。また、それ以外にも、利便性への配慮や入改札は現駅のままなのか、それとも新しい別の出入り口を造るのかなど、私どもはまだそこまで詳細な説明を一切受けておりませんので、トータルの姿とそれに伴う工事費について説明を伺い、それが総合的に見て道民の皆さま方のご理解を得られるかどうかということは、道民の代表である道議会でのご議論も大変重要になってくると思います。そういう観点から、鉄道・運輸機構とJR北海道の次のご説明を待ちたい、こんなふうに思っております。

(HBC)
  もう1点、別のテーマなのですが、ファイターズの新球場の真駒内案の話なのですけれども、道立公園の場合、何かを造るというような時にいろいろな制約があって、自由に造れるのかという課題、疑問があるのですけれども、その辺のご見解といいますか、クリアできるものなのでしょうか。

(知事)
  そもそもこの話というのは、新聞やテレビなどの報道が先行しておりますけれども、札幌市に問い合わせをいたしましたら、札幌市と球団との実務者協議の中で真駒内が話題に上ったことはあったと伺いましたが、現段階では、私どもとして正式に相談等は全く受けておりませんので、まず、そこはそのように申し上げたいと思います。その上で、先月(9月)、球団から道に真駒内公園に関する都市計画の状況、まさに今ご質問で触れられました、ここに何かを造ろうとする場合にどういう制約があるのかというお問い合わせが建設部にございましたので、事務レベルでご説明をしたという報告は受けております。それより前に、やはり北広島市がボールパークを誘致するということで、お問い合わせが建設部にございましたが、その時にも同じようにお答えをしております。私どもはこのようなお問い合わせがあった場合には、誠実にしっかりと対応をさせていただいておりますし、そういうやりとりがあったという報告は、別途、建設部から受けているところでございます。この話については、それ以上の情報は持ち合わせておりません。

(北海道新聞)
  衆院選が真っただ中なのですが、知事も自民党候補の応援に回っていらっしゃると思います。今回は新たなリベラル系の新党ができたりして、保守とかリベラルという考え方の違いというものが一つの争点にもなっているのですが、こういう構図について知事が今どうお感じになられているのかということと、もう一つ、知事は2003年に知事になられ、応援の回数はかなりこなされていると思うのですが、今回、自民党候補を応援してみての反応がいつもとどう違うのかというところを教えていただきたいと思います。

(知事)
  難しい質問ですね。リベラルという言葉をマスコミでよく見かけるようになったのはいつ頃からでしょうか、その定義についてはよくわかりません。それぞれの方がそれぞれの思いで使っていらっしゃるような気がしますので、そこにコメントするのはちょっと難しいかなというふうに思います。そういう中で、今回は、自民党、公明党という連立の枠組みが10年以上あって、それに対する民進党、共産党、社民党、自由党、そういう構図かなと当初は思っていたのですが、公示されて、今回は野党サイドが分かれたような感じがあって、そういう中で、リベラルというものが何なのかということはよくわからない感じかなと私自身は思っております。
  今回の選挙は、護憲なのかそれとも憲法を改正する方向なのかということが一つの大きな争点ですし、原発についても争点になっております。それから、私ども地方を預かる観点から一番関心を持っているのは、消費税率のアップを実行するのかしないのか、ここも争点になっていると思っております。こうした争点について、それぞれの候補者や政党がしっかりと主張をされて、有権者の方々がどちらを支持するのかという選挙なのかなというふうに思っております。今、憲法、原発、消費税について申し上げましたけれども、このことについても、与党対野党で考え方がはっきりと分かれているわけではないですよね。そういうところもございますので、私は私の政治的な立場で応援をしておりますが、道内の有権者の皆さまもそれぞれの目で見極めていただいて、お考えいただければということを切に思います。
  それから、有権者の皆さまの反応につきましては難しいですね。昨日も応援に行きましたけれども、反応というのはわかりません。候補の方をよろしくと申し上げましたら、知事頑張ってとお声をかけていただきました。これはやはりふたを開けてみないとわからないというふうに思います。

(北海道新聞)
  今の質問に関連して、衆院選において北海道ではJR北海道の問題が地域としては大きな問題になっていると思います。しかしながら各党の公約等を見てみると、記述が少なく、また論戦があまり交わされていない感じがいたします。そういった現状について、知事はどうお感じになられますでしょうか。

(知事)
  とても残念ですね。やはり地域の活性化や地域創生、それから過疎対策など、いろいろなことを考えた場合、JR北海道の路線の見直し問題に伴って、この広大な北海道の中で交通体系をいかに考えるかということは大変重要な問題であると思っております。そういう中で、道内の候補者応援にいらっしゃった菅官房長官から、経済界の皆さま方や市長会、町村会の会長とご一緒に何でも要請して良いと言われましたので、私は1点、JR北海道問題の解決にしっかりと国のイニシアチブ、積極的な関与をよろしくお願いするということを申し上げましたが、これは多くの道民、経済界、市町村や市町村議会の方々あるいは道議会の方々も求めているということであると理解していただいたと思っております。
  今はすでに選挙戦に入っており、さきほど申し上げました憲法、原発、消費税の3点などを訴える候補が多いような気がいたしますが、選挙が終わった後は、オール北海道で、それぞれのお立場で、このJR問題についてお力添えをいただければと、このことを強く思っております。

 

 

 

 

 


この文章については、重複した言葉づかい、明らかな言い直しがあったものなど整理し、作成しています。

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