知事定例記者会見(平成28年9月20日)

知事定例記者会見

・日時/平成28年9月20日(火) 17:00~17:21
・場所/議会知事室前
・記者数/21名(テレビカメラ1台)

会見項目

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知事からの話題

1 平成28年第3回定例会代表質問を終えて
2 観光をはじめとした被災地への支援について

記者からの質問

1 北電の住民説明会について
2 道東自動車道の無料措置について
3 災害ボランティアセンターについて
4 夕張市への対応について
5 リオデジャネイロパラリンピックメダリストへの栄誉賞の贈呈について
6 政務活動費の使途について

知事からの話題

 

平成28年第3回定例会代表質問を終えて

  私からは2点、お話をいたします。
  13日火曜日から始まった第3回定例会でありますが、先週の金曜日16日そして今日20日と、代表質問が2日間にわたって行われたところであります。
  台風など災害への対応、観光振興、食の輸出、地域医療、地域交通など、さまざまな課題について議論をさせていただいたところでございます。
  また、8月以降、相次いで発生した台風等による大雨災害対策につきましては、各会派の代表質問においても議論をさせていただいたところでありますが、現在、災害対策に係る補正予算案の取りまとめ作業を庁内で行っているところでございます。
  予算計上額につきましては、精査中ではございますが、災害対策の補正額としては過去最大規模の650億円程度を見込んでいるところであり、また、被害を受けられた中小企業の方々に対する融資制度なども含めますと1,000億円を超える規模の緊急対策を取りまとめたいということで、今、鋭意作業を進めているところでございます。その項目といたしましては、「公共施設の復旧」、「産業被害からの再生」、さらには「地域の再建」といった観点での対策の取りまとめになるかと思っております。この補正予算案につきましては、準備が整い次第、今定例会中に追加提案をさせていただきたいというふうに考えているところでございます。
  なお、明日(21日)、国や自民党、公明党などに対して、関係団体の方々とともに、激甚災害指定のお礼と、災害に関する緊急要望を行いたいというふうに思っているところでございます。
  そして、被害額の精査がこれからも進んでまいりますし、またいろいろな情報を国等から得ることによって、3定後においても、さらに、さまざまな追加対策を講じていくというような構えをしっかり持ちながら、この未曾有の大災害に対する道としての対応を急いでいきたいと、このように思っているところでございます。

観光をはじめとした被災地への支援について

  もう一つは、観光をはじめとした被災地への支援についてであります。
  これまでは、人命優先ということを何よりも重視するとともに、河川・道路の被害への対応や、あるいは農林水産業の生産基盤の被害への対応といったようなことを優先的に行ってきたところでありますが、観光面における影響も大きく出てきたということを大変懸念をいたしているところでございます。
  これから紅葉のシーズンを迎えるところであり、また台風等の被害があった8月中・下旬というのは夏の観光のハイシーズンだったわけでありますが、今回の一連の災害の中で、相次ぐ宿泊施設等の予約のキャンセル、これはいわゆる風評被害ということも含めて出てきておりますし、それからJRをはじめ公共交通機関の運休、幹線道路の通行止めなど、いろいろな形で本道の基幹産業である観光業に多大な影響が出ていることを強く懸念しているところであり、北海道観光振興機構の堰八会長とともに、早急な北海道観光への対応ということを考えているところでございます。
  まず第一に、今日お集まりのマスコミの皆さま方におかれましても、道内の観光施設というのは一部を除き通常どおり営業しているということを広くお伝えをいただきたいと思います。道のホームページなどでも、このことはしっかりと情報提供をさせていただいております。道といたしましては、こういった正確な情報の提供とともに、緊急の観光プロモーション事業を観光機構と連携をして実施することといたしているところであります。
  加えて二つ申し上げさせていただきます。既にもう一部報道で取り上げていただいているところでございますが、災害ボランティアツアーを実施することといたしております。ボランティアの方々が被災された地域で強く求められているわけでありまして、こういった現状を踏まえ、また、九州等での前例も踏まえて、日本旅行業協会北海道支部の方々にご相談を申し上げて、こちらが中心となっていただき、9月25、26日に災害ボランティアツアーを実施をすることといたしております。現在、参加者を募集しておりますので、広くPRをしていただければと思う次第であります。
  もう一つでありますが、災害ボランティアセンターについてであります。ボランティアの力を最大限に活かすために、現地の市町村では災害発生時に災害ボランティアセンターが拠点となって、さまざまな支援の受入、あるいはマッチングなどを行っているところでございますが、今回のこの甚大で広域に及ぶ災害の状況を目の当たりにいたしまして、災害発生時にボランティアの方々が迅速に活動できるように、平常時からボランティアのネットワークづくりに取り組むなど、地域の支援を受け入れる力、いわゆる受援力を高める取り組みが必要だという認識に至ったところであります。
  和歌山県は台風の被害などで本当に例年苦労をしておられるところでありまして、仁坂和歌山県知事とは私も仲良くさせていただいておりますが、実は、その仁坂知事から電話がございまして、その際に、和歌山県ではこのボランティアセンターというものを県レベルで設置していて、大災害があった時には大変効果を発揮しているといったお話などからヒントをいただき、北海道は和歌山県と比べると広さが全く違うわけではありますが、平常時から受援力を高めるという趣旨から、道レベルの災害ボランティアセンターというものを常設できるようにと事務方に指示をいたしたところでありまして、これが形になればまた発表をさせていただきたいと、このように思っているところでございます。
  それから先ほども触れましたが、明日(21日)は国などへ要請を行うこととしております。激甚災害の指定(政令の公布・施行)は要請の翌々日(23日)頃と聞いておりますが、そのお礼と、それに基づく迅速な復旧に向けた対応についての要請であるとか、被災者あるいは産業被害への支援、あるいは今後の防災、減災対策の推進に向けた予算の確保について、関係する自治体の首長の方々とともに参ります。また、総務省にも参りまして、地方財政措置についても強く要請をしたいと、このようなことを予定をいたしているところでございます。
  加えて、観光の関係では、被災した宿泊施設などの早期復旧や、観光需要回復に向けた旅行券の発行への支援、国内外への正確な情報発信や効果的なプロモーションの実施への支援なども働き掛けてまいりたいというふうに考えているところであります。
  今回の道議会でも議論になりましたインバウンドなどについては、北海道は日本の中でも優等生でございます。ここでしっかりと災害から復旧を果たし、北海道の観光振興についてあらためて気を引き締めて対応をしていきたいと、このように思っております。

記者からの質問

(STV)
  2点ほど質問がございます。泊原発の安全審査が進む中、先日札幌で説明会が開かれましたが、話し合いは平行線をたどったとありますが、道民への説明の浸透具合は十分だとお考えでしょうか。他の場所での開催などお考えありますでしょうか。

(知事)
  さらなる丁寧な説明を事業者(北電)に求めていきたいというふうに思う次第であります。札幌市で開催したら良いのではないかということは、私が記者会見の場で以前(7月15日)申し上げたところでありますが、その趣旨は、道庁所在地である札幌市は多くの方が来られる場所でもありますので、ここで道民向けの説明会を開催されてはどうかということであります。それが今回行われたわけでありますが、今後は、事業者のご判断によりさらなる丁寧な説明をということではないかなと、このように思う次第であります。
  説明会については、後志のほうでも何度か開催されておられて、そこでもいろいろな議論があったかと思うわけであります。今回の札幌市での説明会の詳細については、まだ報告を受けておりませんが、これからも事業者である北電に丁寧な説明を求めていきたいと、こんなふうに思っております。

(STV)
  鉄道や国道が寸断されている中、道東道の価値が非常に高まっていると思われます。先ほど、観光というお言葉もありましたが、流通の状況も踏まえまして、道東道の使用についてより負担が軽減できるような策はご検討されていますでしょうか。されているとしたらどんなことでしょうか。お考えをお聞かせください。

(知事)
  国道274号線、日勝峠の通行止めは、現在でも復旧のめどが立たない状況でありますが、それに対応する区間について、道東道が無料とされているところでございます。
  私も先般、総理がいらっしゃった日に道東道を通りました。本当にトラックが多く、物流ルートになっているなということを実感をいたしましたが、こういった形での無料措置ということについては、明日の国や与党への要請の中でも、しっかりと申し入れを行っていこうというふうに思っております。

(朝日新聞)
  先ほどおっしゃった受援力を高めるための道レベルのボランティアセンターについて、本部はどこに置くのか、知事部局なのか外部に運営を委託するのか、今どのような形でお考えか、詳細を教えてください。

(知事)
  まさにどのような形になるかを含めて、和歌山県や佐賀県など、先行して取り組んでいる他県の状況を把握した上で制度設計をするように担当部局に指示をしておりますが、市町村における災害ボランティアセンターの状況をみても、社会福祉協議会が中心になっておられることが多いので、(北海道)社会福祉協議会にお願いをするという可能性が高いのかなと思っております。ただ、もちろん本来業務も持っておられますので、われわれ道もしっかり関与する形で、今、制度設計について担当部局で鋭意検討中でございます。

(朝日新聞)
  2点目なのですが、短期貸付金のですね、不適切な会計処理についてなのですが、先日夕張市の鈴木市長がですね、市議会で道に事実関係の経緯を確認して夕張市に対して説明してほしい旨を発言されたのですが、この発言に対する知事の受け止めと、15日の夕張市訪問を中止されていると思いますが、その中止と関係があるのかどうか。

(知事)
  まず、15日はもともとその予定はございませんでした。
  それから夕張市長が夕張市議会でご発言をされたというのは、報道を通じて承知をいたしているところであります。夕張の再生に向けて、道と夕張市というのはこれまでも情報を密にしながら、財政的な支援や人的な派遣支援などさまざまな形で連携をしながらやってきておりますので、このことについて夕張市からお問い合わせがあれば、私どもとして適切に対応していきたいと思っております。

(北海道新聞)
  (リオデジャネイロ)パラリンピックのメダリストへの対応についてお伺いしたいんですけれども、辻選手については栄誉賞で、藤田選手については栄誉賞特別賞で検討をしているというふうに聞いているんですが、新たに池崎選手、団体でウィルチェアーラグビーで銅メダルということになりましたけれども、池崎選手についても栄誉賞について検討されるのかどうか教えていただきたいと思います。

(知事)
  リオデジャネイロパラリンピック、私も新聞やテレビで結果をフォローしてきたところでございますが、道産子選手が大活躍をしてくれたので大変嬉しく思っております。
  メダリストが3人おられます。藤田(征樹)さんは稚内市ご出身で、すでに2008年の北京大会の時にメダルを取っておられて、栄誉賞を差し上げておりますので、一度差し上げた後の重ねての功績ですので、栄誉賞特別賞ということになるかなというふうに思います。辻(沙絵)さん、競技が終わった後のインタビューで涙ぐみながら嬉しさを語っておられたお姿が大変印象的でした。それから池崎(大輔)さん、彼は日本代表のエースとして頑張ったわけでありまして、このお二人について栄誉賞を贈呈する方向で、今、担当部局に検討をさせているところでございます。

(北海道新聞)
  道政から離れてしまうのですけども、知事のご出身である富山県富山市、市議会が今ずいぶんマスコミで話題になってまして、要するに領収書をねつ造して政務活動費を不正に受給するというような手法でかなり話題になっております。率直なご感想を教えていただきたいのですけれども。

(知事)
  事実がどうなのかということは、私にはよく分かりませんが、ただ、報道によると、例えば領収書に数字を一桁書き足したというような手法などもあったとのことでしたので、公金でありますので率直に驚いております。報道されているとおり本当にこれらのことが事実であれば、自民党系の方も民進党系の方も会派関係なく9人の議員が辞職もしくはその意向を示しておられるということで、やはり事実なのかもしれませんが、だとすれば、このことは同じ政治家として大変遺憾でございます。このようなことがないように、しっかりと対処していくことが必要だと思います。

(北海道新聞)
  同じ話題で、道議会でもですね、政務活動費がありまして、富山市議会のような悪質なケースは現時点でやってないですけども、例えば未だにですね、政治家の政治資金パーティーにですね、誤って充ててしまって返還するケースとかですね、あるいはこれグレーゾーンと言われているのですけれども、置き薬とかですねそういうものに充てたりですね、そういう少し公私混同しているのではないかという支出も未だに見られるのですが、そういう現在の状況について、知事はどういうふうに見ていらっしゃるのでしょうか。

(知事)
  政務活動費のこういった不正というのは、私の記憶の中では、兵庫県議会議員がやっておられたという報道が大変印象に残っておりまして、その後もいろいろな所で問題が出てきているのかなというふうに認識をしております。
  道議会議員については、もとより悪意のある方は誰もおられないと私は固く信じております。政務活動費については、ぜひ支出が可能な費目等についての情報を十分に共有していただくなどして、適正な支出ということを期していただければと、このように思います。

 


この文章については、重複した言葉づかい、明らかな言い直しがあったものなど整理し、作成しています。

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