知事定例記者会見(平成28年6月3日)

知事定例記者会見

・日時/平成28年6月3日(金) 14:30~14:52
・場所/記者会見室
・記者数/17名(テレビカメラ1台)

会見項目

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知事からの話題

1 避難所運営ゲーム・HUG(ハグ)北海道版について

記者からの質問

1 道立真駒内公園について
2 消費税増税の再延期について
3 参議院議員選挙について
4 七飯町行方不明男児の保護について(1)
5 七飯町行方不明男児の保護について(2)

知事からの話題

 

避難所運営ゲーム・HUG(ハグ)北海道版について

〔配付資料:避難所運営ゲーム・HUG(ハグ)北海道版について(PDF)
 私からは1点、「避難所運営ゲーム・HUG(ハグ)北海道版」についてであります。
 今週月曜日5月30日に、北海道防災会議を開催いたしまして、この度の熊本地震でさまざまなお立場で支援活動をされた防災関係機関の皆さま方に、経験談やご意見をいただき、また意見交換を行わせていただいたところであります。この中で、必要な物資の把握、あるいはボランティアの活用など、受援体制の確立ということが大きな課題であるという報告がそれぞれの立場からあったところでございます。さらにこの受けた支援を提供する避難所の運営ということにつきまして、もちろん避難所の立ち上げ時というのはまた別かもしれませんが、その後の運営というのは、例えば自主防災組織などのような形で、地域住民の方々が運営の主体となることが望ましいというふうに考えるわけでありますけれども、熊本のケースでは多くの市町村職員の方々が全面的に運営を任されることになって、市町村行政に支障が出たというような報告もあったところであります。また、避難所における生活が長くなることに伴う、エコノミークラス症候群の発生などといった課題についての指摘もあったところでございます。
 そういった中で、道では今年、避難所運営を疑似体験する教材として、「避難所運営ゲーム・HUG北海道版」、愛称「Doはぐ」を作成したところであります。ご承知かもしれませんが、HUGの意味は避難所のH、運営のU、そしてゲームのGということでございます。
 先ほど申しました今週月曜日の防災会議の中でも、この「Doはぐ」による避難所運営のシミュレーションは、実際の災害時においてとても効果的であると、実際に熊本に行かれたメンバーの方からのお話もあったところでございまして、私といたしましては、道内における大きな災害に備えて、この「Doはぐ」を各地域で積極的に活用していただきたいと考えているところでございます。
 先週の5月26日、「Doはぐ」を普及させる人材の養成研修会を開催し、市町村職員など100名を超える方々にご参加をいただいたところであります。こういった中で地域で普及する体制を整えつつあるところでありますので、ぜひこの機会に「Doはぐ」を多くの道民の皆さま方に体験いただけるよう、周知をよろしくお願いいたします。
 私からは以上です。

記者からの質問

(NHK)
 道立真駒内公園の話なんですけれども、日本ハムのですね、球場の移転先の候補地として考えているというような話もあります。札幌市は冬季オリンピック・パラリンピックの会場としても検討しているということで、これは道の持ち物なので道として知事としてですね、真駒内公園はどういった形が望ましいのか、そのビジョンをあらためて聞かせていただきたいというのと、それに絡んで何か関係機関との話し合いがあれば教えてください。

(知事)
 真駒内公園は、自然も豊かで広大な公園でありまして、市民の方々に道民の方々に大変親しんでいただいている公園として、道が所有をし運営をさせていただいております。 今、ご質問のありました日本ハム(北海道日本ハムファイターズ)の球場の移転先については、前回(5月26日)の記者会見の場でもお答えしたかと思いますが、実際のところ今段階で日本ハム側から具体的なご相談をいただいているわけではございません。ただ、報道を通じてそういうことも検討しておられるのかなと承知しております。
 一方で、札幌市とは、冬季オリンピック・パラリンピックの誘致との関係で、会場をどこに持っていくかということの一つの候補として、新しい競技場を真駒内に作ることもあり得るのかということについて、いろいろな形で議論をしているのは事実でございます。
 さらに言えば、札幌市としてはやはり南区のエリアをどのような形でまちづくりを進めていくのか、南区というのは人口推計で札幌市10区の中でも人口の将来見通しが厳しい地域でもありますので、そういうことについても札幌市との間では議論をさせていただいているところであります。ですから、道の所有する公園ではありますが、やはり札幌市に所在しておりますので、札幌市のご意向、これはオリ・パラの会場ということも含めて、これからいろいろお話をしてまいりたいと思っております。
 また、球場のことについても、日本ハム側からご相談があれば、その段階で議論をさせていただければというふうに思っております。この公園は広いですから、さまざまな活用の仕方というのはあると思います。

(朝日新聞)
 国政に関してなんですが、今度の6月22日公示、7月10日投開票の参議院議員選挙について、知事としてはどういうことが争点になるべきだとお考えかということと、消費税増税の先送りについてなんですが、財政が悪化している中で、先送りすることの是非と道の財政に与える影響についてお考えがあればお聞かせください。

(知事)
 参議院議員選挙の争点として、安倍総理からは、アベノミクスを加速させるのか、後戻りさせるのかというようなことを言っておられたと思います。
 もとより、(争点は)有権者の方々がお考えになられることなので、それも一つかなというふうに思う次第でありますが、道内の経済状況を見てアベノミクスは失敗したとかというふうに野党の方々は言っておられますけれども、道内の経済状況ということを中立的、客観的に見ますと、やはり良くなってきているのは明らかです。
 北海道新幹線の開業効果もありますし、インバウンドが増えているということもありますし、トレンド的にはいろいろ弱含みの項目もありますけれども、総じて言えば、道内の景気の状況は持ち直しているというふうにわれわれは判断をしておりますし、また、雇用の状況につきましても改善が進んでおりまして、いわゆるバブル期との比較において有効求人倍率の数字などを見ても、良い状況になっているというのが道内の景気の現況かなというふうに思います。
 ただ、アベノミクスの評価ということを冷静に考えますと、これはニアリーイコールで国の政策の評価ということになっていると思うのですけれども、国の政策だけで今の道内の景気状況があるかと言えば私はそうは思っていなくて、道も財政投入をしながら、当初予算なり、補正予算ということを道議会でご議論いただきながら、いろいろな政策を実行してきたということもぜひ評価をしていただきたいし、国や道の政策、それからそれぞれの市町村の施策もありますけれども、何よりも重要なのは、民間の方々がそれぞれのお立場で頑張ってきたということも含め、総体として、道内は今、それなりに良い状況になってきているかなというふうに総括をしているところであります。
 そういう中で、今、消費増税のことについて質問がございましたけれども、社会保障関係経費や関連の政策というのは、国だけではなくて私ども地方も担っておりますので、高齢化が進んでいる、あるいは少子化も進んでいる、介護を必要とされる方々もどんどん増えている状況の中で、少なくとも私としては、消費税率の再度の引き上げというのは、大いに期待をしておりました。
 ただ、そういう中で、安倍総理の記者会見を見ますと、国内経済は、一部個人消費が弱いという面などもあるけれども、アベノミクスは着実に進んでいるところであるが、世界経済を見ると、中国やその他の新興国などを中心として世界経済の下ぶれリスクがあるので、それを支えていくというのがG7(伊勢志摩サミット)の議長国としての日本の責務である、そのため今回あらゆる政策、手段を投入するということの一環として消費税の再増税、再度の税率アップを再延期したというふうなご発言、ご判断だったと理解をいたしておりますので、それは重く受け止めざるを得ないかなというふうに思います。
 ただ、私どもとして予定をしていた収入が減るわけでありまして、単純に今年度予算を基に試算してみますと、地方消費税の影響額として、今回の先送りによって約294億円ぐらいがマイナスになるわけであります。
 ただ、それが全て税収として穴が空くとは思っておりません。当然、国のほうも、それをカバーするような形での地方財政措置ということをやっていただけると大いに期待をしておりますので、その結果を見ていかなければならないと思うのですけれども、やはり、道財政への一定の影響というのは出てくるのかなというふうに思う次第であります。
 国におかれては、こういう大きな判断をされたわけでありますが、一方で高齢化、それから子育て支援も待ったなしでありますので、地域がそういったことにしっかりと取り組めるように、地方の財政運営に支障が生じないよう適切に対応していただきたいと、そんなふうに思っております。

(北海道新聞)
 同じく参院選についてなんですけれども、今回の北海道選挙区の定数が増えたことで、自民党は現職の長谷川岳さんと新人の柿木克弘さんの二人擁立に踏み切ります。知事はすでに会合などで二人の応援演説などをされていると思いますけれども、どちらをどのぐらい応援されるのかということも含めてですね、知事の応援の方針についてお伺いしたいのですが。

(知事)
 応援の方針、これは参院選でも衆院選でも全く変わりません。まず、応援のご要請があるかどうかということですね。そしてその日程が、公務優先の中で、時間の調整がつくかどうかなどを勘案して、総合的に判断して、できる範囲で応援をさせていただくということに尽きると思っております。

(北海道新聞)
 専ら新人の柿木さんが追いかける立場ということで、道議会の自民党では柿木さんを手厚く応援するような動きもあるのですが、知事はこの情勢とかを見てですね、支援に濃淡をつけるようなことというのは何か考えていらっしゃるでしょうか。

(知事)
 そういうことはございません。私は常に選挙応援というのは、基本的には恩返しというスタンスでやらせていただいておりますので、現職の長谷川岳参議院議員、今は(自由民主党の)水産部会長として、水産業のことを一生懸命勉強していろいろお力添えをいただいておりますし、また、総務大臣政務官の時には、テレワークの普及などについて、北海道目線でさまざまな政策もやっていただいたほか、北海道エアシステム(HAC)の再生などもありましたし、大変お世話になっております。そういうことへの恩返しということもありますし、また、柿木克弘候補予定者については、道議会でまさに政策通でいらっしゃってですね、いろいろな場面で道政運営を助けていただいておりますので、いずれも政治家高橋はるみとしては、大変お世話になっているという認識のもと、どちらを手厚くということは、そこまでは考えは及んでいません。先ほど申しましたとおり、応援の原則に基づいて行動していきたいと、こんなふうに思っております。

(STV)
 七飯町で置き去りにされて行方がわからなくなった少年、今朝方、無事が確認されました。ちょっと道政うんぬんということではないんですけれども、道民的な関心事でもありますので、ご感想がありましたら伺えればと思います。

(知事)
 5月(15日)に北斗市のきじひき高原で北海道植樹祭がありました。その時、晴天の素晴らしい天気だったのですけれども、地域の子どもがいっぱい来てくれて、大和君もあそこにいたのかもしれないという思いもあって、今回の行方不明事案は、個人としても大変心配をしていたところでありますので、今回6日振りに発見されたことを心から安堵いたしております。そしてこの間、地元の方々、警察・消防・自衛隊の方々も含めて、本当に大勢の方々が参加して、捜索にあたっていただいたということで、その全ての方々に心から感謝を申し上げたいと思います。
 報道では、なぜしつけで置き去りにしたのかというような話が出ておりまして、これから事実関係の究明が行われるのかと思うのですが、もし報道されているとおり、置き去りということがこの事案の発端であるとすれば、これはせっかくお子さんが発見されて安心しておられる親御さんにとっては大変厳しい言い方になるかとも思うのですが、置き去りというのは客観的に見ると虐待にあたります。このことについては、事実の解明と、そして再発防止ということに向けて、これは私どもが行政として関わっていくことでありますが、しっかりと考えていかなければならない、そんなふうに思っております。

(朝日新聞)
 今の行方不明の件に関連してですね、見つかって本当に良かったと思うのですが、自衛隊の敷地内で見つかって、現場から5、6キロの場所だったのですけれども、男児の捜索はされていなかったということでですね、その自衛隊の捜索のあり方についてお考えをお願いします。

(知事)
 これまでの6日間の捜索をどういうふうにやってこられたのかという詳細までは存じ上げませんが、たまたま自衛隊の敷地内の施設で大和君が発見されたということで、そこは捜索範囲に入っていなかったということのようであります。こういう行方不明事案が起こった場合に、どういうふうに捜索し、どういう範囲を重点的に捜索するかということについては、警察や消防などの関係の方々が情報共有をしながら、今回の捜索に臨まれたのだとは思いますが、その結果として、この5日目くらいまでの捜索範囲に、6キロ先、北のほうの鹿部町の自衛隊の演習場は入っていなかったということだと承知しております。大和君の話によると、行方不明になった日の夜のうちに、その施設まで自分で歩いていったと、夜は不安だったと思いますけれども、そのように言っておられるようであります。こういう行方不明事案が道内で起こった場合に、捜索をどういうエリアでやるのかということについて、警察をはじめ、関係の方々での捜索のやり方の検証ということについても、これから行われるのかなというふうに思います。

 


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