知事定例記者会見(平成27年6月16日)

知事定例記者会見

・日時/平成27年6月16日(火) 11:45~11:59
・場所/議会知事室前
・記者数/27名(テレビカメラ1台)

会見項目

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知事からの話題

1 平成27年第2回定例会の開会にあたって

記者からの質問

1 統合型リゾート(IR)について
2 「TOKACHI」の商標登録出願について
3 政務調査費住民訴訟について   

知事からの話題

 

平成27年第2回定例会の開会にあたって

 私からは1点であります。
 今日から平成27年第2回(北海道議会)定例会、開会でございます。私のほうから、知事選後の初の定例会であるということで、道政執行に向けた方針をお話をさせていただきました。加えて、2,731億円の補正予算の提案、それから危険ドラッグの規制等に関する条例案など、提案させていただいたところであります。
 来週の火曜日から、代表質問等の論戦が始まってまいります。真摯(しんし)に議論に対応していきたいと、こんなふうに考えております。私からは以上です。

記者からの質問

(朝日新聞)
 昨日ですね、(食と観光対策)特別委員会でIR(統合型リゾート)、カジノを含む統合型リゾートについての道の調査結果が出まして、苫小牧市に造った場合、経済波及効果が最大で2,559億円という結果でした。この数字についての知事の受け止めとですね、また、こういう調査を道がして大きな数字が出てくると、道は誘致に積極的なのかと考える道民もいるかと思うんですが、カジノについては賛否両論あることなので、あらためて知事のスタンスをお聞かせ願いますか。

(知事)
 一つ目は、その経済波及効果が高いことをどう思うかというご質問だと思うのですが、いろいろな経済波及効果というのは、いろいろな前提条件をもって計算するものでありますので、詳細の部分は事務方に聞いていただければというふうにも思いますけれども、一定の前提を置くと、これだけの経済波及効果があるということが客観的に出たという事実でありますので、そのように受け止めるということだと思います。
 私は前からIR(統合型リゾート)について、定性的な効果という意味について言及しておりましたのは、観光産業というのは北海道の基幹産業ではあるのですが、季節によって観光入込客というものに大変ばらつきがあって、なかなか雇用が安定しないが故に、非正規雇用比率が特に高いのが観光産業の特色でありまして、その意味では、このIRという常に集客というものを想定することができるような観光施設があれば、季節によって上下する雇用というものの安定に資するのではないかということを前から申し上げておりまして、そういう定性的なことの一つの裏付けとして、昨日、私どものほうから委員会(食と観光対策特別委員会)にご説明を申し上げたような経済波及効果があるということを、あらためて確認させていただいたということだと思います。
 ただ一方で、二つ目のご質問の、スタンスが変わったのかというご質問については、全く変わっておりませんということを申し上げたいと思います。すなわち、IRというのは、今申しましたような経済波及効果、これは雇用安定ということも含めての経済波及効果が大きいということについて、あらためて認識の共有が図られたかと思うわけでありますが、その一方で治安の悪化というような悪影響、あるいはギャンブル依存症になる人々が出てくるのではないかという大変な危機感、それから青少年の健全育成にも悪影響が出るのではないかなど、社会的な影響の部分について大きなご懸念を持たれる、これは道民に限らず国内的にも、そういう方々も多くおられるわけでありまして、そういった、良い面と悪い面というものを両にらみでしっかりと見極めていかなければならないというスタンスは何ら変わっておりません。
 一方で今、国会のほうで、ギャンブルについては、法律で禁止を解除しなければ、国内ではできませんので、それに向けての法案が議員立法という形で提出されたり、廃案になったりという感じで、今はまた法案が提出されたのですけれども、それが今後どのようになるかという不透明感の中で、法案の動静というものも見極めていかなければなりませんし、これはいつも申し上げているのですが、今提出されている法案が通ればそれでIRができるかといえば、それから担当省庁を決めて、国が今後提案する形で禁止を解除することを含めて、実施のための法律ができないと、日本国内では進まないということになっておりますので、だいぶまだ先があります。その意味では国会での法案等の動向、あるいはその法案の中における負の部分について、どういう手当てをする予定なのかなどの情報収集を十分に行った上で、私どもとして誘致をするのか、しないのか、基本的なスタンスを慎重に見極めていかなけばならない、そんなふうに思っているところであります。

(十勝毎日新聞)
 先日、韓国で商標登録出願されていた「TOKACHI」表記についてなのですが、韓国特許庁で拒絶されたということで、道も異議を申し立てなどしましたが、それについての知事の受け止めをお聞かせください。

(知事)
 ご承知のとおり、私どもからの異議申し立ての後に、いろいろなプロセスがあって、それも全て終わり、このたび、私どもの異議が認められて、この「TOKACHI」という商標登録が韓国でなされなくなったという結果については、私どもとしても大変うれしく思っています。
 この異議申し立てにつきましては、十勝の皆さま方に大変ご努力をいただいて感謝を申し上げますし、また国の特許庁からも、この問題に関心を持ってくれて、私どもにもさまざまな形でアドバイスもいただきましたし、ジェトロ(日本貿易振興機構)も同様に関心を持ってくれました。やはり北海道のブランドというのは日本を代表するものであるという認識を国のほうも持っていただいておりましたので、こういう関係の方々にも感謝を申し上げます。
 いずれにせよ、こういうことがしっかりなされました(異議申し立てが認められた)ので、今後とも私どもとしてはアジアを中心に、十勝ブランドを含め北海道のブランドいうものをしっかり発信していくためにも、知的所有権の部分をしっかり守っていかなければならない。そのためには、なかなか外国での動きというのは、情報入手というのは難しい部分もあるわけでありまして、ぜひ各地域の関係の方々、あるいはマスコミの方々などにもお声掛けをしてアンテナを高く張ってですね、情報入手したら即座にスピーディーに対応するということをこれからも行政として心掛けていきたいと、そんなふうに思っております。

(北海道新聞)
 政務調査費の関係でですね、公明党さんが2008年度分の交付分でですね、違法とされた分をお返しするということを、公明党の議員さんが決められたようです。このことについて、知事、それも踏まえた上で控訴されているわけで、判断をされていると思うんですけれども、あらためてご認識を、公明党さんが返却するということへの受け止めとですね、あと私なんかが取材しているとですね、議会側のほうではですね、道が控訴しなければ私たちが控訴するんだと、あくまでも判断の主体は道なんだけれど、というような感覚があって、そして道のほうに取材をすると、会派側の先生方の意向を受けて控訴というのを決めているんだというのがあって、あらためて控訴する、しない、司法判断で争う、争わないと判断する主体というのはどこなのかというのをですね、あらためて教えていただければと思います。 

(知事)
 今、上級審の判断を仰ぐ、仰がないという形になっている政務調査費に係る住民訴訟が2件ありまして、2008年度分と2009年度分で、今ご質問がございましたのは2008年度分で、これは自民党(自民党・道民会議)、民主党(民主党・道民連合)2会派の調査委託費の部分と、議員個人として、これは元職の方も含めての車両(リース)代、ガソリン代の部分を含む訴訟が2008年度分で、この公明党の分について自主返納をされるということだと理解しております。これについては、私どもとして、自民党あるいは民主党のご意向、それから私どもの顧問弁護士の意見なども踏まえて、上級審、これは控訴(6月8日)ですから、地裁(札幌地方裁判所)判断から、高裁(札幌高等裁判所)判断を求めているという状況にあります。
 もう1件のほうの2009年度分の政務調査費については、議員個人の分はなく、自民党、民主党、両会派が支出した調査委託費についての判断で、これは高裁の判断として控訴棄却というのが出ていて(6月12日)、次にどうするかという状況になっているという、二つのことが今並行して進んでいるというふうに理解をいたします。
 まず、(2008年度分を)公明党がどういうご意向で返納されるのかというのは、ちょっと詳細をつまびらかに、私どもが知るところではないわけでありますが、こちらにつきましては、両会派(自民党・道民会議及び民主党・道民連合)のご判断、それから私どもの顧問弁護士の意見なども(踏まえ)判断をして、今一度上級審たる高裁の判断を求めようということで控訴をいたしているところであります。それから2009年度分につきましては、私どもとしてはまだ判断をいたしておりませんが、自民党、民主党は控訴棄却の理由というのは納得できないということを、公にコメントしておられますので、そういった両会派のご意向、それから顧問弁護士の意見も聞かなければならないと思っておりまして、そういうことの中で判断をしていきたいというふうに考えております。ですから誰が判断かというと、関係者みんなで意思の疎通を図りながら方向性を出していくと、そういうことだと思っております。

(北海道新聞)
 そうすると、会派の意向も踏まえてですね、弁護士の先生のご判断も踏まえて、関係者みんなでということですけれども、会派のほうでですね、こういう返却の動きが続いてくればですね、道としても司法判断を続けて求めていくのかですね、それとも途中で取り下げるかということにも影響してくると考えてよろしいのでしょうか。

(知事)
 そうですね。関係者みんなでの判断ですから、そう思います。

 


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