知事定例記者会見(平成27年5月26日)

知事定例記者会見

・日時/平成27年5月26日(火) 14:30~14:56
・場所/記者会見室
・記者数/26名(テレビカメラ1台)

会見項目

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知事からの話題

1 「ナチュラルクールビズ」について

記者からの質問

1 中国訪問を終えて
2 外国人観光客などの受入体制について
3 北方領土問題について
4 ドローン(小型無人機)規制について

知事からの話題

 

「ナチュラルクールビズ」について

 私からは1件、「ナチュラルクールビズ」についてであります。 
 私自身は、ちょっと肌寒いまではいきませんが、今日も比較的涼しいかなと思っておりますが、皆さま方はお仕事を一生懸命やっておられるのでそんなことはないかもしれませんが、いずれにいたしましても、6月1日月曜日から9月30日までの4カ月間、恒例になっております「ナチュラルクールビズ」をスタートすることといたしております。
 今年も自然と調和した北海道らしいワークスタイルのクールビズを推進しようというふうに思っているところでありまして、「全道のそれぞれの地域のその日の気温など、自然の変化を意識して服装を選択する。」、それから「TPOに合った好感を持たれる服装を選択する。」、さらには「通気を良くするなど自然の力を利用して省エネに努める。」、以上3つをコンセプトとしたナチュラルクールビズの推進に、知事部局、教育庁、事務職の方々中心でありますが道警本部、さらに各出先機関など、全ての部局で取り組むことといたしているところでございます。
 記者の皆さま方におかれましても、道内の事業所、あるいは店舗などにおける夏季の軽装が広く浸透するよう、このナチュラルクールビズのPRをお願い申し上げたいと思います。
 私からは以上であります。

記者からの質問

(朝日新聞)
 今回の、先週末から行かれていた中国訪問(5月21日~24日)についてお伺いしたいのですけれども、日本の観光PRというのが主目的で、知事ご自身は観光商談会ですとかシンポジウムへの出席などをされたと思うんですけれども、その手応えというか、感想をお聞かせいただきたいということと、もう一つ、日本の観光地といっても北海道以外にもいろいろあるわけですけれども、特にとりわけ北海道を訪れたいと思ってもらえるためにはどうしたらいいのかということ、そんなヒントなどを感じたことがありましたらお聞かせください。

(知事)
 まずですね、いくつかの新聞社さんのシンポジウムのご案内も頂戴していた時期と一緒だったわけでありまして、大変ご迷惑をお掛けして申し訳ありません。あと、道内の地域訪問も予定をしておりまして、いろいろなスケジュールを全てキャンセルした上で急きょ、5月に入ってから今回の中国訪問を決定いたしましたので、本当に多くの方々にご迷惑をお掛けした形で実現したものでありましたが、結論的には一定の成果が上がり、行ってよかったかなというふうに私自身思っているところでございます。
 実質的には金曜日(5月22日)、土曜日(5月23日)の2日間の日程で、朝から夜までおかげさまで働かせていただきました。対日投資セミナー、(中日地方創生)観光シンポジウムでそれぞれプレゼンテーションを行わせていただきました。また、旅行(会社)商談会、(Visit Japan FIT)トラベルフェア、それから(在中国日本国)大使館で行われた日本の食の紹介、そういったところでも北海道のPRをさせていただいたところであります。また日程的には相前後しますけれども、その合間、合間で李金早(りきんそう)さんとおっしゃる中国の国家旅遊局長、日本でいう観光担当大臣に当たられる方でありますが、それから中日友好協会の唐家?(とうかせん)会長との面会、これは二階(自民党)総務会長が率いる(日中観光文化)交流団のメンバーの一人としてご一緒させていただいたという経緯でありますが、こういったさまざまな日程、さらには、土曜日に行われました日中観光交流の夕べ、これはわれわれ(日中観光文化交流団)約3千人の参加者が全員参加する壮大な宴席でありまして、そこに習近平(しゅうきんぺい)国家主席も来られたわけでありまして、ご挨拶がございましたが、それなどへの出席も含めて、大変盛りだくさんな訪問でございました。
 私からプレゼンテーションを行わせていただいた対日投資セミナーにおきましては、私以外にも3つの県(埼玉、福井、奈良)の知事さんと4人でプレゼンを行わせていただきました。北海道の食と観光のPRということをさせていただいたわけでありますけども、その観光をさらに高めていくために、直接、中国の観光客の方々の好みなり何なりをよくご理解をしておられる中国の観光関係の方々の道内への投資を求める、これが対日投資セミナーの主たる趣旨でございましたけれども、私の前に日本国政府(観光庁)の担当審議官がされたプレゼンの中で、ニセコエリアは全国の観光分野の対日投資のモデルケースであるというご紹介もあったところでありまして、私からもあらためてニセコのケースのご紹介などを含めて、もっともっと北海道へ投資をしていただきたいというお話をしたところでございますが、中国サイドの関心は大変大きいなということを実感させていただきました。
 次の日にございました観光シンポジウムにおきましては、これも他の3県の方々とそれぞれプレゼンをさせていただいたわけでありますが、私ども北海道は(中国)東北3省、黒竜江省、吉林省、遼寧省と交流を四半世紀以上にわたって行っているというようなご紹介、農業分野であるとか、環境分野であるとか、青少年分野であるとか、そういった交流のご紹介をすると同時にですね、将来に向けての地域間観光分野の協力のありようとして、一つは青少年交流、若者の交流による教育旅行というものをもっと充実してはどうかと、また、2020年の東京オリンピック・パラリンピックを見据えた合宿や試合観戦などのスポーツ・ツーリズムの提案、また、相互に先進的な施設を視察して紹介しあう産業ツーリズムなどの提案を行わせていただいたところでございます。これも関心があったかなと。
 それからトラベルフェア、それから旅行商談会でもですね、北海道のブースは大変多くの方々が関心を持って来られていたという印象を持ったところでございまして、私としては今回の出張の意義というのは十分ありましたし、またそのことの意義の大きなものの一つとして、そもそも中国の方々との間で北海道に対する観光人気というのが今でも大変高いということの再確認ができたということ、それをさらに盛り上げるために今回の私の出張、私のプレゼンテーション等がこれからの一歩につながっていくのではないかなと、そんなふうに思ったところでございます。と申しますのは、李旅遊局長との面談の時に、彼は4月に北海道に来ておられるのですね。先月、日中韓の観光担当大臣会合が東京であったのですが、それに先立って北海道に来られて、ちょうど知事選の真っ最中でありましたので、私自身はさすがにお会いはできなかったのですが、その時のことを李局長のほうから私にお話がございまして、「大変有意義な時間であった」ということ、そして「高橋さん本人には会えなかったけれども、選挙のポスターでよく見た、いろいろなところに貼ってあった、本人に会ったら本人のほうがいいな。」と、これはリップサービスだと思いますが、そのようなこともおっしゃってですね、中国の観光担当大臣も北海道への関心が大変深いということを、あらためて認識をさせていただきました。
 唐家?さんとの関係では、去年の10月に唐家?さんのご招待で私ども、私を団長とする北海道の訪問団が中国を訪問させていただいた経緯がありまして、(知事選)当選の後(にお会いするの)は初めてでございまして、唐家?さんも「4選してよかったね、おめでとう、頑張って」と言っておられまして、いずれの方々もやはり北海道に対する関心というのは強く持っておられるなという印象を受けたところでございます。
 今回の出張を一つの大きなきっかけとして、さらに中国をはじめ、アジアの国々に対する北海道のアピールというものをもっともっと強くしていきたいと、こんなふうに思っているところであります。

(NHK)
 (中国に)一緒に行かれた方も、北海道が人気で、知事も中国の方からかなり人気だったというふうに聞いているんですけれども、中国でこの北海道人気が高まっているということなんですけれど、北海道側は受入体制はどうなっているのかというところで、やはり空港の混雑の問題であるとか、札幌近郊の宿泊施設の問題であるとか、JR、バスそういった2次交通で道内の各地にどうやって(観光客を)運んでいくのかという問題があるかと思うんですけれども、その辺の受入体制について、今中国で高まっている人気を受けて、どういうふうに体制を整えていかなきゃいけないと思っておられるか聞かせてください。

(知事)
 本当にいろいろな課題があるというふうに思っております。5月22日開催の北海道観光審議会の計画部会で、私どものほうから、外国人来道者数の推計値について相当上積みをする修正版の数字も出させていただいた経緯もありますし、そういったことを実現していくためにやっていかなければならないハード、ソフト面の整備というのは、受入体制として多々あるというふうに私自身認識をいたしております。
 空港の混雑の緩和ということに向けて整備をしていかなければならないのではないかという思いもあるところでございますし、また、これは千歳(新千歳空港)に、ともすれば(航空機の発着便が)集中してしまった結果としての新千歳空港の混雑ということだと思うのですが、もとより千歳の整備、拡充も重要でありますが、加えて道内の13空港、とりわけやはり旭川とか函館とか釧路とか、そういうそれぞれ近隣に多くの観光資源を有している地域にバランス良く海外のフライトを誘致していくという努力もしっかりやっていかなければならないと思うわけであります。
 また、ホテルの充実ということにも今言及されましたけれども、私どもも(中国訪問時の)投資セミナーでそういうことも念頭に置きつつお話をさせていただいたところでありますが、今、経済部のほうで、2定(平成27年第2回北海道議会定例会)に向けて、補正予算の要求を一生懸命やっているようでありまして、うまく予算が獲得できればですね、この道内に対する投資の状況に関し、しっかりとした調査をやった上で、東京でプレゼンテーション、セミナーをやってですね、これは中国に限らず海外の観光関係の方々に北海道(への)投資というものをもっともっとやっていただこうという、そういうこともやっていかなくてはならないと思います。
 それから2次交通の件、JRの接続の話、バスのこと、そのバスが通る高速道路のことなどですね、これも課題が多々ございますし、私どもだけでできることではなく、国、これも(北海道)開発局、それから東日本高速道路、JR北海道も別の主体でありますし、いろいろなところとの連携も視野に入れながらやらなければならないこともあるかと思っております。
 また、このたび、国土交通省と防衛省との話し合いの中で、新千歳空港の1時間当たりのフライトの可能回数(発着枠)を増やしていただくということを、短期的、試験的にやっていただくことになっておりまして、私どもとしても大いに歓迎をしているところでございますが、これをさらに定常的にそういう形に持っていっていただきたいということ、それから、防衛省との関係で、中国あるいはロシア等の国の航空会社については曜日規制というのもございまして、これも、ここ10年見ますと、徐々には(乗り入れ)時間をちょっとこじ開けたり、曜日を拡大するなど、少しずつ広がってはきているのですが、さらにわれわれとしても努力をしてですね、国の理解も得ながら、ビジット・ジャパン(訪日旅行促進事業)の一翼を担えるような、そういうこともやっていきたいと思いますし、本当にやっていかなければならないことは多々ありますが、そういったことも北海道観光審議会の有識者の方々にはしっかりご議論をいただき、国、市町村、関係の民間企業など多くの方々とも情報共有をしながらですね、外国人観光客あるいは国内の観光客の方々も含めて、道内の観光関係の受入体制の整備充実ということをしっかりやっていきたいと、こんなふうに思っております。 

(釧路新聞)
 昨日の千島連盟(千島歯舞諸島居住者連盟)の総会で、小泉(敏夫)理事長が退任されて、脇(紀美夫)理事長にバトンタッチされました。その辺で何か見解なり、受け止めがあればお伺いしたいのですが。 

(知事)
 小泉理事長におかれては、色丹島ご出身でいらっしゃる方でございまして、平成4年に理事長にご就任以来、本当に長きにわたって、この領土問題解決に向けての旗振り役を、千島連盟の理事長として行っていただいてきたこと、本当にありがたく思います。心から、これまでのご功績に対して敬意と感謝を表したいというふうに思う次第であります。
 私もいろいろな会合でご一緒するのでありますが、北方領土訪問は2回にわたりご一緒させていただきました。1回目の時は択捉島、国後島でありまして、10年くらい前(平成17年)でしょうか、この時は私のほうが慣れていないということで、小泉理事長が「僕が知事のことを守ってやる」というふうにおっしゃって、大変心強くご一緒させていただきました。
 2回目に訪問させていただいたのが、今から3年くらい前(平成24年)だと思いますが、今度は理事長のふるさとである色丹島をご一緒させていただきました。「あの辺りに住んでいたんだよ」と、遠くからではありますが理事長がかつて住んでいたところも訪問させていただくなど、その時はですね、「僕もう年だから、あまり知事にも迷惑かけないように行くよ。」というふうにおっしゃっていただきました。いずれにしろ、過去2回にわたる私の北方領土訪問もご一緒していただいた経緯もあるところであります。
 大変お元気ではいらっしゃるのでありますが、そろそろ後継に譲りたいということをですね、ちょっと前から言っておられていて。副理事長さんとかいろいろな方々もおられるのでありますが、どなたがいいのかなという、私どもも理事長のご意向、お気持ちをいろいろ伺っていたところでございますが、このたび、ちょっと前(今年4月)に羅臼町長を退任された脇さんが、やはり彼は国後島のご出身ということで、快くお引き受けいただきバトンタッチができたこと、本当にうれしく思っているところでございます。
 これからは、脇新理事長を中心に、小泉前理事長のアドバイスも十分に頂きながら、引き続き、この領土問題の解決という私どもの悲願達成のためにしっかり運動をやっていかなければならない、こんなふうに思っているところであります。

(読売新聞)
 現在、国などでですね、ドローン(小型無人機)の規制のあり方について検討されてますが、北海道でも何か検討されていることがあれば教えていただけますでしょうか。

(知事)
 今年4月に首相官邸の屋上に落下しているのが発見されたと。それも、落下した時ではなくて、相当経ってから発見されたということが一つの大きなきっかけだったと思うわけでありますが、その後、善光寺(長野県)の境内に落下したとかですね、いろいろな事案がドローンについて出てきたかなという中で、国の方でもさまざまな規制を検討しておられますけれども、各都道府県もですね、やはり自主的に対応を検討しなければならないという機運に今なりつつあるかなというふうに思っているところでございます。
 私ども北海道の状況でありますが、まず道立公園とか、道管理の庁舎とか、いろいろありますよね、全道に。そういうところにおきましてはですね、例えば(道立)公園でいえば、利用者に迷惑を及ぼす恐れのある行為をしないことといった規定が(公園管理規則に)ございます。それから、(北海道)庁舎等管理規則の中でも、庁舎の保全を害し秩序を乱すような行為をすることを禁止するという規定があるところでございまして、こういった規制対象の中に当然ドローンは含まれるというふうにわれわれとしては解釈をするところでありますが、ただ、やはり今まさにこのことが話題になってこういうふうに出てきているわけでありますので、(規制)対象に明確に入るということを、私どもとしてやはり周知をしていくと、ドローンを使っている、あるいは使おうとする人たちに、そのことをやっていかなければならないかなというふうに、まずは考えているところでございます。
 一方でですね、広大な北海道において、特に農業なども大規模に展開されてまして、例えば農地の農作物の生育状況の把握であるとか、あるいは農薬の散布であるとか、(道外の)府県であれば手(作業)でやる(場合もある)のでしょうけども、そういうのを空中からやるというのを、ドローンを活用しようということで、いろいろ技術開発なども一生懸命やっているという経緯もありますし、それから、水稲の種の直播(じかま)きを空中から散布するとかですね、いろいろな産業利用というか、前向きな利用の部分についての活用をもっと進めていきたいという思いも私どもとしてあるわけで、そこはやはりきっちり分けて考えなければならないかなと思うわけでありますけれども。
 ちょっとまた戻って、規制すべき分野としてさらに考えられるのは、今、道管理の公園と庁舎ということを申し上げましたけれども、例えば道路はどうかと、道路に落下しても危ないですよね。それから、盗撮っていうんですか、どこからでも空中から撮影することによって犯罪に利用されるようなことも出てくるでしょうし、それをどうするかとかですね。こういう分野というのは、まだわれわれも頭の中の整理の段階ではありますけれども、ただ、どちらかというと、やはり全国的に規制すべきことのような気もいたしまして、時あたかも今日昼ですか、ドローンについて、航空法上の規制の考え方を見直さければならないのではないかということを国土交通大臣がおっしゃったようでありますので、そういう国の動きも見極めていく必要があろうかなと。
 それから、イベントですよね。北海道内そこここで地域イベントがありますが、全国的にも有名なものとして、6月によさこい(YOSAKOIソーラン祭り)がありますよね。よさこいは実行委員会の方々が、使っちゃならんという、そういう禁止ということを言っておられるらしいですけれども、ただ、禁止といっても別に禁止を担保する措置はないわけで、結局は要請をするということ以上はできないわけですよね、実行委員会としては。来年の2月にはさっぽろ雪まつりなども、これは道内外どころか世界からお客様がいらっしゃる。世界的に有名なイベントもある北海道としてはですね、こういうイベントの期間、及びその空間におけるドローンの利用制限ということについてどう考えるのか、やはりこれは、国(の規制)を待つのか、あるいは、われわれとしてスピーディーに、例えば条例などで規制をするということも考えたほうがいいのかどうか。これは、札幌市との調整もあるでしょうし、また道警との調整もあると思いますので、私どもだけで判断できることではない部分も多々あろうかと思いますので。今、申し上げたような形で、もう既に(道管理の)公園とか庁舎とかでは規制のツールはありますので、その周知ということで済むわけでありますが、それ以外にいろいろなケースを、北海道の一年を考えて、あるいは空間とかいろいろなことを考えて、規制すべきかなと思うものについては、国の動向を見極めながら、あるいは、関係諸方面とも議論をしながら、道議会のご意見もお伺いしながら、もし足りないとことがあればわれわれとしての条例制定ということもあり得るかなと。今、その頭の整理をですね、総合政策部を中心に道庁内各部局で連携をして協議をするようにと、私から指示をいたしているところであります。

 


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