知事定例記者会見記録(平成25年12月27日)

知事定例記者会見

・日時/平成25年12月27日(金)14:30~14:51  
・場所/記者会見室
 ・記者数/29名(テレビカメラ1台)

会見項目 

         

知事からの話題

1 今年を振り返って
2 この冬の電力需給の状況について
3 年末年始の交通安全について
4 2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けた取組について

記者からの質問

1 2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けた取組について(1)
2 沖縄県の負担軽減について
3 2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けた取組について(2)
4 次期知事選について
5 安倍総理の靖国神社参拝について 

知事からの話題

 

今年を振り返って

 それでは私から、一つ目は、今年を振り返ってということでございます。記者クラブの皆様方におかれましては、この1年間大変お世話になりました。ありがとうございました。今年を振り返りますと、これまでも申し上げてきたところでありますけれども、やはり暴風雪の大きな被害が3月にございまして、道東地域などにおいて9名の方が亡くなられるという、そういう状況がございました。あらためてご冥福をお祈り申し上げる次第であります。また、秋には台風が全国を襲ったわけでありますが、道内におきましても、台風18号、それから26号、これが本当に大きな被害を道内にもたらしたなど、やはり自然の脅威というものをあらためて認識をした年であったかなと、このようにも思う次第であります。
 また一方では、政権交代後の本格的な1年ということでありましたが、企業の景況感、22年ぶりの高水準となるとともに、アジアを中心に多くの観光客の方が本道にお越しになられたわけでありまして、新千歳空港では出入国者数が過去最高となった、そういった1年でもございました。(今年は)まだ数日ありますので、もっと伸びるかもしれませんが。
 それから、直近では、昨日(道庁へ)いらっしゃいましたけれども、女子カーリングの道銀フォルティウスがソチオリンピックへの出場を決められましたし、また、女子アイスホッケー「スマイルジャパン」をはじめとして、北海道にゆかりの深い選手の方々が、ソチオリンピックへの出場を決定されたところでございます。皆様方とともに、来年の2月しっかり応援をしたいと、このように思っております。
 そして、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催が決定をいたしまして、本道でもその正式競技としてサッカーの試合が予定されるなど、このことも楽しみな話題の一つだなというふうに思っているところであります。
 政策面でいいますと、経済、環境、暮らしといった分野に軸足を置いた道政に取り組んできたかなというふうに思う次第であります。さまざまな課題に全力で取り組むことができましたのも、道民の皆様方の温かいご理解、ご支援があったからこそと深く感謝を申し上げる次第でありますし、また、今日こうやってお集まりの報道の最前線でご活躍を頂いております皆様方にも大変にお世話になったところでございます。冒頭にも申しましたが、あらためて御礼を申し上げたいと思います。新しい年が皆様方にとって素晴らしい年になりますように心からお祈りを申し上げます。   

この冬の電力需給の状況について

  それから2件目は、この冬の電力需給の状況についてであります。今月から節電要請期間が始まって、道民の皆様方には節電にご協力を頂いておりまして、心から感謝を申し上げる次第であります。これまでのところ、平年よりも気温の高い日が続いたこともあって、良かったのでありますが、年が明けますと、予報ベースでありますので実際はよく分からない部分もありますが、予報では例年よりも寒くなる確率が高いというふうに聞いているところでございまして、それに伴い、電力需要の高まりということも予想されているところであります。ちなみに、昨シーズンの冬の最大電力需要の552万キロワットというのは、1月18日に記録されたところでございます。
  そういった中で、現在、ご承知のとおり供給側の状況としましては、苫東厚真発電所4号機、これは出力70万キロワットでありますが、それから音別発電所2号機、これが7万キロワット強でありますが、これらが停止中ということでありまして、供給サイドにリスクを背負っている状況であるというのはご承知のとおりであります。冬に万が一にも電力需給がひっ迫するようなことがあれば、道民の皆様方の生命、身体の安全にも重大な影響を与える恐れがあると思う次第でありますのと、年末年始は、生産等のいわゆる産業界、経済界の活動というのは消費関連を除き、それほど高まらないわけでありますが、年明けの1月6日以降はこういった活動も本格化し、緩やかに回復している本道経済への、この電力需給ひっ迫ということの影響も、私自身大変懸念をしているところでございます。この時期の電力需要の大きな主役は家庭部門であるということは前から申し上げているところでございますので、身の回りをあらためて見直していただきまして、体調を崩さないように十分にご留意をされながら、身近なところから節電にお取り組みいただければと、このように思いますし、また、そのことに向けてのマスコミの皆様方の積極的な報道もお願いを申し上げる次第であります。

年末年始の交通安全について

〔配付資料:交通事故発生概況(平成25年12月26日現在速報値)〕
 それから3つ目でありますが、年末年始の交通安全についてであります。道内の交通事故による死者数は、昨日26日現在で183人と、昨年に比べて16人の減少という現状にあるわけであります。それでも、これだけ多くの方々が交通事故により亡くなられたということは、本当に悲しいことでございます。これから年末年始にかけまして、帰省などで車を運転される機会が増えますことから、道民の皆様方におかれては、スピードの出し過ぎや車間距離を十分にとることなど、安全運転に努めていただきたいと思います。
 今年3月、先ほども申しました、道東を中心に発生した暴風雪で、これは交通事故ということでは必ずしもございませんが、大変に痛ましい事故もあったわけであります。ドライバーの皆様方におかれては、天候などを事前に確認し、吹雪など視界不良の時は運転を控えていただくなどの対応も、ぜひご検討いただければと思う次第であります。
 それからこれは言わずもがなでございますが、この時期はお酒を飲む機会が多くなると思うわけでありまして、飲酒運転は絶対にしない、させない、このこともお願い申し上げます。
 それから、これは交通安全とは直接関係ないかとは思うのでありますが、今日から明日にかけて、急速に発達する低気圧の影響で、北海道全体、大荒れの天気となる見込みでありまして、どうか皆様方におかれては、この時期、いろいろな意味で動かれる方も多いと思うのですが、厳重に交通障害、暴風、高波などに警戒をしていただければというふうに思う次第であります。

2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けた取組について

    最後は、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けた取組についてであります。
  2020年東京オリンピック・パラリンピックが決まったと。これは、道内にもさまざまなプラスの波及効果が期待されるわけでありまして、それを私どもの手で確実なものにしていくために、北海道をトータルでセールスする「北海道『東京オリンピック・パラリンピック』プロジェクト」、略して、東京のTとオリンピックのOとパラリンピックのPで「北のTOP(トップ)プロジェクト」と名付けたのですが、これをやろうということで、庁内で今、議論しております。このプロジェクトを立ち上げるために、まずは年明け早々に庁内関係部局からなりますワーキンググループを設置したいと思っております。事前合宿の誘致、これは国内外への働き掛けもございます。また増加が見込まれる外国人観光客の道内への呼び込みもありますし、また、食品なり他のさまざまな道産素材の売り込みなど、いろいろとトータルでやっていかなければならないことがあると思っておりますので、これも他都府県との競争だと思うのですが、われわれもしっかりアンテナを高く張って運動をやっていく、それを年明け早々、まずはワーキンググループという形で情報収集などを行い、その後にしっかりとした形で、このプロジェクトの立ち上げということを、また皆様方にご案内していきたいと、このように考えているところであります。
  私からは、以上4件であります。

記者からの質問

(NHK)
 最後の北のTOPプロジェクト関連でですね、この前、札幌市さんとの、24日ですよね、協議会(北海道・札幌市行政懇談会)での話もありましたが、それと絡んでくるお話なんでしょうか。  
 
(知事)
 そうですね。サッカーの試合は札幌ドームで行われますし、道と札幌市としっかり連携しながらというのは当然でありますが、今ご紹介申し上げましたTOPプロジェクトというのは、札幌市以外の各市町村も、合宿誘致に手を挙げておられるところは多々ございますし、またいろいろなところで道産のものを売り込みたいという、私に対する要請も、直近では釧路でそういう話もあったわけでありますけれども、いろいろございますので、この際、全道トータルで売り込みプロジェクトを立ち上げていきたいと、その中心で道庁としてやっていきたいということでありまして、当然この前、札幌市とお話を(して設置について合意)した(オリンピック・パラリンピックに関する道と札幌市の)協議の場にも、このTOPプロジェクトのさまざまな情報をご提供申し上げ、また道と札幌市とどのような形でその中のパートとして協力できるかということを議論しながら、より良いものにしていきたいと、こんなふうに思っております。

(NHK)
 今後のですね、オリンピック関連の取組のスケジュール感っていうんですかね、いついつにこういうことをだいたいやっていきたいというものを、もしも今あるものがあれば、ちょっと教えていただきたいと。

(知事)
 これは、先ほどの説明の中で申しましたとおり、地域間競争でありまして、みなさん狙っているんですよね、東京都はもとよりでありますが。ですから、早くキックオフをすることも重要でありますが、ただ単に始めればいいということではなくて、やはり道内の各地域との意思の疎通も一定程度図ることであるとか、また道庁内各部の連携も、しっかりとした問題意識の共有をしながら、全方向に散らばって運動していかなくてはならないので。ですからその意味では、慎重に見極めながらも急ぎながらということなので、遅くても、遅くともですよ、来年度の早々くらいまでには形にしていかなければならない、そんなふうに思っております。そして、そこからしっかりスタートしていくということかなと思っております。
  

(北海道新聞)
 (沖縄県の)辺野古の埋め立ての承認申請に合わせてちょっとお伺いしたいんですけれども、沖縄の負担軽減に向けて米軍訓練の県外移転の議論が加速すると見られます。政府は沖縄の負担軽減策として、オスプレイ訓練の半分を沖縄県外で実施する方針を先日、表明していますけれども、北海道も受け入れ先として出てくる可能性があると思うんですけれども、知事の見解をお願いします。

(知事)
 矢臼別(演習場における米軍の訓練)の件について、今年の訓練に関連する協議を数日前に行ったのは、ご承知のとおりであります。今ご質問のオスプレイの訓練受け入れということでありますが、まずその前提としての沖縄県の負担軽減ということについては、これは全国知事会でも何回も議論を深めておりますが、何としても全国各地域が協力をしながら実現していかなければならない大きな課題であるという認識を各都道府県知事は共有いたしているところでございます。そういう中で、今おっしゃったとおり、政府のほうでオスプレイ訓練の半分でしたか、県外移転をというようなお話もあるところでございますので、今後、北海道に対して具体的な提案があるかどうかはよく分かりませんけれども、そういったことが道に対してあった場合には、安全性、それから今後展開される運用全体の状況について、具体的内容を明確にした上で、事前に十分にわれわれなり、それから住民の方々に説明をしていただく必要があると。このことも全国知事会で申し合わせをし、その旨、政府に申し入れをしているところでございますので、こういった全国知事会のスタンスとわれわれも認識共有しながら、対処をしてまいりたいと、このように考えております。  
 

(日本経済新聞)
 質問は二つありまして、一つは先ほどのオリンピックの関係なんですけれども、このワーキンググループでは冬季五輪の誘致みたいなものも議題にはなるんでしょうか。
 
(知事)
 私自身の念頭には、それはございません。まずは2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けてのしっかりとした議論をやっていこうということであります。
  
(日本経済新聞)
 わかりました。もう一点は、全くちょっと別の話なんですけれども、今朝の一部報道で2015年の知事選に関してのですね、知事がご意向を固められたという報道があったんですけれでも、この件に関して見解をお願いします。
 
(知事)
 わかりました。このことは、皆様方への個別のインタビューの中でも明確に申し上げておりますとおり、今、私に3期目の任期として4年間与えられているものが1年以上、すなわち4分の1以上残っている段階でございまして、日々与えられている課題への対処、あるいは5年、10年、20年後のあるべき北海道の姿を前提として、それに向けての活性化、あるいは地域がさまざま抱える課題への対処として、今やらなければならないことをいろいろ模索しながらやっていくなど、さまざまな仕事が日々たくさんありまして、そのことに対処することで私自身は忙殺されている現状の中で、まだその先を見通すということは全くございませんので、そのようにご理解いただきたいと思います。


(朝日新聞)
 昨日、安倍首相が靖国神社に参拝されました。現職首相としては7年ぶりということなんですが、まず、現職首相による靖国参拝を知事はどうお考えになられるか教えてください。もう一点、中国、韓国が非常に反発しておりまして、北海道の観光をはじめとする経済にも影響が心配されますが、これについてお考えを聞かせてください。
 
(知事)
 わかりました。安倍さんの信念なのでしょうね。いろいろな談話を発表されておりますが、それは私も報道を通じてしか存じません。ご自身のご判断で行かれたと、そのこと自体について私がコメントするのは差し控えたほうがいいかなと思う次第であります。ただ、そういう中で、今おっしゃったとおり、中国、韓国の反発というのは想定の範囲内なのでしょうが、それ以外の多くの国からもさまざまな批判や懸念の声というものが出ているわけでありますので、そういったことにかんがみまして、総理としては、丁寧な説明をぜひ尽くしていただく、このことが不可欠ではないかと、このように思う次第であります。
 それから、道内観光へ(の影響)というのは、昨日の今日ですから、出ているとも出ていないとも言えないわけでありますが、ただ、このことは、前から申し上げておりますとおり、靖国のことの影響が出る以前の問題として、中国、韓国と日本国の政府同士でさまざまな困難がある今だからこそ、そういった国々に住んでおられる方々からも大変人気の高い、憧れの地と言われているこの北海道という地域において、草の根レベルで人と人との交流、とりわけやはり向こうからの観光客を温かいおもてなしの気持ちでお迎えをする、そういった人の交流を深めていく努力を今まで以上に行っていくということが重要なのではないかなと。そういうことをする過程で、今おっしゃった観光へのマイナスというような懸念も、私どもの自助努力でカバーされてくるのではないかと、そんなふうに思っております。

 


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