知事定例記者会見
・日時/平成25年5月24日(金)14:00~14:25
・場所/記者会見室
・記者数/32名(テレビカメラ1台)
会見項目
知事からの話題
1 北海道食品機能性表示制度について
記者からの質問
1 道職員給与の削減について(1)
2 道職員給与の削減について(2)
3 携帯電話等による位置情報について
4 北海道食品機能性表示制度について
5 知事のトップセールスについて
6 BSE(牛海綿状脳症)について(1)
7 BSE(牛海綿状脳症)について(2)
知事からの話題
北海道食品機能性表示制度について
〔配付資料:北海道食品機能性表示制度認定マークの仕様について〕
〔配付資料:北海道食品機能性表示制度について〕
〔配付資料:北海道食品機能性表示制度の愛称を募集します!〕
私からは1点ご報告であります。(私の)横にパネルと説明書きもございます。配付資料もございますが、北海道食品機能性表示制度についてであります。
本年4月1日からスタートしました北海道食品機能性表示制度でありますが、認定マークがこのように決定いたしましたので、お披露目させていただきます。この図柄は、ご覧になったイメージのとおりでありますが、認定された食品が、国内にとどまらず将来的には世界的に広まっていく、そんな私どもの意図も含めてイメージしたものであります。5月16日付けで特許庁に商標登録の出願を行い、受理されたものであります。マークは認定商品のパッケージで使用されることになりますが、消費者向けのチラシやポスターにも活用し、今後、当制度の啓発に努めてまいる考えであります。
この制度導入の初年度であります今年度におきましては、6月初めから1カ月間、年の後半11月の1カ月間、認定申請の受け付けを行いますので、合わせてPR方よろしくお願いいたします。北海道食品機能性表示制度委員会の審議を経て、認定された食品は早ければ、6月受け付けのものは8月頃に店頭に並ぶ予定です。
また、お手元の資料のとおり、当制度の愛称について、本日から募集を開始したいと考えているところであります。6月24日が応募締め切りでありまして、道民の方に限るのですが、道民の方ならどなたでも応募可能であります。優秀な方には賞品も用意をしているところであります。積極的なPRをぜひよろしくお願い申し上げます。
私からは以上です。
記者からの質問
(時事通信)
職員給与の削減の関係で3点お伺いしたいんですけれども、いわゆる国の要請の7.8%を上回る8.1%という数字を出された理由をまず1点。
(知事)
理由は、(総務)部長からの説明と一緒になりますけど。
(時事通信)
ちょっとあらためてお伺いできますか。
(知事)
分かりました。
(時事通信)
あと他県でですね、特別職の報酬も同時に合わせて削減する方針を示しているところがいくつかあるようなんですけれども、道としてどのようにその点、対応されるかということと、あと最後にですね、あらためて今回振り返って、その国が交付税を削減してというやり方について所見があればお伺いできますでしょうか。
(知事)
まず、最後におっしゃった今回の国のやり方に対する所見。これは私が東京に行った時だったと思うのですが、職員向けへの放送の時も申し上げたわけでありますけれども、本来給与の決定というのはそれぞれの自治体が行うべきことでありますし、またそういったことを理由に地方交付税を削減するというのは、地方交付税は地方固有の財源ということですので、今回の国の措置というのは災害対応に予算を回すというそういう理由はあるにせよ、地方自治の根幹に関わる問題であり大変遺憾であると。このことは、今でもそのように認識しているところであります。そのことは全国知事会を通じて、あるいは直接的にも関係大臣に私から申し入れをしているというのも前から申し上げているところであります。
それから一つ目のご質問の国を上回るカット率にするのはどうしてかということですが、これは(総務)部長も申し上げたと思いますが、私ども道独自の縮減措置をずっとやってきておりまして、その中でやはりよりポストの重い人たち、管理職の方々に厳しい、申し訳ないと思いながらも、管理職に対してよりディーパーカットというか、大幅な削減をしている、そういう体系になっているわけでありまして、その部分について国の今回の要請というのは、そこまでいっていない部分があるのです。それを道の独自縮減のまま管理職の方々には本当に申し訳ないと思いながらも横ばいに持ってくることによって、結果としてトータルの平均値としての切り幅が国以上のものになったということであります。
それから2点目におっしゃった特別職の扱いは他県の状況というのはまだ報告を受けておりませんので、いろいろ勉強しながらわれわれとしていろいろな検討も必要かと思っております。
(朝日新聞)
こちらの給与削減の関連でなんですけれども、今知事、本来給与の決定権は自治体にあると、それはおっしゃるとおりだと思うんですが、今回に当たってですね、やはり自治体の決定権を使ってですね、あえて据え置きにするということは検討されたのかどうかということが一つ。あともう一つですね、やはり北海道ではですね、道庁職員の給与というのが他の市町村の職員給与だったりですね、あるいは民間給与にも非常に影響を与えると伺っております。
今回の決定がですね、やはり単に道庁職員だけではなくて北海道経済の冷え込みをさらに押し下げてしまうというようなことも恐れもあると思うんですが、それについてお考えを聞かせてください。
(知事)
一つ目、据え置きできればしたいという思いは強く持っております。しかしながら、これも職員向けのメッセージでも申し上げましたし、(総務)部長からも説明があったかと思うのですが、そのことに伴う地方交付税の削減、これをこのまま私どもの今年度の収支の状況は今年の2月、道議会に提出する前にご説明を申し上げている現状の中で、これ以上地方交付税を減らされることになりますと、それは結局道民の方々に対する行政サービスの質の低下ということでつじつまを合わせなければならないことになるわけでありまして、これはやはり道民の方々に奉仕をする私どもの立場として、なかなか忍びがたいという中で、大変な苦渋の選択でしたが、今回の給与削減の提示をさせていただいたということです。
それから道内民間企業等への影響、これは私も懸念しております。同時並行で進んでおります北電(北海道電力)の(電気料金の)値上げ(申請)、その中で北電自身も職員の給与カットということを言っておられるわけでありまして、こっちも影響があるかなと。波及するところがありますので、そういった中で今回の道の削減ということも、今おっしゃったような意味における影響というのは懸念せざるを得ない状況だと思っております。このことは、さかのぼりますと、この議論が政府で行われておりました政権交代の後ですから1月に入って麻生財務大臣、あるいは新藤総務大臣にも申しましたし、関係政党の方々にも申しましたけれども、東京とか大阪とか、そういう民間企業がいっぱいあって複雑多様な経済活動が行われている地域における公務員給与の位置付けと、北海道、別にこれは北海道に限らないと思うのですね。地方における公務員給与の位置付けというのはおのずと違ってくると。せっかくデフレ脱却と言っておられるその景気ということについて、方向は逆になる危険性があるということは詳細にその場でも申し上げたところでありまして、その意味では今ご質問された内容と同じ認識を持ちながら、まさに苦渋の選択として、今回の提示を行わせていただいたということであります。
(朝日新聞)
今のお答えでですね、それでいわゆる方向は逆になると。これはやはり食い止めなければいけないと思うんですが、それについては今どうお考えでしょうか。
(知事)
特効薬はないでしょうね。先ほど申しましたような行政サービスの低下ということを避ける観点からやらざるを得ないという認識はある中で、やはりそれを相殺するような形での民間の活動というものをいかに高めていくのか。株価は昨日の急落というのもありますけれども、それでも数カ月前から比べれば相当すう勢(段階)的に上がってきているということ、あるいは円高、円安ももちろんメリット、デメリットはあるわけですが、今のところ直接的に観光客が増えてきているというメリットの部分、あるいは道外の円安に伴う好景気が道内にもじわりと、これはものづくりを中心に出てきているというそういった効果、それから個人消費にも道内でも少し明るさが出てきているという報告も受けているところでありまして、今後設備投資なり住宅投資なり、公共事業のほうはわれわれが頑張るなり、国の頑張りも必要だと思うのですが、そういうことをトータルとして道内の景気状況を少しでも良くしていく努力を別途われわれとしてしっかりやっていかなければならない、このように考えております。
(STV)
総務省が携帯電話の位置情報を消防に提供するためのルールを整備しましたが、北海道でも暴風雪の被害という部分に関連してですけれども、その際、災害の情報など伝わり方に課題があったと思いますが、どのように改善していこうとお考えでしょうか。
(知事)
まさに今、ご質問の中で触れられましたとおり、湧別町で、お父さんが女の子を抱えながら暴風雪の中で亡くなられたという大変に痛ましい、悲しい事案の中で、その過程で、救助しようとしていた皆さん方が、GPS(全地球測位システム)の情報をなんとかと得ようと、(携帯電話の)会社に問い合わせたところ、個人情報との関係で(提供できない)ということがありました。そういうことも踏まえて、今回、おっしゃったような形で、国の了解も得る形で、そういった一定のしっかりした目的の場合には情報提供がなされるということになりまして、その旨、私どもも全道の各消防本部にも通知をしたところであります。今、地球温暖化が背景にあるのかどうか分かりませんが、道内でもさまざまな形の今まで想像もできなかったような自然災害が多発しておりますし、全国でもそのような状況だと認識しておりますので、こういった今回の措置というのが、お一人でも多くの人の命が救われる形で活用されることを心から期待するものであります。
そういうことも含めて、私ども、今年の3月の暴風雪への対応というものを、しっかり検証し、次の冬までに方向性をしっかり出すために、有識者の方々の(道路管理に関する)検討委員会を設置して、いろいろな検討をしようということにしております。当時の議論の中で、ちょっと復習をすれば、一つは柵ですね。防雪柵が長距離にわたって倒れてしまった。ああいうものの造り方なり管理をどのようにやっていくかということ、それからあの時も議論になりました、行政間の情報伝達の、例えば通行止め等の情報伝達の検証であるとか、行政がしっかりその情報を持っていたとしても、国・道・市町村で情報の共有があったとしても、それを次のレベルとして住民の方々にいかに伝えていくのか。これは、今日お集まりのマスコミの方々のご協力との関係も含めて、しっかりと考えていかなければならないですし、今のGPSの関係で言いますと、予防、防災という観点からは、今皆さん、カーナビを取り付けておられますよね。あれもやはりGPSを活用した形になっているわけでありまして、それを有効活用する形で、自分が今いるところがどういう状況にあるかということを、気象情報以外のものとして知ることができることになれば、またそれが、災害対応にも、個人の命を守るという観点からも意味があるかもしれませんので、そういうことも含めて、都道府県でできることが限られてくるかもしれませんが、例えばこの検討委員会に気象庁の方などにも参加していただく形で、さまざまな技術的かつ包括的な議論を進めて、次の冬場までに国への要請も含めてしっかりやっていきたいと、このように考えております。
(TVh)
マークもようやく決まりました北海道食品機能性表示制度ですけれども、まず知事としてこのマークのご感想というかどのような印象を受けたのかというのをお聞きしたいのと、あらためて制度への期待というのをお聞かせいただけますでしょうか。
(知事)
はい、感想。北海道から世界へ、いいなと思っております。このイメージに合うような形で、北海道発の機能性の高い食品が、北海道活性化に役立つ形で、道外、日本国内、あるいは世界の顧客の方々に愛されるようなそういったものにしていきたいと思っております。
期待は、今言ってしまったかもしれないですが、せっかくフード特区(北海道フード・コンプレックス国際戦略総合特区)の個別の優遇措置がありますので、その目玉として食品機能性表示制度ということに相成ったわけですので、このことをしっかりと有効活用し、食というのは北海道が世界に誇る北海道価値でありますので、これをさらに高めていくためにしっかりとこの制度を活用していきたいと、このように考えております。
(北海道新聞)
今の関連でもあるんですけれども、昨日ですね、北海道企業誘致推進会議の総会が開かれまして知事が代表をされているものですけれども、その中で今回の食品機能性表示制度も含めてですね、さらに企業誘致を進めていくということもありましたが、それに向けて知事としてトップセールス、これまでもトップセールスはされていますけれども、例えば、食産業に特化したトップセールスなどを今後さらに進めるお考え、具体的なものがあれば教えてください。
(知事)
個別具体的な、例えば明日どこに行くとか明後日どこに行くとかそういう事案はありませんが、食関連というのが一つの狙いどころであるというのはおっしゃるとおりだと思います。
加えて、北海道は食王国であると同時に森林王国でもあります。全国の4分の1の森林面積を有する、まさに環境先進地域という自負を持っておりますので、この森林資源、それも北の地だからこそ他の都府県にはないものがありますよね。松の種類もいろいろあります。そういったことを活用した、それを狙って誘致をしようとする企業も、例えば最近で言いますと某化学系のメーカーは、北海道の森林資源を活用して、天然資源の消臭剤を発売するということに大変意欲をもって、現に始めておられます。
また、ある漢方薬のメーカーなども、北海道の資源をしっかりと活用する形で立地をしておられるのですが、それをまた拡充したいという動きなどですね、食それから森林資源そういったこともやっぱり北海道の売りだと思っておりますし、また、再生可能エネルギーの立地も、某メーカーが、あまりに過大になったからそれをちょっと縮小というふうな、それはまだ何も決まっていないよという、報道だけが先行したことがありましたけれども、そういう再生可能エネルギーの宝庫でありますし、いろいろな北海道が他の都府県との比較において優位に立っている分野を中心に、私自身トップセールスの形で頑張っていかなければならないと思っております。
また、これは企業誘致ではないかもしれませんが、バックアップ拠点構想。西日本なり首都圏なり大勢の皆様方をバックアップするという意味からも、リスク分散という形で北海道が比較的、そういう地震等の災害において今までの経験則上、それほど大きな被害を受けていないという現状の中で、バックアップ機能を発揮していく北海道への誘致という考え方もあるでしょうし、それからやはり、自動車関連を含めてものづくりもしっかり誘致をしていかなければならないと思っておりますし、多方面に目配りをしながら、まずは下ごしらえを東京事務所なり大阪事務所なり名古屋事務所で頑張ってもらって、その後にここぞというところは、私なり副知事がしっかりとフォローしていきたいと、このように考えております。
(朝日新聞)
昨日、食の安全推進監のほうから見直し案出されましたけれども、BSE対策。全頭検査が必要とは認められないという食の安全・安心委員会の結論を全面的に尊重した案を出されましたけれども、今日から意見募集あるわけなんですけれども、知事のお受け止めをちょっと、案に対するお受け止めをいただきたいと思います。
(知事)
今から1カ月くらい前に食の安全・安心委員会から付帯意見を伴う形で全頭検査をしなくてもいいのではないかというご意見を頂戴し、その後、さまざまなプロセスを経て、今段階に来ているという状況であります。ただこの問題は、やはり何と言っても食の安全・安心という、まさに今質問も出ました北海道の一番のセールスポイントの安全・安心の部分を守ることができるのかどうかという大変重要な問題でありますので、これからパブリックコメントなり、あと各地での説明会のご意見なり、それから2定議会(平成25年第2回北海道議会定例会)が、そろそろ始まりますので、そこでのご議論なり、そういったことを踏まえて慎重に検討を進めていきたいと、このように考えております。
(北海道新聞)
今の質問の関連なんですけれども、岐阜県がですね、例えば本年度中もBSEの全頭検査を続けたいというような知事の発言があったりとかですね。
(知事)
岐阜県は続けられると言っている。
(北海道新聞)
ええ。まだ態度を決めかねている都道府県もあるやに聞いているんですけれども、全頭検査を北海道が廃止する条件としてですね、各都道府県一斉に、各自治体一斉にということがあくまで条件になるということになるんでしょうか。
(知事)
各県の横並びをどう考えるかということですか。
(北海道新聞)
はい。
(知事)
そのほうが消費者の方々から見た場合に、より良い形であろうというふうには思うわけであります。ただし、それが条件ということになるのかどうか。やはり圧倒的に処理頭数が多いのは北海道であり、南のほうの宮崎とか鹿児島とかそういうところもありますので、やはりそれぞれが他県の横並びを見つつも、また自主的にそれぞれの地域内でどのように考えるのかということを両にらみで考えていく必要があるのではないかと、そんなふうに思っております。
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