知事定例記者会見記録(平成23年7月20日)

知事定例記者会見

・日時/平成23年7月20日(水) 12:35~13:02  
・場所/東京事務所及び本庁テレビ会議室
・記者数/東京 4名(テレビカメラ1台)
       札幌25名

会見項目

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知事からの話題

1 平成24年度国の施策等に関する中央要請について
2 イオン株式会社との包括連携協定の締結について
3 サッカー女子ワールドカップ日本代表(なでしこジャパン)の北海道出身選手に対する

記者からの質問

1 平成24年度国の施策等に関する中央要請について(1)
2 泊原発3号機の取扱いについて(1)
3 泊原発3号機の取扱いについて(2)
4 泊原発3号機の取扱いについて(3)
5 新エネルギー導入に伴う発送電分離に対する考え方について
6 なでしこジャパンの北海道出身選手に対する栄誉賞贈呈について
7 平成24年度国の施策等に関する中央要請について(2)
  

知事からの話題

 

平成24年度国の施策等に関する中央要請について

〔配付資料:平成24年度 国の施策及び予算に関する提案・要望
 高橋です。今日は東京から会見をさせていただきます。私から話題は三つございます。
 一つ目は、来年度の国の施策等に関する中央要請についてです。昨日から電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法案、新エネルギーの拡大のためという位置付けの中で電力会社が固定価格で買い取りを行う、そういうスキーム等の根拠となる法律の成立に向けて、私どもとしての要請活動をさせていただきましたが、本日は午前中、民主党の陳情要請対応本部にお伺いをいたしまして、長妻本部長代行に対して、私どもとしての要請あるいは施策の提言などを行ったところでございます。加えて、民主党の北海道選出国会議員の皆様方、そして自民党の北海道選出国会議員の皆様方のそれぞれの会合にも出席をさせていただきまして、道の考え方などについてご説明を申し上げたところでございます。
 今回の要望の中では、やはり何といっても東日本大震災の発生後のさまざまな影響に対する対処であるとか、あるいはそれに関連する私どもの、例えばバックアップ構想の提案であるとか、震災絡みのものが大変多かったと思っているところでございます。加えて、雇用対策、あるいは医療対策、とりわけ医療につきましては地域医療の再生計画に関連しての要請活動もしっかりやらせていただいたところでございます。午後は各省庁にお邪魔させていただくことにしておりまして、道の考え方をしっかりご説明を申し上げたい、このように考えております。

イオン株式会社との包括連携協定の締結について

〔配付資料:イオン株式会社との包括連携協定
 それから二つ目は、イオン株式会社との包括連携協定の締結についてであります。これまでも、さまざまな企業と包括連携協定を締結し、道の政策推進の効果をさらに高めるという努力をしてきたところでありますが、イオンさんとは、実は平成21年12月に、もうすでにイオン北海道と協定を締結しているのでありますが、これを発展的に解消し、このたびあらためてイオングループ全体と協定を締結することといたしまして、来週7月25日にイオン株式会社の岡田社長がご来道のようでありますので、包括連携協定の調印式を行うことといたしております。
 まず、協定に基づく取組の第一弾として7月25日にまた詳しくお話を申し上げますが、「北海道遺産WAONカード」というものを新たにつくっていただきまして、その売り上げに応じて、北海道遺産協議会の活動にご寄付を頂くというお話も頂戴しているところでありまして、こういったことを含めて、しっかりと道の取組について、イオンさんとの提携を強めてまいりたいと考えております。

サッカー女子ワールドカップ日本代表(なでしこジャパン)の北海道出身選手に対する道の栄誉賞の贈呈について

 三つ目でありますが、サッカー女子ワールドカップ日本代表「なでしこジャパン」の北海道出身選手に対する道の栄誉賞の贈呈についてです。
 「なでしこジャパン」のワールドカップ優勝、いまだ興奮冷めやらないところでありますが、このメンバーの中に道産子選手がお二人おられました。一人は札幌ご出身の熊谷紗希選手。彼女は、皆さんご記憶にあるでしょう。PK戦最後のキッカーとして、まさに優勝を決めたわけであります。そしてもう一人は北見出身の高瀬愛実選手でございまして、両選手とも今回のワールドカップの各戦の中で、大変活躍をされたということで、私どもうれしく思っているところです。この2選手に対しまして、道としての、道民の気持ちを表すべく、栄誉賞の贈呈を考えているところでございまして、具体的な日程等、先方お忙しいと思いますので、いつ北海道に凱旋されるかなど情報を収集しながら、今、準備を進めているところでございます。
 私からは以上、3点であります。 

 

記者からの質問

(NHK)
  先ほどのぶら下がりともちょっと重複するんですけれども、今回の要請でもう一度知事の意気込みを聞かせていただきたいということと、もう一つ、これも要請に関連してなんですけれども、こういう政局がかなり不安定な状況の中で、こういった要請をせざるを得ないというか、これからすることになると思いますけれども、こういう状況の中で要請をすることのそのお気持ちというかですね、何かもしあればお願いします。

(知事)
  わかりました。冒頭のご説明でも申し上げましたとおり、今回の要請の中心は東日本大震災からの復旧・復興に向けてのわれわれの要請、あるいはこの震災に絡めてのわれわれの提案など、やはりこの東日本大震災関連が中心となってきているなということを思いながら、私としてこれまでの要請活動をやってきたところであります。
 一つは、復旧・復興で道内の漁港なり漁業関連の対策は少しずつ進んでいるわけでありますが、まだ私どもとしてやっていかなければならないこともございます。また加えて観光や物の輸出について、風評被害と一言で言ってしまったらそれまででありますが、大変落ち込んでいる状況の中で、国に対するしっかりとした対策、このことは、やはりそれぞれの物の輸入規制なりをしている国に対するしっかりとした外交としての申し入れ交渉も含めてやってもらいたいと。風評被害というとそれだけに聞こえるわけでありますが、本来ややきつく言えば、科学的な明確な根拠もなく、危ない、危ない、だから輸入規制というのは、実はちょっとおかしな話だと私自身思っておりまして、その意味では政府においてそれぞれの窓口があろうかと思うわけでありますけれども、風評被害を払拭するという努力について国を挙げてやっていただきたいということと同時に、そういったあまり科学的ではない根拠の下に規制をやっている相手国政府に対しては、毅然とした態度で外交努力もしていただきたいということも含めて、震災対応で道が困っている状況への対処ということの要請も行ったところでございます。
 また、今回の福島の原発関連事故をきっかけとして、にわかに騒がしくなっております新エネルギーの導入拡大ということにつきましても要請をしてきたところであります。さまざまな再生可能エネルギーの賦存量において全国トップクラスの北海道の現状に鑑みて、その役割をしっかりと果たしていくためにも先ほどもちょっと触れました例の法律の制定も重要でございますが、加えてやはり国からのさまざまな支援、例えば発電をした場合には、発電しっ放しというわけにいかないので、それを送電するためには相当な投資になると思います。電力会社への支援のこともございますし、また、そもそも自然エネルギーの発電ということを促進するにしても、技術的にクリアをしなければならない点が多々あるわけでございまして、そういったことに対して国がナショナルプロジェクトとしてしっかりとした研究開発や資金の投入、かつその時間的な行程表も含めてご提示をしていただきたいという思いの中で、この自然エネルギーの導入拡大に向けての支援ということの要請もさせていただいたところでございます。
 加えて、新幹線であります。東北の復旧・復興を支えるためには北海道新幹線、道南までは着工して5年以内に完成は決まっておりますが、やはり道都札幌までつながることによって、東北の復旧・復興に資することにもなりますし、また、今回の震災で大きな影響を日本国全体が受けている中で、この日本全体の再生のためにも、北から南、全国縦断の交通ネットワークの整備ということは不可欠だと思っているところでありまして、そういった点を中心に要請をさせていただいたところでございます。
 午後もしっかり(要請活動を)がんばりたいと思います。
 それから、もう一つ、政局が不安定な中での中央要請についてどう思うかという点でございますが、もうちょっと安定していればいいかなというのが率直な思いではございます。
 しかしながら、来年度4月からの予算の施行ということを考えた場合には、逆算しますと例年今の時期ぐらいに各省庁からの概算要求というものを財務省が取りまとめて、来年度予算の素案をつくり、年末にかけてそれを最終調整をかけていくという、これは政治プロセスも含めて、そういう時期に差し掛かっているところでもございますので、われわれとしては、やはりこの時機を失することなくご要請を申し上げることが重要と考え、与野党それぞれに対して私ども道の考え方をご提示申し上げたところであります。


(北海道新聞)
 原発関連でちょっと伺いたいのですが、枝野官房長官が今日の午前中の記者会見で泊3号機に関して、泊原発は現に稼働中で再稼働している状態だというふうにおっしゃったそうなのですけれども、それで、何というのでしょう、意味合いとしては3号機が営業運転再開したとしてもこれは再稼働にはあたらないんだという、もうすでに再稼働している状態なので営業運転に移行しても再稼働にはあたらないというような意味合いになると思うのですけれども、この官房長官の発言を受けて、あらためて3号機の営業運転再開についての知事のお考えをまず1点伺えればと。

(知事)
 先週の木曜日、私どもから政府に対して疑問点への回答を求める文書を海江田大臣あて発出しましたが、それ以降、連休中を含めてまだご回答は頂いていないところでございます。
 今言及されました枝野官房長官のご発言をはじめとして、政府の方々がその後も記者会見なりいろいろな場でこういう発言をしたということを、報道を通じてお伺いしているところではございますが、私どもとしては、大飯1号機との関係も含めて、直接政府から情報を頂いている状況ではございませんので、先週の記者会見の繰り返しになろうかと思いますけれども、私どもの質問に対するご回答を政府の統一見解として直接頂戴をした後に、やっと私どもの頭の整理がスタートする現状にあろうかなと、このように考えているところでございます。


(北海道新聞)
 今、知事おっしゃった大飯原発に関してですけれども、先日、トラブルありましたけれども、トラブルを受けて停止という状態になりましたけれども、一つその泊3号機と同じように調整運転を続けていた大飯原発でトラブル発生して停止したことについてどのように受け止めてらっしゃるかということと、それともう1点は、知事もおっしゃったように海江田大臣なんかも昨日の会見では大飯原発というのは泊には関係しないのだというようなことをおっしゃったりしていますけれども、一方で大飯原発でトラブルがあったことで泊3号機についてもあらためて点検が必要ではないかという意見もあるかと思うのですけれども、その大飯のトラブルを受けて泊3号機について点検が必要だとかあるいは営業運転再開への影響とかですね、どのようにお考えになっているかお聞かせください。

(知事)
 大飯1号機のトラブルは連休中に、私も報道を通じて初めて知りまして、直ちにさまざまな照会を政府に行うよう指示をしたのですが、まだわからないとか、そういう回答しか、直接的には私どもには戻ってきていないところです。
 その点につきましても、やはり両方の原発を見ておられる国において、どのように考えておられるのかお示しいただきませんと、私どもサイドで軽々に何かを申し上げるものではないと、そういう性格のものではないかなと思っているところであります。


(HBC)
 泊3号機に関連してなのですけれども、プルサーマル導入に対して地元の説明会を行った際に、やらせがなかったかどうか調査してくれと、そして29日までに回答してくれということを国から北電が言われている中で、この調査結果というのは知事の運転再開容認のご判断に影響するのでしょうか。

(知事)
 これは7月29日までの期限になっているのですか。

(HBC)
 はい。

(知事)
 わかりません。北電に限ってそういうことはないと信じておりますが、それは大変重要なポイントでありますので、しっかりと見極めていく必要があろうかと思います。
 特に、私どもとしては、プルサーマルについて、2年前でしたか、そのプロセスは大変評価をしております。今現に完全に、ストップしている原発の再開の問題あるいはプルサーマルについて、今のそのやらせの有無ということは大変重要な影響が出てくることかなと思いますので、結果を注視してまいりたいと思います。


(HBC)
 要請の中で、新エネルギーの拡大を訴えたというお話、先ほどされましたが、知事として、電力の発送電分離にも絡んでくると思うのですが、この辺知事はいかがお考えでしょうか。

(知事)
 発送電の分離についての私の考え方ですね。そういったことについて分離すべしという議論、それから分離しないほうが良いという議論、さまざまな議論が展開されているということは承知をいたしておりますが、私自身、そのことについていろいろな良い面悪い面、功罪について、しっかりと分析をしたことはありませんので、今段階では何とも申し上げることはできません。申し訳ありません。


(読売新聞)
 なでしこジャパンの二人の道産子選手に対する栄誉賞の贈呈なのですけれども、お二人にどのような言葉をかけたいと、どういうお気持ちでいらっしゃるかということをお伺いしたいと思います。

(知事)
 スポーツ、特にサッカーなどでは男子の活躍はマスコミも含めて国民・道民の関心が高いわけでありますけれども、女子は、世界大会等があるときにちょっと報道されるくらいで、必ずしも国民・道民の関心は高くなかったのかなというふうに今までは見ていたところであります。私自身の認識もそうだったかなと思っております。
 そういった中で、なでしこジャパンがワールドカップで今まで勝ったことがなかったアメリカをも破って、「奇跡の」と言ったら怒られますが世界一を決めたということ自体、国民としてまた日本女性として大いに勇気をもらったなというふうに思っているところです。
 今回の快挙というのが東北の被災地の方々の気持ちの上で大変に大きな希望となったのは事実でございますし、また北海道知事の立場からしますと、そのメンバーの中に二人も道産子選手がいたと、とりわけ最後のPK戦ですごい緊張感だったと思うのですが、緊張感の中、しっかりとキックを決めた選手も含まれているということ、本当にうれしくそして誇りに思うところでございます。そういった気持ちの中で、ぜひお二人の選手、この熊谷さんと高瀬さん、スケジュールが調整でき次第、私もお会いをし、今申し上げたような気持ちをお伝えすると同時に、道民の気持ちを代表してこの栄誉賞を贈呈させていただければということで今準備をしているところであります。


(NHK)
 要請・要望活動についてお伺いします。今年は東日本大震災がありまして、例年のやはりその国費要望とはちょっと様子が異なるのかなと思うんですけれども、やはり、その国の予算がですね、復興支援に回されるということも十分予想される中でですね、やはり北海道向けの開発予算というのも確保したいということがあるかと思うんですが、そこら辺のその今までと、例年と違う要望活動について、何か今お感じになっていること、それから国にしっかりこう要請していきたいことっていうのを教えていただけますか。

(知事)
 はい、昨年とは大きく違いまして、まず、昨年は政権交代の後に民主党政権がこれからこういう形で、中・長期日本を高めていくという成長戦略を出されましたので、それに添う形で北海道の役割や北海道からの提案といった枠組みについて、去年の今頃に中央要請を行った記憶がございます。
 昨年との比較において、今年は震災が起こったことで環境が激変しまして、まさに震災に関連する形での要望という形にならざるを得なかったと、本当に私自身もそのように認識をいたします。そしてそういった中で、今、公共事業予算についての話がございましたが、私どもも大変危機感を持っておりまして、来年度要望以前の問題として、23年度の国の公共事業費全体について5%の執行留保がかかっているところでございまして、このことをまずは解消してほしいということを民主・自民両党の皆様方にしっかりと訴えさせていただいたところでございます。
 もとより、被災地の復旧は重要なこと、これは国民の一人としてそのように認識いたしますが、ただそうはいっても北海道という地域の日本国全体における役割、あるいは、われわれ自身の地域振興という観点からも、やはりこの公共事業、インフラ整備等においてしわ寄せが来るというのは、やや納得できない部分もございまして、5%の執行留保を何としても解消していただきたいということをまずは申し上げたところであります。
 その上で、来年度の開発予算につきましては、現在項目の頭出しはすでにしたところでございますが、計数的なものはもうちょっと時間をかけて、道内意見の集約もした上で固めてまいろうと思っておりますので、ちょっと先になりますが、いずれにいたしましても、私ども北海道の広大な地域におけるインフラ整備の重要性に鑑み、われわれの要望に沿う形での予算が計上されるように、私どももしっかりと要請活動を続けていかなければならないと考えております。
       


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