知事定例記者会見記録(平成23年3月9日)

知事定例記者会見

・日時/平成23年3月9日(水) 15:05~15::18  
・場所/議会記者室
・記者数/26名(テレビカメラ1台)

会見項目

 

知事からの話題

1 平成23年第1回定例会の閉会にあたって

記者からの質問

1 TPP(環太平洋連携協定)について
2 閣僚の辞任等について
3 2期目の4年間を振り返って

知事からの話題

 

平成23年第1回定例会の閉会にあたって

 平成23年の第1回北海道議会定例会、本日閉会をいたしました。2月18日から始まったこの定例会でございましたが、予定通りの日程で先ほど終了をしていただき、そして予算等を議決いただいたことを大変うれしく思っております。
 私にとっては2期目の最後の定例会ということでございますので、いつも以上に気を引き締めて対応させていただいたところですが、経済雇用対策、TPP(環太平洋連携協定)協議をめぐる対応、HAC(北海道エアシステム)などの交通行政に係る諸課題、行財政改革、医療問題、それから水資源や森林の保全に係る条例の問題など、いつものように大変多様な道政上の課題についてさまざまなご議論をいただき、活発に議論させていただきました。
 そして、冒頭に提案させていただいた総額292億円の補正予算に加えまして、23年度当初予算、骨格(予算)の形ですが、これについて先ほど議決をいただいたところでございます。骨格予算ではございますが、厳しい経済雇用情勢を踏まえて、切れ目ない対策を講ずるという観点から、さまざまな項目を盛り込ませていただきましたし、また、福祉あるいは医療など道民の皆様方の暮らしを支える施策につきましても、円滑な事業実施に支障が生じないような配慮をさせていただいたところでございます。
 今回の議会議論をしっかりと受け止めながら今後速やかな予算執行に努め、道内の景気・経済の回復など引き続き全力で取り組んでいきたいとこのように考えております。私からは以上でございます。

記者からの質問

(北海道新聞)
 土曜と日曜にですね、TPP(環太平洋連携協定)の関連で連日フォーラム、日曜日に開国フォーラムですね、それから土曜に民主党の国民会議ということで開かれるんですが、知事はそちらに出席されるかどうかの確認とですね、もう一つは、あらためてなんですが、知事のそのTPPに対する姿勢をお伺いしたいです。

(知事)
  出欠については、いずれも出席は予定いたしておりません。いろいろあったのですけれども、選挙前ということもございますので出席は予定しておりません。
 昨日、実は、JA(農業協同組合)さんをはじめとする団体の方々が主催する「TPP問題を考える道民シンポジウム」に出席をさせていただきまして、そこでやはり反対ということの意思の疎通を図らせていただいたのですが、その場でJA北海道中央会の飛田会長とも立ち話をさせていただく機会がございましたが、JAも(フォーラムには)出ないと。そもそも、そういう政府の開国フォーラムというのでしょうか、そういう形の意見聴取そのものに反対であるというようなことを言っておられました。
 それはそれとして、私自身のTPPに対する姿勢についてのご質問ですけれども、従来から申し上げておりますとおり、貿易自由化という原則論について異議を挟むつもりは一切ありません。
 しかしながら、どういう形になるか中身も分からない、原則的に関税が撤廃されるというような形でのみ言われておりますこのTPPに、国内の農業対策など無防備な形で乗り出していけば、当然、さまざまな悪影響が出てくるということは明らかでありますので、まずは政府に対してこのTPPの交渉入りの前に、そういったフレームの中で、貿易が自由化された場合に備えての農業に対する競争力の強化策、あるいは補償などトータルとしての農業等の対策のメニューを提示をしていただきたいと。それもどれくらいの費用がかかるのか、そしてそれをどういう形で財源を手当するのかというトータルとしてのご提案をまずはしていただいて、それについて道民的、国民的な議論を展開していただくことがまず先決であるということを強く要請をしているところでありまして、それが今提示されていない段階でございますので、やはり今段階では反対と言わざるを得ないというのが私の基本的なスタンスであります。


(共同通信)
 国政の話で恐縮なのですけれども、前原外務大臣が辞任をされまして、以前、知事会見の場で、ロシアのラブロフさんがお一人で外務大臣やっている間に何人代わったんだというお話もあったのですけれども、またそれに類してしまったということがあって、他にも例えば新幹線を所管する国土交通大臣なんかもこの1年半で3人目ということで、そういうその対応相手としてころころ代わってしまうような現在の政権ないしそういったことに対して、知事として何か、例えば歯がゆさとかやりきれなさとかそういうものを感じておられるのかというところを伺いたいです。

(知事)
 やはりまずは一般論として申し上げれば、短期間に大臣が代わっていくという事態は、やはり国政が安定的に運営されて、初めて国民の生活なり国民の経済なりそういった政策の展開が安定的に行われるという観点からすれば、決して好ましい状況ではないと、このように思うわけです。
 今おっしゃられたとおり、菅内閣になってからみましても、柳田法務大臣、仙石官房長官、それから馬淵国土交通大臣、そして岡崎国家公安委員長、この4名と、それに今回加えて前原外務大臣というふうに、閣僚の辞任なり交代ということが相次いでいるわけでありまして、これはやはり国民生活ということの観点からは決して好ましいことではないということです。
 とりわけ外務大臣というのは重要閣僚でございまして、北方領土問題について昨年の秋口からメドベージェフ大統領の国後島訪問など激震が走って環境が悪化している中で、まさにそれを切り返すというか、仕切り直していくために、前原外務大臣が少し前にロシアを訪問されたということに、私ども地元としても大変期待をしていた矢先でございますので、今回の外務大臣の辞任というのは、北海道としても大変残念です。


(NHK)
 先ほど知事から冒頭ありましたけれども、これで2期目の日程というか、後残すところ1カ月弱というか、もう告示までと考えると、かなりもう2週間ほどになりましたけれども、2期目を振り返って、ご自身が一番記憶に残っていることなどありましたら、特に政策課題の面でそういうこれをやり遂げたというものがあれば、簡単で結構なのですが、お願いできますでしょうか。

(知事)
 2期目4年間を振り返ってということですね。
 出来事としてはやはりG8サミット(主要8カ国首脳会議)の誘致。誘致に向けてもいろいろと悶々としたところがあったのですが、当時京都などと争ったのですけれども、結果としては誘致をさせていただき、開催に成功したということは、記憶に残る一つの完結したイベントだったと思いますが、やはりそういうことよりも、私の気持ちの中では、本当にいろいろなところでいろいろな方々との出会いがあって、それは産業関係の方々とか行政の方々ばかりではなくて、地域地域の子どもたちであるとか、お年寄りであるとか、それから障がいのある方とか、本当にさまざまな方々と出会ってそこでお話をして、そういったところでまた私自身、人間としても成長させていただくし、また道政上の課題解決に向けての示唆を頂くこともあるし、そういうやはり道内外、海外も含めてのいろいろな方々との出会いがたくさんあったということのほうが、私としては2期目あるいは8年間を通しての楽しい思い出かなと思っております。


【質疑終了後】

(知事)
 今、ちょうど良いお話をしていただきましたが、今日のこの会見が2期目最後の定例の記者会見でございます。実はこの週1回の記者会見というのは、8年前、1期目を目指した新人の時に、「顔の見える道政」、そして「分かりやすい道政」、そういったものを貫徹したいという思いの中で、公約に挙げさせていただいて、ここまで実行してまいったものでございます。まずは8年間お付き合いをいただきました各マスコミの方々に心から御礼を申し上げる次第であります。
 数えますと、2期目の4年間で207回、2期8年間で439回、これはいわゆる定例で行う会見以外に、例えばG8サミットが決まった時という臨時のものもありましたし、1期目だとイラクの人質事件の時とか、いろいろな節目節目で皆様方のほうからご要請があって臨時会見を開くということも含めての回数が、今、申し上げた私の皆様方に対する記者会見のトータルの回数であります。ただ、思えばそれ以外にも私がいろいろと行動する中で、その場その場で道政の動きにご関心を持っていただいて、そこに駆けつけていただいた、これは全部のマスコミではないのですけれども、マスコミの方々からその場でご要請をいただいた、いわゆる「ぶら下がり」という形でいろいろなご取材にお答えをさせていただいたことを含めますと、倍くらいあるかもしれません。
 本当に皆様方にはこれまで大変お世話になりつつ、北海道の行政というものの透明性をより高めるということについてお力添えをいただきましたこと、本当に心から御礼申し上げる次第であります。
 こういった皆様方の目があるからこそ、私も含めて、道庁職員が常に緊張感を持って仕事に臨み、また意思決定もスピーディーに、プラスに影響した部分もあったかと思いまして、本当にこの定例の記者会見などで皆様方がまさに道民の方々と、私ども道庁との間の懸け橋の形でお力添えをいただきましたことを、心から御礼を申し上げる次第です。ありがとうございました。
 


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