知事定例記者会見記録(平成22年5月7日)

知事定例記者会見

・日時/平成22年5月7日(金) 14:00~14:30  
・場所/記者会見室
・記者数/24名(テレビカメラ2台)

会見項目

 

知事からの話題

1 日露知事会議等ロシア訪問を終えて

記者からの質問

1  行政委員会委員の報酬について
2 米軍普天間飛行場の移設問題について
3 参院選に向けた知事のスタンスについて 

知事からの話題

 

日露知事会議等ロシア訪問を終えて

 私からは、昨日戻ってまいりましたロシア訪問について皆様方にご報告を申し上げます。去る5月2日に、全国知事会と「ロシア21世紀委員会」の共催により、モスクワ市において「第15回日露知事会議」が開催されました。日本側からは私を含め7名の知事と東京都の副知事の計8名、そしてロシア側からは9名の知事とモスクワ市長の計10名が出席されました。
 久しく実施されていなかった会合で、去年の東京大会に次いで再開後初のロシアにおける知事会談で、両国間の経済交流をはじめ環境、エネルギー、観光、科学技術などの地域間交流の実態と望ましい交流のあり方あるいは活性化方策について、率直な意見交換が行われたところであります。
 概要については、連休中ではございましたが、こちらの各報道機関にも情報提供させていただきましたので重複は避けますが、私からもこの会合でいくつか提案をさせていただいたところです。
 一つは、経済分野の交流をさらに促進するためには、情報交換の仕組みづくりや、あるいは通関手続きの円滑化、ビザ発給の迅速化など制度をより一層改善していくため、日露双方の中央政府などへの働きかけが必要であること。すなわち、我々日本側の地域がロシアの連邦政府に言うということではなくて、我々は日本の政府に要請するし、ロシアの知事さん方も日露の地域間交流を活発化するためには制度を改善していくことが必要だということを連邦政府に要請してくださいというふうに私からは申し上げました。これは共感を得まして、後の合意文にも反映されていたと思います。
 それから領土問題については、実は去年の東京会議の際に、私からプーチンさんの前でも問題提起させていただいたのですが、モスクワ市長をはじめ地域の皆様方が、結構領土問題についての拒否感というか驚きというか、あの問題は政府間の問題であろうというふうな認識が多く示されたということを麻生全国知事会会長からも聞いておりましたので、今回は、私のほうから皆様方に呼びかけという形で、すなわち北方領土問題を抱える地元の知事として、日露両国間において、我々と極東という地域間だけではなくて、日本国内の全部の地域とロシア国内の全部の地域の間の真のパートナーシップを構築するためには、やはり領土問題の解決は不可欠であると。そして、そのために出席をいただいたロシア側の各地域の代表の知事さん方にも理解と問題解決に向けた環境整備を求めたというところでありまして、その結果、合意文の中で、「平和条約問題の解決を目的とした対話の継続についての日露首脳の方針を支持する」というような文言が盛り込まれたところでございます。
 この知事会議そのものもさることながら、周辺でさまざまなバイ(二国間)の会談をやりましたことも、私にとっては大変有意義でございました。
 まずは、サハリン州知事と、モスクワの地でも45分くらいでしたか、結構時間を取って話をいたしました。我々は年に1、2回は必ずトップ同士が会って、意見交換をして交流を進めておりますし、また、北海道銀行もユジノサハリンスクに事務所も持っておりますので、さらに一歩も二歩も進化をしていく段階になっているところです。そういった中で、いろいろさらなるきめ細やかな情報提供をぜひいただきたいということ、あるいは人の移動で、ビザの発給の迅速な対応ということを、州政府の権限ではないにしても、サハリン州からも連邦政府に要請してくださいとバイ会談の場でも申し上げました。さらには、通関手続きでも我々は大変苦労をしていると。例えば、たまねぎをコルサコフに輸出しようとしたら、10日間、理由はよくわからないのですが、留めおかれてしまい商品価値がなくなってしまうというような状況もあったわけで、そういう個別具体的な問題提起をさせていただきました。
  また、サハリンとは経済ばかりではなくて、青少年交流や文化交流も行っていますが、今年については、6月にサハリン州の学生を中心として、初めてよさこいソーランのチームの派遣を予定しておられるそうでありまして、そのことを歓迎するということを私から申しました。
 それから、今年はチェーホフ生誕150周年です。チェーホフさんはもちろんモスクワ大学卒のロシアでは知らない人はいない文豪でありますが、サハリンとも縁があり、ご案内のとおりサハリンに滞在されたこともありサハリンに関する本も出しておられるということで、このチェーホフ生誕150周年を祝うという形でサハリンと北海道の演劇交流も民間の方々を中心に行うことになっておりますので、今年はこういう交流を一生懸命やりましょうということをホロシャビン知事とお話しいたしました。
 また、石炭採掘であるとか、水産物加工であるとか、ごみ処理であるとかそれからセメント加工という話もありましたが、道内企業の参入を期待しているというお話もホロシャビン知事からありましたし、また、よさこいソーランにも大変関心を示しておられました。
 ハバロフスクのシュポルト新知事とも初めてお会いしました。一昨年お会いした前任のイシャーエフ氏は、今、連邦極東代表になられまして、シュポルトさんは前任知事がやったことを継続的にやっていくことが自分のミッションであるという認識を持っておられて、引き続きハバロフスクとの交流も深めていくことになろうかと思います。
 こういったバイの知事会談のほかに、ロシア中央政府の要人との面会もいたしました。具体的には、地方発展省のトラヴニコフ次官、それから外務省のボロダフキン外務次官であります。加えて、政府系の中小企業団体である「ロシアの柱」という日本でいう日本商工会議所のような団体でしょうか、そこのボリソフ会長ともお会いをいたしました。
 ボロダフキン外務次官とは、一昨年、ラヴロフ外相が函館に来られた時に随行しておられて、その時以来の再会でございました。これも皆様方に情報提供しておりますので詳しくは申しませんが、トラヴニコフ地方発展省次官は、やはり役所の性格柄、地域間交流ということに大変関心を持っておられまして、特にうれしかったのは、サハリン州と北海道との提携交流というのは、日露間の地域間交流のモデルであるという評価をしていただき、私は大変意を強くしたところでございます。
 その後、ウラジオストクに参りまして、沿海地方知事のダリキンさんとの会談、それからロシア極東工科大学の学生さんや学長以下幹部の方々との意見交換等をいたしました。
 駆け足で申しましたが、そういった今回の一週間弱の訪問の中で、私なりの感想というものを申し上げたいと思います。
 一つ目は、モスクワそしてウラジオストクでの北海道への認識というのは、やはり今回一緒に行った他県との比較においても、高かったということを実感をさせていただきました。とりわけモスクワでは、向こうの放送局のエヌ・テー・ヴェーってご存知ですか。4チャンネルでしたね、ホテルでは。そのエヌ・テー・ヴェーの記者の取材を受けまして、中身はいろいろありましたけれども、ポイントはやはり北方領土問題についての私のスタンスであり、政府のスタンスはどうかということでありました。それから、外務次官のボロダフキンさんからも、やはりこの領土問題というのは意見の隔たりはあるのですけれども、それを埋めていくという努力を日露両政府のさまざまなレベルでやっているんだということを明確に言っていただいたわけでありますので、少なくとも解決をしていかなければならない問題であるという意識を、強くロシア連邦政府の要人の方が持っておられるということを私自身が確認できたということは、大変意義があったと思っております。
 そしてモスクワ、ウラジオストクとも、先ほど申しましたとおり、北海道への認識が他県との比較において高いと思ったその背景には、やはり先輩知事の方々が長年にわたって苦労してやってこられたご努力であるとか、あるいは道議会でも議員の方々がOBになられてもさまざまな形でこの日露の問題、交流にご努力をしておられるのです。私も知事になって、そういった方々と意見交換をして大変意を強くしているのですが、そういうオール北海道でいろいろな努力をしてきたことの積み重ねが、今のロシアサイドの北海道に対する認識ということにつながっていると思ったところでございます。
 それから二つ目は、私どもはもちろん近隣ということで極東地域との交流を中心に取り組んでいますが、首都モスクワへのさらなる積極的なアプローチの必要性というものを痛感したところです。
 これは、領土問題解決に向けても当然でありますし、9月には上海に行き北海道をアピールするわけでありますが、そういった同じ発想でロシアの中で最も人口が多く、そして外車もたくさんありましたし富裕層も多々おられるモスクワへの積極的な北海道の観光、食、そういったもののアピールをしっかりやっていかなければならないということを痛感いたしました。
 そして、河野駐ロシア特命全権大使等にも問題提起させていただきましたが、例えば物産展の開催などを含めてアピールの機会をできれば年度内に持ちたいですし、ちょっと時間がかかるかと思いますが、そういったモスクワへのアプローチということの必要性を私は強く感じ、それを直ちに経済部等には指示したところでございます。
 それから、三つ目。私が感じましたのは、今回お会いした政府要人の方、これは「ロシアの柱」、中小企業団体の方も含めてでありますが、それぞれから日露間のさらなる理解の進化のためには地域間交流が重要であるという認識が示されたこと、そしてそのために連邦政府として何ができるのかというお問い合わせが私ども知事会のメンバーに対してあったということを大変印象深く思ったところでございます。
 とりわけ、先ほど触れましたが、地域発展省の次官のトラヴニコフさんからは、サハリンと北海道との協力は、日露間の地域間交流のモデルであるという発言を受けたのは、大変うれしかったです。モスクワの大学のキャンパスで桜の植樹をしたのですが、その時もホロシャビン知事が私をわざわざエスコートしてくれて、向こうの配慮もあって植樹場所が隣同士だったのですが、2本の桜をそれぞれ二人の知事が共同作業で植えさせていただきまして、モスクワの地でも北海道とサハリンの交流、協力ができましたねと私思わず申し上げたのですが、大変いい雰囲気であったところです。
 私がさらに印象深かったのは、在モスクワの道人会が大変に活発に活動しておられたことです。私が参りました時にも、この道人会を開いていただいて、20数名集まられたのですが、これはご家族ぐるみでいつも集まっておられるということで、女性のメンバーの方は独身の方が多く、男性メンバーの場合は奥さんやお子さんも来られて、大変にぎやかだったのですが、和気あいあいと在モスクワの道人会の方が活動しておられるというのは大変興味深くうれしく思ったところであります。
 元々モスクワということころは、他の世界の主要都市と比較して、日本人が大変少ないということを皆さん口々に言っておられ、そういった中で各県の県人会はあまりないそうですが、モスクワの道人会がいろいろと活動しておられるのは大変意を強くしたところでありまして、一緒に焼き肉パーティーをしたのですが、モスクワ大学で教鞭をとっておられる鳩山総理のご子息も、楽しそうな顔をして最後まで参加しておられました。
 モスクワ中心の話になってしまいましたが、その後訪問させていただいた沿海地方、ウラジオストクで2012年のAPEC開催に向けて橋梁や道路の整備であるとか、本当にいろいろなプロジェクトがどんどん進んでいるのを目の当たりにしまして、大変感銘を受けました。ちょうど1年半前に行ったのですが、その時と比べても大変進んでいるなと実感いたしました。
 こうした中で、我々北海道は、沿海地方、ハバロフスクそれからサハリン州との間で18年前の1992年に経済協力プログラムを策定し、常設合同委員会というものも設け、交流を進めているところであります。その中で、先ほど申しましたサハリン州とは知事同士の面会交流も含めて相当頻繁に行っているのですが、ウラジオストクは、やはり日本の各県の中では新潟県との交流が今は一番深いのかなと思いましたが、北海道との関係をさらにどのように深めていくかということをサハリン州との関係ということも睨みながら、さらに考えていく必要があるという思いを強くいたしました。
 ダリキン知事からは水産加工の分野であるとか、あるいは天然ガスの利用促進であるとかそういった具体的な提案も道に対してあったところで、私どもとしても前向きに検討も進めていきたいと思っております。
 ゴールデンウィーク中の一週間弱という短い滞在ではありましたが、初めて訪問したモスクワをはじめとして、私なりに勉強になった訪問だったという思いで昨日戻ってまいりました。

記者からの質問

(HTB)
 モスクワの件とは関係ないのですが、先週大阪高裁で、滋賀県の非常勤の行政委員に対し月額の報酬を支払うことは違法であるという大津地裁の一審をほぼ支持するような形の判決が出たんですけれども、道の方では昨年度収用委員会の月額報酬を日額報酬に切り替えているとは思うんですが、この判決を踏まえて他の行政委員に関しても月額を見直すようなお考えはありますでしょうか。

(知事)
 この問題も道議会での議論が相当前からありましたし、そういう中で、去年でしたか、大津地裁の判断が出て、その後滋賀県さんが控訴されてどうなるかと思っておりましたら、大阪高裁でも地裁の判断を支持ということになったところでございます。
 私どもの立場は、高裁の判断が出たというのは当然大きな判断要素ではありますが、もうすでに道議会での議論等の過程の中で、あるいは道財政の行政改革という観点の中で、例外なく聖域なき見直しというのはやらなければならないということを会見の場でも何回も申し上げているところでありまして、収用委員会の報酬を昨年4月から日額制という業務実績に応じた支給方法とするという見直しを行うと同時に、北海道特別職職員報酬等懇談会という、こういったことを議論する懇談会がございまして、そこに行政委員会の報酬のあり方についても、昨年すでに検討の依頼を申し上げているところでございます。私個人としては、懇談会のご意見を踏まえながらできる限り早く見直しの方向性が出せるように取り組んでいきたいと思っております。


(朝日新聞)
 連休中にありました米軍普天間飛行場の移設の問題なのですが、当初、沖縄県内、少なくとも県外に移設するという鳩山首相の公約がありましたけれども、それに相反するという結論を鳩山政権は出してですね、沖縄県民の失望感というのをかっているわけなんですが、今回の政府方針について、知事はどのようなご感想を持っているかということと、今後鳩山政権の判断が政権の支持率低下を招く要因になるかどうか、その辺をどのようにお考えになっていますでしょうか。
 
(知事)
 私もロシアで適宜情報を入手しながら、特に4日でしたか、鳩山総理が自ら沖縄に行かれましたが、どういうご発言をされたとか、周りの方々がどういう発言されたか等々、フォローさせていただいたところです。
 そうした中で、やはり総理イコール民主党党首として、最低でも県外ということを昨年の選挙戦の期間を通じて、また、その後も言っておられたというのは、どう考えても党の公約だと思います。それにたがう方向性を出しておられるとすれば、それはやはり沖縄県民あるいは国民の方々からは失望感が出てくるというのは、そういうことかなと思う次第です。
 モスクワで鳩山総理のご子息にお会いしましたが、大変に良い方でした。懇親会の席でしたがいろいろなことも大変心配しておられました。思いますのは、鳩山由紀夫さんは大変に人柄が良い方で、常に相手のことを慮りながらお話をされます。そういったことが、今、ちょっと裏目に出てるところがあるのかなと思うのですが、今何とか5月末に向けて方向性を出したいと言っておられます。北海道初の総理ということを、ロシア訪問中も日ロ知事会議をはじめいろいろな場で、私は言ってまいりましたので、北海道民の一人としては、ぜひこの普天間の問題についても、何がしかの方向性を5月末までに出していただければと、個人としての思いは持つところであります。
 支持率がどうなるかというのはちょっとよくわかりません。それは皆さん方のほうがプロだと思います。もちろん普天間の問題が、ゴールデンウィークの間、一番大きなイシュー(論点)だったかもしれませんけれども、それ以外、やはり景気の問題であるとか、ロシアでも放送がありましたがギリシャも大変な状況ですし、景気の問題、福祉の問題など、いろいろな政策課題がありますので、そういったことをトータルとして国民がどう判断するかということで、支持率の影響までは私はよくわかりません。


(朝日新聞)
 もう一つ。参議院選挙の関係ですが、昨年の衆議院選挙の時は、自公にお世話になったということで、「はるみの恩返し」をされていましたが、「はるみの恩返し」というのは、参議院選挙も続くのでしょうか。
 で、特定の政党とか候補者を支持するお考えは、現段階でご支持するお考えというのは、あるのでしょうか。
 
(知事)
 まだ国会も会期延長するのかしないのかということを含めて選挙日程が明確になっていない中ですので、結論的にはそこまで思いは至っておりません。しかしながら、あの時は取材を受けなかったかもしれませんけれども、4月25日に札幌市内で公明党のセミナーが横山元道議を囲むような形で開催され、それに出席して、横山さんのことを一番よく知っている立場の人間として、応援をさせていただいた経緯はございます。

(朝日新聞)
  とういうことは、公明党は支持するということ。 

(知事)
  公明党というか、横山さんですから。道議会で7年間共にいろいろな議論をし、北海道活性化に向けての同志のような立場でありましたので、先方からぜひ来てくれないかというお話がありましたので、私の個人の思いとして、日程も合いましたので、参加させていただきました。

(朝日新聞)
 「はるみの恩返し」というのは、基本的に終わったのでしょうか。

(知事)
 これは恩返しではないです。これは、同志としての気持ちとご理解いただければと思います。そして、参議院選挙に向けて今おっしゃったような特定の政党をどうするとか、そういうことについてはまだ思いは至っておりません。今後、またいろいろな環境の中で、自分自身の考え方を固めていきたいと思っております。
 


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