知事定例記者会見記録(平成22年3月24日)

知事定例記者会見

・日時/平成22年3月24日(水) 18:57~19:18  
・場所/議会記者室
・記者数/19名(テレビカメラ2台)

会見項目

 

知事からの話題

1 平成22年第1回定例会の閉会にあたって 
2 平成21年度の国直轄事業負担金の支払いについて

記者からの質問

1 認知症高齢者グループホームについて
2  道立図書館の指定管理者制度導入の検討について
3 支庁制度改革について 

 

知事からの話題

 

平成22年第1回定例会の閉会にあたって

 私からは2点あります。
 一つ目ですが、今日、22年の第1回定例会が閉会いたしました。
 おかげさまをもちまして、私どもから提案をさせていただいた22年度予算案について、議了いただきました。いろいろな議論をいただきましたので、そういったご議論を踏まえて、現下の大きな課題でございます雇用・経済の安定、あるいは安心で活力ある地域づくりなどに向けて、しっかりと政策を展開していきたいと思っております。
 また、これは議会議了案件ではございませんが、支庁制度改革については、去年の10月の第一弾目の一部施行に続き、この4月から第二弾目の施行となります。この支庁制度改革についても、さまざまなご意見を頂戴したところでございます。
 今回の議会でのご議論等も踏まえて、4月1日からの、新しい総合振興局、振興局の体制整備について、私どもとしてしっかりと取り組んでいきたいと思っているところでございます。
 

平成21年度の国直轄事業負担金の支払いについて

 二つ目は、21年度の国直轄事業負担金の支払いについてでございます。
 21年度の国直轄事業負担金については、国の情報開示がさらにございまして、あらためて提出された事業計画等を私どもなりに精査をさせていただきました。
 退職手当、営繕宿舎費に係る負担金が廃止されておりましたし、また、私どもから道州制特区提案で情報開示を強く提案したことに対応していただき、情報開示の拡大といった点においても、私どもの要請に概ね沿った適当なものであったという判断の中で、支払うことにいたしました。
 金額は、1,396億円。これは、補正計上分も含めてでありますが、21年度計上分は1,402億円でございましたので、6億円の減でありまして、この分がまさに冒頭申しました、退職手当等による減額ということでございます。
 私どもは、こういった国との間における直轄負担金のいろいろな精査と併せまして、今回の制度変更に伴い、公共事業に係る道内の市町村等の負担の軽減に向けた見直しも実施させていただきました。
 具体的には、平成22年度から、国直轄事業負担金の業務取扱費が廃止されることから、道が行う事業についても、人件費、事務費の市町村等負担を原則廃止し、負担を軽減させていただきました。これが今段階の試算値ということでお許しいただければと思いますが、私どもは、約1.6億円と計算しております。
 ただし、ここでは減になるのですが、国のほうでは、この直轄負担金の見直しと併せて補助事業の経費の見直しも行っておりまして、市町村向けに公共事業に係る事務費補助も廃止されることに伴う市町村の負担がかさむ部分もあって、ここは本当に179それぞれの市町村ごとの事情になろうかと思いますので、今度、私どもとして各市町村と共に精査をさせていただいて、負担増となる市町村の方々の分について、どのように対処していくのか、国とも議論を深めていかなければならないと思っているところでございます。
 国の直轄事業負担金は、今回は維持管理費のみでありましたが、平成25年度までに全廃ということになっておりまして、そこに向けての制度設計、国と地方の役割分担、あるいは社会資本整備のあり方などについて、さらなる議論が必要だと思っているところでございます。これからも全国知事会と連携をしながら、引き続き、必要な提言・提案を行っていきたいと思っております。 

記者からの質問

(uhb)
 グループホームの火災の関係なんですけれども、昨日連絡会議が開催されまして、これから対策を講じられると思いますけれども、やはり問われるのは行政の部署ごとの横のつながりということ、どのように情報を共有していくか、あるいは、極端な話をすれば、窓口の一本化になるかもしれませんけども、そういった形でどういう形で部署ごとの情報を共有して、対策を立てていくかということがまず1点と、もう一つが、今日札幌市議会のほうで札幌市さんが独自にスプリンクラーを再来年度に設置予定している施設に関しての設置の前倒しを要請するというお考えを示されていまして、道としてこういった形でスプリンクラーの設置を前倒ししてもらうような要請を進めるようなお考えはあるかどうか。

(知事)
 札幌市がされたのは、国に対しての要請ということですか。

(uhb)
 札幌市内のグループホームに対してです。それを道として、例えば全道のグループホームさんに、そういう形で後押しするような形で、前倒しを要請するようなことはお考えかどうか、その2点についてお聞かせください。

(知事)
  一つ目の横のつながり、逆に言えば縦割り排除という連携の問題でございますが、昨日、予算特別委員会が終わった後、私ども道庁内で、関係部局からなる第1回目の会議を開催いたしまして、それぞれ現在取り組んでいる防火安全対策の状況等についての報告と、情報の共有を行ったところでございます。そして、これからも関係部署、部局によって情報共有しながら連携して対応していくことになろうかと思っております。
 この問題というのは、個々の施設との間で対応されるのは市町村の事務でありまして、私どもはそういった市町村の方々の後方部隊としてしっかりと支援をし、連携の強化を図っていくという役割分担だと認識しているところでございます。
 そういった意味で我々が各市町村のそれぞれのグループホームに対する対応のあり方をそれぞれの部局で横で連絡を取り合い、しっかり情報を共有しながら対処して、今後も随時こういった道庁内の関係部局の会議を開きながら、また加えてこの4月から総合振興局、振興局になるこの14ブロックごとにも同じように道庁内のそれぞれの関係課の連携会議をつくることにより、情報の共有を図っていくことが重要だと思っております。
 さらに、関係の団体、道内のまさにグループホームを実際やっておられる協議会の方や家族の会、それから知的障がい者の協議会の方など、いろいろな関係の方々との連絡会議も開きまして、情報の共有あるいはどういった点が課題なのか、問題なのかを洗い出しながら、議会答弁でも申しましたが、例えば小規模な施設における夜の職員の配置基準について、今の現状で良いのかどうか、足りないのではないかという検討や、あるいは二つ目のご質問でございました防火設備の設置について、小規模な部分も含めてやるべきではないかなどの点、しっかり整理をした上で国に対して提言を行っていくことをスピード感を持ってやっていきたいと思っているところでございます。
 その意味では二つ目の質問にも答えてしまったかとは思うのですが、札幌市さんは、現に目の前で事故がおありになって、緊急にそういった対応をされるというご決定を今お伺いしたところでございますが、こういった札幌市さんのご決定も踏まえて、我々道として他の道内市町村の方々との間でどのようにやっていくかということを、昨日スタートしたこの会議の中で早急に議論をまとめて対応していかなければならないと思っております。


(朝日新聞)
 道立図書館の指定管理者制度の導入についてなんですけど、市民団体から反対の声が上がっているようなんですが、それについての知事の受け止めと、それでもなお指定管理者制度を導入するとすれば、どういった利点があると考えていらっしゃるのかという点を教えていただきたいんですけど。

(知事)
 道立図書館の指定管理者制度の導入についてというご質問でございますけれども、今日、御社の報道を拝見しました。そして担当部局からも、道立図書館を考えるみんなの会ほか5団体の方々から、直営で運営すべきというご要望が出ており、さまざまな観点のご議論が道内に展開しているということは、私自身も承知しております。
 一方、県立の図書館の運営につきましては、一部の県で既に指定管理者制度を導入しておられる例もありまして、そういった県の状況も勉強しながら、メリットとデメリットが当然あると思いますので、そういったことを把握していくことも必要だと思います。
 一方で今ご質問の趣旨でございました反対意見、直営で行うべきという強いご意見もあるわけでして、そういったことを総合的に勘案しながら、道教委においては平成22年度に検討して方針を決定して、23年度からどのように行うのかというスケジュール感だと伺っておりますので、いろいろな意見を踏まえて道教委においてご判断されるということかなと思っております。
 いずれにいたしましても図書館に与えられている機能は、道民に親しまれて多くご利用いただくという点、それから道立でありますので、道内の市町村立の図書館の支えというか、図書館中の図書館と言いましょうか、そういった役割もあるわけでして、本来道立図書館に期待されている機能をしっかり果たすことができる姿としてどのような形が良いのかということについて、道教委において十分ご議論されることが必要であると考えます。


(NHK)
 支庁制度改革に関してなんですけど、結局22年度の広域事務、弾力的に対応ということでさまざまな議論があったと思うんですけれども、来年度7と5の合わせて12業務になる見通しだと思うんですが、最初の頃は31で話されていたと思うんですけれども、この広域事務でスタートすることについてはどのような。

(知事)
 昨年の3月に4団体の総意としての申し入れを踏まえて、私どもとして条例案の修正を行って、それを道議会において議決していただき、去年の10月に一部施行し、地域のご意見をお伺いしながら、そしてこの4月1日の他の条項の施行と、2段階施行としてやってきました。その2段階目の施行が今目の前に迫ってきているという現状でございます。
 広域事務につきましては、3年間かけて地域の皆様方と議論を尽くして進めていくということを当初からお約束申し上げておりましたので、1年目に当初私どもとして移行を目指していたものからしますと少し縮小せざるを得なくなったとは思っておりますが、ここはやはり無理をせずに地域の方々としっかり議論を進めながらこの広域事務の集約について行っていく必要があると考え、こういった形でのスタートを決断させていただいたところでございます。
 一方で、これも議会議論でいつも申し上げておりましたが、今回の総合振興局、振興局のスタートによりまして、総合振興局長、振興局長にそれぞれの組織における組織再編権、人事権を一定の範囲内で付与することにしたところでございまして、既に例えば留萌でコホートピア構想のように、健康づくり産業、健康産業支援を行う組織が必要ではないかという地元のご意向もございまして、こういったことに柔軟に対応していければということを今、留萌のほうでいろいろ議論が進んでいるとお伺いしております。
 また今回の総合振興局、振興局のスタートに合わせて、根室と本庁との間における北方領土対策本部の組織のあり方につきましても、あらためて本庁と根室地域との役割分担を明確にさせていただいたところでございます。
 また、これも議会でご説明いたしましたが、土木現業所、保健福祉事務所、森づくりセンターをそれぞれの内部組織化をするという組織面の整備もさせていただきました。
 また、いろいろ言って恐縮ですが、幌延町については、留萌から宗谷への再編、幌加内町につきましては空知から上川への再編ということもありますし、長年の懸案でございました北方領土のエリアの千島列島のエリアについて、択捉島よりも北の千島列島について整理させていただき、北方領土問題、この領土のエリアについての私ども北海道を含めて日本国全体としての主張をより明確にする形で線引きさせていただいたことなど、私どもなりに懸案をここで一つの形として、新たなる組織としてスタートしていきたいと思っているところでございます。
 4月1日、引き続きそれぞれの地域の総合振興局長、振興局長になる職員、あるいは新たにそれぞれなる職員、まだ本人には内示しておりませんが、こういった人事も相当意を尽くしたつもりでございまして、それぞれの地域の皆様方と真の意味での地域運営のパートナーとなれるような、そういった新たな道庁を目指してしっかりと頑張っていかなければならないという意を強く持っております。
 また、加えて地域づくり支援のメニューについても拡充させていただきました。金額的には財政が厳しいので本当にあっと驚くような増額は無理ですが、我々なりに意を尽くした支援メニューを支援額の面でも、あるいは使い勝手の面でも整備させていただいたつもりでございますし、道議会でも議論がございました人の派遣につきましては、道職員の手弁当派遣という形で22年度には25人純増いたしますし、23年度にはそれと同数のさらなる増ということも考えているところでございまして、先ほど申しました地域づくりの真のパートナーとして、地域の皆様方と連携しながら北海道の明日をつくっていきたいと思っております。
 


この文章については、重複した言葉づかい、明らかな言い直しがあったものなどを整理し、作成しています。

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