知事定例記者会見記録(平成22年3月12日)

知事定例記者会見

・日時/平成22年3月12日(金) 17:50~18:02  
・場所/議会知事室前
・記者数/22名(テレビカメラ2台)

会見項目

 

知事からの話題

1 平成22年第1回定例会一般質問を終えて
2 バンクーバー2010パラリンピック冬季競技大会について

記者からの質問

 1 アイヌ政策(補助事業)について
 2 新千歳空港国際線旅客ターミナルビルの開業について
 3  羅臼漁協所属刺し網漁船への銃撃について
 4 北方四島交流事業について   

 

知事からの話題

 

平成22年第1回定例会一般質問を終えて

 私からは、2点お話をいたします。
 一つ目は、今週一週間、月曜日から今日金曜日までありました、今定例会における一般質問が先ほど終了いたしました。現下の喫緊の課題でございます経済・雇用問題への対応、それから医療・福祉対策、交通行政の課題への対応、支庁制度改革をはじめとする地方分権問題、教育問題など、道政を取り巻くさまざまな諸課題について、議員の方々とのご議論がございました。
 来週からは、月曜日には補正予算案の質疑がありますが、その後、予算特別委員会でも議論が進んでまいります。引き続き議論を深めてまいりたいと思っております。

バンクーバー2010パラリンピック冬季競技大会について

[配付資料:バンクーバー2010パラリンピック冬季競技大会概要]
 二つ目は、3月12日、日本時間では13日から、まさに明日からですね。10日間の日程で、「バンクーバー2010パラリンピック冬季競技大会」が開催されます。
 世界の44か国・地域から参加するというこの大会に、日本からは、選手42名の方を含む95名の選手団を派遣すると伺っております。
 本道出身者あるいは在住者、本道ゆかりの方々は、4競技で8名の選手が出場いたします。アルペンスキー、クロスカントリースキー、バイアスロン、そしてアイススレッジホッケーの4競技でございます。
 私も、現地にメッセージを送らせていただきましたが、オリンピック同様、パラリンピックでも、どさんこ選手をはじめ、日本選手の活躍を心から期待しております。 

記者からの質問

(NHK)
 アイヌのことで伺いたいのですが、今日道議会で、アイヌの公金が正しく使われていないことが明らかになったわけですけれど、道は再調査の意向を示されましたが、あらためて知事の受け止めと、具体的な対応についておっしゃられることがあれば、伺いたいのですが。

(知事)
 アイヌ協会、アイヌ財団の事業についての不適切な会計処理が指摘されまして、私どもとして調査して、改善に向けて動きを示していた中で、あらためてこういう不適切な会計処理についてご指摘をいただいたことについて、私どもとして重く受け止めているところでございまして、再度調査を行って、必要に応じ再発防止に向けての体制整備、あるいは補助金の返還等について考え方を整理し、検討を進めてまいりたいと考えております。
 しかしながら、答弁の中でも申し上げましたとおり、例えば生活館、これは市町村ごとに設置されているものでございますが、その数も多い少ないというこの差の部分は、集落ごとの設置をお考えになった基礎自治体がある一方で、当該市町村の一箇所に設置という考え方の基礎自治体もあり、ここは別に、必ずしも横並びで統一にすべき問題ではありませんが、しかしながら、適切な公金の使用が行われているのかという確認は重要であります。
 また、一連の事業についてのご質疑もございましたが、こういった形での助成を受けての事業の展開というのは、事業自身が問題ではなく、まさにそういった中で適切な公金の支出がきちんと行われていたかどうかについて、あらためて私どもとして必要があれば調査して、改善を図っていくことであると思っております。
 いずれにいたしましても、新政権の下であらためてアイヌ政策推進会議がスタートし、鳩山政権が大変重視する政策の一つとして、アイヌ政策の全国展開に向けて、今まさにスタートを切ったところでもございますので、あらためてその中核となるであろう道内の団体について、襟を正していくことを我々道もしっかりと共同でやっていくいうことがこれからもアイヌ政策の展開において重要なことだと思っております。


(北海道新聞)
 新千歳空港の国際線ターミナルがまもなくオープンになると思うのですけれども、言ってみれば新千歳空港の国際線機能の強化には、一つなるのかなとは思いますが、道の今後の、これを契機とした国際線の機能としての戦略みたいなものがあれば、教えていただきたいのですが。

(知事)
 ご案内のとおり、これまでの新千歳空港の国際線ターミナルは大変手狭でございまして、荷物の出てくるターンテーブルも1個しかないとか、窓口も少ないとか、利用されるお客様にいろいろなご不便をかけていた現状の中で、今回、新しい国際線旅客ターミナルが開業の運びになることについて、大変うれしく思っているところでございます。
 新千歳空港は、国際線の利用客80万人を含めて、年間1,700万人の方々が利用する、まさに北のゲートウェイの位置付けでございますので、私どもはやはり今回の国際線ターミナルのオープンを、一つの大きな、さらなる飛躍へのきっかけとして国際交流を進めてまいりたいと思っているところです。
 それとあわせて、隣接する自衛隊のご理解、ご協力もいただいて、一部の国の国際線の乗り入れ制限の一部緩和ということも行われるところでございまして、こういったことを通じて、これから中国やロシアといったお客様の拡大が期待できる地域との定期便なり、まずはチャーター便ということも含めて、我々もどんどんセールスをしていきたいと思っているところであります。また、いろいろとお問い合わせもあるところでございまして、こういったことを一つの起爆剤としてさらなる旅行客の方々の大きな伸びを期してまいりたいと、思っているところでございます。
 私、25日の落成記念式典にも出席させていただく予定でございますが、時間がみつかればその前に、内部を拝見したいなと、そんなことも思っているところであります。


(STV)
 羅臼の銃撃の関係だったんですが、新たに13隻で電源を切っていたということが判明しまして、これは区域外に出たかどうかというのは確認できなかったということで、今後、白黒はっきりさせる調査というのを続けられるかどうかという確認が一つと、ビザなし交流についてロシア側が対話集会をやりたくないというようなことを言ってきてまして、これについて知事としてはどう受け止められるか、この2点を伺えればと思っています。

(知事)
 まず羅臼の問題ですけれども、私どもの調査によりまして意図的にVMS(衛星通信漁船管理システム)の作動を停止した船が多数あったということがわかりまして、このことは大変遺憾でございます。そして、私ども道の監視体制も不十分だったという反省を含めて、監視体制をどのように充実していくかということをしっかり考えていかなければならないと考えております。
 そして今ご質問の、さらなる調査をやらないのかというご質問でございますが、私は既に逮捕されてその事実を認めた2隻の船長さんに加えて、意図的にスイッチを切った漁船が区域外に行って操業したのかどうかというこの事実は解明していかなければならないことだと認識しております。
 しかしながら、私ども道の場合には調査のやり方等、科学的な手法などについて限界もございますので、今後捜査機関と情報交換を行うなど、どのような形で調査をして真実の究明を図ることができるのか、対応を検討していきたいと思っております。
 いずれにいたしましても、こういったことの究明の後に、現在の道の監視体制の不十分さの見直しを行うと同時に、これは外務大臣にも申し上げましたが、漁業協同組合に対する指導体制の徹底などを十分に行ったうえで、今後の安全操業の維持、継続について話を進めていかなければならないと思っております。
 先般、外務大臣のお供をして根室管内に入らせていただいた際に、短時間ではございましたが、羅臼町長や地元の商工会の会長ともお話しできまして、あらためて羅臼における漁業というのは中心的な基幹産業でございますので、何としても真実解明とその後のフォローアップをやっていかなければならないと強く思ったところでございます。
 それからビザなし交流について。まず土居(北方四島交流北海道推進委員会)会長はじめ、こちらから行かれた日本のグループの方々が交渉をしっかりやっていただきまして、いろいろな分野のことについて一応の方向性をロシア側との交渉の中で出していただいたというご努力、これは大変うれしく思っておりまして、お礼を申し上げたいと思っております。
 そういった中で、ロシア側から対話集会はやめようという話も一部出ているとお伺いしているところでございますが、私自身かつて参加させていただいた経験からすれば、どのような話題にするかということは工夫の余地があろうかと思いますが、やはり対話集会自身は大変重要な試みであると思っているところでございますので、ロシア側とこういった方向でどのような調整ができるのか、しっかり話し合いをしていかなければならないと思っております。
 


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