知事定例記者会見記録(平成21年5月21日)

知事定例記者会見

・日時/平成21年5月21日(木) 15:01~15:31  
・場所/記者会見室
・記者数/27名(テレビカメラ2台)

会見項目

 

知事からの話題

1 第5回太平洋・島サミットについて 
2 きらりっぷ商品のJALの記念品への採用について
        

記者からの質問

1 新型インフルエンザ対策について
2 四島交流事業について
3 太平洋・島サミットについて
4 民主党の代表について
5 国際会議の誘致について
6 道営競馬の収支について
7 特別職員の期末手当について

 

知事からの話題

 

第5回太平洋・島サミットについて

 一つ目は、明日から「第5回太平洋島サミット」が、占冠村のトマムエリアで行われることになっております。
 昨日は、門別に行く途中、トマム会場の直前の状況を拝見させていただきました。そして、ホテル関係者や外務省の関係者、それから婦人プログラムでご協力をいただくエコファッションの関係の方とか、お茶を出していただく方とか、地元の方々ともいろいろとお話しさせていただきました。本番が間近になったなと、あらためて認識をいたしました。
 今回の会議は、南の島国の方々ということもあって、環境問題であるとか水問題であるとか、そういったことが切実な問題であると同時に、今回の会合の主たる議題というふうにもお伺いをしているところであります。
 北海道は昨年、G8の主会場となりましたし、また、私ども自身の意識を高めるというエコアイランド北海道の宣言もさせていただきまして、そういったことを目指している本道におきまして、太平洋・島諸国の皆様が首脳レベルでご議論いただくということは、光栄であり意義深いことというふうに思う次第であります。
 この首脳会議と並行しつつあるいは首脳の方々も参加していただいて、地元の皆さん方との交流事業、あるいは婦人プログラム、いろいろなことを通じて北海道の魅力の発信を図っていきたいと思っております。
 また、二日目に行われます道知事主催の昼食会などを中心に、道産食材を目一杯使わせていただきまして、そういった意味での北海道の発信をしていきたいと思います。皆様方のご取材についてもよろしくお願いします。
 

きらりっぷ商品のJALの記念品への採用について

[配布資料:国内線「JALファーストクラス」記念品へのきらりっぷ商品の採用について
  二つ目の話題は、きらりっぷのマークがございますが、きらりっぷ商品をJALの記念品として採用していただいたということでございます。
 独自認証制度は、もう16年度から実施しておりまして、14品目67商品ということになっているところですが、この度、道からきらりっぷの認証品の採用を提案させていただいたことに基づいて、JALのファーストクラスの羽田札幌線の導入1周年記念キャンペーンの記念品として、新得の八割そばを採用していただいたところでございます。北海道の食のトップブランドづくりを目指すきらりっぷ制度を、ファーストクラスにふさわしいものとして評価していただいて、大変うれしく思う次第であります。おいしいそばですので、みなさんもどうぞ味わっていただきたいと思います。

記者からの質問

(毎日)
 新型インフルエンザなんですけれども、昨日、首都圏でも新たな感染確認があったということで、本日午前中に道の担当の方から午前中にレクをしていただき、道の対応などを聞いたところではあるんですけれども、今後の感染拡大が懸念されるところではあるんですけれども、今のところ、以前もイベントの自粛ですとか渡航の自粛とかは特に求めないということですけど、今日時点での知事のお考えですね、どのようにするのかということをお聞かせいただけますか。

(知事)
 新型インフルエンザについては、どんどんと、他都府県における感染の拡大ということをお聞きしているところであります。道内では、まだ患者さんが確認されていないということで、患者さんが発生しないためのさまざまな事前の対策というものを、今一生懸命続けているところでございます。
 ただ、先般の本部員会議でも私からも発言をいたしましたとおり、もう、いつ道内でも患者さんが確認されてもおかしくない状況まできていると思っているところでございます。
 そういった中で、やっぱり道内で患者さんが確認されない状況でずっと維持したいというのが一番でありますが、いろんなことを想定して準備をしておかなければならないと、このことは本部員会議でも幹部職員に指示をしたところであります。
 神戸市あるいは兵庫県の状況などを踏まえて、国のほうもできる限り早く、今の対応の基本的なやり方の方向転換を検討中ということで、今日、明日くらいにも、それが明らかになるというようなことも保健福祉部長から報告を受けておりますので、私どもとしても、その国の方針に沿う形で、今行っていることからの転換ということが場合によってはあり得るかと思っているところでございます。
 今までお伺いしている中では、毒性はそれほど強くないというような専門家のご意見もございます。通常の季節性インフルエンザと同等くらい、あまり変わらないのではないかというご報告もあるわけでありますが当然気を許してはいけません。
 妊婦さんとか、慢性疾患をもっておられる方々とか、そういった方々が患者さんにならないように最大限の注意、あるいは不幸にしてそういう方々が感染した場合にも最大限社会をあげて守っていくという姿勢は重要であります。
 ただ一方で、弱毒性等という専門家のご意見も踏まえますと、必要以上に道民の方々の社会生活、経済活動を制限するということも好ましくないと思うわけであります。先ほどご質問のございましたとおり、これから道内では、さまざまな大きなイベントも想定されております。
 目の前でやはり一番大きいのは6月の10日から14日まで予定されております「よさこいソーラン祭り」ではないかと思うわけであります。これは行政として札幌市さんが関与しておられるイベントでありますので、ここに向けて、よっぽどのことがない限りは当然実施するということを大前提に、主催者の方々に、どういったことに注意をしていただくかということを、札幌市さんと順次打合せをさせていただいているところでありまして、その方向性も出来る限り早く出したいと思っているところであります。
 また、先般、市長会の総会が千歳であった時も、各市長さんともお話をさせていただき、道内で、このよさこい以外にも大きな多くの方々が道内外から集まられるであろうイベントも予定されているところですので、私どもとしての一定の対応の方針というものをお示し申し上げると同時に、各市町村毎にそれぞれ状況も違うでしょうから、個別にご相談もさせていただきながら、できる限り、観光のハイシーズンを迎える北海道におけるイベント等にあまり大きな影響を与えないような形で、しかし細心の注意を払って対処していくということを進めて参りたいと思っているところでございます。
 もちろん、今後大きな環境変化、北海道内でも蔓延的な拡大というような状況になれば、事態は当然変わってくるわけでありますが、今段階での私の考えを問われれば、今のようなことで考えているところでございます。


(読売)
 2点。ちょっと違うテーマで申し訳ないのですが、1点目が北方領土のビザなし交流の2回目が予定通りできるようになりましたので、そのことについて知事のご感想を。もう1点が島サミットのほうなのですが、先ほど知事のお話の中にもありましたけれども、この南の国の首脳の方々がこの北海道でサミットを開催する意義というのを知事ご自身はどのように受け止められているのかということをお願いいたします。

(知事) 
 北方領土の訪問第2回目が、明日から予定どおり実行できる形で調整がついたということ。昨日の夜から内々そんなお話も外務省さんからあったわけでありますが、今朝、正式に調整が整ったということをお伺いをいたしまして、大変安堵をしたところであります。まあ考えてみれば当然のことではありますが、しかし、現実問題としては大変安堵をしたところでございます。
 今週、まさに私が色丹島、国後島に本来行っている時間が空いてしまったこともありましたので、東京で全国知事会の会合に出席すると同時に、合間を縫って、外務省にも要請に参った。そういったことの成果も出て本当に良かったなと思っております。
 今回は、5月22日から四日間の行程で、択捉島訪問ということで、積丹の方にございます泊村の村議会議員の小林さんという方を団長とする、元島民の方々など六十数名の訪問団とお伺いをいたしているところでありまして、ぜひ皆様方が有意義な交流を深められることを心から期待をいたしているところでございます。
 それから、太平洋・島サミットでありますが、今まで日本国内での開催は、東京であるとか、あるいは沖縄が2回、それから宮崎でも開かれたようですが、気候的にはずうっと暖かいというか暑いというか、そういうところでありますし、また沖縄などは、島という、これまで参加された首脳の方々からみれば、同じような環境の、見渡せば海が見えるようなそういう環境での開催だったわけでございます。
 今回の北海道開催は同じ島といっても、相当大きな島でございまして、各国からいらっしゃる、各国地域のそれぞれの国土なり面積なり、あるいは人口規模等々の比較においても、北海道の面積なり、人口規模、相当大きいほうですよね。パプアニューギニアに次ぐぐらいなのかな、北海道の人口は。そういったことでありますので、ちょっと今までとは違う形での、まずは視覚的に違うのかなと。南の国の首脳の方々にとっては、そういう感じをお持ちいただけるのかなと思います。
 そして、昨日は私もあらためて確認して参りましたが、会議が行われますトマムリゾートは、周り中緑。新緑で美しいエリアでございます。また見渡す限り緑と山々に囲まれた、今まで本当にご経験のない環境の中での太平洋・島サミットでございますし、空気も澄んで乾燥して綺麗でございますので、新しい環境の中で環境を主題とする皆様方の議論が進むのではないかということを期待をいたすところでございます。
 それから私ども道民自身がさまざまな形でエコ活動ということをやっておりまして、先般、橋本副大臣とも話をした時に、確認をしたわけでありますが、島国の皆様方にとって大変切実な環境問題や水の問題であるとか、あるいはリサイクルということに対する、国民、住民の意識というものが、必ずしも国民全般に浸透していないというような地域事情もおありになるような話もございましたので、私ども道民との触れ合い、交流の中で、南の島国の首脳の方あるいは奥様の方々、随行の方々が、多くまた知っていただくこと、あるいは逆に私どもが皆様方から学ぶこと。いろいろ相互に理解を深めることができる有意義な会議になるのではないかなというふうに、今から期待をいたしているところでございます。


(共同)
 先週末、民主党の代表選で鳩山由紀夫さんが代表に選出されまして、選挙の結果次第では、北海道から首相が出るという可能性も出てきたわけでありますけども、あらためて鳩山さんが代表になられたことへのご感想をお伺いできますでしょうか。

(知事)
 先週でしたか、鳩山代議士が民主党の新しい代表に返り咲かれたところでございます。私も選挙にいたる前の岡田克也代議士と鳩山代議士、それぞれの最後の演説なんかも、ちょっと時間がありましたので、テレビで拝見させて聞かせていただいて、それぞれご主張を述べておられたお姿を今も思い出しております。
 ちょうどこの代表選のちょっと前、小沢さんが辞めると言われた直後ぐらいでしたか、ロシアのプーチンさんがご来日中に、日ロの知事会談というのがあって、その会談直後のレセプションに日ロ協会の会長として、鳩山由紀夫先生も来ておられて、ご挨拶がございました。
 それで、私、鳩山先生のちょっと後に遅れて参りましたところ、鳩山先生のほうから私のところにこられて、「聞くところによると、プーチンさんにもしっかり領土問題についての地域の立場、意見というものを申し述べてくれたそうで、ありがとうございました。」、というふうにお声かけもいただき、私は「当然のことでございます。」と申し上げながらも、やはり北海道ご選出の国会議員ならではのお気遣いだなあと思ったところでございます。
 元々、北海道の先生でございますので、道内でいろんなイベントがございますと、そういった場でお会いし、お話をする機会もある、親しみのある先生でございますので、これからも民主党の代表として活躍されることを祈念させていただきたいと思います。
 また、北海道に対する熱い思いも持っておられるわけでありますので、国政レベルの様々な議論に加えて、北海道の発展のためにも一層のご尽力をいただきたいと思います。


(日経)
 3点お伺いしたいのですが、まず国際会議の誘致の状況についてなんですが、去年洞爺湖サミットが終わって以降、昨年12月の帯広で1回と、太平洋・島サミットが今週ありまして、この後、3回開催を決定しているものがあると思うのですが、この実績に対しての知事としての現在の評価がまず1点。
 次が、沖縄県などを見ますと、体制として東京に専従の班など置いているのですが、今後どう体制を強化していくかというお考えがあればお伺いしたい。
 あとは長期的にどういった会議を誘致したいかというのがあれば。
 あと1点、北海道競馬についてお伺いしたいのですが、昨日門別で始まりまして、売り上げが1億3,000万円くらいになったと聞いているのですけれども、あらためて今年の収支について所見をお伺いできればと。

(知事)
 国際会議の誘致ということについて経緯をたどれば、去年の4月か5月位に牛尾治朗さんが座長でおられる観光立国戦略会議というのにお呼びをいただいて、北海道の立場からいろいろ観光立国について、提言をしたり、意見を述べるという機会がございました。
 その時にいろいろ申し上げる一環として、沖縄のサミット開催と絡めて国際会議の誘致を閣議了解をしたという経緯を勉強しておりましたので、そういったことを北海道に当てはめていただいたらありがたいというような発言をさせていただいた経緯がございます。
 そういったことも考慮していただいたのかなと思う訳でありますが、去年のG8サミット開催の直前くらいに閣議了解という形で、北海道にこれから優先的に政府の関与する国際会議を引っ張っていこうという申し合わせをしていただいて、今日に至っているところでございます。
 明日からの太平洋・島サミットがございますし、また、大きいものでいうと来年のAPECの貿易担当大臣会合の札幌での開催ということも決定いただいたところでございます。また、この間お会いした時に、函館市長が大変楽しみにしておられましたけれども、開港150周年記念と絡めて交通担当の次官級の会合もございますし、いくつかそういった形で、我々の誘致活動というものが実を結んできているということは、私自身良かったかなと思っております。
 これからもできる限り、国のお力もいただきながらやっていきたいと思っている訳でありますが、沖縄のケースでも、1~2年、2~3年位かわかりませんが、政府も閣議了解に基づいて、それなりに目をかけていただけると思うんですが、そんなに恒久的に他力本願していても仕方がないので、私の思いとしては、こうやって政府の閣議了解のかけ声の下に、政府もご協力いただいて国際会議の誘致をし続けている間に、私ども北海道自身のブランド力で、国際会議を自力でも引っ張ってこられるような、そういうブランド力というか、知名度というか、体制というか、そういったことを確立していかなければならないというふうに思っているところでございます。
 二つ目のご質問でありますけれど、体制強化。東京に人を置くのが良いのかどうか。沖縄のやり方をもっと勉強する必要があろうかと思いますが、私、何より重要なのが情報の共有だと思っております。
 すなわち、私ども行政の、これは国の各省庁の情報も含めて、行政が持っている情報に加えて、民間の方々も断片的、あるいはそれなりのいろんな情報を持っておられると思うので、そういったことを道内の国際会議の誘致に向けての協議会を持っておりますので、そういった場で情報の共有をより深めていきながら、共有した情報の下に誘致活動を一丸となって徹底的にやっていくこと。行政は行政の役割があるだろうし、民間は民間の役割があるだろうし、そういった形でやっていくことが重要だと思っているところでございます。
 三つ目のどういう方向の会議かということについては、あまり選り好みするつもりはございません。しかしながら望むらくは、島サミットの時も申しましたが、北海道のセールスポイントはこの素晴らしい自然環境であり、観光資源であり、また食のすばらしさであり、他地域との間で私どもが持っているそういった比較優位を最大限に発揮できるような、そういう分野の会合を中心に引っ張ってこれれば、それに越したことはないのかなと思います。
 ただ、それはそれとして、学会であろうが、世界的・国際的な機関の総会であろうが、ありとあらゆるいろいろな国際会議について、我々のアンテナを張って誘致に努めてまいりたいと考えているところでございます。
 それから、道営競馬についてでありますが、昨日は門別競馬場のほうにまいりまして、門別競馬場の初日の試合を観戦させていただくと同時に、第11レースで優勝した関係の方々に知事賞の贈呈もさせていただいたところでございます。
 今シーズン、あらためて、生産地の方々と力を一つにして道営競馬のさらなる活性化に臨むということで、門別競馬場の施設整備にも10億円以上投入して、半分は国なり関係団体からでありますので、地元負担は半分位でありますけれども、施設も充実させました。
 旭川の閉鎖までして、地域の方々のご理解を得ながらやっている訳でありまして、しっかりやっていかなければならないのでありますが、不況等の背景の中で、札幌開催はちょっと残念な結果に終わりました。
 こういう時代でありますので、これから競馬場そのものに来られるお客様よりも、むしろネットを通じて観戦をし投票をしていただく、そういったお客様からの収入も多い訳でありますので、馬産地日高にあります門別競馬場のレースを中心に、さらに生産地の方々とともにがんばっていきたいという思いを強く持っております。


(読売)
 この夏の道の期末勤勉手当についてなんですけれども、人事委員会の勧告を受けてですね、職員団体との交渉が今進んでいるところだと思いますが、今朝一部報道もあったんですけれども、知事のこの夏の手当についてどのような方針をお持ちなのかというのをスケジュール感と併せてお聞きいたしたいと思います。

(知事)
 一般職員の方々の期末手当につきましては、人事委員会の勧告に沿う形で、私どもとして、職員団体との交渉を終えたところでございます。ご不満もおありになろうかと思いますが、一応、私どもとしては予定どおり実行したいというふうに思っているところでございます。
 そういった中で、副知事を含む特別職の期末手当につきましては、一般職の方々に対する今回の特例措置の考え方なども勘案をした上で、支給額の約1割に相当する額を暫定的に引き下げるということで議会に提案をしたいと思っているところでございます。
 


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