知事定例記者会見記録(平成21年4月10日)

知事定例記者会見

・日時/平成21年4月10日(金) 14:00~14:19  
・場所/記者会見室
・記者数/30名(テレビカメラ3台)

会見項目

 

知事からの話題

1 世界的に活躍したスポーツ選手の表彰について

記者からの質問

1 整備新幹線について
2 丸井今井再建問題について
3 北方領土の出入国カードについて
4 緊急情報ネットワーク(エムネット)について 

知事からの話題

 

世界的に活躍したスポーツ選手の表彰について

  私からの話題は、世界的に活躍したスポーツ選手の表彰についてでございます。
 一つは、今年2月のチェコのリベレツで開催されましたノルディックスキー世界選手権におきまして、複合団体競技で実に14年ぶりの金メダル獲得に貢献されました、本道出身の加藤大平選手に「栄誉をたたえて」という、私どもの表彰をお贈りしたいと思っているところでございます。
 これからさらなる活躍が期待される加藤選手でございますが、道民の皆さんの冬季スポーツに対する関心をさらに高めるものと思いますし、また、世界の舞台を目指すジュニア世代の方々の目標にもなるのではないかと、このように期待をいたしているところでございます。
 それからもう一つは、先月、WBC、ワールドベースボールクラシック日本代表の2連覇達成に貢献された、北海道日本ハムファイターズの稲葉篤紀選手、そしてダルビッシュ有選手に、感謝状をお贈りしたいと考えております。
 両選手はファイターズの投打の主軸でもございますが、しっかりとご自身の役割を果たされまして、WBC2連覇への貢献をされたということで、私たち道民も、お二人の活躍に大いに勇気づけられました。心からお祝いと感謝を申し上げたいと思います。
 2件とも、ちょっと昨年度のことであったのですが、まとめてこのような発表をさせていただいたところでございます。
 贈呈の日程などは、今後あらためて検討することといたしております。

記者からの質問

(道新)
 整備新幹線について、何点かお聞きしたいのですけれども、政府与党の追加の景気対策のほうで、既着工区間の建設費について700億円を超える国費ベースで予算が前倒しでつくということなんですが、これに対する受け止めのほどをお聞きしたいのと。それと、今回この予算がついたことで、既着工区間の路線の中で、事業費をどこにつけるかという配分の話がでてくると思うのですが、地域によっては、優先配分、優先順位をつけて配分すべきだという声も出ているようですが、道としてはどのように臨んでいくか、それについてお聞きしたいのと。もう一点は、先日、並行在来線に関する道南の協議会のほうで、江差線を鉄道に変換した場合、30年後に100億円を超える赤字になるという試算が出ましたが、これについて、あらためて受け止めを聞かせていただけますでしょうか。

(知事)
 まず、補正予算は今日の夕方にも正式発表と聞いておりますが、今、ご質問にもございましたとおり、国費で七百数十億円が計上されるのではないかというふうに私も情報を得ているところでございます。
 こういう規模であるとしますと、21年度については、今年度の整備新幹線の公共事業関係費と同じくらいのものが計上され、予算が倍増するということでもございますので、新幹線の早期開業ということを申し上げております道の立場からすれば、大変歓迎することと思っているところでございます。
 そして、その中で、これから各地域の分捕り合戦ということになろうかと思いますが、私は、技術的なことはよくわからないのですけれど、例えば、既着工区間ですから、新函館までの工事区間ということになろうかと思いますが、青函トンネルの中の工事というのは、貨物列車が走っている合間を見ての工事ということで相当時間が限られていることから、真夜中の一定時間と聞いています。
 そういった中で、予算が倍になったので、倍増の工事をお願いをするということが、どういう形で実現するのか、これは技術的な面も含めて検討しなければならないので、軽々に今どうというふうに申し上げることはできない訳であります。
 しかしながら、せっかくの景気対策ということでの追加的な措置でありますので、できる限り多くのものを私どもとして獲得できればというふうに考えております。
 それから二つ目の並行在来線、これは五稜郭~木古内間、40キロ弱ですか。ここの部分が並行在来線ということの定義になるわけでありまして、ここをどうするかということについて、今後の収支予測の調査などを行いましたところ、今、おっしゃられたとおり、鉄道運行の場合には30年間で今の人口予測等を前提とすれば、100億以上の累積赤字、バス転換とした場合には30年間で10億以上の赤字というような結果が出たわけであります。
 これは、まだ調査結果が出たばかりでございますので、今後こういったことを踏まえて、沿線の自治体の方々と私ども道で構成されます、道南地域の並行在来線対策協議会の場で、鉄路を残す場合のメリット、デメリット、そしてバス転換する場合のメリット、デメリットということを十分に議論をした上で、23年度末までに方向性を出していくということになろうかと思うわけであります。
 頭の体操ということであえて申し上げれば、このバス転換というふうなことを我々道と地域自治体がそういう方向で集約をしようとした場合に大きな問題が出てくるのは、貨物列車の運行をどうするのかということでございまして、ここは、本州と北海道を結ぶ鉄道の貨物というものは、やっぱり物流にとっても極めて重要なものでありまして、このために、鉄路はなんとしても残さなければならない。
 そういった場合には、どうも全国にはこういった例というのはあまりないようでございますので、今後JR北海道さん、あるいは国と、どういった支援の可能性があり得るのか、いろいろ議論を詰めた上で、こういったことも含めて、23年度末までに結論を得ていかなければならないのではないか、こんなふうに思っているところでございまして、時間はあるようであまりないということでございますので、精力的な検討を進めてまいりたいと、このように考えております。 


(道新)
 丸井今井の再建問題についてお伺いします。この問題では地方店の存続が焦点にもなっているわけですけれども、スポンサーに名乗りを上げた2社、いろいろと今検討しているようですけれども、現時点での地方店3つあります、函館、旭川、室蘭、これらの存続の可能性について、知事、どのように分析して、また、ご認識していらっしゃるかということが一つと、今後スポンサーが作る再建計画に基づいて、仮に残すということになった場合、道として、直接的あるいは間接的に支援できることがあるのかどうか、何か具体的なこと、検討されていることがあるかどうか、もしあれば教えてください。

(知事)
 丸井今井の再建に向けましては、三越伊勢丹ホールディングスさん、それから高島屋さんがそれぞれスポンサーに関心があるということで、今、それぞれご検討を進めておられ、15日にもそれぞれ提案、提出されて、どちらかがメインスポンサーとなるというスケジュールで物事が進んでいるというふうに認識をいたしております。
 そういった場合に、今ご質問にもございましたとおり、丸井今井が札幌店が中心ではございますが、旭川、函館、そして別会社の店舗経営であります室蘭と、三つの札幌以外の店舗展開をしておられて、そういったところの存廃がどのようになるのかということも、大きな関心事項となっているところでございます。
 一つ目のご質問について、お答えすれば、今段階でよくわかりません。それぞれのご提案を受けてのお話になろうかと思っているところでございます。
 それぞれ地域の現状を詳細に調査をしておられるというお話であるとか、自治体の首長さんのお話を詳細に聞いておられるなど、いろいろな情報は得ているわけでありますが、そういったことを踏まえて、両大手の全国展開をされておられる百貨店グループの方々がそれぞれどういう提案をされるかと、ここがまず議論のスタートラインではないかなと思っているところでございます。
 もちろん、地方店舗存続のためにはそれぞれの店舗の方向性も重要でありますが、トータルとして考えるということにせざるを得ない場合に、やはり大通りにございます本店舗をどういう形でさらに高めていくかという提案というのは、大変重要なポイントになろうかと思いますので、そういったことをトータルで判断していくということではないかなというふうに思っているところでございます。
 それから、私ども独自の支援策としてでございますが、従来から私ども申し上げていますとおり、取引先関連中小企業支援対策、あるいは雇用対策、それから周辺の商店街対策などに万全を期すと同時に、窓口の設置などもやらせていただいているところでございますが、そういった中で、商店街、あるいはそれぞれの地域のにぎわいを支援ということで我々もいろいろと考えておりまして、先般、中小企業庁長官のところにまいりましたときに、国自身も丸井今井の店舗を活用した形でのイベント、物産展のようなことを、今のところ念頭においておられるという話しであり、大々的にやりたい、というようなお話もいただいているところでございます。
 私ども道としては国の支援の中身とうまく補完ができるような形で地域展開をしている店舗、あるいはその周辺のにぎわいを支援するような形での商圏の動向調査であるとか、あるいはイベントなどを支援する、そういった予算措置をし、内容を検討をいたしているところでございます。
 いずれにいたしましても、もう今日は10日でございますので、来週にも支援の基本的な方向性が出てくるのではないかと、このように期待をいたしているところであります。


(読売)
 北方領土の出入国カードの問題なんですけれども、5月にも知事も行かれる1回目がせまっているんですけれども、今、見通しと今後どのような働きかけをされていくかという点をお願いいたします。

(知事)
 来月、5月の15日ですか、私自身、確かもう4年ぶりぐらいになりますか、先般は、択捉島と国後島をお邪魔させていただきましたので、今回は、色丹と国後をお邪魔させていただこうということで、大変楽しみにいたしております。
 しかしながら、それを実現する前提というのが、今おっしゃったとおりのこの出入国カード問題でありまして、今までもずっと国の交渉というものを見守ってきましたけれども、ちょっとここまでまいりましたので、あらためてゴールデンウィークの前に私自身の時間をとれれば、これは官邸というよりも外務省の事務方のお話だと思いますので、外務省のほうに出向いて、この問題について、しっかり交渉していただいて、我々道側、日本人側も大変楽しみにしております墓参もありますし、こういうビザなし交流が今年度分が円滑に行われるような、そういったことになるように私自身も力を尽くしてまいりたいと考えています。
 うまく四島とか色丹と国後のほうに行ければ、あらためてロシア人の島民の方々と交流を深めると同時に、いつものことでありますが、私ども自身の主張、そういったこともしっかりと先方にお伝えをしてまいりたいと考えております。


(読売)
 先般、北朝鮮のミサイルの発射問題というのがあったと思うんですけれども、直接道は関係ないんですけれども、道内の市町村の中には、エムネット(緊急情報ネットワークシステム)というのに入ってない自治体が20以上ありまして、道民の安全という意味からすると、若干危機意識が足らないのかなという気はするんですけれども、そのへんの知事のお考えと、道としてどういう態度で市町村に指導なり助言なりするかということをお伺いできれば。

(知事)
 確かに、先般の北朝鮮の例のミサイルか人工衛星かちょっとよくわからない部分がありますが、例の飛翔体と言われておりますものにつきましては、結果的には大事には至らなかったわけでありますけれども、そういった通常では問題がないわけでありますが、何か事が起こったときに、威力を発揮するのがこのエムネットではないかなというふうに思っている中で、今のご質問にもございますとおり、道内でまだ加入しておられない市町村が結構あるというのは残念なことでございます。
 もちろん背景には、財政の厳しさということもあろうかと思うわけでございますが、しかしながら住民の方々それぞれの市民なり町民なり村民を守っていくというのは、我々行政にとっての最大の重要な任務だと、仕事だと思っているところでございますので、こういった未加入の基礎自治体の皆様方には、今回のことをひとつのきっかけといたしまして、あらためて助言なりそれを導入するための、私どもからできるいろいろな支援というようなことも考えていければというふうに考えております。
 
 


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