知事定例記者会見(平成20年6月6日)

知事定例記者会見

・日時/平成20年6月6日(金)14:01~14:48 
・場所/記者会見室
・記者数/21名(テレビカメラ2台)
 

会見項目

  

知事からの話題

1 ガイアナイト・イベントinTOKYOの実施について
2 支庁設置条例の提案について

記者からの質問

1 支庁制度改革について
2 アイヌ民族を先住民族とする国会決議に関連して
3 アイヌ民族を先住民族とする国会決議関連、知床世界自然遺産に関する調査報告書について 
4 支庁制度改革について
5 アイヌの有識者懇談会について
6 サミット開催まで1ヶ月となって

知事からの話題

 

ガイアナイト・イベントinTOKYOの実施について

配付資料:ガイアナイト・イベントinTOKYOの実施について
ひとつはサミットの関連でありますが、今日が6月6日でありまして、いよいよサミットまで1か月という状況になってきたところであります。今日もサミット直前の訓練というのが道庁の中でもあったわけでございますし、私ども地元としても最終的にいろいろな準備を本格的に展開していこうという思いも新たにいたしているところでございます。
 6月もうちょっと経ちますと、環境総合展も行われます。また、今からご説明を申しますが、ガイアナイトイベントも東京でいたします。いろいろな催しものなどでムードを盛り上げるということもございますが、花いっぱい運動、清掃活動、緑いっぱい、いろいろな形で、北海道らしい首脳の方々におもてなしをしてまいりたいと思います。
 そして、何よりも安全な環境の中で、世界の環境問題、アフリカ支援の問題など、今、世界の抱えている諸課題に対して首脳の方々が、しっかりとご議論をいただいて方向性を出していただきたいと、このように思っているところでございます。
 その事前の私どもの盛り上げ活動の一つといたしまして、ガイアナイト・イベントinTOKYOの実施についてのご報告でございます。
 6月22日、これは日曜日でありますが、夕方4時から、配付資料がございますけど、東京都内で「ガイアナイト・イベントinTOKYO」というPRイベントを行わさせていただきます。ガイアナイトについては、7月7日サミット初日、全国を対象としてお声がけをするということは既に申し上げているところでありますが、それについての紹介、あるいは参加呼びかけを行うと同時に、旭川ご出身のピアニストの安田里沙さんのコンサート、また今、全国的にご活躍されております「チームナックス」のメンバーによるトークショーなどを予定しております。また来場された方々には、北海道の美味しいスイーツをご提供申し上げるということで聞いております。
 実は私、昨日釧路にいたんですが、釧路のほうでも自発的にガイアナイト、これはサミットを契機としたイベントではあるけれども、サミットとは関係なくこれからもやっていきたいと、阿寒湖畔の方からございまして、大変嬉しく思ったところであります。こういったガイアナイトへの参加ということを、全国にも声かけをすると同時に、この7月7日に向けましては全国の小学生からキャンドルアートの募集もしているところでございます。あわせてのPRをよろしくお願いします。

 

支庁設置条例の提案について

 それからもう1点は、来週火曜日から、2定議会(第2回北海道議会定例会)がいよいよ始まるわけでありますが、支庁設置条例の提出、提案について、私なりにいろいろ考えまして意志決定をいたしましたので、そのことについてのご報告であります。
 ご案内のとおり、この場でも何回か議論が出たかと思うんでありますが、北海道におきますこの支庁制度というのは、明治初期の開拓史時代からあるものでありまして、幾多の変遷を経て、1910年、明治でいいますと43年、98年前に現在の14支庁体制になったというものであります。
 その後戦後になりまして、さまざま自治の制度が変わって地方自治法というものが施行され、それに基づく現在の支庁設置条例という形になって、現在に至っているわけでありますが、今の14支庁という形は、100年前から変わってないということであります。
 そして、この100年間、交通通信網の飛躍的な発達、あるいは、産業経済のさまざまな移り変わり、住民の方々の行動範囲の広がりや、意識の変化など、社会経済情勢は大きく変わっているわけであります。
 そういった中で、支庁制度の支庁の分掌事務であるとか、組織機構に係る部分的な見直しというのは、累次にわたってやってきたわけでありますが、この14支庁体制そのものと所管区域というのは、98年前と同じ状況で続いてきたところであります。
 このような過去の議論の変遷、あるいは過去の経過の変遷を経ながら、現在進めてまいりました支庁制度改革というのは、前知事の時代から検討をスタートいたしまして、社会経済情勢の変化などに対応した支庁のあり方などにつきまして、民間有識者による検討や市町村はじめ多くの道民の皆様との意見交換を行うとともに、道議会においてもさまざまな角度からのご議論を積み重ねてきていただいたところであります。
 道といたしましては、これまでいただいたご意見、ご議論などを踏まえまして、支庁設置条例の改正案を来週から始まります第2回定例道議会にご提案をし、ご審議をいただくということを昨日の夕刻幹部会により最終的に意志決定をし、今日午前中の庁議におきまして、私から改めて幹部職員に対しそのことを周知をした上で、いまこうやって記者会見に臨んでいるところでございます。
 私といたしましては、これから見通されております、人口減少であるとか少子高齢化社会というものを見据え、このことが北海道において全国平均以上に進んでいるという現状認識の下に、今まで以上の広域的な視点から、効果的な地域政策を展開していくため、市町村あるいは地域の方々と直接的に接する総合出先機関である支庁の体制を、あらためて整える必要があるであろうというふうに、考えているところでございます。
 また、現下の道の財政状況の厳しさということを考えた場合に、昨日大阪府の橋下知事が、大阪府の新しい改革の方向性を出されたというふうに理解をいたしておりますが、私ども道におきましても、この厳しい財政状況の下で、本庁支庁通じまして、更なる職員数の適正化など改革を進めていかなければならない中にあって、前からの懸案でございます支庁の再編を含め、今、改革の更なる一歩を踏み出さなければ、道財政自身が立ち行かなくなってしまうのではないかという危機感を持っております。そして、そのような状況になれば、道民の皆様方に対する我々道庁としての責任も果たせなくなってくるのではないかと、そこまで状況は来ているというふうに、私自身は認識をしておりまして、何としてもこの改革を進めることについて、道民の皆様方のご理解を得ていかなければならない、このような思いに至ったところでございます。
 この改革を進めるにあたっての基本的な体制ということについては、何回も修正を重ねながら、皆様方にもお示しをいたしてきたところでありますが、改めて申し上げるならば、保健福祉、災害対応といった地域の住民の方々の安全、安心に関わる業務、あるいはその地域の直結的な産業に関わる業務、こういったことについては、いずれの地域においても機能が確保されるようにしっかりと対応していくというのは当然だと思っているところでございます。
 しかしながら、この改革につきましては、特に振興局となる地域の皆様がご不安あるいはご懸念を持っておられるということは、私自身も十分に認識をいたしているところで
ございます。振興局地域というふうに私どもが条例の中でご提案を申し上げようと思っておりますそれぞれの地域につきましては、例えば北方領土対策、あるいは軽種馬産地対策などさまざまな地域特有の課題があるわけであります。
 北方領土問題ということを取り上げれば、これは私は、今までもこれからも道政上の最重要課題という位置付けをいたしているところであります。とりわけ今年は北海道洞爺湖サミットが先ほども申しましたが、1か月後に、この北海道の地で行われるということでございますので、従来であれば8月に行っておりました月間を4月に前倒しをし、しっかりとした取組みをやっていこうということで、決起、決議をいたした上で、福田総理が初のロシア訪問をされる前日に、時間をいただきまして、根室支庁など旧島民の皆様方
など関係の方々と官邸におじゃまをし、強い決意を持って、日本国としての外交交渉をやってほしいという申し入れをするなど、節目節目で私自身が先頭に立って、この北方領土対策にもこれまでも取り組んできたつもりでございます。あらためてこのことについて、地元でもご懸念があるようでありますので、この地域におきます北方領土対策のありよう、組織体制などについても、しっかりとした姿をお示しをしていく必要があろうと思っているところでございます。
 軽種馬産地対策につきましては、最近この公社に新たにJRAの方から来ていただいた専務さんともお話をいたしましたが、私どもはやはり馬産地として、この道営競馬の改革にもしっかりと取り組んでいくということを含めて、馬の主要産地としての北海道としての方向性をしっかり出していかなければならないと思っているところでございます。
 また、道南の方におきましては、新幹線が確実に新函館までまいります。その先はまだ不透明でありますが、確実に道南までは来るこの新幹線の北海道への延伸ということを見据えた広域的な観光拠点づくり。このためには、やはりインフラ整備も必要になってくるでしょうし、いろんなことが必要になってくると思います。また、漁業であるとか、水産加工であるとか、そういった地域に密着した産業の振興であるとか、本当にそれぞれの地域、それぞれの課題を、抱えておられるわけでありまして、私といたしましては、それぞれの地域の実情に応じて、地域づくりや産業振興を支援する人材というものをそれぞれの地域に配置をいたしまして、地域課題を地域の皆様方の発意に基づき、我々道、そして役場とも連携をして振興策を一体的に推進するということをしっかりやっていかなければならないと思っているところであります。
 そして、こういった振興局地域の皆様方の支援に向けては、当然予算措置もしっかりと設けてまいらなければならないと思っておりますし、また、こういった地域振興そして支庁制度改革自身の担当は企画振興部ではありますが、こういった地域対策というのは企画振興部にとどまらず、建設部、保健福祉部、農政部、水産林務部など道庁あげて取り組んでいかなければならないと、このように思っているところでございます。
 こういったことにつきましても、これから道議会で本会議でのご質問、質疑それから、委員会での質疑、そして予特におきましては、私も対応させていただく質疑も含めて、さまざまなご議論があろうかと思いますので、私ども道庁サイド、理事者サイドも真摯にお答えをしてまいりたいと考えております。
 また、支庁制度改革につきましては、道内4団体の皆様方におかれましても、大変に真剣なご議論を展開していただき、それぞれから貴重なご意見をちょうだいをいたしているところでございます。皆様方からご要請をいただいた時は、一堂に会していただいたんですが、その後に一堂に会していただくタイミングがなかなかございませんで、いただいたご意見に対してはとりあえず私のお手紙をそえて、それぞれの団体に私どもの考え方を取りまとめてお届けはさせていただいたところではございますが、やはり、これでは私の気持ちがおさまりませんので、改めてできる限り早いうちに、私自身が直接それぞれの団体の方にお邪魔をいたしまして、4団体の皆様方とお話をする機会を持ちたいと、このように考えているところでございます。
 この度の、支庁制度改革というのは、今着々と世の中的に進んでおります地方分権改革、私どもは地域主権型社会の構築といっておりますが、こういったことの一環として、位置付けられるものであります。その意味では、こういったことを含めて北海道における今後の自治のあり方、あるいは地域の振興方策などにつきまして、市町村の皆様方と率直にお話し合いをする場というものを改めて充実強化するなど、引き続き地域の方々と意見交換を重ねながら、改革なり、地方の振興策というものを進めてまいりたいと考えているところでございます。
 今回の改革のもう一つの位置付けとしまして、これは単に北海道庁の支庁の組織機構を見直すということだけではないと私は考えております。支庁の組織機構を見直すことは、道庁の全体のスリム化という方向付けの中における大きな改革の中の一環であるわけであります。我々は先ほども申し上げましたが、本庁支庁、合わせて共々にこのスリム化ということをしっかり果たし、行政改革をし、効率的な形で道民の方々のご希望にお応えできるよう汗をかきながらやっていかなければならない、そのような体制を組んでいかなければならないと強く思っているところでございます。
 また、今回の改革というのは組織機構を見直すということだけではない、別の意味でもそのように認識をいたしておりまして、まさに地域づくりというのは我々道が上から市町村あるいは住民の方々に対して、お示しをするものではございません。まさに、地域、市町村、住民の方々からの発意の下、そして、そういった方々のご参画の下に地域の振興に向けたご提案をいただきながらの政策を形づくり、そして、そういった地域からの政策提案を、道庁の中の本庁において、一元的に受け止めて重点政策や予算の中に反映するような形での政策づくりについても、地域からの積み重ねということを道庁が支庁でまず受け、それを本庁がしっかり受けるというそういった形での地域づくりに新たな一歩を踏み出したいと、そういう気持ちもあるわけであります。
 こういった我々道庁あげての支援の元に道民の方々に対して、産業づくりであるとか地域の活性化、あるいは今、喫緊の課題になっております医療の充実など、さまざまな道民の皆様方の周囲の生活によりよい状況になるように頑張っていかなければならない、汗をかいていかなければならない、このように思っているところでございまして、そういった地域づくりの実現に向けて、私自身が道庁のトップとして、責任を持って進めてまいりたいとこのように考えているところでございます。
 以上、申し上げたような支庁制度改革に向けての条例改正案を、来週からスタートいたします定例道議会に提案をさせていただき、この度の改革が地域の皆様方にとって、よりよい改革となりますよう、さらにご議論をいただきたいと思っているところでありますので、提案につきまして、道民の皆様方のご理解を賜りますよう心からお願いを申し上げたいと思います。

記者からの質問

(北海道新聞)
 今お話にもありましたけれども、地方4団体が基本的には慎重な検討を要請していらっしゃると、振興局になる地域についても9日の前日委員会の日に抗議集会をやりたいというような話もあるようで、以前に比べて決して理解が進んだというふうには思えない状況にあると思うんですが、その中で2定で提案をされるという決断をされたということについて、どのようなお考えだったのかということをお伺いしたいのですが。

(知事)
 今申し上げたことと繰り返しになる部分ははずします。その上で4団体、4つの地域の皆様方の思いをしっかり受けとめて、地域の方々にご満足いただけるような振興策の方向性を道議会のご議論の中でお示しをしてまいりたいと考えております。

(北海道新聞)
 議論を重ねる場として当然議会の場があるわけですけれども、そこで一定程度の理解は得られるというふうにお考えになっているのかということが一つと、それと4団体も含めて、特に町村会なんかは現行14支庁を維持したまままず行革をやるべきだというような話をされてますが、そうすると現在の道案の大枠の部分について見直しをしなさいというようなことを求めているというふうにもとれると思うんですけれども、そうするとなかなか理解を得るのは議会議論だけでは、時間的なものも含めて難しいんじゃないかという思いもあるんですが、その辺についてどうお考えになるのかということと、もう1点はこれだけ道として議論を重ねてきて今の形になりましたが、やはり道内で、特に振興局地域で反発が強いし、4団体は180市町村全体の意見としてああいう形のものが出てきているということで、その原因というのは以前説明不足の話がありましたけれども、案そのものに問題があるというふうにお考えになるのか、それとも説明の問題であって案自体は一定程度理解が得られる内容として固まっているというご理解なのか、その辺をちょっと伺いたいのですが。

(知事)
 2定議会に提案をさせていただきましたので、こういった形でご理解をいただきたいと思っております。そしてそのために、私先ほど申しましたが町村会を含めて、4団体の皆様方と私が直接お会いをしてご理解を求める、そういったことをできる限り早くやってまいりたいと考えております。

(毎日新聞)
 そもそもなんですけども、先ほどおっしゃっていた地域振興であるとか地方分権であるとか、そういったようなことは支庁制度ではなぜできないのでしょうか。要するに支庁制度で振興局に変えることによってなぜそれができなくて、変えることによって何でそれができることになるのか、そこらへんが今ひとつ、要するにただ単に名称を変えることによってそれで本当にそれができるようになるのか。本来は根室の地域であるとか、漁業の地域であるとか、そういったところにもともと重点的に施策を行うということは、本来もともとやっておくべきことではないのかなと思うんですけども、そこについてはどのように、どうして支庁制度の中では今おっしゃったようなことができないのか、そこら辺の認識はどのような認識でいらっしゃるでしょう。

(知事)
 今冒頭のご説明で申し上げた支庁制度改革の必要性のところもう一度繰り返すことになるんですけれども、我々この北海道560万弱の人が住んでいるわけですけれども、人口減少というものがどんどん進んでいく、全国を越えるスピードで進んでいく、そういった中でより広域的な地域の視点から、地域政策というものを考えていかなければ、共に生き残っていけないのではないかという危機的な意識を持っているところであります。そういった中で具体的にエリアの問題は提示しておりますので、あえて繰り返しませんけれども、そういったくくりの中で、より効果的効率的な地域振興ということを考えていくということに、私は支庁制度改革の意味づけというものがあるのではないかということで、前知事の時代からずっと検討を続けてきたところでございます。しかしながらその際に、これも先ほどの繰り返しになりますが、地元の方々にとって密着した業務、例えば保健福祉事務所の業務であるとか、あるいは窓口業務であるとか、そういうことについて住んでおられる住民の方々に不都合、不便があってはどうしようもありませんので、そういったことについては引き続き従来通りの形でやるということを前提に、より広域的な観点からの地域づくりというものを展開し、活力のある地域づくりに向けての積極的な政策展開をしていくと。これもさっきの繰り返しですけれども、例えば道南エリアにおきましては新幹線が北斗市まで新函館駅(仮称)まで来ることは明らかであります。そうした場合にその新幹線ということを最大限活用して、渡島・檜山一帯となって広域的な観光に向けての取り組み。これはもう既に進んではおりますが、よりそれを加速するためのさまざまなインフラ整備等一体としてやると。そのことによって、道南地域のさらなる地域のレベルアップということが期していけるのではないかというふうな思いも持っております。
   
(毎日新聞)
 要するに振興局と総合振興局で格下げといわれるところがありますけれども、結局14あるということについては変わらないわけであって、広域的な視点といっても結局中身としてほとんど変わりがないのかなと思ったりするんですが。

(知事)
 失礼ながらもう一度私どもがご提示申し上げております案をご覧になっていただけますか。その上で、改めてご質問ください。

(毎日新聞)
 同じく支庁制度なんですけれども、今ご説明されたようにそれだけいい制度であれば、なぜここまで強い反発が出るというふうにお考えになりますか。

(知事)
 一番大きな事は、振興局になるとご提案を申し上げた地域の方々の危機感ではないかと思っております。もちろん私は先ほど個別具体的にそれぞれの地域の地域振興策についてご説明を申し上げ、そのことはしっかりやっていくのは当然でありますが、ただ、やはり職員の数が減ることによって、例えば支庁の近くにある食堂の方々なり商店街の方々というところから見れば当然、購買者が減るという問題があるわけでありまして、やはりまちのにぎわいというものをどのように維持していくのかという観点からのご懸念があるということはよくよく理解するところであります。だからこそ、そういったことへも配慮できるような形で、先ほども申しましたそれぞれの地域の抱えているそれぞれの政策的な課題について地域発のご提案に対して我々がフレキシブルな形で、柔軟な形でご支援をしていくということを通じて、それぞれの地域のまちのにぎわいの向上にも資するようなそういうことになっていけばいいのかなと思っているところです。

(STV)
 今日、参議院と先ほど衆議院でもアイヌ民族に関する先住民族であると認める国会決議というものが採択されましたが、この決議についてどのような意義があると知事はお考えになりますか。あらためてお聞かせください。

(知事)
 北海道選出の国会議員今津寛代議士が代表世話人になる形で、彼がいろいろと声かけをしていただいて、超党派の議員の会ができ、「アイヌ民族の権利確立を考える議員の会」という議連の皆様方が精力的にご議論をされ、さまざまな方面にも声をかけていただいて、今日午前中に参議院では採択されたと聞いております。午後衆議院でも採択されると聞いておりますが、そういったことにいたったわけであります。私どもの立場からすれば、アイヌの方々というのは我々北海道における先住民族であるということは前からそのようにいろんな場で認識をし、申し上げてきたところであります。そのことを認め、そしてアイヌの方々に対するさまざまな社会的・経済的地位の向上に向けての国としてのアクションを起こすことの第一歩になる、それを促す採択、国会決議になるのではないかということで大変に期待をしているところであります。一昨日、6月4日に私自身も内閣官房長官にお会いを申し上げ、道議会議長、それから担当の委員会でございます環境生活委員長の織田道議3人でお会いをし、我々としての要請というものをあらためてさせていただいたところでございます。要請の中身は今日の議決にいたる前段階にも位置付けられております国連の先住民族の権利に関する宣言におきますアイヌ民族の位置付け、あるいは盛り込まれた権利を審議する機関を設けて欲しいということ。それからもう一つはアイヌの人たちの人権が尊重され、その社会的・経済的地位の向上が図られるよう国として総合的な施策を確立すること、以上2点のお申し入れをさせていただいたところであります。官房長官からは国会決議ということがなされた後には政府として権威のある方々による議論の場、有識者懇というようなものを想定してだと思いますが、作りたいというお話があったところでございまして、私といたしましてはアイヌの方々が多く生活をしておられる北海道の知事として政府がこういった形で一歩進み出していただくということになれば、一歩前進であろうと、そしてこの後、いろんな議論を経てさらなるアイヌの方々のための施策展開になることを心から期待をしたいと、またそのために必要な要請活動などは続けてまいりたいと思っております。

(北海道新聞)
 2点ほどあるんですけれども、1点は今のアイヌ民族の先住民族国会決議についてなんですけれども、国会での決議があったということで道としてのアイヌ政策にどういう変化があるのか。今の段階でどういう変化をもたらすべきなのかということ、明治以来の北海道開発とアイヌという問題ということを踏まえてお話をいただければと思います。
 もう一つは、昨日環境省の方から発表がありました知床自然遺産に関する調査報告の件なんですが、非常に高い評価を世界遺産として受けた一方で、細かい点ではトドの件とかスケトウダラの件とか指摘があったわけなんですけども、これについて知事としてのお考えをお願いします。

(知事)
 アイヌの方々との関係の、道の施策という意味でありますが、もちろんさまざまな歴史の中におけるさまざまなことを私ども自身としてもしっかり考えていかなければならないというのは当然だと思っております。今段階ではそこまで思いはいたっておりませんが、ただ、私が知事になりましてからで申しましても、例えばサケの漁獲についての取扱いについて、一定の規制のあり方の見直しをやらせていただいた経緯もございますし、またアイヌの方々、特に加藤理事長さんとはよくお話しする機会もあるんですが、ぜひ北海道の表玄関にアイヌ文化のPRについての工夫ができないかというお申し入れがございまして、それに対処をさせていただくことにもいたしておりますし、いろいろな形でアイヌの方々の思いを受け止めて、私なりにできることについては一つ一つ対処してきたと思っているところでございます。もちろん今回、改めてこういった国の動きと呼応する形で、我々自身としても何をどのようにやっていくのかということについて考えていかなければならないと思っているところであります。
 また、次の知床の世界自然遺産に向けての調査結果についての考え方でありますが、評価自身は総じて高いものを頂戴したということは大変嬉しく思っているところでございます。またそのように事務方から報告も受けているところであります。しかしながら一方で、今ご指摘もございましたとおり、いくつかの重要な点についての課題のご提起もいただいたところでありますので、そういったことについて一つ一つこれからどのように対処していくかということにつきまして、専門家の方々あるいは地元の方々とも議論を深めながら対処してまいりたいと思っております。ご記憶にありますでしょうか。指定直前の段階では地元の漁協の方々と相当激しい議論を展開した経緯もあるわけであります。そういった中でその指定というものを勝ち取り、ここまで複数年を経て、改めて管理のあり方について総じて見れば、それなりの評価を頂いたということは、いろんな経緯を全部自分自身が中心になって、記憶に止めている立場からしますと大変感慨深いものを持っているところであります。引き続き道民の方々と気持ちを一つにしながら、世界自然遺産である知床をいかに守り続けていくかということにしっかり対応してまいりたいと考えております。

(朝日新聞)
 支庁再編に戻ります。
 2点ほどあります。昨年の知事選で、知事はこの支庁再編を公約に掲げて当選されたと、それで、その時に自民党さんは推薦された。ところが、今に至って自民党内部で反対の声があることについて、どのような感想を持たれているか。
 それから、もう一つ地域振興の財政支援についてですけれども、例えばこれが年間数千万円の単位であるのか、それとも数十億円の単位であるのかで、今後の道議会の議論も相当変わってくると思うんですが、そこらへんの大枠というものはどのようなタイミングでご提示されるのか教えてください。

(知事)
 まず、支庁再編は公約でございます。それを実現しようとしている中での、自民党さんの一部の方々の反対の動きについてどう思うかというご質問でございますが、それぞれ地域を抱えておられますので、地域の住民の方々の負託を受けて、道議をやっておられるお立場でありますので、いろんな思いの中でご発言をしておられるのではないかと私は思っているところでございます。
 しかしながら、また繰り返しになりますが、冒頭に申しましたとおり、一つ一つの議論を、一つ一つ丁寧に道議会のさまざまな議論の場でご質問いただき、そしてそれに一つ一我々理事者サイドも丁寧にお答えをするということを重ねながら、なんとか皆様方お一人おひとりのご理解を最終的に得てまいりたいとこのように思っております。
 それから、地域振興の予算の規模ということでありますけれども、一時期報道でいろんな数字が出ましたよね。あれは、根拠がどこにあるかよくわかりません。道議会の議論の中で明らかにしていこうと思っていますが、先ほど、おっしゃられたような桁には、当然いたしません。かつ、これはきちんとした制度の枠組みをつくる形でやっていかなければならないと思っておりますし、単年度ではなく複数年度にわたって、最低でも数億オーダーということは、当然だと思っております。それから、もう一つ重要なことはこれもさっきの繰り返しになりますが、我々道から押しつけということではなくて、あくまでも地域からのご発案のあるものに対して、できるかぎりフレキシブルに対応する、柔軟に支援を申し上げていくということを基本視点とするというような、そういうことを考えているわけであります。そうは言っても、道民の方々からお預かりしたお金を投入するわけでありますので、全くなんのルールもなしにというわけには当然まいらないと思いますが、地域からの発意というものを最大限重視した形で、この地域振興の予算措置、財政支援の措置というものを考えていきたいというふうに思っております。

(読売新聞)
 アイヌのほうですが、有識者懇のメンバーに入られたということで、それで、その中でいろいろアイヌの権利とか議論されることと思いますが、政府のほうは財産権のほうについては消極的だと思うのですが、アイヌの方々はそれを求める立場にあって、そういったちょっと議論の食い違う中で、知事自身はどういった立場でその有識者懇に参加されるのかということについておうかがいしたい。
 
(知事)
 まず、その有識者懇のメンバーに入るかどうか、これは政府からご要請が無いのでわかりません。確かに官房長官は「自分の個人的な思いとしては、知事も入っていただく」とおっしゃっておられていましたし、また、平成8年ですか、かつて政府が作られた有識者懇談会に当時の知事が参画していたという事実はありますのでそういった可能性は高いと思いますが、まだご要請もございませんので、そこはそういうことでご理解いただければと思います。
 メンバーに入るかどうか別としまして、我々道といたしましては、まずはやっぱりウタリ協会、そのうちアイヌ協会になられるわけですが、現時点ウタリ協会の加藤理事長さんがいろいろとご発言されておりますので、ウタリ協会としてどういう点を要請されるかというようなこともあらためてしっかりお伺いしていくということも必要かと思っております。そういったことを踏まえて我々としてのあらためての考え方の整理もして、国に対しての要請ということになってくるのではないかと思っております。
 また、この検討はものによっては1か月とか2か月とか短期間に出すべき有識者懇の議論もあろうかと思います。例えば、温暖化の懇談会などというのはそういうタイムスパンでやったわけでありますが、しかし、私個人の思いとしてアイヌの方々に対する問題というのは、最低やっぱり1年ぐらいはしっかり時間をかけて議論を政府内で有識者の方々、あるいは他の国の状況なども踏まえて、しっかりとしていただいた上で方向性を出していただくべき性格の問題ではないかと思っておりますので、そういったことも、そういうことの意見が求められるタイミングになれば発言をしていかなければならないとこのように思っております。

(NHK)
 あと1か月を残すだけのサミットということで、今のご心境と今後どういったお気持ちで望みたいとお考えになっておられますか。

(知事)
 サミット開催まで1か月という状況になりました。私はまずはなんとしても安全な環境の中で、無事にこのサミットが終了するということを、何とか達成したいというふうに思っております。
 その安全な環境の中で、リトリート性であるとか静穏な環境の中で、じっくりとゆっくりと議論をしていただく環境というのが認められたからこそ、北海道でサミットということになったわけでありますので、そういった、議論に適した環境の中で、世界の首脳のトップ、22か国かな、エジプトさんが来られないということのようでありますので、その方々が、地球環境問題をはじめ、世界が抱えるさまざまな問題について、しっかりとご議論いただき、しっかりとした方向性、21世紀のこれからに向けての方向性を出していただきたいとこのように念じているところでございます。
 そういった、サミットを開催するホスト地域としての北海道といたしましては、このサミットを機会に多くの国から多くの方々が北海道にいらっしゃいますので、先程来議論の出ております北方領土問題など北海道をはじめ、日本が抱えておりますまさまざまな課題について、世界のご理解を深めていただきたい。同時に、食観光を始め、北海道のあらゆる面における価値というものを全世界にアピールし、北海道の今後の発展に資するようなものにしていきたいなと、このようにも思っているところでございます。
 そのためにも、おもてなしの心で北海道らしいお迎え、歓迎のやり方というものを模索し、クリーンアップ作戦であるとか、緑いっぱい作戦であるとか、バナーとか、看板とか、広告が少ないじゃないかということを道外の方々からいわれたこともあるのですが、ああいうものは環境にあまり優しくないですから、最小限は勿論置きますが、むしろそれよりも、自然環境に配慮する形での北海道らしいおもてなしを道民あげてやっていきたい、このような気持ちを新たにいたしているところであります。

 


 

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