知事定例記者会見(平成20年9月9日)

知事定例記者会見

・日時/平成20年9月9日(火)11:01~11:21
・場所/議会記者会見室前
・記者数/22名(テレビカメラ4台)
 

会見項目

  

知事からの話題

1 平成20年第3回定例会の開会にあたって
2 北京パラリンピックでメダルを獲得した北海道出身選手に対する道の表彰について
3 北海道地域振興条例(仮称)検討懇話会の開催について

記者からの質問

1 支庁制度改革・原油高騰対策・実質公債費比率について
2 支庁制度改革について
3 燃油高騰にかかる交通インフラへの対策について
4 政策評価報告書について
5 原油高騰対策について 

知事からの話題

 

平成20年第3回定例会の開会にあたって

 今日、第3回定例会が開会いたしました。冒頭、補正予算の提案をさせていただいたわけでありますが、本格的な議員の皆様方との論戦は今週の金曜日から代表質問がスタートいたします。
 代表質問の内容を拝見しておりますと、やはり現下の緊急の課題であります原油高、原材料等への緊急的な対応策の問題、支庁制度改革、ポストサミットの取組、地域医療の問題、教育問題など、さまざまな問題の議論がこれから展開されるのかと思っているところでありまして、私どもとしても、議会からのご提案、ご意見を真摯に受け止めさせていただきたいと考えます。

北京パラリンピックでメダルを獲得した北海道出身選手に対する道の表彰について

 北京パラリンピック競技大会でメダルを取得した北海道出身選手に対する道の表彰についてであります。ご案内のとおり、藤田選手、稚内のご出身ですね。自転車競技で銀メダルを獲得したわけでありまして、これは今大会の日本人、オールジャパンとしてのメダリスト第1号ということで理解いたしております。
 北京オリンピックの後、パラリンピックでも道産子アスリートが、こうして大活躍されていて大変うれしく思っておりまして、私どもとして栄誉賞の贈呈を検討をさせていただいているところでございます。
 藤田選手自身、まだ、種目に出場されますし、ゴールボールに高田選手、旭川の選手ですね、それから車椅子バスケットボールに京谷選手、室蘭出身の選手ですね。一生懸命応援をしながら、頑張っていただきたいと思っております。

記者からの質問

(NHK)
 まず支庁制度改革に伴いまして、地域での意見交換が道議会と並行して行われることになりますが、どのように反映させていくのかというのが一つ。
 原油高騰対策を今回重点に補正予算に組みましたが、そこと厳しい道財政の中での対策ということで、議会の中でもご説明されましたが、そこをもう少し詳しくご説明いただきたいのが二つ目。
 あと最後に実質公債費比率の関係で、たしか前年比で1%ほど数値が悪くなっていたように思うんですが、そのあたりの数値にどのようにとらえられているかというのもお願いできますか。

(知事)
 1点目の支庁制度改革についてでございますが、今日が火曜日ですから一昨日の日曜日に市長会、町村会のご推薦の方もメンバーに入っている懇話会がいよいよスタートしまして、振興条例などについて地域のご意見を十分に反映させる形で制定に向けて、議論していくということをスタートさせていただいたところであります。この場で出たご意見、それから今ご質問にありました地域での意見交換会もやってまいりますので、ここで出てくるご意見などを、我々が議会に提案すると2定議会でお約束を申し上げました振興条例の中に十分に反映していくということをやっていきたいと思うわけであります。今定例会での反映ということにつきましては、ご質問へのお答えとして、私どもの答えに反映させることはあろうかと思いますが、具体的にはこれからの私どもの条例策定の作業の中に反映をしていくというようなことになってくるのではないかと考えております。
 それから原油高、そしてそういったことを背景とする原材料高騰に対する対応であります。漁業の関係の方々がまずは立ち上がられました。そして農業、商工業の方々。それぞれ自助努力の限界を超えているということで、総決起大会という形を通じて、国に対してあるいは道に対して、さまざまな政策や対応ということを求めてきている現状にあると認識しています。原油自身は若干頭打ちという方向も出てきておりますが、ただ一定の期間で見ますと相当の倍率で伸びてきているということを考えた場合に、このことへの対応ということは待ったなしの一番大きな政策課題かなと思っています。ですから国の方は解散一色ということは、世論もあるんでしょうが、私自身は大変残念であり、空白はいっときも許されないと思っておりますけれども、我々としては国に対して要請をすると同時に、道としては限られた財源の中ではありますが、今回まさに今日、我々としての原油高対策ということで、中小企業の金融措置であるとか、あるいはこれから冬場に向けての社会的に弱い立場にある低所得者の方々に対する福祉灯油の対応事業であるとかそういったことを含めて、我々の提案もさせていただいているところであります。これから国の出方、あるいは国の出方が選挙になって不透明になるとすれば、我々独自で第2弾、第3弾ということについても目配りをしていかなければならないという局面というのは当然出てくるのかなと思っているところでございます。
 それから、実質公債費比率につきましては悪化をしております。ただ、より深刻なのは25%のレベルというのが一つの危険水域かどうかというふうに総務省のほうからいわれているんですが、今この段階ではそこまでいっていないというのはご案内のとおりでありますが、我々が今持っている現状のデータの範囲内で将来予測しましたところ、近々数年後に25%を超えるという状況が想定されております。私の記憶では2カ年にわたって25%を超えて、その後また下がっていきます。それは当然ですね、今これだけ頑張って改革やっていますので、その成果が将来的には下がってきますが、ここ数年後には
25%を超えるということで、大変強い危機感を持ち続けながら、もちろんメリハリのある形での財政出動も限られた形で必要だと思っております。しかしこの異常な道債残高の高さに鑑みて、私は基本的な我々の視点として行財政改革はしっかりやっていかなければならない、これが道民の方々に対する責務であると考えております。

(共同通信)
 同じく支庁制度改革の関係なんですが、条例のための公選法の改正の関係なんですが、先ほど知事のほうから解散一色で残念だというお話もありましたが、これから臨時国会どういった形で進むかも不透明な中でなんですが、仮に公選法の改正が先送りになってしまった場合、条例の施行時期、4月、新年度といっていたその部分について時期をずらすとか、そういった対応、何か知事の中で仮にそうなった場合どうするというお考えがもしあるのであればお伺いしたいのですが。

(知事)
  今の段階では何もありません。まだ臨時国会も始まっていませんし、その臨時国会に提出をすると総務省に言っていただいております法案についてもまだ閣議決定等も何も行われていない段階で、私どもとしてはやはり道内外の関係の皆様方に対するきめ細やかな説明、先ほどの振興条例の検討を含めてしっかりご理解を深めていただく努力をこれからも鋭意やっていくということの先に、我々の目指す改革を実行できるということにつながってくると思っております。いずれにいたしましても道議会であれだけの議論を経て議決をいただいたという事実は変わりませんので、その道議会の皆様方の思いを我々理事者がともに共有をしながら関係の皆様のご理解をさらに深めていくと、この1点に尽きると思います。

(北海道新聞)
 燃油高騰対策に関連するんですが、今月に入って東日本フェリーが道内と本州を結ぶ3路線から撤退するという計画が明らかになって、その原因の一つが燃料代の高騰ということが大きな原因なんですが、あと航空路線も道内と本州を結ぶ航空路線も縮小の動きがあって、今回の補正予算の燃油高騰対策というのは必ずしもこういった観光産業に関連するものに対する対策ではないとは思われますが、こういった道内と本州を結ぶ交通インフラへの対策というのはご検討されているのでしょうか。

(知事)
  東日本フェリーの発表は大変残念であります。高速フェリー、青森と函館間の高速フェリー2隻も最近に導入されたものでありまして、乗客数はどんどん増えていると報告を受けておりますし、私も実際乗りまして大変快適であり、お客さん方も喜んでおられる姿を見ており、自分自身が体験しているが故に今回の発表は大変残念であります。もちろん観光への影響もあるわけですが、とりあえずフェリーの撤退との関係でいえば、生活路線という部分についてどうするかということの緊急な検討がまず重要かなと思っております。例えば大間と函館の間については、特に青森県大間の町民の方々について、病院に行くにも大変だという話もございますし、やはりこういった方々、道民でないからいいという話ではなくて、こういう生活路線の部分については採算性ということを越えて、何ができるかということをしっかり考えていかなければならないかなと。また、室蘭と青森の間のフェリーについても新宮市長の強い思いも私も聞いているところでありまして、道としても何ができるかなど考えていかなければならないというふうに思っています。当然、観光への大きな影響が出るということを先般函館にまいりました時に函館市長さんが言っておられました。こういった面についてはこれから新幹線のこともございます。おっしゃっておられた航空路の話もございますが、そういったことをトータルで考えていかなければならないなと思っているところでございます。補正でこういった部分についてどこまでカバーするかという議論、これはまさに道議会の皆様方のご意見、あるいは道民の各界各層のご意見を踏まえての検討ということになろうかと思いますが、当然そういったことも含めて、先ほど申し上げましたことの繰り返しになりますが、今回ご提案申し上げた補正に加えて道のいろんな政策展開ということはやっていかなければならない場面もあり得るだろうと認識しております。

(読売新聞)
 政策評価で1点お伺いしたいんですが、政策評価の報告書が出まして、2014年度までに34%の見直しをするという話なんですが、あれを読むと見直しを検討する対象であって、見直す対象ではないと思いますが、あれをどのように実現するのか決意をお伺いしたいのですが。

(知事)
 先ほど申しましたとおり現在の道債残高。前からいつも言っております赤ちゃんからお年寄りまで道民一人が百万円の借金を背負っているという現実。利子払いだけで1日あたり約2億7千万円が、日々無くなっているという現実などを考えた場合に、私は行財政構造改革ということの基本をゆるめるわけには一切いかないと。国は今度の自民党総裁選候補者の方々いろんなご意見の方がおられるようですが、道についてはそのように思っているところでございます。そういった中で今ご質問の政策評価の中で一定割合34%の見直しを検討すると明記させていただいたところでありまして、これはそれぞれの担当部局の検討の中ではなかなか出てこなかったものを、同じ道庁内でありますけれども客観的な立場から見て検討対象ということをぐっと広げる形にいたしたところでありまして、今後個々のことを精査しながら、やわらか頭で考えていくということが何よりも重要だと思っているところでございます。やっぱり縦割りで同じような業務をやっている部分もあろうかと思いますし、本庁における各部縦割りが、結局、各支庁、各出先における縦割りの仕事になっている部分もございますので、時間をかけてしっかりと、今検討対象と申し上げたものについては方向性を出していかなければならないと思っております。そういうことをやっておりませんと、例えば職員適正化計画ということのさらなる深掘りということを前議会でも表明させていただいておりますが、そのことについてもつながってまいりませんので、支庁制度改革も振興局地域の職員適正化をしっかりやるんですが、その分を総合振興局に移動するのかといえば、そういうことではなくて本庁も含めて全体をスリム化するということをやっていかなければならないわけでありまして、そういった作業と並行して今おっしゃった政策評価の対象事業についてもしっかりとした議論の積み重ねをしていきたいと考えております。

(STV)
 先ほど、原油高騰対策のお話をされた中で、独自に第2、第3の目配りを考えていきたいというお話がありましたが、道として独自の追加の対策を打ち出すとすれば、そのタイミングについて、何かめどとして考えているのかということと、石油の価格が高騰すると代替エネルギーの開発にも真剣に取り組まなければならないと思いますが、BDF燃料の支援ですね。道から支援するということについても考えられるのか。この2点について、お伺いいたします。

(知事)
 原油高騰対策の話をされた中で、第2弾、第3弾のタイミングがどうかということでございますが、今日3定議会がスタートして、そこに第1弾の提案をしたばかりでありますので、まず、このことをしっかり道議会で、ご議論いただいて方向性を出し、そして、そういう間に中央のほうも、総裁選も終わって、それぞれ各党が政策要綱というものを発表されてくるものと思います。議会での議論などの動きの中で、国がどれくらいまで総合対策を出して補正予算を出すのか含めて、今何も見えない段階でありますので、第2弾、第3弾のタイミングについては今ちょっと、はどうかなと思っております。
 それから、代替エネルギーというか新エネルギーというか、この開発の加速ということは当然、我々も考えていかなければならないし、また相対価格ということもみても、原油のあるいは石油製品が高くなってくれば、それだけ民間の中でもインセンティブ(動機づけ)は高まってくるのではないかなと思っております。 
 今おっしゃったBDFもございますし、さまざまな可能性をこれからいろんな方々と議論しながら考えていきたいなと思っております。

 


 

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