知事定例記者会見(平成19年9月7日)

知事定例記者会見

・日時/平成19年9月7日(金)14:30~14:55
・場所/記者会見室
・記者数/25名(テレビカメラ3台)

会見項目

  

知事からの話題

 1 台湾での北海道観光プロモーションについて
 2 牛肉ミンチ問題に係る牛挽肉等の追跡調査及び今後の対応について

記者からの質問

 1 牛肉ミンチ問題に係る牛挽肉等の追跡調査及び今後の対応について
 2 ホッカイドウ競馬について
 3 産業振興条例について
 4 第3回定例道議会について
 5 支庁制度改革について

知事からの話題

 

台湾での北海道観光プロモーションについて

それでは、2件お話をいたします。
 一つは、この度9月の2日から5日にかけて、観光プロモーションで台湾を訪問してきたことのご報告でございます。
 航空会社、エバー航空さんとチャイナエアライン、それからユニー航空もそうですね。それから台湾観光協会などのトップの方々との面談、あるいは観光セミナー、それから修学旅行っていうのですか、教育旅行の関係の方々へのアピール、記者会見もやりました。多くの関係者の皆様方に、それぞれ北海道のPRをさせていただいたところでございます。
 9月19日に解禁となるドライブ観光を一つのきっかけとしての今回の訪問でしたが、手応えは十分に感じたところであります。航空会社に対しましては、現在定期便が就航しております台北-新千歳に加えて、その他の道内への定期便就航等の要請も行ったところでございます。
 北海道への関心は、ますます高まってくるだろうと思っておりまして、多くの観光客のご来道を心から期待をいたしております。
 しかしながら、ドライブ観光につきましては今、交通事故死ワーストワン返上を引き続き続けるということとの関係もあり、交通ルールの違いをいかに台湾の方々にご理解いただくかという注意喚起、啓発、こういったことの取り組みも重要であると、このように考えているところであります。
〔牛肉ミンチ問題に係る牛挽肉等の追跡調査及び今後の対応について〕
 それから二つ目でありますが、牛肉ミンチ問題に係る牛挽肉等の追跡調査及び今後の対応についてであります。本日、農水省から牛肉ミンチ問題に係る牛挽肉等の追跡調査及び今後の対応の発表がありました。牛挽肉の流通先の追跡を行って、その結果牛挽肉417トンがコロッケなどとして、約1万トン販売されたという事実、そして、それに関わった業者は約300であり、これらの商品は、現状では回収・廃棄され市場には流通していないというようなことでございます。
 そして業者への措置としては、ミートホープ社に対しては、JAS法に基づく厳重注意、牛トレーサビリティ法に基づく勧告・指導が行われたところであります。一般消費者向け商品の表示責任者は、文書指導が7業者、注意啓発が12業者の19業者にのぼりました。うち、道域事業者に対しては、道として1業者に指導文書の手交をいたしたところであります。417トンの牛挽肉が、コロッケなどの1万トンの商品に加工されていたということをみても、今回の影響の大きさということを改めて再認識いたしたところであります。
 今回の問題の中で、ミートホープのような中間取引業者にJAS法が適用されていないということが明らかになったわけでありまして、国としては様々な検討を行い、この問題について議論をするということを言っております。
 私どもとしてもJAS法の改正について、要請をしているわけでありますが、今後とも消費者保護の立場に立って、JAS法の改正が行われるよう、国に対して働きかけてまいりたいと考えております。法律、あるいは政令を含めての国民の視点にたった法令改正を強く望みます。
 今回の事件は、その後に明らかになった石屋製菓の事件も加わる形で、これまで道内外の消費者の方々に多く親しまれてきているものが、北海道の食の信頼を揺るがす大きな問題となったところでございます。私ども道庁が、旗振り役になる形で官民挙げて、特に業界の方々のコンプライアンス(法令遵守)意識を高めるなどしながら、一日も早い北海道の食のブランドの回復が必要不可欠であると、このように思っているところでございます。

 

牛肉ミンチ問題に係る牛挽肉等の追跡調査及び今後の対応について

それから二つ目でありますが、牛肉ミンチ問題に係る牛挽肉等の追跡調査及び今後の対応についてであります。本日、農水省から牛肉ミンチ問題に係る牛挽肉等の追跡調査及び今後の対応の発表がありました。牛挽肉の流通先の追跡を行って、その結果牛挽肉417トンがコロッケなどとして、約1万トン販売されたという事実、そして、それに関わった業者は約300であり、これらの商品は、現状では回収・廃棄され市場には流通していないというようなことでございます。
 そして業者への措置としては、ミートホープ社に対しては、JAS法に基づく厳重注意、牛トレーサビリティ法に基づく勧告・指導が行われたところであります。一般消費者向け商品の表示責任者は、文書指導が7業者、注意啓発が12業者の19業者にのぼりました。うち、道域事業者に対しては、道として1業者に指導文書の手交をいたしたところであります。417トンの牛挽肉が、コロッケなどの1万トンの商品に加工されていたということをみても、今回の影響の大きさということを改めて再認識いたしたところであります。
 今回の問題の中で、ミートホープのような中間取引業者にJAS法が適用されていないということが明らかになったわけでありまして、国としては様々な検討を行い、この問題について議論をするということを言っております。
 私どもとしてもJAS法の改正について、要請をしているわけでありますが、今後とも消費者保護の立場に立って、JAS法の改正が行われるよう、国に対して働きかけてまいりたいと考えております。法律、あるいは政令を含めての国民の視点にたった法令改正を強く望みます。
 今回の事件は、その後に明らかになった石屋製菓の事件も加わる形で、これまで道内外の消費者の方々に多く親しまれてきているものが、北海道の食の信頼を揺るがす大きな問題となったところでございます。私ども道庁が、旗振り役になる形で官民挙げて、特に業界の方々のコンプライアンス(法令遵守)意識を高めるなどしながら、一日も早い北海道の食のブランドの回復が必要不可欠であると、このように思っているところでございます。

記者からの質問

(読売新聞)
 肉の追跡調査の関係ですが、1万トンが流通していたのを回収したということでしょうか。 

(知事)
  417トンの肉が加工されて1万トンになった。そういったものが現状では廃棄、回収されたということで、市場には流通していないということを先ほど申しました。中には市場に出回り始めたものを回収したものもございますし、出荷前に止めたものもあろうかと思います。

(毎日新聞)
 ミートホープの関係ですが、JAS法を基にはしていますが、あくまで行政処分ではなく行政指導という形に止まったわけですが、現状の法の趣旨に則って仕方がないのかもしれませんが、この点に関しましてどのようにお考えでしょうか。

(知事)
 先ほど申し上げたことの繰り返しになろうかと思いますが、現行のJAS法の体系の中ではこれが最大限の最も厳しい処分、行政指導ということになろうかと思いますが、であるからこそ、今回の事案を踏まえて、より消費者の視点に立った法令改正をどのようにするかということについて、国も検討をスタートさせたと理解をしておりますし、私ども道としても、そういった観点からの推進をさらに行っていくということでございます。
 
(HBC)
 道営競馬についてですが、来年度いっぱいで旭川から撤退の方針ということが出ていますが、収支の改善の見通しはいかがでしょうか。

(知事)
 まず、旭川撤退を決めたわけではありません。報道が先行している感がありますが、今、まさにやっている道営競馬の運営委員会、小林委員会に対して私どもとしてのこれからの競馬事業の展開方向についての素案をお示しをしている中に、そのような事も位置づけているところでございまして、そういったことも踏まえて小林委員会で更なる議論をしていただいて、今年度いっぱいに方向性を出していく位置付けのものだとまずはご理解をいただきたいと思います。
 収支改善の見通しが立っているかどうか。それを立てるためにやるということでございます。思い起こしてみると、この道営競馬が馬産地であるという北海道の特性もあるわけですが、かつて道営競馬の収入状況が極めて良い時には一定割合を我々道の歳入としていただいていた時もあったわけで、ここ10年以上ですか、ずっと悪い状況で、むしろ私どもの方から赤字補填をする状況がずっと続いておりまして、二百数十億円という累積赤字があることはご承知のとおりであります。
 そういった中で平成17年度でしたか、一昨年に小林委員会でいろんなご議論をいただいた上で、平成18年度から20年度の3年間で、17年度の赤字のうち15億円を半減させる。そして、単年度収支が均衡する見通しを得るといった方向で改善をずっとやってきたところでありまして、今回はさらにそれを一歩進めて、よりコスト削減をどのように進めていくのか。そして、収入増の面ではミニ場外を増やすとかいろんな歳出削減歳入増という計画をさらに高めることによって、いわば退路を断つと言うのでしょうか、馬産地である日高の皆様方と共同体でより本気度を高めて、道営競馬、競馬事業について我々の改革を行っていくという段階になっている認識でありまして、なんとしても私は道営競馬の現状の収支の状況を改善していかなければならないと強く思っているところであります。
 
(NHK)
 今の質問に重ねてですが、旭川競馬の撤退は決めていないということを確認したいのですが。

(知事)
 はい。まだ決めておりません。私どもの素案の中に、先ほど申し上げました歳出削減の一環として、そのような項目も入れ込んでいるというのは事実であります。門別に寄せていくという考え方ですよね。
 
(NHK)
 最終的には道営競馬全体を廃止することも検討項目に入ってくるということでしょうか。

(知事)
 検討項目というか、先ほどのご質問と相通じるところも出てきますが、馬産地として軽種馬産業を活性化させていかなければならないという要請がある一方で、道財政がここまで厳しい中で道営競馬を今の赤字の状況のまま放置することはできないという二つ両立しなければならない課題がある中で、さらなる歳出削減、コスト削減をしつつ収入増の計画を立て、それを実行する。そして、それが実行できない場合にどうなるかということとして、今おっしゃったように廃止ということも場合によっては出てくるかもしれない。そうならないように最大限頑張るということでございます。
 
(北海道新聞)
 競馬の件ですけれども、基本的には存続のための計画というのがこのビジョンの中で今示されていると思うのですが、知事も存続のためのものだというふうにお考えでしょうか。その確認なのですが。

(知事)
 私自身の認識はそんなに甘くはありません。馬産地の地元の方々と最大限の努力をする。そして結果を出していくよう最大限努力をする。それ以上でもそれ以下でもない。平成
22年度までに単年度収支の均衡を図るということを目的とすることでありまして、それが達成できない場合というのは、今は考えたくありません。

(NHK)
 別の質問ですけれども、知事は産業の振興について選挙の時もいろいろ項目を挙げられてきていますけれども、それに関連しての条例の制定に向けて取り組んでいらっしゃると思いますが、今どのような進ちょくになっていて、それに対してどのような思いを持っていらっしゃるかお聞かせください。

(知事)
 北海道における地場の企業の方々の頑張り、支援、そして道外からの企業誘致、こういったことを一体として進めていかなければならないという思いは、知事就任時点から強く持っているところでございます。そういった中で、新たなる企業立地と言うか産業振興条例を作るということは、前から申し上げているところでありまして、この3定に向けて基本的な考え方をご提示を申し上げ、さまざまなご議論を道議会でもしていただくということを考えているところであります。そして、そういったご議論を踏まえて、できれば次の議会くらいに具体的な条例の案をお示しできればと、そのような思いで今スケジュールを進めているところでございます。
 お陰様を持ちまして、少しずつではありますけれども企業誘致も成功事例が出てきているところでございまして、ただ単に道外企業の立地の数が多くなるだけでは、雇用の機会は生まれるかもしれませんが、それ以上に広がりのある道内産業の振興にはつながっていかないわけでありまして、何としても進出企業や道外企業としっかり取り引きできる技術力と経営力をそなえた道産子企業の頑張りというものを我々行政が支援をしていかなければならない。この支援というのは単に資金的な面ばかりではなくて、マッチングであるとか、情報提供であるとか、技術指導であるとかさまざまなことがあり得るわけでありますが、こういったことを総合的に推進する形で、北海道の経済産業力を高めていきたいというのが私の思いでございます。

(NHK)
 今3定の話が出てきましたけれども、来週からの3定で高橋知事は議会の中で特にどういうふうなテーマがポイントになると今の段階でご認識されてますでしょうか。

(知事)
 山ほどありますね。今日そのうち質問が出るかなと思いますけれども、支庁制度について見直しをしていくというのは知事公約の一つでありまして、前回の2定でも様々な議論がございまして、その続きの議論もあろうかと思いますし、今お話にございました競馬事業のこともございましょうし、また待ったなしの行財政構造改革についても私どもなりの考え方をお示しをする場もあろうかと思います。それから、食の安全・安心の問題など、いつもどおり、あるいはいつも以上に様々な道政上の課題について、問題について議論が展開されていくのではないかなと考えております。

(北海道新聞)
 今、知事からお話しがありました支庁制度改革についてですけれども、知事は前回の議会で3定までに支庁制度の具体案を示すと、これは支庁の区割りであるとか数であるとかそういったものをイメージしていたわけですけれども、これは3定に示せるのでしょうか。

(知事)
 なかなか痛い質問ですね。私が2選目を果たした直後ぐらいだったか、どこかの新聞社さんが女帝になるのではないかと書いておられました。本人もびっくりするぐらい多くの道民の方々からのご支持を頂いたこともあって、あまり周りの言うことを聞かずにガンガン公約に書いたことを実行していくのではないかという主旨の記事だったかと記憶しているわけでありますが、私自身はやっぱりそういった道民の皆様方の声を踏まえて多くのご支持をいただいたからこそ、より多くの道民の皆様方のお声に慎重に耳を傾けながら一つ一つの政策を進めていくことが必要だなと、逆に再認識をさせていただいた記憶があるわけであります。
 そういった中で、この支庁制度改革ということについてでありますが、公約で書かせていただいた思いというのは今でも変わっておりません。すなわち北海道の中において、人口減少、高齢化、こういったことが全国のスピード以上に進んでいる中で、北海道のこれからの地域づくりというものを中長期的に考える場合には、やはり今まで以上に一定の広域性を持った連携なり政策展開という視点を入れていかなければ、北海道全体が生き残れないのではないかという危機感を持っておりますので、広域的な地域運営、それに必要な道の出先機関についての見直しということが不可欠であるという思いは今でも全く変わっておりません。
 しかしながら、先ほどの女帝論との関係でちょっと触れるとすれば、やはり多くの皆様方、地元の自治体、あるいは道議会の皆様方など多くの方々のご意見を十分にお伺いしながら、進め方を慎重に検討していく必要があろうと思うわけであります。
 そういった中で、先般、道議会の中で最大会派でいらっしゃる自民党の方々から副知事の方に、慎重にこの支庁制度の見直しについて検討していただきたいと申し入れを頂戴したところでございます。私どもとして謙虚にいろいろ考えた場合に、道民の方々のご不安、関心の多くは、新しく我々道庁が念頭に置いている地方の出先機関がどういった機能を果たしていくのかということが見えない中で、区割り論なり数の議論ばかりが先行することに対するご不安なのだという思いに至りました。そういう意味では、この3定議会では新しい支庁のあり方の具体論の提示に先立って、地域において必要な機能の確保をどのように考えているかということなどについて、現時点における道の考え方を支庁制度改革の検討状況としてご報告をし、さらに道議会でのご議論、あるいは市町村、あるいは広く道民の方々のご意見をいただくということを今考えているところでございます。
 そういった際に、これから道議会に向けての具体的な議論になってくると思うんですが、私自身の思いとしては先ほど申しました人口減少時代における広域的な地域政策の企画立案ということの必要性と、別途それぞれの地域住民の方々が、例えば窓口業務で、例えば今ミートホープなどで問題となっております安全安心の保健所の業務など、あるいは身近な道路、あるいはインフラ整備をどうするかという具体的には土現の業務であるとか、こういった住民に身近な行政は身近なところで展開して欲しいという思いを皆さん持っておられるでしょうし、そういった意味で、今一体として行われている様々な業務を一つ一つ精査をして、私どもの考え方を道民の方々あるいは道議会の方々にお示しをしていく必要があるのではないかと、私自身としては思っているところでございます。
 それからもう一つは、これは切り口は違うことになると思うんですが、札幌一極集中ということが、いろいろな政策を地域展開している中で、やはり起こってきていてそのことに対する道民の方々のご不安、これは札幌市民の方々も含めてだと思いますが、あるわけでありまして、こういったことに対しても今回の出先機関の改革の中で私ども道としてどのような考え方をお示しするかなど様々な論点、ポイントがございます。私ども自身の考え方ということを包括的に言えば、新しい時代における道の出先機関というのはどういう機能を果たしていくのか、それをどのように展開していくのかということについての考え方のご提示をまず申し上げ、そのことについてご議論いただいた上で、改めて4定をめどに新しい具体案を提示していくということを考えております。


 

 


 

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