知事臨時記者会見(平成19年8月15日)

知事臨時記者会見

・日時/平成19年8月15日(水) 16:15~16:32 
・場所/知事公館
・記者数/17名(テレビカメラ6台)

会見項目

  

知事からの話題

1 石屋製菓による賞味期限の改ざん等について
2 交通事故死者数全国ワーストワンについて

記者からの質問

1 石屋製菓による賞味期限の改ざん等について
2 交通事故死者数全国ワーストワンについて

知事からの話題

 

石屋製菓による賞味期限の改ざん等について

私から二つお話しさせていただきます。
1件目は石屋製菓による賞味期限の改ざん等、食品衛生法およびJAS法違反ではないかという疑義の案件についてでございます。
 皆さん方のよくご存じの白い恋人、北海道を代表する菓子製造業者である石屋製菓が今回のような賞味期限の改ざん等の問題を起こしたことは、北海道の食ブランドに大きな悪いイメージを与えたということでございまして、大きく言えば私ども北海道の観光あるいは北海道経済全体にも極めて大きな影響が出るのではないかということを懸念しているところでございます。
 道といたしましては、先のミートホープの事件で北海道の食への信頼が揺らぎ始めたのではないかという強い危機感を持っているところでございまして、そういった中で今回の事件は本当に遺憾であります。本件について、関係諸方面から私ども道に対して直接連絡があったわけではなく、私どもが初めて本件を知ったのは昨日の夕方に札幌市の保健所から通報を受けて、そういうことがありそうだと初めて知った状況のようでありますが、私ども所管でJAS法がございます。そして、食品衛生法上の権限は保健所を設置する札幌市にございますので、午後2時から両法に基づく合同の立ち入り調査を本社工場に対し実施しているところでございます。
 事案は三つございまして、私ども道の所管でありますJAS法関係では、先ほど申しました白い恋人の賞味期限の改ざんがあったということ。
 それから食品衛生法上、これは札幌市さんの所管でありますが、自主検査においてアイスクリーム類から大腸菌群が検出されたこと。
 そして、バウムクーヘンから黄色ブドウ球菌が検出されたこと。以上3件についてでございます。
 私どもとしては、札幌市としっかり連携しながら事実関係を把握し、厳正に対処してまいりたいと思っております。

交通事故死者数全国ワーストワンについて

それからもう1件でありますが、交通死亡事故多発非常事態についてであります。
 今日が(8月の)15日ですが、昨日14日現在で道内の交通事故死亡者数が160名となりました。これは前年の同時期と比べると16人増えていることになり、平成16年6月以来、交通事故による死亡者数が全国ワーストワンになったということでございます。これも私として極めて深刻な事態と受け止めているところでございまして、直接道民の方々に訴えたいと思っております。 
 事故の特徴を見ますと、一つは高齢者の方が絡む事故が前年度の比較においても非常に増えています。これは被害者になられる方が高齢者の場合もございますし、また高齢の方が運転をしておられて事故が発生した場合もあるわけでありまして、いずれにいたしましても高齢者の方々にそういう事故が多くなっている。
 もう一つは原因はそれぞれだと思うのですが、いわゆる重大事故、3人以上の尊い命が奪われる事故が多いというのも今年の特徴でございます。
 それから、わき見運転など前方不注意の事故が多いというのが今年の特徴でありまして、そういったことの総計として、前年より16人多い160人の尊い命が交通事故で道内で失われてしまいました。
 こういった中で、道といたしましては非常事態であることを宣言し、道警本部長と私と連名でメッセージを発信をして、道民の方々に広く交通安全について呼びかけることにいたしております。
 それから本日から1カ月間を事故抑止対策を強化する緊急対策強化期間といたしまして、市町村をはじめ関係の方々には取り組みの強化を要請いたします。
 そして来週の火曜日21日には私も参加をいたしまして、交通死亡事故多発非常事態道民総決起大会を行うことといたしております。赤れんが庁舎前で開催をし、私も皆様方と一緒にパレードあるいは街頭啓発に参加して、交通安全をアピールしたいと思っています。ぜひ報道関係の皆様におかれましても、今、夏休み真っ最中であります。交通事故で尊い道民の命が奪われることがないように、皆様方にも道民の方々にしっかりとお声かけをしていただきたいと思っております。

記者からの質問

(STV)
 石屋製菓の関連ですが、ミートホープのように今後、立ち入り調査とか指導は考えているんでしょうか。

(知事)
 今日の午後、食品衛生法の関係では札幌市の保健所、道も一緒に検査に入っているので、その結果を見極める必要があろうかと思っています。
 その上で、まず、私どもとしてやらなければならないのは、道内各同じような業種の業社の方々に対して、文書による注意喚起ということはしっかりまずはやらなければならないと思っております。何といっても観光立国北海道、そして観光といえばおみやげ品というのは不可欠でございますので、そうした意味での危機感は強く持っております。
 ですから、まずは文書による注意喚起、そして必要であれば、今申しました札幌市保健所との調整の後に、やらなければならないことがあればやっていきたい、このように思っております。

(共同通信)
 今回、石屋製菓という北海道を代表する企業がこういった事態を起こしたことに対して、 知事の私見で結構なんですが、どういうふうに思われるのか、強い怒りを感じているのか。

(知事)
 先ほど申し上げたとおりでありまして、まさに白い恋人というのは北海道を代表する銘菓であり、北海道観光の時、必ずおみやげに買っていきたいと多くの道外の方が、海外の方も含めて思っていただいている。極めて我々が慣れ親しんだ銘菓なんですね。そういったものについて、やはり賞味期限の改ざんの疑義が出た。社長さん自身がやったと言われているので事実でしょう。本当に残念である、遺憾であるというふうに私は思っているところでございます。

(uhb)
 交通事故のことなんですが、これまで道警の方で対策をとられているのですが、知事としては、これまでの対策は十分だったのか、どう思われているのか。

(知事)
 おかげさまで去年、一昨年と交通事故死ワーストワンを返上したということは、事実でございますので、そういった形で、道警さんと私ども道庁とそして関係の方々みんなで一生懸命道民運動としてやってきたことの盛り上がりは出てきたんだというふうに理解をいたしております。
 しかしながら先ほども申しましたとおり、今年の事故の特徴、重大事故、3人以上の方が亡くなられるというのが、これはいろんな原因が、偶発的なことの相対だと思うんですが、増えているということ、それからやはり、高齢者が絡んでいる事故が増えているということなどを考えますと、さらにやはり道民運動として、私たち道民の一人ひとりの意識を高めていくということが重要かなと。
 特にやはり観光シーズンは、道外の方がたくさんおられますので、その意味では、そうした皆様方にもお声がけをしながら、交通事故で尊い命がなくなるという状況を少しでも解消していきたい、最小化したい、ゼロにしたいということを強く願っているところです。

(北海道新聞)
 石屋製菓の件ですが、コンサドーレのメインスポンサーになっていたり、石水社長が道の直接の公職はないかと思いますが、いろいろな形で公職に就かれていると思います。文化面に対する影響への懸念はないでしょうか。
 
(知事)
 コンサドーレについて言いますと、今、J1目の前で頑張っていますよね。私は道民の一人として頑張れ頑張れと毎日応援をしているわけでありまして、ただご案内のとおりコンサドーレ自身の経営は順風満帆というわけではない中で、今回の石屋製菓の案件がコンサドーレのスポンサーという意味でどれくらいこれから影響が出てくるか見極める必要があろうかと思いますが、何としてもコンサドーレにはJ1に、選手、監督みんな一丸となって頑張ってもらいたい。これは道民誰に聞いてもみんな同じ思いを持っているんじゃないかなと思います。石屋製菓のコンサドーレに対するスポンサーのあり方については、例えば球場でお土産として売っているような所は撤去というふうになってくると思いますが、(白い恋人と)ユニホームに書いてありますよね。これは、ユニホームとして、どうも当局の登録のようなものがいるそうで、明日コンサドーレの試合があるかどうか私わかりませんが、明日の試合で直ちにユニホームを変えるということにはならないそうでありまして、そこも今後見極めていく必要があろうかと思います。その他いろんな面での影響があろうかと思いますが、まずは石屋製菓自身が昨日の夜に記者会見をして、自ら先ほど私が申し上げた3件の事案についてやったということを情報提供して謝罪をされたと聞いておりますので、この部分について何でそうなったのか、そして再発をいかに防止していくのか、そのことにまずは集中していただいて、そういった中で今おっしゃった周辺の様々な活動との関係の調整ということもしていくということではないかと思っております。

(NHK)
 先ほど文書での注意喚起をしたいというような話がございましたが、どのような内容を文書で行うのでしょうか。

(知事)
 具体的な文書を発出する際に皆様方に情報提供させていただきますが、まずは専門の担当部局が文書を作り、私も最終的に確認した上で発出したいと思います。
 趣旨としては、今回の事案を踏まえて、もちろんそういったことは道内他社にはないと思いますが、改めて我々の北海道にとってそれぞれの菓子製造業者の方々の位置付けが重要であることをご認識いただいたうえで、法律に則った形でしっかりと守るべきルールを守ったうえで、おいしくて新鮮な北海道のお菓子を製造してほしいというようなことになるかと思います。
 例えば賞味期限一つとっても、JAS法上の扱いと食品衛生上の扱いと若干違うこともありますので、そういったことの法律の理解が十分でない業者さんも場合によってはおられると思うんですね。そういったことも含めて、ルールを守るという意識を道内の企業の方々にしっかりと持っていただけるよう改めて指導したいと考えております。   

(HBC)
 先ほど、関係業者には文書等でいろいろと指導をしていくような話でしたが、石屋製菓自体に対しては、何か道として。

(知事)
 それは法律上の規定がありますので、必要な措置を行っていくということであります。

(HTB)
 報告が昨日知事の方に伝わってるんですけれども、報告が遅いということは。

(知事)
 遅いかどうかを判断するだけの情報をもっていないのですが、事実としては昨日の夕方に札幌市の担当部局から私ども道の担当部局に電話により情報提供があったと理解をしております。
 その後、昨日の9時から石屋製菓自身が記者会見をされたという経緯でございます。遅かったかどうかは、今日の立ち入り検査の結果やいろいろヒアリングもいたしますので、そういったことを踏まえて遅かったかのかどうか、そういったことになってくると思います。

 

 


 

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