知事定例記者会見(平成18年10月31日)

知事定例記者会見

・日時/平成18年10月31日(火) 14:01~14:27 
・場所/記者会見室
・記者数/29名(テレビカメラ3台)

会見項目

  

知事からの話題

1 オホーツク赤れんがフェアについて
2 北海道日本ハムファイターズへの表彰について
3 夕張市における移動入札の実施について

記者からの質問

1 夕張市の財政再建について
2 私立高校における必履修科目の実施状況について
3  道州制特区法案について
4 バイオエタノール実証プラントへの支援について
5 自民党道連総合選挙対策会議での橋本会長の発言について
6 岩手県知事の4選不出馬表明について

知事からの話題

 

オホーツク赤れんがフェアについて

   私から三つお話をいたします。
 最初は、オホーツク赤れんがフェアについてでございます。
 網走支庁では、平成18年度からオホーツク圏の一体感の醸成や統一イメージの形成、浸透を図るということで、オホーツク・エリア・アイデンティティーを推進しています。 これは独自事業としてやっていたんですが、その一環として、この度、オホーツクキャンペーンを実施いたしますので、PRしていただければということです。
 主要な中身の一つが、オホーツク赤れんがフェアです。
 11月3日から5日までの3日間、道庁赤れんが庁舎で開催いたします。観光、移住、物産等々のコーナーを設けます。
2番目として、オホーツクフードフェアです。
 これは、オホーツク赤れんがフェア開催期間中に、札幌市内などの協賛飲食店でオホーツクの食材にこだわったメニューを出すことでございます。
  三つ目は、セブンーイレブンにオホーツクフェア第2弾をやっていただきます。第1弾が9月の初めに2週間ぐらいやったんですが、とっても好評だったということで第2弾をやるそうでありまして、道内全てのセブンーイレブにおいて、オホーツクの食材にこだわったおにぎり、お弁当、パンなどを販売することになっていますので、是非PR方よろしくお願いいたします。

北海道日本ハムファイターズへの表彰について

   それから、二つ目でありますが、北海道日本ハムファイターズへの表彰についてであります。
 昨日の午前中に、ヒルマン監督をはじめ球団の会長さん、それから選手会の金子会長をはじめ4人の選手がいらっしゃいまして、優勝のご報告があったわけであります。私からも「本当におめでとう」「ありがとう」と申し上げたわけでありますが、この度、日本ハムファイターズの皆さん方の活躍に感謝する意味で道民栄誉賞を贈りたいと考えています。直近でいいますと、オリンピックで銅メダルを取られた方などに対して贈ったことがございます。また、同じような野球球団では、去年、千葉県が千葉ロッテマリーンズ優勝時に県民栄誉賞を贈呈したという前例にも鑑み、私どもとして、このような判断をさせていただきました。

夕張市における移動入札の実施について

   三つ目は、夕張市における移動入札の実施についてです。
 夕張市を含む空知支庁管内は、石狩支庁管内とともに札幌土木現業所が公共工事等をカバーしていますが、その移動入札を夕張市で実施することといたしました。11月21日に行います。概ね50件程度の入札予定ですので、400社弱の企業の参加が想定されます。これだけ多くの方が夕張市に入ることによって、宿泊、昼食など人の移動による経済波及効果が期待でき、地域のお役に立てればということで実施をいたします。

記者からの質問

(NHK)
 夕張市の財政再建計画の策定大枠がいよいよ10月末に策定の期限を迎えますが、知事のところにはどのようなご報告が入っているのでしょうか。

(知事)
 直近でいいますと、先週の金曜日、ウィークエンドの頃に相当詳細な説明を担当部局から受けているところでございます。
 しかしながら、基本的枠組みにつきましては、最終的な仕上がりである再建計画に対する国の同意が当然必要ですので、その意味では基本的枠組みを固めるまでに至る過程で国とも一定の調整作業を行った上で、明らかにしなければならないということで鋭意作業をやってきたわけですが、今日が10月31日、ちょっと11月早々までずれ込まざるを得ないかなというのが現状の私の認識でございます。
 そうやって、国との調整をやることの重要性が一方である中で、市ご当局が市民の方々に説明会を行ったときも具体論がない中で、これでは納得できないという声も相当出ていたと聞いております。市民の方々に対する具体的な負担増の部分がどういう形になるのか。これは定量的な数字を含めての具体論が当然いると思われます。
 また、行政改革を行うことになりますと組合との調整も当然出てくるでしょうし、ここでも具体的な数字の提示があって初めてスタートする話であります。その意味では国との調整をできるだけ早く終えて、一部分でも市民向けあるいは組合等その他の関係の方面向けの数字が固まり次第、これを表に出していく必要があるだろうと思っておりまして、その旨、今週後半、担当から説明があった時にも指示をいたしました。

(NHK)
  関連ですけれども、では道の支援策をどうするかという部分で、国への制度改正の要望とか含めると11月上旬というのが一つのデッドラインかと思いますが、まさに待ったなしの対応になると思いますが、その辺の検討についてはどうでしょうか。

(知事)
 前にもこういった場で申し上げましたとおり、道の支援策も再建計画の実行と平行して同時に進めるべきものでありますので、一つ一つをつまみ食い的に出していく性格のものではないと思いますが、地域の困難は想像に難くないわけでありまして、先程申しました移動入札なんかも、そういった現状認識の中で我々としてできることをやっていこうとの一つの表れでございます。
 それ以外のものにつきましても、道庁内の各部にアイデア募集をやったのは前にも申し上げたところですが、例えば雇用対策についてできないかという話、あるいは公共事業の前倒し、あるいは道による代行実施、さらには医療福祉分野での支援など、いろんな提案が出てきているところでございます。
 あるいは、これは報道でも出ておりましたし、ずっと前にも記者会見で申し上げたと思いますが、夕張映画祭のような文化活動についても、市民の方々を中心に動きがあるとすれば、道としてできる範囲内での支援をしたいと申し上げたところでございまして、こういったいろんなメニューの中から、今後、この再建計画の大枠の議論を横目でにらみながら、私どもの考え方をまとめてまいりたいと思っております。

(北海道新聞
 高校の履修不足の問題について質問させていただきます。道内でも10何校かがそういう状況になっていると出ているのですが、その辺知事としてどのように感じているのかというのが一つと、あと国もこれに対する対策を考えているようなんですが、道として生徒への負担軽減策を国に要望していくお考えがあるかどうかをお聞かせください。

(知事)
 道立高、あるいはその他公立高、それから私立高、それぞれ、今回必修漏れという状況が出てきているのは残念に思う次第でございます。
 何でこういうことになったのか、ということについては、受験偏重も取り上げられておりますが、一方で週休二日制が今や一般的になっておりますけれども、私が高校生の時には、しっかり土曜日まで勉強させられておりましたので、そういう意味では、授業の数のゆとりがあったのかもしれません。
 それが今や、週休二日制という月火水木金の中に全て消化しなければならない中で、受験に向けての体制もあって、こういった状況になってきたのかなど、いろんな理由は考えられるかと思いますが、しかしながら、ルールはルールであると思います。
 そのルールが現状に合わないのであれば、そのルールをこれからどう変えていくかという議論は別途あるかもしれませんが、今段階で高校生に学習指導要領に沿った形で、履修科目をこのように決めるというルールがあるわけですので、それを逸脱したようなカリキュラム編成が公立高、私立高共に行われていたのは、とても残念で遺憾なことだと思います。
 その上で、国への要望を行うのかということですが、いわゆる書面をもっての要望は行っておりませんが、既に前の記者会見の時にも触れさせていただいたと思いますが、今の時期というのは、来年の春の入学に向けての受験真っ最中になる時期でございまして、3年生の子どもたちは、これから受験本番という中で補修等の形で履修科目をこなすことの負担は相当なものがあるかと思います。
 そういったことも子どもたちには何の罪もないわけでありますので、少しでも負担が少なくなるような形での手だてがないものかと、この場でも申し上げましたし、また、道内の学校からもそういった要望が多く出ていると聞いておりますので、そういった学校側の要望については、口頭ベースですでに文部科学省へ、当局からも伝えているところでございます。
 そういった意味でも、できる限り早いタイミングで、やはりこれは全国一律の話で北海道だけの問題ではありませんので、国の方で様々な検討がなされ、あるいはその方向性が一部報道を通じて聞いてはおりますが、さらに子どもたちのためになるような、子どもたちの立場に立った対応策、特例措置がとられることを心から期待をし、見守ってまいりたいと考えております。

(毎日新聞)
 道州制特区法案の件なのですけれども、継続審議となっておりましたが、いよいよ明日から本格的に論戦がはじまることが決まったということをお聞きしました。分権をめぐっては、ばたばたと国の方で動きが急になってきているところですが、知事が審議に期待するところとか、注視をしていきたいという点がありましたら、お聞かせお願いしたいと思います。

(知事)
 臨時国会が9月末にスタートして、補選までは動かないとか、いろいろなことが言われている中で、本格的に始まるということですから、私は正式には報告を受けていないのですが、とても好ましいことではないかなと思っております。
 国会審議の過程では、今回の法案についての意見は、私どももいろいろ政府案ができるまでの過程において、あるいは各党に対しても申し上げてきたところではございますが、そういった観点から、地方の立場に立って道州制特区推進法案というのが、将来の道州制の本格導入を念頭において先行的にやる、すなわち地方分権のためにやるものであるということが、議論の過程で明らかになるような、そういった審議を心から期待をいたしているところであります。

(北海道新聞)
 バイオエタノールのことについて、お伺いしたいのですが、昨日JAの北海道中央会などが、実証プラントの建設を清水町に決めたということがありましたけれども、建設費などはまだ未定ということですが、補助があるとはいえ、相当なコストがかかることが予想されている上に採算性の面で不透明であります。
 道もJAのプロジェクトチームの中にメンバーとして入っていると思いますけれども、庁内にもプロジェクトチームがあると思いますけれども、道として実証プラントに向けてどのような支援をしていくというふうにこの時点でお考えかどうか。

(知事)
 JAで、バイオエタノールの前向きな施設投資をやるということを聞いております。
 ちょっと軟化いたしてきておりますが原油高というような構造的な問題が起こってきて、中国など需要圧力などがこれから趨勢的に多くなるようなことを想定した場合、単に一過性のものではなくて、構造的、長期的な問題として、原油高、原油が高ければ当然、ガソリンをはじめとした石油製品が高くなるわけでありまして、そういったことを想定した国としての経済運営なり、我々道としての様々な政策、あるいは代替エネルギーに向けての開発に向けての努力、こういったことをやっていかなければならないと思っております。その意味ではJAさんがバイオエタノールという極めて有効、有力な代替エネルギーといわれておりますものに積極的に取り組まれる。バイオエタノールはビートや、米、麦など様々なものが原料として使えるわけでありますので、そういったことに取り組む適地の一つが北海道ではないかと思いますので、JAさんのプロジェクトを私どもも期待をいたします。
 そういった中で、国の補助制度というのも中川昭一先生が、農林水産大臣の時も大変、尽力をされたとも聞いておりますし、こういったものがうまく活用できるのかどうか、そして、道も道の立場で、できることがあるのかどうか、そういったこともJAともご相談をしながら、これから考えてまいりたいと思います。 

(STV)
 自民党道連の総合選挙対策会議の初会合がありまして、昨日、橋本会長が、高橋知事が、今、道内を回りながらお考えを固めておられる最中で、年内にも出馬表明をするのではないかと、いつ表明となっても、我々は動ける体制を取っていきたいとの発言があったのですが、こうしたお声に対して、知事の現在のお考えはいかがですか。

(知事)
 橋本先生は、最近お子さんが生まれて、また、回復されて元気いっぱいで、大の仲良しですので、いつも元気な姿を拝見していて、とてもうれしいです。昨日そういう発言をされたのですか。
 そうですね、私自身、もう知事になりまして3年半を経過しまして、来年の4月が次の選挙ですので、様々なお声が上がってきていることは十分に承知をいたしているところでございます。周囲の皆様方の私に対する期待というか、そういった声が高まっていることは、よくよく理解をいたしておるところでございます。
 ただ一方で、私がやらなければならない課題は、まだまだ山積しているとも思っております。今、ここでも話題になりました夕張の再建の動きもございますし、また、空知の発展基金についても、まだどういう形で調整するかということについて、歌志内市と上砂川町については、最終のスキームまで、詰め切っていない状況になっておりますので、これの最終的な取り扱いも残っております。それから、今もご質問に出ました道州制への取り組みについても、まだやらなければならないこともあるわけであります。そして、もう一つは行財政改革ということでしょうか。こういった様々な課題がまだまだございますので、こういったことの状況に日々追われているというのが、私の率直な今日この頃の気持ちなわけであります。そうは言いましても、来年の春先が選挙の時期でもございますので、私を支えてくださっている方々ともきちんと相談をした上で熟慮し、その上でなにがしかの結論を出したあかつきには、皆様方を通じて道民の方々にもしっかりと、私の決意というものを申し上げていかなければならないと思っています。

(北海道新聞)
 岩手県の増田知事が4選の不出馬を表明されましたけれども、それに対するご感想と知事ご自身多選についてどのようにお考えなのかお聞かせください。

(知事)
 増田知事は私と同世代ですし、同じ東北・北海道ブロックで、いろんな面で教えていただくことも多い方です。公邸に来ていただいて懇談をさせていただいたこともありますし、仲良くさせていただいてきたと思っております。その意味では、こういった形で出馬断念とおっしゃったことは、個人的には残念な思いを持っております。 いろんな環境の中で、熟考をされたご決断だったと思う次第であります。
 そういった中で、私は報道を通じてしか知りませんが、3期やっておられるのですね。4期目になることについて、いろいろと考えたということの報道を聞いておりますが、この多選につきましては、私個人としては、やはりあまり長くやると悪い方の影響が多く出てくるかなと、そのような思いを持っております。
 法律で規制するとかですね、そういう議論が出ているところには、やや違和感を持ちます。憲法で職業選択の自由になっているわけでありますので、そういった中で、法律なりルールとしてそういったことを規定できるのかどうか、十分な議論をする必要があろうかと思います。
 多選といっても3期が多選なのか、4期が多選なのか、5期が多選なのか。私が生まれた富山県の前知事さんは、7期か8期やられたんですかね。そういう方もおられますし、多選といってもいろいろあるかと思いますので、そういったことについて、それぞれの地域事情も踏まえて、地域地域の判断ということもあるのかなと、このように思います。

(北海道新聞)
 知事ご自身は、知事は何期ぐらいやるのがいいとお考えですか。

(知事)
 わかりません。それは。
 まだ1期目ですので。

 

 


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