知事定例記者会見(平成18年4月27日)

知事定例記者会見

・日時/平成18年4月27日(木) 14:01~14:27
・場所/記者会見室
・記者数/33名(その他テレビカメラ等3台)

会見項目

  

知事からの話題

1 行楽期における交通事故防止について
2 ユニバーサルレイアウトについて

記者からの質問

 1 千歳基地における米軍機訓練について
 2 メーデーへの参加について
 3 与謝野経済財政担当相の発言について
 4 ロタウイルス再発防止策について
 5 厚生年金会館の存続について
 6 小泉首相の開発局人員削減に関する発言について
 7 ユニバーサルレイアウトの今後の取り組みについて
 8 北海道の財政事情について
 9 GWの予定について

知事からの話題

 

行楽期における交通事故防止について

 それでは、私から2点お話しさせていただきます。
 まず、行楽期における交通事故の防止についてであります。
 昨年の交通事故死者は、302人で5年連続で減少し、14年ぶりに全国ワーストワンを返上したところでございます。今年も引き続き交通死亡事故の防止に取り組んでいるのはご承知のとおりです。
  今年に入っての状況を見ますと、4月26日現在で65人の方が交通事故で亡くなられています。昨年同期に比べて20人の減少となっています。しかしながら、北海道では、例年これから交通死亡事故が増加する傾向がございます。特に、29日からの大型連休を迎えて、行楽などで車を利用される方も多くなることから、我々も懸念をしているところであります。道警察でも、この期間、速度違反取締りなど、交通指導取締りを強化することとしています。皆さんにおかれましてもスピードダウンによる安全運転、シートベルト・チャイルドシートの正しい着用の徹底、高齢者の交通事故防止、飲酒運転追放などの重点について道民の皆さんに徹底していただくようにご協力をお願いしたいと思います。 

ユニバーサルレイアウトについて

 もう1点は、ユニバーサルレイアウトについてであります。
 行財政改革の一環といたしまして、道庁ではファシリティマネジメントの取り組みを進めているところでございます。
  3月末に、庁舎スペースの有効活用の方策として、ファシリティマネジメントの検討組織があった建設部において、いわゆるユニバーサルレイアウトを試行的にやっているところであります。これは、フロアーのオープン化あるいは机配置を規則的に行うことにより、スペースの有効活用を図る普遍的レイアウトとすることです。普遍的レイアウトとはどういうことかと言えば、組織機構が変わるたびに、通常、行政庁というのはレイアウト、間仕切りを変更することが常ではあるのですが、そういったことを組織機構が変わっても間仕切り等の変更は不要というのを普遍的レイアウトと称して、ユニバーサルレイアウトと言っているところでございます。試算によれば、本庁舎上から下までそういった型にすることによって年間で3,000万円程度の経費縮減に資することが想定されています。私もこの会見の後、建設部のフロアを見に行こうと思っています。以上であります。

記者からの質問

(HTB)
 米軍の戦闘機の訓練に関しまして、昨日も防衛施設庁が説明に来ていたのですが、3月21日以来、地位協定内で実施するのであると、共同訓練も入るという説明があったと思います。あと詳しい訓練回数であるとか、離発着の回数であるとか、試算ですが、出されたようなんですが、それに対して知事の感想をいただきたいのが一つと、それと今後、地位協定内ということであれば、地元の意志をどう反映させていくのか、道の役割はどういうところにあるのか、というところでお話を伺えればと思います。

(知事)
 昨日、東京の方から防衛施設庁の次長さんが来られまして、道庁は担当の山本副知事が、説明を受け、千歳市、苫小牧市それぞれにも説明に行ったようでございます。
 私は副知事から報告を受けておりますが、これまで私どもからは、どれぐらい地元に負担が来るかということを、我々が判断するにしても、説明が無い限りは検討もできないと言うことで、再三にわたって当局からの丁寧な説明というものを求めていたところでした。 そういった中で、昨日、騒音のイメージを持つための材料として、一定の想定ではありますが、最大の場合1,900回程度という飛行回数の上限というものが、国の方から初めて示されました。説明をしてくれという私どもの要請に対して国がこたえた、ということは素直に一歩進んだということで評価したいと思うところであります。
 同じような説明を千歳市と苫小牧市にもされたようであります。
 ただ、こういった中にありましても、私ども地元の立場からすれば、騒音や事故に対する地元負担がどれくらい増えるかということを含めて、依然としてまだ不透明な部分もございますので、さらに国に対して具体的な我々の疑問に答えるような形も含めて説明を求めていきたい、というのが私の率直な今の思いであります。
  一方で、千歳市、苫小牧市の地元がどのように考えられるのか、別の言い方をすれば、地元において騒音や事故に対する不安解消という観点から納得がいくかが、この問題についての道として判断する場合にも重要であります。我々道庁といたしましては、千歳市、苫小牧市それぞれとさらに連携を深めながら、地元の意向を第一に考えつつ、我々としての対応を考えていきたいと思っているところでございます。

(uhb)
 今年のメーデーのご参加はどうされる予定ですか。

(知事)
 一部マスコミには出ておりましたけども、残念ながら出席は果たせませんということです。出席するか、欠席するかということについて言えば欠席予定であります。

uhb
 理由もお願いできますか。

(知事)
 主催者のご判断ですから、主催者サイドにご取材されればと思います。3月下旬頃でしたかね、私あてに招待状が参りましたので、出るということでお返事してたんですが、いろんな主催者サイドのご事情がおありになるんでしょうか、招待状はこう書いてあるのだけれども代理で、というお話がありました。私は、道政の様々な政策課題をお話するためにも、出席依頼があって、スケジュール調整ができれば出たいというのが意向であるので、それでは招待状のあて名を変えられるんですか、ということを事務的に申し上げましたら変えるということでした。招待を受けていないところには行くわけにはいかないということで欠席いたします。

(北海道新聞)
 政府与党で進めている地方交付税の改革の論議について伺います。夏の骨太の方針に向けて、連休明けから論議がいっそう加速すると思われますけれども、知事としてどのような点に留意をなさって、また、対応していくか、あるは具体的にアクションを起こしていくか伺います。
  それと関連して、与謝野経済財政担当大臣が「仕送り先でうな重を食べてるという人もいるんだ」という発言もありましたけれども、どうも政府の方には、交付税を削減したい、という思惑がちらちらと見えてくるんですが、これについて、どのような感想をお持ちでしょうか、伺います。

(知事)
 うな重発言というのは、3月にありましたね。与謝野さんは東京生まれだからうな重が好きなんだと思いましたけれども。
 それに対する麻生知事会会長の反論の中では、ビフテキと言われたので、麻生さんはビフテキが好きなのかな、そういう感想をまず持ちましたね。ちょっと冗談ですが。
 本旨の方に戻りますと、地方交付税というのは、前から申し上げておりますとおり、別に国からの仕送りでも何でもなくて、私ども地方が有している固有の財源であるという認識を、是非、政府の高官の方々にも持っていただきたいというのが、第一点であります。
 その上で、このうな重発言というのは、仕送りの親元は、おかゆか何か知りませんが粗末な物を食べているのに、仕送り先である地方でうな重ということで、地方がぜいたくしているということを比喩的におっしゃったということだと思います。
 皆さんご承知のとおり、道は一番厳しいことをやっているグループの一つだと思いますけども、地方は本当に、これ以上できないんじゃないかというくらい、一生懸命、歳出削減努力をしている実態があるわけです。
 こういった中で、ごくごく一部を見れば、一部例示に挙げられるような、地方でぜいたくというか、もうちょっと歳出削減できるのではないかという事例が、中央から見てあることが、皆無であると言うことは、否定する訳ではありません。
 そういったごくごく一部の動きを顕微鏡で拡大して、あたかも地方全体がぜいたくをしているから削減だ、と言う議論に持って行くというのは、とても乱暴ですし、現実を反映していないと思う次第であります。
 数字を挙げれば、麻生会長もやっておられたらしいので、あまり重複するつもりはありませんが、よく言われております給与面で地方公務員の方が国家公務員の方よりいいんじゃないか、というのに使われます「ラスパイレス指数」で見ても、16年度ぐらいからは、地方が国を下回って98.0%くらいまできてます。
 職員の定員管理の数値目標につきましても、都道府県と政令指定都市の平均を全体で見て、17年度から22年度5年間で5.3%減という数字も出ております。地方もですね、出来る限りの削減努力をしている。なかなかやはり辛いんだという実態認識を是非していただきたい。
 それで、今ご質問の地方交付税の削減の動きですが、これは別に今に始まったことではなくてですね、三位一体改革議論という中でも、国は最初からそういった狙いを持っていたわけであります。なんとかここ一両年は総務省が頑張ってくれたこともあって、前年並みの維持を図れたわけであります。
 まさに来年度からは、本当に我々も身構えて見ていかなければならない。そのためにも地方は団結をして、国に対して、今、いろいろ申し上げたような地方サイドも努力をしている。
 そういった中で、この固有財源の削減ということについては、是非そういったことにならないように考え直して欲しいということを、ねばり強く言っていかなければならないと考えております。

(北海道新聞)
 ロタウイルスの事件の話なんですけれども、再発防止策について、道として、どういうスタンスで取り組むかということをお聞かせ願えればと思います。

(知事)
 名寄保健所管内の小学校で、一人お子さんが亡くなられたというのは、私も本当に心が痛む限りであります。こういった感染症というのは、やはり、一にも二にも、予防のための手洗いなどの徹底だと理解いたしております。保健所から、細やかな様々な指導が地域の方にいくと思いますが、こういったこと、あたりまえのことの徹底を子供たち、周りの地域住民の方々にしていただくことによって、なんとしても、再発の防止をしていかなければならないと思っているところであります。ただ、一方で、まだ、いろんなこと、原因がどれぐらい特定されるか、情報を収集している段階でありますので、そういった状況を踏まえて、また、対処方針が変わってくるという可能性があるかと思います。とりあえずは、予防のための手洗いの徹底、そして消毒といった指導ではないかと思っております。

(朝日新聞)
 厚生年金会館の問題で、2点お伺いしたいんですが、一つは知事はこの問題をどのような問題としてお考えになっているか、文化の問題か、別な視点での問題としてとらえられているか、お聞かせください。2点目は、次の検討会議までに、どういう姿勢で、道として臨まれるか、知事としてどう臨むのか、担当部署にどのように指示されるのか、その点を教えていただけますか。

(知事)
 2、3日前でしたか、札幌商工会議所の高向会頭からのお声かけに応ずるような形で、札幌市長と私と三者で、施設の見学を含めて、その場で検討会議の立ち上げということを決めさせていただいたところでございます。
 厚生年金会館は、文化、芸術面に触れる場にあるという位置付けもございます。また、あの場でも申し上げたんですが、私自身2月に、東京から来られたマリー・クリスティーヌさんとトークショーを行ったとか、いろんな会合にも使われています。これも私が出席したもので例をあげて恐縮ですが、JTBが主催された森のにぎわいという観光イベントですね。日本全国から、北海道に観光に来る方々、お客様を集めて、2,300くらいの席がありますが、午前の部、午後の部に分けて、アイヌ文化をはじめとして、北海道の文化をお楽しみいただくというようなイベントの場として、様々な利用をされているのが、この厚生年金会館のホールということであります。
 多目的な目的で使われている、この会館の役割というものを、改めてあの場で三人で、認識しあったというのが、まず第一歩であろうと考えております。
 その上であの施設が、年金改革の一貫として、今度、売却ということになってきます。それを地元としてどういう形で存続に向けて受けていくかというのが、この検討会議の主たる検討事項になってくると、このように考えているところでございます。
 今後、それぞれの役割分担を検討会議の中で、議論していくということでありますので、事前に私だけの考えを申し上げるというのは、適当かどうかという問題もございますが、私がご発言させていただいたことだけご紹介するとすれば、この三者を代表する形で、国なり、持ち主である整備機構との様々な調整役を、中心として応分の役割を果たしていくということはさせていただくと、明確に申し上げさせていただきました。連休明けにも整理機構の理事長であります水島さんがご来札されるということが現実になれば、この方に対して、我々のスタンスのご説明をするなど、そういったことを中心として我々の役割を果たしていきたいと思っているところであります。

(STV)
 小泉首相が、北海道開発局の人員削減について発言しておりましたが、どのようにお考えで、どのように感じられましたでしょうか。


(知事)
 前にも質問が出ましたね。地方もリストラ努力をしているというところとも関連してくるんですが、私ども道自身も5年間で22%、地方独法化も含む数字ですありますが、そして10年間で30%という職員適正化計画を立てて、これを一歩一歩やろうとしております。
 道自身の立場からすれば、国の各機関におかれても、職員適正化、リストラ、合理化が行われるのは当然のことであろうと思います。しかしながらですね、我々も22%、30%を突然来年からやるとか、そういったことは言っておりません。きちんと、やはり計画的に積み重ねていくわけであります。そういった形で、国についても、開発局について、是非やっていただきたいと、そういったところをこれから見極めていただきたい。そうでなく、急激に、過激な形で実行されますと道内におけるインフラ整備をはじめとした、道民生活に悪影響が出るということは、これは別の立場からすれば、私ども道としても判断していかなければならないと考えているところであります。
 

(NHK)
 先程ユニバーサルレイアウトの話がありましたけど、建設部の取り組みはあくまで試験的なものだと思いますが、今後全庁的に広げていくお考えがあるのということが1点と、あと、先程地方の厳しい財政事情についてお話ありましたけど、うな重とかビフテキとかそういう論理で言うならば、食べ物に例えるとどんな風に。

(知事)
 地方の今の状況ですか。

NHK
 参考までに聞きたいなと思いまして。

(知事)
 まず、一つ目のユニバーサルレイアウト、これは確かに今は建設部で試行的にやっていますが、建設部だけでやっていても効果は限定的ですし、当然どこかのタイミングで全庁的にも展開することを視野に入れてやっていると申し上げたいと思います。それから二つ目、今、地方が何を食べているかということですか。

(NHK)
 同じテーブルに乗るのもなんですけれども、麻生会長や与謝野さんがそういう言い方をするのであれば、北海道知事はどういう返し方があるのかなあと思いまして。

(知事)
 私はうな重が好きなんですけどね、個人としては、ま、それは別として、重湯ですかね。

(北海道新聞)
 ゴールデンウィーク間もなくなので、どのようにお過ごしになるか、ご予定が決まってましたら教えていただきますか。

(知事)
 次男坊と一緒に旅行に行きます。

(北海道新聞)
 どちらに。

(知事)
 国内某所です。道外です。

 


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