知事定例記者会見(平成18年4月21日)

知事定例記者会見

・日時/平成18年4月21日(金) 14:30~14:57
・場所/道議会3階 議会記者室
・記者数/23名(その他テレビカメラ等3台)

会見項目

  

知事からの話題

1 就任4年目について
2 ふるさと銀河線について
3 「第17回世界少年野球大会北海道大会」について

記者からの質問

1   この3年間を振り返って
2 残り1年間の決意について
3 給料明細書について
4 耐震偽装について
5 矢臼別演習場での小火器実弾射撃訓練について
6 新庄選手の引退について(1)(2)

知事からの話題

 

就任4年目について

 これはクロッカスですね。
 早いもので明後日23日に、知事就任4年目を迎えることになりました。この3年間を思いおこしますと、台風や地震といった大規模な自然災害がありました。それから、イラクの人質事件もありました。また、道警の報償費問題への対応、これは過去形ではないのですが、こういったこともありました。
 政策的には、本道の厳しい経済雇用情勢の改善に向けて、国や市町村、経済界の方々と連携した雇用対策、それから食と観光のブランドづくりなどに取り組んでまいりました。
 それから、福祉関連でも様々なことをしましたけれど、地域ぐるみの子育て支援体制づくり、あるいは、安全で安心な地域づくりに向けた防災・防犯体制の整備など、こういったことにも力を注いできたつもりであります。
 この間、道民の皆様をはじめ、多くの方々のご支援をいただきまして、ここまでなんとか来ることができました。心から感謝申し上げたいと思います。そして、これからの1年間は、道民の皆さまにお約束した公約の総仕上げを図る重要な年だと思います。
 三つの加速と三つの挑戦ということを言いましたが、最重要課題である経済の再建、道州制特区の推進などの地域主権の確立、行財政構造改革など、課題は山積していますが、道民の皆様方と力をあわせながら庁内一丸となって、課題の解決に取り組んでまいりたいと思っております。これからも、皆様方の一層のご支援、ご協力をお願い申し上げたいと思います。

ふるさと銀河線について

 それから二つ目はふるさと銀河線についてであります。昨日の運行をもって、ふるさと銀河線が鉄路としての100年近い歴史の幕を閉じ、廃止されたところであります。  これまで、ふるさと銀河線を支えていただいてまいりました北海道ちほく高原鉄道株式会社の社員の皆様、そして沿線の皆様など多くの方々の努力と苦労に、心から感謝申し上げたいと思います。
 本日から、北見バスと十勝バスによる代替バスの運行が開始されたところであります。道といたしましても、地元自治体と協力をいたしながら、利便性の高いバスダイヤの設定、それからバス車両の整備に協力するとともに、バス転換に伴う利用者負担軽減のための定期代の差額補助の実施など、代替バスの円滑な運行に向けて取り組みを進めてまいりました。これからも、代替バスが住民の皆様の足としてしっかり定着して、地域の方々に安心して暮らしていただけるよう努力してまいりたいと思います。

「第17回世界少年野球大会北海道大会」について

 それから三つ目ですが「第17回世界少年野球大会北海道大会」についてであります。 このことにつきましては、昨年の11月に世界少年野球推進財団の理事長である王貞治さんからの依頼をお受けしたということを皆様にご案内していたところでございます。
 王貞治さんといえば、その後ワールドベースボールクラシックにおきまして優勝した日本チームの監督ということで、その優勝により日本国内で野球熱が高まるという動きが出てきています。そういった中で「第17回世界少年野球大会」を北海道で開催出来るということは、いいタイミングではないかと思います。
 4月12日に実施主体となる実行委員会が設立され、着々と準備が進んでいます。参加する子どもたち、あるいは、それを支えるスタッフとして大会に携わる人たちが、多くの国々の人たちと触れ合い、国際感覚豊かな人づくりに役立つことを期待しています。韓国の釜山市、ここは交流趣意書を交わした相手でございますが、こちらからも参加されるということも、お伺いをいたしているところでございます。道内からの参加者を4月13日から5月12日にかけて、資料のとおり募集をいたしております。皆様方におかれましては、今後とも本大会について取り上げていただきますようよろしくお願いいたします。私からは以上です。

記者からの質問

(読売新聞)
 先程知事は、23日で4年目を迎えるということでお話があったと思うんですが、この3年間、知事就任してから北海道新幹線着工ですとか、知床の世界自然遺産の登録、道財政のおもいきった構造改革、地方主権の推進に向けて道州制特区の関係とそういったことが、少しずつ成果となって出ているような感じがするんですが、そういう中で、経済再建の関係では、いまだに失業率も高くて、高校生の就職内定率も、全国を下回っているような課題がまだあるし、道庁の改革もまだ、始まったばかりということで、この3年間を先程あっさりと言われましたが、もうちょっとこういうところがこうしたらと、3年間を振り返っていただきたいなと、この1年経済再建をどうするとか、決意みたいなことをお聞かせ願いたい。

(知事)
 今、ここに、私が知事になる前に道民の方々に、お約束をした105本の公約の進捗状況を、小さい字でまとめたものがあるんですが、しみじみと見ますと、すべてに着手をしている。そして着々と進めている。もちろん、黒丸が105のうち二つあって、これは、ちょっと遅れているという意味ですね。例えば、生徒の個性を伸ばす、中高一貫校の増設、6圏域ごとに各1校を設置と言ったんですが、一部地域が遅れております。また、栽培漁業拠点センターの設置は、一部地元の調整がうまくいかなくて遅れているというのを除けば、一つずつ確実に成果を出してきていると思っております。これは、単に公約を発表して、それきりということでなくて、道庁の職員がせっかく知事が約束したことであるから、道庁一丸となってやろうと、そのためには、ローリングをしながら、アクションプランをやっていこうと、ここまで持ってきていただいた。その都度ローリングすると、どこが遅れているかということが見えてきますので、その担当部署にいろいろとプッシュをしたりして、結果として、こういうふうになってきたのかなと思っているところでございます。
 そういった中に、今、ご質問の中にございました知床、道財政の立て直しなども含まれていたわけでございますが、なによりも私が重視して政策をやろうとしておりました経済再建は、時系列で見ますれば、失業状況も、景気の動向も、明らかに少しずつよくなってきている。3年前と比べて、これは、私は自信を持って言えると思っております。
 しかしながら、他地域との比較、別の言葉で言えば、全国平均と比較すると、まだまだ、北海道は厳しい状況にあるわけでありまして、そういった今、芽が出始めてきた景気雇用面のいい部分を、いかに4年目にさらに伸ばしていくかということが、私に与えられたもっとも大きな課題だと思っているところでございます。

(読売新聞)
 関連でよろしいですか。道庁改革ですとか、経済再建、まだ、手をつけたばかりで、達成されるかというのは、まだわからないでしょうが、そういうことも含めて、この1年間、どうするのかという決意と、次の選挙を考えているのかというこをですね、お聞かせ願いたい。

(知事)
 今年の決意と言うことについて申しあげれば、ちょっと繰り返しになるかと思いますけれども、経済再建の加速、地域主権の加速、行財政構造改革の加速と三つの加速ということをいつも申し上げているところでございます。
 3年間いろいろやってきて、政策のやり方なり、手法について、問題があって効果が上がっていないのであれば、ここで見直しをして、新たなことをやるというのは重要だと思うのですが、私自身は、今申しましたとおりここまで3年間、着実にやってきたことは、まだまだ、全国並までの効果が、経済の分野では特に出ていないということは理解しながらも、方向性としては、間違っていなかったと考えておりますので、そういう意味では、今までの方向性をさらに加速するために加えるツール・手段の面で何かあればと、今年の政策の立案をやってきたところであります。例えば経済面では、たんぽぽ資金、2年間で2,000億円の融資規模でスタートいたしました。これは、今までのように、中小企業の方々に頑張っていただくという部分もあるのですが、NPO法人、その他、多様な経済主体が、地域に根ざした様々な活動をやる場合にも対象にする。こういう新しい、ツールも始めさせていただいたところであり、この三つの改革の加速について、本年も、意思を強く持って、さらに進めてまいりたいと思っているところでございます。
 次の知事選へという話でございますが、まだ、今年度の新体制、副知事2人の異動も含めて、この体制で、仕事を始めたばかりでございますし、私としては、まだまだ、この新しい体制でやっていかなければならないことがたくさんあると思っております。先に向けてまで、考え方を皆様方に申し上げる段階ではないと、このように思っております。

(HBC)
 今日は道庁の給料日ですけれども、明細書の表と裏と特別な月になったと思うのですが、その辺のお気持ちとお考えをお聞かせください。

(知事)
 裏の方の特別は広告入りということですね。キリンビールさんの、なんでキリンビールさんで、サッポロビールさんじゃないのか、私はそこまで聞いていませんが。こうやって歳入を少しでも増やす努力をしておりますので、そういうことの表れだと思います。
 それから、表の方を見ますと、これは給与カットのことについてのご質問だと思います。私自身も明細を見まして、事前から十分に分かっていたことでありますが、やはり具体的に明細を見ることによって、がっくりときたのは当然であります。
 ですから、一般職員の方々、それから管理職の方々、皆さんに本当にこういう痛みをお願いすることになったという経緯は、色々ご説明しておりますので、繰り返しはいたしませんが、大変心苦しく思った次第でございます。
 であるからこそ、この痛みを乗り越えて、なんとか財政再建に成功して、持続可能な道財政の構築を我々が一丸となって、そのための道筋を2年間でつけていかなければならないと、改めて強く感じた次第であります。

(北海道新聞)
 耐震偽装のマンションが新たに出てますけども、道民もかなり不安に思ってる方が多いと思います。道として耐震偽装の問題で、新たに何か対応したりとか考えてることはありますか。

(知事)
 今回、小樽で新しい話が出てまいりました。記録が残っていない時期について、施工主である鹿島が調べたところ、浅沼建築士がらみで偽装があり、やはり強度不足であったという案件でした。
 一道民としてとても残念であり、遺憾に感ずる次第であります。
 こういった記録、文書としての保存期間との関係で、記録に残っていない物をどうカバーするか。
 この部分については、以前このことが明らかになる前に、浅沼氏を呼んで道としてヒアリングした時には、「これ以外無い」ということをお伺いして、110何件を調べてたのです。記録にもないし、記憶にもない、というような部分について、どうやって道民の方々の安心を確保していくか、というのは極めて難しい問題であります。<br>
 昨日も建設部長と話をしましたけれども、私ども道としましては、知事登録の一級建築士事務所、いわゆる元請設計事務所が全道に約3,200社ぐらいございます。
 ここ全てに対して、浅沼建築士が下請けとして構造計算に関与したか否かについて調査を行う、これは文書による調査を行うことを決めました。
 この結果に基づき、必要に応じその後、また何か手を打つかどうか、これは今の段階では、そこまで申し上げないことにさせていただきたいと思います。
 加えて、記録も記憶もない中でありますけれども、現在までの調査で浅沼建築士と関係の深いことがわかっている一級建築士事務所、すなわち元請け設計事務所に対して、これは14社あるわけでありますが、ここに対しては、再度立ち入りをして、過去の記録に無い部分も含めて、出来る限り総力を挙げて調査をするという二本立てで、まずは我々として最大限できることをやっていく。このように決めたところでございます。
 また、こういったことと併せて、福岡市さんがやっておられますが、我々道庁のホームページを通じて、今抜けているのが施工主さんですから、施工主さんや住民の方々も含めて広く我々の情報を提供をし、情報収集をホームページを通じて行っていくということもやっていこうと思っています。
 当然のことながら、札幌市に最も多く案件があることが想定されますので、札幌市をはじめとする確認を行う特別行政庁と連携を図りながら、取り組んでまいりたいと考えております。

(朝日新聞)
 調査の件ですが、いつからでしょうか。

(知事)
 準備でき次第、早急に致します。

(朝日新聞)
 週明にも、着手ということでしょうか。

(知事)
 そうですね。今日は金曜日ですから。

(朝日新聞)
 アメリカの海兵隊の矢臼別演習場での小火器実弾射撃訓練についてですが、政府の方から申し入れがあったと思うのですが、知事の方に長官なり次官から要請があったのかどうか。
 二つ目は、この件に関して道としてどういった判断をされるのか。これをお聞かせ願います。

(知事)
 私のところに直接どなたも来ておられません。4月13日に札幌防衛施設局の施設部長さんが来庁されて、そういった趣旨の申し入れがあったようであります。それを私は総務部の担当部局から報告を受けています。
 そして、13、14の両日にかけて、地元4町にも申し入れがあったと聞いております。 104号線越え実弾射撃訓練の本土への移転というのは、矢臼別を含めて全国で5カ所ありますので、その自治体と連携を図るのも重要だと思っております。18年度は、矢臼別での訓練は無い年でございます。他の4地域の演習場で、訓練が行われるということでございまして、その一番最初のものが今年の7月に王城寺原(宮城県)で実施をされることになっております。
 ですから、この予定通りであることを前提にすればですね、この王城寺原での訓練までの間に、5自治体が足並みをそろえてこれを受けるのか受けないのかということについて、話し合いをする、決着をする、ということが理想だと思いますので、それを目指してやっていかなければならないと思っています。
 加えて、地元自治体、これは別海町をはじめ厚岸町、浜中町など、こういったところの皆さん方のご意向を十分踏まえながら、他県の動向、地元自治体のご意向も踏まえながら、この問題への道としての対処を決めていきたいというふうに考えています。
 

(朝日新聞)
 7月までに判断をされるということでしょうか。

(知事)
 はい。そうしたいと考えております。

(北海道新聞)
 今の矢臼別の関連なんですが、7月までにというお話なんですけれども、他の都道府県5カ所の意向は現時点でご確認されているんでしょうか。

(知事)
 しておりません。

(北海道新聞)
 そういった確認も踏まえてされるということでしょうか。

(知事)
 もちろん。そういう協議の場がありますよね、関係自治体との。その場で議論していきたいと思います。

(uhb)
 日本ハムの新庄選手が引退されますが、知事も驚かれたと思うんですが、その知らせを聞いた率直な感想と、この先、新庄選手と会う機会があれば、どういったことを伝えたいと思います。

(知事)
 何社かの方には、お答え申し上げたんですけれども、すごく目立つ選手だったので、阪神にいた時から、私はウォッチをしてたんですが、日本ハムファイターズの一員になって、特に明るい性格、もちろん技術的にもすばらしいこともありますので、日ハムのチーム成績にも、貢献してきましたし、何よりも道民に明るさ、勇気を与えてくれたというのは、大きな貢献ではないかと思っております。
 例えば、クイズ番組に当たった賞金で、新庄シートを札幌ドームの中に作ってくれて、子供たちを招いたりですね。そういう意味でも、道民に、とってもサービス精神のある選手だったと思います。
 残念なようであり、でも新庄選手だったら、他の分野で活躍をまたしていかれるんだろうなと、そういう分野を改めて見たいなとも思います。
 会う機会に何を言うか、「心からご苦労さまでした。」と言いたいと思います。

(NHK)
 今の関連で、オリンピックの時にもですね、道民に夢とか希望とか与えた方に、栄誉賞を与えてはどうかという話がありましたけれども、新庄選手の場合はどうですか。

(知事)
 トリノは残念でしたね。
あの方は、道民栄誉賞の資格が、あるかどうか、チェックしなくちゃわからないんですが、そんなに長く住んでおられたわけではないし、いずれにしろ、なにがしかの形で必要があれば、我々道としての気持ちを表したいなと、個人的には思います。 

 

 


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