定例記者会見(平成17年10月7日)

知事定例記者会見

・日時/平成17年10月7日(金) 15:05~15:43
・場所/ 議会記者室
・記者数/25名(その他テレビカメラ等3台)

会見項目

 

知事からの話題

1 第3回定例会の閉会に当たって
2 原油価格高騰に関する道の取り組みについて
3 まちかど対話の実施について
4 駒大苫小牧高校野球部選手への記念品贈呈について

記者からの質問

1   職員給与の縮減措置について(1)
2 職員給与の縮減措置について(2)
3 道議会議員の逮捕について
4 ホッカイドウ競馬について
5 道州制特区に関する推進法について
6 道内市町村の将来像について
7 道路特定財源について
8 根室沖のさんま漁船事故について(1)
9 根室沖のさんま漁船事故について(2)

知事からの話題

 

第3回定例会の閉会に当たって

 それでは、私から4点ばかりお話しをいたします。
  一つ目は、本日終わった第3定例会についてです。9月13日から今回、前議会と比べますと期間が長かったわけです。議論といたしましては、行財政改革、それから経済雇用対策、地域主権の推進、循環税、アスベスト対策、消費生活相談体制など、様々な議論が展開をされたところです。今回の道議会では、例えば財政再建一つとっても、各会派から、それぞれ方向性が必ずしも一緒ではなかったと思いますが、有意義なご提言ご質問もございました。そういったことを勘案しながら、これから年末にかけて明確にするとお約束を申し上げた、新たな行革大綱、あるいは、財政立て直しプランの見直し方針、こういったものの中身の最終の詰めに向けて全力を尽くしていきたいと思っております。循環税につきましては、3定提案ではなく、4定提案ということで必要な調整をさらに行ってまいりたいと考えております。それから、もう一つ申し上げるとすれば、ちょうど衆議院選が終わった直後からの道議会の開催でありましたので、東京回りというのでしょうか、例えば新幹線については、次の段階の要請活動等々、ちょっと手薄になっている部分もありますので、こういったことも出来る限り早くから、来週からでもしっかりと再開をしなければならないと思っているところです。

原油価格高騰に関する道の取り組みについて

  二つ目は、お手元に資料があるかと思いますが、原油価格等々に係る道の取り組みについてのパッケージをお示しをしたところです。もう既にいくつかの断片的な考え方、政策の対応は申し上げているところですが、灯油価格、ガソリン価格とも、国際的な環境の中で、特に最近高騰してきているということ、さらに言えば、構造的にじりっじりっと高まっているという問題もありますので、まずはこの冬場を控えての消費者の方々に与える、北海道は特に寒冷地ですので、そういった影響が大きいということで、政策のパッケージをここにお示しをしたところです。一つは、2の(2)にありますとおり、販売、在庫、価格動向の把握を毎月やりまして、情報提供を申し上げるところです。それで、もちろん強制力はないんですが、北海道消費生活条例に基づきまして、価格の著しく上昇した場合には、価格の安定を図るべき商品の指定をしまして、万一、灯油価格が著しく不当であると認められるような場合には、価格を引き下げるような指導監督ということもやっていかなければならないかと思っております。この問題につきましては、当然、北海道経済産業局とも連携をとらなければならないと思っております。(3)に消費者対策と掲げてあります。ご案内の福祉灯油の制度など、ということになっております。それから、ここでも道の出来ることには限りがありますので、国への要請もやってまいります。
  2枚目に移りまして、産業及び中小企業対策ということでもいろいろ書かせていただいておりますが、例えば、(4)の2のですが、金融対策の二つ目、景気変動対策特別貸付要件緩和の検討ということを経済部に指示をいたしました。本来、この貸付制度は、石油製品価格の上昇に伴う価格転嫁が進まずに、利益の減少が予想されるということが、今後あり得る訳でありますので、短期的、すなわち最近3カ月に利益の減少しているような中小企業もこの給付対象にしようかというようなことの条件緩和を、今、検討をさせているところです。それから、漁業につきましてもここに書いてありますような、融資制度を考えております。それから、3のところに、省エネ対策を書かせていただいております。もちろん、この冬場をまずは乗り切るというのはあるんですが、一方ではやはり世界における石油製品の需給状況を長期的に見ますと、中国を初めとして、構造的にやはり需要が固いという中で、どちらかというと上昇トレンドがあるということもあります。また、それ以前の問題として、地球温暖化の問題もありますし、ここで省エネ努力ということにつきましても出来ることをやっていこうということで、ウォームビズへの取り組み、今、環境道民会議でアイディアを募集中ですが、職場でのウォームビズもありますが、北海道の場合には、家庭における省エネというか、出来れば室温を1度くらい低めるようなことを私どもから道民の方にお願いをして、そのために何が出来るかというようなことについて、今、これはまだ弾込め中ではございますが、やっていかなければならないかなと思っているところです。それから、省エネ月間というのは、北海道は2月ですが、これを前倒しして、さらに啓発を行っていこうというようなことも考えております。また、ここでも、やはり道で出来ることには限りがありますので、国への要請も検討していくと、以上のようなことを掲げておりまして、詳細についてご関心があれば、経済部の方にお問い合わせいただければと思います。

駒大苫小牧高校野球部選手への記念品贈呈について

  それから、まちかど対話についてのご報告です。来週、火曜日、水曜日に十勝支庁管内、南十勝、中札内村はじめ5町村に入らせていただきます。そして、再来週は、檜山支庁管内の南部の方、厚沢部をはじめとして4町に入らせていただきます。いずれも、それぞれの地域の特色のある取り組みの現場を拝見させていただくと同時に、地域の方々とタウンミーティングということで、一定の話題の元にお話をさせていただくということを予定をしております。

道警捜査用報償費問題について

  私から最後に申し上げるのは、駒大苫小牧高等学校の野球部選手への記念品の贈呈についてです。このことは、ご案内のとおりの経過の中で報告会を中止して、もう一度やろうということについても、学校サイドからのご辞退等々あったわけでありますが、そういったときも私は何らかの形で選手の皆さんの偉業を讃える方法を考えたいということを、重ねて申し上げてきたところです。今度は、二カ所目のまちかどに申しました檜山に参ります帰りに、JRに乗って苫小牧に降りて、そこから行くという日程でどうですかとうことを高校サイドに打診をさせていただいたところ、日程的にも何とか大丈夫ですよ、ということになりましたので、10月20日に檜山管内から札幌に帰る途中、駒澤大学苫小牧高等学校に立ち寄らせていただいて、直接選手の皆さん方に私の気持ちというものを、「盾」を渡したいと思っております。
  私からは以上です。

記者からの質問

(HBC)
   財政再建問題の関係なんですが、議会でもありましたが、職員の給与について、どの程度、いつ頃から削減されるのか、知事のお考えをお聞かせいただきたいんですが。

(知事)
  いつ頃からという問いに対しては、来年度からということです。
   
(HBC)
  あと、どの程度でしょうか。
  
(知事)
  このことは、議会でも、ある会派から厳しくご指摘もありましたとおり、職員団体との十分なお話し合いも必要ですので、今の段階で私から具体的な数字を申し上げることはできません。通常ですと、毎年この時期、人事委員会の勧告が3定終了直後ぐらいにあります。今年も、近々あるであろうと思われます。これは、ご案内のとおり、国の勧告を参考にしながら出てまいりますので、相当、抜本的な中身になってくるかと思います。そういった中身も踏まえて、さらに、議会でも答弁させていただきました、私どもの独自縮減の中身を検討した上で、どういう独自縮減案を提示するかということを考えた上で、議会でも申し上げましたが、今月末くらいが一つのめどになってくるのかということで、そこからいろいろな調整が始まるかと思っております。それに関連して、188億円という自民党の試算があったわけです。それについて、若干申し上げるとすれば、自民党のご努力というのは、本当に私どもとしてはありがたいと思います。ただ、これは前提条件とか、いろいろな考え方のもとに数字が出てきたと思います。私どもとしては、そこの部分につきまして、道サイドは、多くのマスコミの方々が188億と言われている中で、45億しか出していないというご批判もありました。その差は相当あります。そういった中で、いい訳に聞こえてしまうかもしれませんが、例えば、初任給の1号俸上乗せですが、これは人手不足の時に、10何年前の私の前任の時代に、やむを得ず決意をしたもので、そうすると新しく入った人が上がってしまうと、その前に入った人と逆転してしまうのはひどいということで調整したというものではあります。その在職者調整の部分を下げろという話もありますが、こういう不利益というのは遡及をしない。要するに、今、それを戻そうと思えば、在職者の方々みんなから召し上げる形になります。それは甘いと言われたらそれまでですが、これはちょっと忍びないというようなことをみますと、188億という数字が、全て減るという性格のものでもないかなと思っているところです。ただ、いずれにいたしましても、あの時、答弁で私は申し上げましたとおり、この給与の適正化、すなわち手当等の見直しについては、三つの方法でやるということです。一つ目は早期に廃止を含め検討、例えば、今も話題にしました初任給の1号俸高というのは即止めますし、また、特地勤務手当、へき地手当の独自措置、特殊勤務手当は早期に廃止を含め検討します。2番目の方法は、地域給や査定昇級等の給与構造の見直しを踏まえた対処ということで、わたり昇格といわれるもの、それから、一律的な特別昇給とか、給料表の号俸増設とか、このような問題もきちっとこれから時間をかけて見直しをします。それから、三つ目の方法は、給与制度の根幹に関わる事項なので、今後検討するということで、例えば、技能労務職の給料表が、国は別段階であるのに、都道府県は普通ないんですが、これをどうするかという議論もありました。これも、根幹に関わる事項なので、今後検討するということを議会でも申し上げたとおりです。この技能労務職員の給料表の問題につきましては、給料表を作るというよりも、むしろ、運転手さんとか学校の用務員さんとかそのような分野ですが、これは民間の方々に移管するという方向の方が、今段階では現実的かと思います。これは前から申し上げております、官から民へというのは、私どもの基本方針ですので、そのようなことを含めて、このご指摘の部分、188億か45億かということはありますが、きっちりと一つ一つについて見直しをやっていきます。さらに、先程、申しました独自縮減ということも加えて、これから職員団体の方々との議論に臨みたいということを、今考えていることろです。 

(NHK)
  今の部分に関係するところなんですが、一つ確認させていただきたいんですが、いわゆる退職金の方で、こちらでも1号俸上がっていた。これは廃止になったとお伺いしていますが、今後2年間は経過措置として続くという話で聞いておりますが、この2年間という部分は見直しの対象になるんですか。

(知事)
  これは、昨年度、決着したんですが、昨年度はあまり議論にならなかったんですが、昨年度の決着の時に、制度としては廃止をすると。しかしながら、国との比較において、もうすでに、6年、7年と長さにおいては全国一長い形で、職員の方々に独自縮減措置をお願いしているという事情は国と違うので、それでは経過措置をつけようということで、職員団体との間で決着した事項です。これも甘いと言われるかもしれませんが、私の気持ちとしては、今段階で2年間の経過措置を見直すというのはできないと思っております。ただ、その分、足りない部分が出てきます。その分を含めて、別の形での措置をしていかなければならないと思っておりますので、そこはそういうトータルの中でご理解をいただければと思います。
  
(NHK)
  今のお話だと、188億と言われていますが、2年間は残すとして、別のところから手当なのか、給与なのか、そちらからその分は引くというとらえ方ですか。

 (知事)
  そうですね。いずれにしろ、私どもは前から申し上げているとおり、赤字再建団体に陥るわけには絶対にいかない。そのために、どういう形で捻出していくかという議論があるわけですので、その中で、今の人件費の話も出てきているわけですから、当然、いろんなことを組み合わせて考えていくということです。

(NHK)
  甘いといわれればという話がありましたが、聞く方も聞きづらい部分もあるんですが、教育とか福祉とかそういう部分の削減というのもおっしゃっていたと思うんですが、やはり、道民に負担を求めるのではあれば、身を切るかなりの覚悟を持ってでも、まず、身内からと思わざるを得ない部分があると思うんですが。

(知事)
  それはおっしゃるとおりだと思っています。その上で、我々サイドの職員団体への提示の中身を最終的に精査している段階ですので、それを持って交渉をしていくということになるかと思います。口幅ったい言い方ですが、公務員の場合には、通常の民間の労働者の方々に補償されているような権利というのは、一部認められていない代わりに、今のような制度になっているとい経緯もありますので、そこは誠意を持って職員団体との調整をやらなければならない。ただ、おっしゃるとおり、私の視点というのは、常に道民の立場にありますので、そこはご理解をいただきたいと思います。

(uhb)
  冒頭で、3定の振り返りをされましたが、知事には直接関係なんいですが、3日に伊達道議が暴行で逮捕されたり、また、野呂道議のあっせん収賄がありました。二人相次いで逮捕者が出るという、異例の議会だったと思いますが、これについてどのようにお感じですか。

(知事)
  伊達議員は、つい最近まで、議会の廊下であってご挨拶もしていましたし、よく存じ上げてて、まずは本当に驚きました。暴行したということ、容疑も認められたということで、とても残念です。
  野呂議員も道南、渡島管内の道議会議員として何回も当選をしておられる重鎮の道議会議員でいらっしゃったので、このようなことになってとても残念です。そういったことを踏まえて、今日の閉会日に道議会の方でも信頼回復に向けた決議がされましたので、まさに、そういう思いを道議会サイドの皆様方もお持ちなのかなと思っております。やはり、当たり前のことですが、政治家たるもの、一般の住民の方々、国民の方々、道民の方々に範を示してこそ当然ですので、私も政治家の端くれですので、人ごととは思わずに反省をします。そういう思いを強く持ったところです。

(毎日新聞)
  道営競馬についてですが、30日に運営委員会の小林委員長から、継続させることは意義があるという建議が出されました。知事はご会談の際に、建議に沿って今後の方針を確定したいというご回答をされていましたが、言葉どおりに受け止めると、存続に前向きかなとも受け止められたのですが、その辺のお考えをお聞かせください。

(知事)
  建議では、「北海道競馬を継続させることは意義のあることである」と書いていただいております。しかしながら、「道財政が厳しいうんぬんかんぬんの中で、より高いハードルを設け、収支改善の見通しについて常にチェックしていくことが必要である」という言い方をしておられます。私は、まさにこの建議の方向に沿ってどのように考えるかということを、今、農政部と議論しているところです。いずれにいたしましても、今年中に結論は出すということをいたしたいと思っております。説明が相前後になりましたが、この5カ年間は、確かに見るべき成果は上げました。この赤字の縮減に向けて、こういった我々自身の努力もありますし、関係者の総体としての努力の結果と受け止めておりますので、これは引き続きやっていく必要はあるかなと。しかしながら、そういった努力を前提に継続といった判断をする場合でも、より高いハードルと言うのですか、そういった目標値の設定ということも含めて、厳しく見ていく必要があるかと。これじゃ前向きなのか後ろ向きなのか分かりませんが、年内をお待ちいただければと思います。

(毎日新聞)
  別件ですが、昨日、知事は東京に行かれまして、武部先生などにお会いになったと思いますが、その際に道州制の推進法の話をなされたということですが、選挙期間中に、武部先生が一括法というお名前でやりたいというお話をされていましたが、武部さんのおっしゃっている一括法では足りないということで推進法という提案をされたのか、その辺の考え方をお聞かせください。

(知事)
  一括法というのは、語の定義としては、いろんな法律、我々が提案している権限移譲とか、そういったものが一つ一つ、法律なり、政令に手をつけていなかければならないのです。そういうのを、例えば、5項目10項目まとめて一つの法律で処理するというのが、一括法というイメージです。それを武部幹事長も二階総務局長もいろんなところで、全国行脚している中で言っているらしいのですが、それだと、あくまで北海道の提案に沿ったものについての処理になってしまいます。ただ、今回は、道知事の私だけではなくて、和歌山県知事、岩手県知事、3知事共同で行った趣旨は、道州制というのは、北海道は先兵で頑張っているけれども、別に北海道で終わる話ではなくて、少なくとも道州制という制度を先行的、モデル的にやるという特区という制度については、全国に門戸を開放というんでしょうか、全国から提案を受けた法が盛り上がるわけです。そういう意味で、一括法という部分に加えて、一般的にこの道州制特区を推進するための推進法という部分で、パート1が推進法部分、全国一律の考え方で、パート2が個別具体的に北海道が提案しているような案件についての改正をする一括法部分という、そういうイメージの法制化というのがあり得るのかなとういう議論をさせていただいたところです。
  例えば、構造改革特区がありますが、あれも推進法があります。それなども参考にしながら、道州制特区の推進法も議論できるかなと思います。本来は、我々が提案するのではなくて、国がそのような制度を用意した上で、道州制特区について手を挙げろと言ってくるべき話だと思うのですが、この話は、我々地方と国とが手づくりで一歩一歩進めていくという形になっていますので、遅まきながら、そういった推進法ということについて議論をさせていただいたということなので、一括法と全く矛盾はありません。
  それから実際法律を作るということになると、我々は素案くらいの提示はもちろんできますが、議員提案であっても、議員の方々が自らお考えいただく必要があるし、また、それを衆議院、参議院の法制局というところのチェックも入りますし、今後、それなりの時間はかかってくると思っています。

(北海道新聞)
  道内の市町村の将来像についてですが、道は、人口5万から10万人を目安に再編するということですが、知事は、今後、どういう取り組み方や決め方を考えてらっしゃるのでしょうか。
  それから、根室の漁船転覆事故についてですが、先日も、ゴダー社長とお会いになられましたが、公海上の事故のために、日本側に捜査権がないということなどがあって、遺族の方などが不安だと思うのですが、道として何か支援を考えてらっしゃるか、この2点についてお聞かせください。

(知事)
  今日の新聞に書いておられたのは、御社ですよね。
 来週、合併推進審議会に出そうとしている資料をご記載されたと思うのですが、それをよく読んでいただければ分かると思うのですが、私どもとして望ましい将来像という形でphoto、資料を作成した経緯はありません。あくまでも、これから合併を議論する際に、どれくらいの人口規模というものを念頭に置く必要があるかということを、これまでも審議会の場でも、それから私がいつも参加させていただいております自治のかたち円卓会議でも、各首長さんから出てきているという中で、道が一つの議論の素材として出させていただいたというのが、あの資料の位置付けかと思っております。ただ、5万から10万という数字を出すに際して、全く根拠がないわけにはいきませんので、例えば、第2次保健医療福祉圏ということを一つの目安として、こういった数字を出させていただいたところです。これは、合併そのものの今後の進め方の議論と、全く同じことになってしまいますが、どのくらいの人口規模が北海道という他の都府県とは、いろんな意味で事情が違うこの北海道という地域でどれくらいの規模の市町村が望ましいのかという議論をするとすれば、それは我々道庁だけで出すべき問題ではなくて、これは前から申し上げておりますが、市長会、町村会と共同の形で検討していかなければならないことだと、私は思っております。今後、この問題、規模についても議論が進んでいくのかなと、その素材という位置付けにすぎないと、ご理解いただければと思います。
  それから、漁船転覆事故。昨日は、私もびっくりするくらいマスコミの方々がおられましたが、お聞きになっていただいたとおり、私からは、まずはイスラエル政府を代表して来られた大使には、事実の解明をしてくださいと。たとえば、衝突に気付いたか気付かないかということについても、いろいろな報道が出てきておりまして、やはり、これは客観的、中立的に、とにかく真相を解明するのが重要だと思いまして、そういったことを申し上げました。海運会社のゴダーさんとおっしゃる社長さんには、そのイスラエル政府がやられる真相解明に全面的に協力してくださいと、それがまずは何といっても重要なことだということを申し上げました。その上で、実は、昨日も、私のところにいらっしゃるという準備をしていた中で、地元からは、なんで知事のところにまず行くんだと、そうじゃなくてまず地元入りだろうという声が聞こえているというのは、水産林務部から聞いておりましたので、私から先方の方々には、一刻も早く、とにかく現地入りしていただいて、遺族の方々に直接面会をし、謝罪をしたいただいた上で、できる限りの対応をしていただきたいというようなことを申し上げました。誠意ある対応という言葉を使いましたが、そういうことを要請をしたところです。そういった中で、道の支援ですが、これはいくつかの方面があると思うのですが、まずはやはり、イスラエルサイドに対する真相究明に対する申し入れは、昨日は直接やったわけですが、これは日本国政府を通じてということになると思いますが、イスラエル政府に対して原因究明、それから真相究明、それから遺族の方々に対する補償について、誠実に対応していただきたいということを要請するということは、道としてもやっていこうと思っています。それから、何と言っても、サンマ漁船がひっくり返ってしまったわけですから、補償の過程で議論はあるわけですが、直ちにできるだけ早く漁業の再開を地元はされたいという思いを持っておられますので、このために何ができるかということは、水産林務部に指示をいたしました。それから、7人の方が亡くなられ、そのご遺族がおられます。また、生き残られた方も、とても心に傷を負われたと思いますので、そういう心のケア、あるいは生活面でのいろいろな支援、できること、こういったことは関係市町と連携をしながら考えていきたい、というようなことを我々として考えているところです。

(読売新聞)
  中央の方で、道路特定財源の見直し議論が盛り上がっておりますが、財務省は一般財源化を求めていて、国土交通省は使途拡大で対応しようとしていて、全国知事会は比率を変えるように求めているようですが、知事は、一般財源化について、賛成なのか反対なのか、という点についてお聞きしたいのですが。

(知事)
  反対です。
  これは昨日も、3知事といっしょに自民党幹事長、総務局長、それから竹中大臣に会ったときも議論になったのですが、私は前から言っておりますのは、道路の整備率の低い北海道としては、一般財源化は反対であると言っておりました。その理由は明確で、一般財源化を指示している人達は、もう道路は十分に整備できたと、その上でお金が余っているんだから、厳しい国全般の財源にしたらいいんじゃないかという議論です。そうじゃないだろうと。北海道は、まだまだ全国との比較において、道路整備率が低いので、反対という、分かりやすい図式だったんです。ただ、ご案内のような衆議院選の結果になりますと、多分、抵抗勢力、私もだから抵抗勢力になってしまうかもしれませんが、やるべき改革はやるという小泉政権の方針というのは、相当強く出てくるものと想定される中で、北海道としても戦略の練り直しが必要だという思いは、すごく正直に言えば、持っております。そういった中で、これは、知事会の中では、まだ、あまり明確には議論したことはないと思いますが、取り分で、国と地方の間で、地方に多くしろという。参議院の質疑の中で、片山虎之助前総務大臣が、問題提起されたようなことと同じようなことを、今、我々地方サイドで議論しているわけでありまして、国交省は使途拡大ですよね。それぞれの思惑で動いておりますが、私ども北海道として、あまり改革抵抗、いや抵抗勢力と言われても別に良いのですが、正しいことであれば。ただ、現実にならないと意味がないので、その意味でどういう戦略、方針を展開してやっていくかを、今、検討させているところです。ただ、いずれにせよ事実として、北海道の道路整備状況は、まだ、全国との比較において、圧倒的に遅れているという現状はあるわけでありますので、北海道の道路整備が、より多くできるような形での道路財源の見直しに向けての議論に乗っていきたい、あるいは我々自身が発信していきたいと思っております。竹中大臣も、この議論は、政府の中でもいろんな人たちがいろんなことを言っているけれども、方針については、まったく白紙であると言ってました。検討の前倒しだけは総理が指示されたので、これだけは確実であるということのようであります。

(朝日新聞)
  先程の漁船転覆事故の件ですが、イスラエルサイドに対して、政府を通じて、要請するとおっしゃってましたが、イスラエルの政府と船を持っているジム社の両者に対して、それぞれ原因究明とか補償について要求するのでしょうか。

 (知事)
  そうです。 

 


この文章については、重複した言葉づかい、明らかな言い直しがあったものなど整理し、作成しています。

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