定例記者会見(平成17年4月13日)

知事定例記者会見

・日時/平成17年4月13日(水) 17:12~17:44
・場所/ 釧路空港 団体待合室
・記者数/14名(その他テレビカメラ等2台)

会見項目

 

知事からの話題

1 「まちかど対話」(釧路支庁地域)について

記者からの質問

1   中国における反日運動について
2 就任から2年を迎えての自己評価について
3 釧路管内の魅力と振興策について

知事からの話題

 

「まちかど対話」(釧路支庁地域)について

    本年度に入りまして、初めてのまちかど対話です。釧路管内にもまちかど対話として入るのも初めてということでございました。昨日、今日でございましたが、二日間で300キロ走りました。相当長い距離のまちかど対話であったなと思っております。一市四町、回らせていただきました。
  最初は、釧路市にございます特別養護老人施設の百花苑に参りました。ユニットケア方式で個室ですね、それで個室が9個ぐらいをワン・ユニットのような形で、何丁目何番地と書いた住所表示もあるような形で、お年寄りの方々が、それぞれのある程度のプライバシーを保ちながら、共同生活の楽しさをという形のところでございました。施設内は、新しいこともあるのでしょうが、とても明るく、個室にはぬいぐるみの大きいのが置いてあったり、あまりのぞいたらプライバシーの問題もあるので遠慮しましたが、楽しくやっておられました。ただ、認知症の方もかなりおられたので、「こんにちは」と言っても無表情の方もおられましたけれども、中には、涙して私を迎えてくださった方もおられて、とても感動したところです。ギターを弾かれる職員の方がおられて、デイサービスのところでしたが、みんなで歌を歌っておられました。私もなんとなく参加して、青い山脈などを一緒に歌ったりしました。夕方、黄昏に咲く花の「夕秀の里(せきしゅうのさと)」というネーミングだそうでございまして、人生の晩年を快適に過ごしてもらおうとする設置者の、もともとお医者様が理事長の方でございましたが、そういった思いが表れている施設だなと思った次第です。
  次に、釧路市のど真ん中にある市民活動センターの「わっと」を訪問させていただきました。これは、もともと雑居ビルだったところを市が買い上げて、こういった施設に開放したところのようでして、今、道庁もこれから取り入れようと思っております指定管理者制度ということで、NPOの方々が人任せにしないで、自分たちの手作りで運営するということでやっておられる、そういう施設でございました。短い時間でしたが、いろいろとお話しさせていただく中で、クッキーがおいしかったですね。障害を持った方々が作っておられるものだったそうですが。それから、カボチャのジュースというのもありまして、時間がなくて一口、二口しか飲めませんでしたけれども。それから、海底炭坑から取った石炭を使ったストラップや、やはり釧路らしいいろいろな工夫を皆さん方がしておられる海底力、底力、そんなことでございました。そして、お話の中では、ご参加の方々から、市民活動は、そもそも定義がないんだと。何をやっても良いわけであって、とにかく市民活動をやっておられる方々が相互に交流しながら、自分たちの活動を高めていくスペースが、重要だというお話がありました。もう一つが、施設自身が、先程申しました、雑居ビルを買い上げて、新築するという話も以前はあったようですが、すごく効率的な運営をやっておられるというところも、私も道庁も、今後いろいろな財政厳しい中での運営に参考になる形かなと思ったところです。
  それから次に、厚岸の漁業協同組合に参りました。これはご案内のとおり、貝毒の問題が出たこともありましたので、急きょ、日程を調整して、厚岸の方まで回ったところです。浜の皆様方が丹誠込めて作られたカキを、今一所懸命、出荷したものを回収して、廃棄処分しているというお話をお伺いをしたところでございますが、ちょうど昨日行ったのですが、一昨日の検査のときに、一回目(の検査結果)がOKというのが出たこともあって、再開に向けて、皆さまがそれほど意気消沈しておられなかったのが、不幸中の幸いだったかなと思っております。道庁も全面的にバックアップをして、早く厚岸のカキ、北海道のブランドの信頼回復をしようということを申し上げたところです。あとから、同行の職員に聞いたのですが、入り口のところに浜のお母さんが、涙ぐんでおられたそうでして、本当は握手でもして、その女性にも励ましたかったのですが、残念でしたけれども、15分くらいの滞在の中で、漁協の方々のお話もお伺いすることもできましたし、私としては、やはり行って良かったと思っているところです。
  今後につましては、3回(検査に)クリアすれば再開ということですので、早ければゴールデンウィークというひとつの需要のピークまでに、コンキリエの営業も含めて、厚岸のカキを消費者の方々に楽しんでいただけるようになれば良いなと思ったところでございます。
 それから次に、標茶町でカムイ・エンジニアリング株式会社を訪問させていただきました。カムイ・エンジニアリングは創業の時から、あそこの立ち上げに協力しておられた小磯教授から、以前から仲良くさせていただいていた経緯もありまして、とてもいろいろお話を聞いておりましたので、標茶町に参るのをとても楽しみにしていたところです。工場の建屋の中で、ひとつ、皆様方もご承知のとおりですが、太平洋炭坑で働いておられた方々も一部引き受けておられるという企業努力のこともお伺いしましたし、また、間伐材等の廃材、あるいは廃プラスチックを原料として新しい製品を作る「カムイウッド」という新素材の名前ですが、その製造現場を拝見させていただいたところです。当然、ああいう会社を立ち上げると、初期投資がいるわけでして、まだまだ販売の面では苦労しておられるというお話もありましたが、写真でも見せていただきましたが、十勝管内でも、あそこは、いろいろなキャンプ場などもあるわけで、そういったところでロッジなどにも使われている例もあるということで、これから需要の拡大をどのように図っていくのかということについて、いろいろと我々からも情報提供して差し上げたいというお話もさせていただいたところです。
  それから、弟子屈町の川湯温泉に参りまして、管内の市町村長の皆様方と、釧路管内の食と観光ということで議論させていただきました。ご案内のとおり、この管内は釧路湿原、あるいは阿寒、摩周という素晴らしい国立公園に代表される自然景観があるわけでして、また、豊かな海の幸、酪農製品、それから野菜、いろいろある地域でして、その上に、川湯や阿寒のような温泉資源がある。こういったことを有機的に結びつけてのいろいろな各地の取り組みのお話があったわけです。私は、そこで総括的に最後に申し上げたのですが、産消協働という、今、道が一所懸命進めようとしておりますことに共感するような取り組みが、ここで既に始まっているということをお伺いをいたしまして、とても気を強くしたところです。 
 また、それぞれの市町村では、いろいろな資源に制約がある中で、管内のそれぞれの市町村が連携をして取り組んでいくことの重要性についても、これは首長さん方からもお話がありましたし、私もそのことについてそのとおりだとコメントさせていただきました。阿寒町長、今日も昼間ずっとご一緒いたしましたが、阿寒町は今度釧路市と一緒になるわけですね。今までは、湖はあるけれども、海に面してないので、地元の食材を使うと、あそこの観光ホテルでやっても、海のものなんてどうなんだと言われると辛かったと。これからは胸を張って地元の食材だと言えるということでした。阿寒町は、釧路管内という店のショーウインドウであるというようなことを、昨日言っておられました。ですから、釧路市さんの海の幸に加えて、さまざまな、音別町の「蕗の紙」というのを使ったお部屋の中の壁紙などに使った宿もあるようでして、そういった意味で、さまざまな管内のものを使っていると。これは地域間連携であるというお話。それから、鶴居村の村長さんからは、体験型修学旅行の受け入れについて、鶴居村は内陸ですので、やはり海の方の町と連携しながらやっていきたいというお話もありました。また、白糠町長からは、点を線や面でつなぐソフトな公共事業というようなお話もありました。これは、町内だけではなくて、管内の市町村との連携が重要になってくるのではないかなと思った次第です。私は、また釧路管内での連携も重要ですけれども、それに加えて、たとえば女満別、知床を中心としたオホーツク、網走管内、あるいは中標津空港を擁する根室管内、こういったところとの周遊性、回遊性というものに着目した取り組みも重要ではないかといったことを申し上げたところです。
  今日は午前中、リニューアルされた阿寒湖畔のエコミュージアムセンターに行って参りました。女性初のレンジャー、戸田さんという方からも、説明をお伺いしました。まだ、来たばかりなんですと言っておられましたが、さすがにレンジャーでいらっしゃって、昨日、自分の足でその遊歩道も歩いたと、写真も撮ったというのもお見せいただいたところです。
  そして、その後は、阿寒で会食をした後、あそこのアイヌコタンでアト゜イ(あとぅい)さん、日本名と言いますか、豊岡さん、この方は、道議会でのアイヌの方々のいろいろなライブをやっていただいたときに、そのとき、私は入院はしていなかったのですがそのとき休養中でして、それでCDをいただいたのですね。そんなこともありましたし、その前に、あの方々がやられたライブを札幌で、これはまったくの個人の資格でだったのですけれども、見に行って、拍手をして、最後はちょっと握手までしちゃって、名刺交換をしたこともあって、お久しぶりということでお話をお伺いしたところです。どういう話があるかなーと思ったのですが、豊岡さんなり仲間の方々からは、北海道知事さんは、観光振興ということを目玉にするという話なので、アイヌの僕たちとも協力しながら、北海道の観光のためになる取り組みをやっていこうよというお話。そして、なんでもかんでも人に頼る、官に頼る、道に頼るということではなくて、自分たちでできることは自分たちでやって、でも一緒にやれることは一緒にやっていくというのが僕たちの意向なんだというお話。むしろ、こっちの方が教えられた気分もしたわけでありますが、そんな楽しいティータイム、コーヒータイムもあったわけです。
  その後、釧勝地区の漁協女性部の研修大会に参加させていただきました。400人くらいおられました。釧勝地区の漁協の女性部の活動というのは、全道の中でもとても活発な方だと 聞いているところです。その場で、漁協と農協の女性部のいろいろな交流事業等々についてのパネルディスカッションなどもあったわけです。料理方法、美味しい食べ方、そういったことを産地から発信する。それから、海のものだけではなく、畑のもの、酪農製品、そういったものをミックスして交流しながら、あるいは体験観光、観光とも協力しながら、消費者とどうやって、いわゆる産消協働ですね、これをどうやってやっていくのかといった、いろいろな話もあったわけです。後継者不足、若い女性会員が少ない、こういった問題も抱えながらいろいろな活動をしておられる、浜のお母さん方というのでしょうか、漁協女性部の方々のパワーというものを感じたわけであります。
  そんなことでありまして、本当に駆け足でしたが、今回、とても私は参考になることをお伺いさせていただきましたし、また、私からは、道内の他の地域での取り組み、あるいは道外での北海道に対する評価を踏まえての私なりの考えも申し上げて、その意味では、たった二日間ではありましたけれども、意味のある交流を深めることができたのかなと思っております。
  私からは以上です。

記者からの質問

(北海道新聞)
  今回のまちかど対話と離れるんですが、先週末、中国で起きました反日デモとか、反日感情問題でお伺いしたいんですが、道としては、今週から大連に職員さんを派遣されたりですとか、あるいは、今朝、弊紙でも書かせていただきましたが、経済交流推進方策の中で、食のメインターゲットを中国にと、知事の方も上海の方へトップセールスに行かれました。そういったことで、こういった中で一連の問題について、知事はどのようにお考えでいらっしゃるかということが一つと、こういった道の施策について、今後、変更等があるのかないのか。もう一つは、知事のお立場で、あるいは、道の立場で、札幌には領事館がありますから、申し入れ等をされるのか、この3点をお伺いしたいんですが。
  
(知事)
  今回のことは、もともとは教科書問題から端を発したと理解をしておりますが、私ども道としては、今日回った川湯にしろ、阿寒にしろ、中国からのお客様がたくさんお迎えしておりますし、道産のものを上海に、上海はたまたま私が一回目行っただけですが、多くのものを売りたいということで、人の交流、物の交流、経済の交流、いろんなことをやりたい、そのことは強い思いを持っているところです。大連に、北洋銀行さんの事務所を通じる形で、職員の派遣もすることにしておりますし、そういった中で、今回のことはとても残念なことだなとは思います。ただ、さっきの漁協のプレゼンテーションでもちょっと申し上げたんですが、絶対に沈静化します。こういった問題は、例えば、中国との前に、韓国でも、竹島問題を契機に姉妹都市提携について、いろんな韓国政府から慎重な意見も出てきていますが、そういったことも少し沈静化の方向に動いてるという報道もあったような気もしますし、また、中国との間でも、これだけ様々な交流が現に行われていて、その交流は現在、そして将来に向けて日本側も望んでおりますが、中国サイドも望んでいるに違いないと私は思っておりますので、どこかの段階での沈静化は、当然なされると思っています。
  そういう中で、道の対応ぶりに、政策的なスタンスに変更があるかというご質問が二つ目ですが、全くありません。予定どおり進めていきたいと思っています。中国向けもそうですし、韓国との間でも、慶尚南道、あるいは釜山広域市と提携交流をしようと思っていますが、ちょっと今、様子見ですが、今年いっぱいには何としても、私自身が向こうに行くか、向こうの方にこちらに来ていただくか、札幌市でもいろんな交流をしておられますが、私ども道、プリフェクチャー単位でも、是非、これはやりたいと思っています。中国との関係でも様々な交流をさらに発展をさせたいという思いこそあれ、変更などはありません。ということもありますので、領事館、韓国も中国もありますが、どういう申し入れのイメージですか。抗議の申し入れのイメージですか。

(北海道新聞)
  抗議なのか、あるいは、正常化してくださいというのか。

(知事)
  私的には、最近、両総領事とはお会いしていないわけですが、是非、近々にできれば、それぞれお会いをして、今まで以上に交流をやっていきましょうよ、という申し入れといいますか、そういう会談を持ちたいという思いはありますが、そのようなことです。

(朝日新聞)
  対話とはちょっと違うんですが、まもなく就任してから2年、折り返しになりますが、当初、いろいろマニフェストを掲げて取り組んでいらっしゃいましたが、その中で特に、雇用、農漁業、福祉、観光の4点について、これまでの自分の評価みたいなものをお聞かせください。
  
(知事)
  私もこの4月23日で3年目になります。気持ちも新たに、これまでの反省も踏まえつつ、仕事をやっていかなければならないという思いを強く持っております。マニフェストと言えるか、言葉としてマニフェストとおっしゃる方がおられますが、政権公約というものを掲げて、それを道庁に入りましてから、それぞれの項目の進捗状況を毎年毎年ローリングしながらフォローアップしていくということになっていまして、その意味では、全ての項目を105本、106本ですが、106本のうちの1本はマニフェストを実行するということですので、結局105本ですが、それを着々とやっているという総括的な評価はあります。そういった中で、まず、雇用については、いろいろたくさんありますが、2年間で5万人の雇用創出、これは実現をいたしました。さらにその延長線上に立って、今、道議会で成立した雇用の条例がありますので、それをバックとして、その条例を踏まえて、新たなる雇用創出計画というものを、今、鋭意作っているところです。今まで以上に、チャレンジングな目標を設定したいと考えているところです。
  また、これも政策に書かせていただいた「一村一雇用おこし」、地域の雇用は地域の方々が一番良く分かっておられるという私の信念ですが、そういったことに基づいた政策もやらせていただいておりますし、また、若年層の雇用が厳しいという中で、国の政策も活用しながらジョブカフェを開業いたしまして、これは全国的にも、とてもパフォーマンスが高いということで、今年度もさらに拡充する形での事業を展開したいと考えています。雇用について、その他もいろいろありますが、そういった取り組みをし、着実に、少しずつではありますが、雇用の数字はここ2年、北海道の中で時系列的に見れば改善はしているところです。しかしながら、一方で、横断面分析というんですか、全国的との比較において見ますと、なかなか全国にはもっと改善しているところがありますので、全国との比較においては、まだまだ厳しい状況にあるという認識を持っておりますので、この雇用問題についても、今年度も引き続き、先程の条例に基づく計画の実行を含めて、一生懸命やっていかなければならないと思っているところです。
  それから、一次産業対策も、これもいろんなことを政策、マニフェスト上、書かせていただいて、着実に実施はしておりますが、また、加えて、一個人としてあのような政策公約を書かせていただいた後、この2年間、全道を回っていろんな勉強をさせていただいて、そういった中で、やはりやっていかなければならないと思っている政策も多々あるわけでして、その一つが、食の安全・安心をいかに北海道ブランドを確立向上させるためにやっていくかという、そこの食の安全・安心を守るための条例を、道議会でもご審議いただいて、先般、成立したところですが、こういったことを北海道として、遺伝子組み換え作物の規制も含めて、しっかりとやっていかなければならないと思っております。
  また、漁業、今日もJFの女性部の方々と交流をさせていただきましたが、水産物もやはり北海道は、全国の中で多くの割合を占めている基幹産業ですので、この安全・安心、今回の貝毒の問題もその典型でありますが、いかにそういった問題に的確にスピーディーに対処して、ブランドイメージを、再度、確立していくかということの重要性、さらには、産消協働、あるいは地産地消ということで申し上げていますが、我々地元で、これだけいろんな食材が豊富にありながら、あまり食べていないという事実があります。今日、JFの中でも申しましたが、昆布、これだけ生産して、IQの問題とか、国際的な問題もこれから苦戦も予想されますが、これだけ体にいいものをこれだけたくさん生産しながら、道内であまり食べていないんですよね。これをいかに地産地消ということで、あるいは産消協働ということで、料理法も開発しながら、レベルアップしていくかということも、北海道経済の活性化にも重要ですので、こういうことも、さらにやっていかなければならないと思っているところです。
  まだまだ申し上げたいことはありますが、次に福祉ですね。福祉につきましては、医療、福祉、全体として、北海道はいろんなことを全国で言われています。例えば、医療の分野では、日本一、一人あたりの医療費が高いという批判といいますか、そういった声もいろんなところで道外から聞くところです。一方で、高齢化という現象は、全国の中でも相当進行しておりますし、また、少子化の問題は、逆に、それと呼応する形で深刻であるという環境が厳しい中にあるわけです。そういった中ではありますが、この福祉政策の分野では、あまり大きな声で自慢するのも、私の性格には合わないんですが、先般も、今年に入ってからも、福祉先進県の一つと言われております、宮城県の知事さんのお招きでシンポジウムに参加をさせていただいて、全国のいろんな方々とお話もさせていただいたんですが、北海道の福祉のレベルはなかなか進んでいるなと、率直に思いました。今、知的障害、精神障害、身体障害、こういった障害の別なく、障害のある方々が少しでも普通の生活ができるようなそういった環境整備をしようという方向に、一つ福祉政策の方向性が行っているという状況。そういった中で、この広い北海道ですので、普通の生活をしようとすればするほど、様々な問題が出てくるわけで、そういったことを拠点拠点でご相談を受けるような拠点整備をしていかなければならないということです。現状、北海道の福祉政策の中で、既に整備済みのこともありますし、これからさらに、努力しなければならない部分もありますが、いろんな地域地域での、例えば、伊達とか、浦河とか、今回のユニットケアハウス方式のこういった老人介護のやり方というのは、先進的だと思いますが、そういった分野での政策を地域と連携をしながら、道庁もバックアップしていかなければならないと思っております。
  観光につきましても、マニフェストの中で、知床の世界自然遺産に向けての努力というのも書かせていただきましたが、これは相手のある話です。まだまだ、これからIUCNとの関係で、一波乱も二波乱もあると思っておりますが、今年のどこかのタイミングで、マルとなるのかバツとなるのか、あるいは、継続審査になるのか、ここまで道内の意思決定、コンセンサス作りは終わりましたので、次は環境省と連携をしながら、いかにユネスコ本部に売り込んでいくかという段階にあります。先日も、東京で環境省の局長さん、あるいは小池大臣とも議論させていただきましたが、頑張っていきたいと思っております。そういった自然環境、自然資源に加えて、食の良さもあるのは、昨日、今日、釧路管内でも十分に見てきたところです。こういったいろんな北海道の売りとなる観光資源をいかにミックスしながら、国民の方々、あるいは国外のお客様に受け入れられるような観光になるのかどうかということについて、様々な取り組みをしてまいりたいと思っています。また、そういった中で、今日は短時間ではありましたが、アイヌコタンで関係の皆様方とお話をさせていただいた時に、興味深いお話もありましたので、そういったことも今後の観光の振興にも取り入れてまいりたいと思っております。ちょっと長くなりました。
 
(釧路新聞)
  知事に2日間、釧路管内を走られて、首長さんや住民の方と懇談されて、改めて、釧路の魅力をどう認識されたかなということと、釧路の魅力をさらに活かして、どのように振興を図っていかれるか、どのようなお考えを持っておられるか聞かせてください。

(知事)
  釧路の魅力、それは釧路新聞さんが一番ご承知のとおりでありまして、それを私は、昨日、今日で勉強させていただきました。海に面してて、海の幸に恵まれているという部分、そして一方で森林面積が8、9割占めているような森の魅力にあふれているところ、それから、釧路湿原のような素晴らしい自然資源、それから阿寒湖、屈斜路湖、摩周湖、あそこも国立公園になっております。それから温泉もあります。どの点をとっても、全道の中でも、ピカイチの観光資源を有している、あるいは農業資源、漁業資源を有しているという管内であると思っています。そして、かつ、それぞれの多様性を持っているというところが特徴だと思っています。ですから、私は、釧路の多様性の魅力を今後さらに活かしていくために、是非、今回、合併ありましたが、合併をするしないに関わらず、各地域地域が連携を強めて、協力をしながら、この魅力のさらなる向上に努めていただければという思いを強くいたしたところです。 

 


この文章については、重複した言葉づかい、明らかな言い直しがあったものなど整理し、作成しています。

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