定例記者会見(平成16年6月30日)

知事定例記者会見

・日時/平成16年6月30日(水) 16:30~16:52
・場所/ 本庁舎3階 知事室前ロビー
・記者数/19名(その他テレビカメラ等7台)

会見項目

  

知事からの話題

1 「女性知事リレーフォーラムinほっかいどう」について
2 特別監査結果について

記者からの質問

1   特別監査の結果などについて

知事からの話題

 

「女性知事リレーフォーラムinほっかいどう」について

  私からは二つ話をいたします。
  一つ目は、「女性知事リレーフォーラムinほっかいどう」の開催についてです。これをやるということは、以前お話ししたと思いますが、具体的に申し上げます。7月23日(金)に札幌で、千葉県、大阪府、熊本県の女性知事さんに来ていただきまして、「女性知事のリレーフォーラム」を開催します。テーマは、「食・地域・未来」、これは前回の大阪で開催された時も4人で話をしたんですが、私ども北海道は大生産地です。また、熊本県も農業の大生産地です。そして、大阪府は大消費地でありまして、千葉県というのは大消費地であると同時に大生産地でもあります。そういった観点から議論すると女性の視点でおもしろいのではないかということになりましたので、これを7月23日に「かでる2.7」で開催いたしますので、是非、ご取材について、よろしくお願いいたします。

特別監査結果について

  二つ目ですが、皆様の方のお手元に配ってございます。今日、特別監査として3月15日に私から監査委員にお願いをいたしておりました、平成10年度から15年度の間の捜査用報償費など4項目についての特別監査のうち、旭川中央署と弟子屈署について早めにということで結果報告をいただいたところです。2時半から監査委員の方でも記者会見がございましたので、そちらに行かれた方もおられると思いますが、今回の報告はお忙しい中、悉皆(しっかい)監査をしていただきました。捜査用報償費については、両署とも、平成10年度から12年度においては全て執行事実がなく、そして平成13年度から15年度につきましては、捜査協力者に対する関係人調査が実施できず、執行の事実が確認できなかったものがあったという判断でした。
  また、旅費については、これはご案内のとおり道警本部の特別調査はありませんので、監査委員にご努力いただいて(結果が)表に出るのも初めてではないかと思いますが、旭川中央署の平成10年度及び11年度において、旅行の事実がないもの、いわゆるカラ出張が確認されたほか、両署において平成10年度から11年度にかけて、日額旅費に係る委任払いが適切に行われていないこと。要するに実際に出張に行った職員に対して、支払いが行われていなかったということが認められたと報告されております。
  また、4項目のうち食糧費、交際費については、「特記すべき事項はなし」ということでございました。
  今回の特別監査の中で、いろんな新しい事項があるわけですが、一つは今申しましたとおり、旅費について一部不適正な執行が認められたということ。それから、署員の人たちに対するヒアリング調査の中で、両署に所在した以前、あるいは以後、要するに両署以外の警察署においても同じようなことがあったという調査結果があったわけです。それに基づきまして、長い間慣行として組織的に不正な予算執行が行われていたことがうかがわれるということが二つ目。三つ目として、これは前から言われていました、一部会計文書が亡失、要するに紛失してしまうというようなことでございまして、こういったことは極めて残念で遺憾であると申し上げたいと思います。
  今後につきましては、今回の監査報告を道警において重く受け止めていただいて、今後とも道民に対する説明責任をしっかり果たしていただく観点からも、特別調査に全力で取り組んでいただくとともに、前からお願いしている特別監査に対する全面的なご協力をお願いしたいと考えております。そして、先ほど、監査委員にお越しいただいて報告書をいただいた時にも申し上げましたが、私といたしましては、今後、道警察を管理する立場の公安委員会において、この度の監査報告を重く受け止めるとともに、道警察に対して、実際の使途及び金額をしっかりと点検の上、北海道が被った損害額を報告し、返還などの必要な措置を講じさせるよう、公安委員会に対して私から直ちに要請をしたいと考えております。あとは、繰り返しになりますが、返還額の妥当性等については、確認監査というという形で、監査委員に特別監査の中で確認してもらいたいということで、先の道議会の最終日の6月25日に私から要請をしたところです。以上です。

記者からの質問

(uhb)
  700万円という高額が不正に使われていた。年限によっては、まったく全てうそだったということですが、予算執行者の知事として率直に憤りを感じませんか。

(知事)
  そうですね。そのことはおっしゃるとおりだと思います。今回の特別監査において、監査委員とその事務局職員が献身的に日夜ご努力いただき、悉皆(しっかい)調査をしていただいた結果、一部の年限については、全て、表現としては「執行の事実がない」とされたわけで、私としても極めて残念で遺憾です。しかしながら、執行の事実無しの中で、たぶんこれは監査委員からもご説明があったと思いますが、三つに分かれます。概要版を先ほど読みましたが、1番目のグループとして確証が得られないもの、これは返還すべきだと思います。2番目としては、確証が得られても公費で支出できないもの、これもやはり返還の対象になるでしょう。三つ目に公費で支出できたものと確認できれば、ただちに返還の対象にはならないと思います。いずれにしろ、今後、こうした執行事実のないものの金額の中の精査に入っていきますが、いまのご質問にお答えするとすれば、全て執行の事実が無いというものは、大変遺憾です。

(uhb)
  道警の内部調査はいい加減というよりは、真相解明に向けた妨げになっているのではないかと思いますが、内部調査に期待することはありますか。意味があると思われますか。

(知事)
  私は特別監査の中身をより充実していくためにも、道警自身が、自分のことは自分で、自らの手で解明していくと言われてやっておられることは、その結果というものも、この報告書の中で参考にしているという記述もありまして、それはそれでやっていただく意味はあると思っております。しかしながら、そういった中でも、道警におかれては、特別監査に対する全面的なご協力をこれはこれで、是非、お願いしたいと思います。

(HTB)
  芦刈本部長が自らのことは自らの手でと言っているにもかかわらず、今回の監査結果、監査への協力姿勢、文書の廃棄の事実などを考えると、果たしてどこまで信じて良いのかと思います。知事は、本部長が言っている自らのことは自らの手でということをこの先信じていけるんですか。

(知事)
  信じるかどうかということについては、まさに特別監査の結果と並行して明らかになってくると思います。道警本部長としてそういうふうにやっていきたいと、強い決意を示しておられる。これは道議会でも何度も言っておられます。このことはこのこととして、道警の様々な本来業務を十分にやられることと並行しながら、特別調査をしておられるわけで、私はそれが道警のご意向だと思います。私の立場からその調査が無意味であるということはありません。しかし、繰り返しになりますが、監査への協力も、是非、お願いしたいと思います。

(共同通信)
  自らの手でと言っている警察ですが、今回の監査の中で、当時の弟子屈署長が供述を転々とさせています、受け取っていないと言った金を受け取っていたというふうにうそととられかねないような発言をしていることについて知事はどう思われますか。

(知事)
  平成11年度から12年度の部分ですね。前言を撤回したということもありまして、うそをつくことは良くないことです。これからさらに他の部署の特別調査なり、特別監査が進んでいく中で、こういったこれまでの発言が、場合によっては変わってくるということがあり得ると思います。
  いずれにしても真実、事実がなんであったのか解明することが、私どもとして、あるいは道警として、あるいは監査委員として道民の方々に対する極めて重要な責務だと思っておりますので、そういった観点から調査に協力されるOBの方、あるいは現職の警察官の幹部の方になると思いますが、是非、真実を語っていただきたいということは、この間も強く申し上げています。

(北海道新聞)
  先日の住民監査請求の弟子屈の件が出て道警が返還額が確定して、所長さんと次長さんに返してくださいというのがありましたね。片や、道庁不正の時はどこどこの所属長さんや次長さんに返してという形ではなく、道庁全体の組織として関与の具合に関わりなく全体として責任を負って返還をしていったと思うんですが、今回、こういう特別監査の一部の結果を受けて、知事としては、道警はどういう返還の方法が望ましいと思われますか。

(知事)
  住民監査請求のところはいいんですか。あれはあれで返還されたという事実があるようですが、これからそれに不服があれば住民の方々が訴訟ということになる、そこはいいわけですね。

(北海道新聞)
  あれは個人として返してくださいというか、組織として返しましょうという形ではないですよね。今後調査が明らかになっていく。

(知事)
  それは訴訟にいくわけですよね。住民監査とは関係なく、全体としてということですか。

(北海道新聞)
  そうです。

(知事)
  わかりました。今日、特別監査でいただいたのは、旭川中央署と弟子屈署の分のみでございますので、今後、他の署についても鋭意作業をやるということを、先ほど、監査委員の皆様方もおっしゃっておられました。そういった中で組織的、長い慣行というのはこの2署だけではなくて2署以外の複数の署でも行われているということまで、今回の監査委員の報告の中にあったわけでありまして、それが全体の署の調査の中でさらにどういう形に広がっていいくのか、それからその中で皆様方がご関心のある方面本部、あるいは道警本部がどういった形で関与していたかということも明らかになってくると思います。そういった中で返還についてどういう形でやるかという議論になってくるかと思いますので、今段階で私が一義的にこうすべきだという、そういった考え方を具体的に持っているものではありません。

(読売新聞)
  知事はこれまで道警に、全面的な協力をお願いされてきているんですが、いまだに全面的な協力というのができていないんですが、今後、具体的にどのように要請されていくのか。例えば道警本部長に、知事室に来てもらい、自ら要請されるなど、どのようなことを考えていますか。
  
(知事)
   一つ一つのことが出てきている中で口答で要請したり、あるいはこの前は文書で要請をしてそれに対する道警本部長からのお返事もちょうだいしたわけですが、少しずつご協力の度合いが高まってきているということは率直に評価しようと思います。
  例えば、誤って文書廃棄されたということについて、もう一度調査をしようということになっています。また、処分ということも言っておられます。
  また、OBの方々で、どこの監査についてのことでしたでしょうか、一部協力をしないというお話があったのに対して、道警本部長が強く働き掛けをして、OBの方々も協力をしていただけるようになってきたということ、それから捜査協力者に対する、このことはまた質問も出るかと思いますが、今回の監査の中で一部の捜査協力者については、名前等は開示をしたというようなことが明らかになっておりまして、そういった道警の協力姿勢というものについては、一歩一歩進んでいるということは一定の評価はしたいと思います。
  ただ、それでも次々にいろんなことが出てきていて、どうするかということにつきましては、私が直近で文書で申し入れをさせていただいたのが6月25日でしたか、その後の状況を見て、また、必要であれば今おっしゃられたような実際にお越しいただいて、私から申し入れをさせていただくということも、選択肢の一つとして、今後の道警からの報告の状況を見極めてまいりたいと考えています。

(共同通信)
  道警察本部長を道庁に呼ぶということも選択肢にあるということでしょうか。

(知事)
  (選択肢の)一つとして、あり得ると思います。

(北海道新聞)
  13年度から15年度のことについて、捜査協力者に対する関係人調査が実施できなくて、執行の事実が確認できなかったとあります。このまま関係人調査が実施できないと、知事が先ほどおっしゃった確証を得られないものは返還すべきと、2は、確証が得られても公費で(支出)できないものは返還すべき、公費で支出できるものが3ですが、これの分類がきわめて難しいと思うのですが、このまま分類できないままだとしたら、知事としては、どのような措置が望ましいとお考えでしょうか。

(知事)
  まずは、関係人の捜査協力者に対する監査要請については、道警察は、個別、具体的に検討させて欲しいとの回答をされたと監査報告書の中にもありましたので、この回答の趣旨をどういう形で、今後、引き続き行われる特別監査の中で、実現していかれるかということを見極めていきたいと思います。今の質問は、その上での話しではないでしょうか。

(北海道新聞)
  その上で、結果、一部でも大半でも、関係人調査ができなかったと、その上でまた結局、監査としては確認することはできなかったと、そういう部分が残った場合にはどうするお考えでしょうか。

(知事)
  その場合には、先ほどの3分類のうちの、公的な他の費目で支出ができるという確認がされないものについては、返還ということは、私は十分にあり得ると思います。

(北海道新聞)
  公費かどうかも確認できなければ、公費で使えるか使えないかも確認できないわけですよね。

(知事)
  そうですね。

(北海道新聞)
  全く確証が得られなかったから、返還するべきものだというものに当てはまるものではないかという・・・。

(知事)
  そういう考え方もあり得ると思います。
  それは、今後、監査委員の確認監査の中で、どういったご報告がなされるかを踏まえて、判断していきたいと思います。ここ(「要求監査の結果の報告の概要」)に書いてある確証が得られないもの、それから、確証が得られても公費で支出できないもの、これを北海道が被った損害額とすることが相当と判断するという書き方をされてますので、これに沿ったものとして、どのように監査委員が判断されるかということが一義的にあります。

 


この文章については、重複した言葉づかい、明らかな言い直しがあったものなど整理し、作成しています。

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