定例記者会見(平成16年5月8日)

知事定例記者会見

・日時/平成16年5月8日(土) 18:03~18:18
・場所/新千歳空港1階 団体待合室1C
・記者数/11名(その他テレビカメラ等3台)

会見項目

  

知事からの話題

1 小泉総理の北海道視察について

記者からの質問

1   小泉総理の北海道視察について

知事からの話題

 

小泉総理の北海道視察について

  今日は朝から総理が来られまして、まず早来町で北海道の基幹産業である農業、牧場をご覧いただき、それから小樽に行って、今度はベンチャー企業というか、ユニークな技術で世界市場を狙っている企業、あえて企業名は言いませんが、皆さんご承知のとおりのところにお越しいただいて、それから昼食を挟んで、北海道の産学官連携の一番うまくいっている例である北大の北キャンパスを視察していただき、それからこれも北海道が誇る住宅関連企業をご視察いただきました。最後、千歳の近くでイラクに行かれる自衛隊の11師団の皆様方を送られてから、ちょっと空港でご休憩されてお帰りになられたという日程でした。
  私は、ご承知の方もおられると思いますが、朝は福島県知事と面会しました。それから、真駒内で11師団の隊旗授与式に出席しまして、総理とは北大北キャンパスのコラボ北海道で私からご説明申し上げました。そして空港でお見送りしました。私自身は、総理とは2か所で接点を持ってご説明をさせていただいたところです。
  天候にも恵まれまして、最後、控え室で座っておりましたら、ちょうど5時からのニュースをやっていて、(総理は)ニコニコしながら見ておられました。最後までご機嫌良く、お帰りになられたかなと。やはり天候が良かったことが一番かなと思いました。
  私からは以上です。 

記者からの質問

(HBC)
  総理とお話をされる時間もあったようですが、どのようなお話をされたのでしょうか。

(知事)
 直前に栗山町の企業に行かれたので、とてもそれが印象深かったらしくて、北海道、これだけ木があるのだからこれをもっと有効利用すること、知恵を出したら良いという話がありました。ここぞと私は「産消協働」、私どもの予算でもいろいろ知恵を出して道産材を活用しているということも申し上げました。総理からは、総理らしいんですが、もっと大胆に、例えば公立の学校はみんな北海道の木を使うとか、そういった新しい発想が必要なのではないかという雑談としてそういう話もありました。その後、ちょうどテレビのニュースで、栗山でインタビューを受けられて道州制について言及があった部分が放送されて、それに対して、画面の中で総理は道の提案を見て考えますとおっしゃられたんです。それでその話になりましたので、若干、道州制について話をしました。私どもは内閣府にご提案を申し上げておりますので、その中味をいくつか説明をいたしました。時間もなかったので、一つは行政改革について、もう一つは政省令の条例による地域主権推進、上書きという言葉はあえて使っていませんが、北海道らしいそういった展開もご説明しました。休日の話も少ししました。そういった話をしたところ、是非やれと言うところまでは時間はなかったわけですが、詳しく聞きたいという話はしておられたと思います。

 (毎日新聞)
  詳しく聞きたいという反応だけだったのでしょうか。

(知事)
  もうちょっと話したいなというところで、航空会社の方がそろそろですと言われましたので、もうちょっと時間があればいろんなことを話ができたのですが、時間切れだったので残念だったなと思いました。 

(北海道新聞)
  改めて、説明の場みたいなものは持とうという相談はなさったのでしょうか。

(知事)
  いいえ、そこまで具体的には。ただ、秘書官が3人おられましたので、外務省の秘書官以外、丹呉秘書官、小野秘書官、岡田秘書官がおられましたので、事務的にはそちらとの話し合いになるかと思います。

(時事通信)
  セリフとしてもっと詳しく聞きたいというようなことを。 

(知事)
  セリフは忘れましたが、秘書官もいろんな発言がありましたので、是非やってくれというふうに私は理解しましたが、具体的な言葉は忘れました。

(北海道新聞)
  総理への説明は、今度、東京へ行かれた時、週明けくらいをお考えですか。

(知事)
  どこかで(総理への説明の)日程をいただきたいと思っています。

(朝日新聞)
  提案した内容について是非やってくれというようなニュアンスで首相は受け止めたと知事は理解したということですか。

(知事)
  いえいえ、まだたぶん総理は見ておられないわけです。私は内閣府に提案をしたわけですが、総理、御覧になりましたかとは聞けませんでしたが、明確に見ておられるかどうかについては、私は確信はなかったので、それはやはり役所の中のいろいろな手続きもあるでしょうから、いずれにしろ改めてご説明するということを、私としては改めて心の中に決めたということです。

(毎日新聞)
  来週説明できるチャンスというのはおありになるのでしょうか。

(知事)
  来週はどうでしょうか。来週も一度、全国知事会もあって東京に行こうと思っていますが、その機会になるかどうか、先方の都合もありますので、まだそこまで明確にはしていません。

(NHK)
  今日、本当に天気が良くて、北海道に対して総理はとても良い印象を持たれたと思いますが、実際には景気も雇用も苦しい状況です。そういうところはどの程度理解していただけたとお考えですか。 

(知事)
  私が思うのは、あえてこの時期北海道に来ていただいた理由はそこにあるのではないかと思います。先週は和歌山へ行かれましたが、あそこもやはりなかなか厳しい。北海道は全国の中でももっとも厳しいところ、これは総理も景気の地域情勢は当然ご存じのはずですから、そういった北海道の中での経済なり産業の現状を自分なりにご判断されたいというお気持ちもあって来られたのではないかと私は推察します。だからこそ、北海道の基幹産業である農業、観光の現場、それから一方で元気いっぱいでやっているベンチャーもご覧になって、コラボ北海道の産学官連携で、前向きのところもご覧になって、その意味では総理ご自身、北海道の厳しさは当然ご認識の上で、それを自分自身で判断したいというお気持ちもあったのではないでしょうか。そういう中で、栗山の企業など、私は総理に褒められたのがうれしかったので、北海道が誇る企業でありますと申し上げたら、いやいやあそこは日本が世界に誇る企業だと言っておられたので、元気のない北海道の中でも、よく見れば、元気いっぱいやっているところもあるという印象を持ってお帰りになられたんだと思います。
  最後のイラクへの自衛隊派遣の皆様方への激励については、これは後から入った日程だと私は承知をしていますが、本当に良いタイミングであったと思っておられるのではないかと思います。そこは具体的に話はございませんでしたが、隊旗授与式は旭川で経験をしておられるわけで、そのようなことも加えて今回の来道された意義になったのではないかと思います。

(北海道新聞)
  先ほどVIPルームで道州制のことを3点ほどお話になったということでしたが、もう少し詳しく教えていただけないでししょうか。どういうお話を総理になさったのか。

(知事)
  私からは先ほど申しました、政省令の条例による地域主権推進という中味をご説明しました。いろんな事例を申し上げる時間もないので、例えば、休日ということを一つ申し上げました。札幌ではサマータイムを札幌商工会議所を中心に試行的にやろうという動きもあるわけですが、北海道はゴールデンウィーク、寒いですよね、今日は暖かかったけど。これを例えば、休日法の特例かなんかで北海道だけ一月ずらすとというようなこと、これは民間の方々からもそういうお話をちょうだいしておりますが、需要拡大になるわけです。お金が一切いらないわけです。ただ、制度に手をつけなくてはならない。それも道だけではできない制度に手をつけなくてはならない、そのようなことも申し上げました。
  あと、農業の話も少ししました。耕作面積も本州とは1桁違います。北海道は(1戸当たりの耕作面積が)16ヘクタールくらいで、本州は1点何ヘクタールです。そういったことで北海道にのみ特例をしていただくことが、日本国全体の利益になるようなこともあるでしょうという例をあげながら、法令と条例との関係のことを少しご説明しました。
  もう一つは、やはり行財政改革のことです。地方支分部局との統合という中で、北海道も今、職員適正化計画、具体的に数字までは申し上げる時間もありませんでしたが、そういったようなこともやっていますと申し上げました。国の機関も先行して統合することによって目に見える形での行政改革ができるだろう、そのことが財政改革にも資するだろうと、そういうことは私ども道のためにもなるし、また国のためにもなるということもご説明をしたところです。もう少し本当は言いたかったことは山ほどありますが、だからこそ先ほどどなたかのご質問で申し上げたとおり、別途説明の機会を設けようと私自身が決めたところです。

(HBC)
  総理の反応の確認ですが、やるべきだみたいな感覚で受け取られたのは、それは個々具体的なことというのは、道州制全体、その提言をしてそういうことを進めるということに対してやるべきだというような意識だったんですか。

(知事)
  そこはまだ軽々に言わない方がいいと思いますが、私の印象は、総理はもっと中味を聞きたいというご認識をされたのではないかと思います。

(毎日新聞)
  話が変わりますが、年金問題で福田官房長官がやめたことと、菅代表の対応について、ご意見を参考までお聞かせください。。菅代表はまだ辞めていませんが、辞めろという声が出ていてまだ辞めていませんよね。その辺をどうお考えか。

(知事)
  福田官房長官のご性格を踏まえて、あの方らしいけじめの付け方をされたんだと思います。ただ一方で菅代表がどうされるかというのは、菅代表の判断ですから、私の立場でとやかく申し上げることではございませんが、どこかの新聞のアンケート調査に昨日お答えしたのと繰り返しになりますが、もちろん私も政治家の端くれですが、政治家たる者、国民の方々から選ばれたわけですから、国民の範たるべきであって、特にこの年金というのは今、大改革をしようとしている中で、それが国民の義務であるのに納付していないというのは、これは言語同断なことなことなわけです。それは当然ですが、一方でちょっと仕組みがややこしいのかな、手続き面で、もっともっとこれだけ年金の財政状況が厳しいから改革ということであるとすれば、そこで知恵の出しようもあると思います。年金こそ自己責任の世界ですよね。一定期間納めていないと受給されないという自己責任があるからこそ、厚生労働省のご判断としては、しつこく督促等を行うとかそういうことであると思いますが、今回のことをきっかけに、今は政治家を中心にいろんな形で未納となっていますが、もっと広く見るとたぶん未納の方々がたくさんおられるのではないかと思います。これを機会に納付を促進するような制度改正、制度改正とまではいかなくてもちょっとした知恵と工夫だけの部分もあると思いますので、そんなことも進めば、今回も一つの教訓にはなっていくかなと思います。

 


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