知事定例記者会見(平成15年9月17日)

知事定例記者会見

・日時/平成15年9月17日(水)
・場所/白滝村国際交流センター
・記者数/3名(その他カメラマン等4名)

会見項目

  

知事からの話題

1 「まちかど対話212」を終えて

記者からの質問

1   市町村合併について
2 網走商工会議所の補助金受給について
3 西紋地域について

知事からの話題

 

「まちかど対話212」を終えて

 3回目の「まちかど対話212」を無事終えさせていただきました。昨日丘珠空港から紋別空港に入り、昨日は西紋地区の首長さん方とお話をさせていただきました。いろんなお話がございましたが、市町村合併、道州制、支庁改革といった地方分権の話もありましたし、地域医療の話もありました。それから雇用おこしですね。私どもの発意で2定予算で作りました雇用おこしの中の「みどりの雇用おこし」を是非使いたいというお話が滝上町長さんからありました。うれしいなと思うお話や、参考になるお話がたくさんありました。
   雄武町に行きまして、雄武漁協の水産物加工処理施設、それから興部町のノースプレインファームという手作り農場でパフェなどを食べた後、西興部村に入りました。ここは人口1千3百人くらいで、なんと財政調整基金が40億円あるっていうんですね。これは財政再建に取り組む私どもとしても、この西興部村の姿勢に学ぶべきことがたくさんあるなと思いました。また、各家庭に光ファイバーを入れておられて、小さい村だからできるという見方もあるかもしれませんが、(テレビ)難視聴等いろいろと環境が悪い中で、財政にある程度ゆとりがあるからこそできるいろんなサービスかなと思いました。国や道の助成制度も上手に活用しながら基盤整備を進められている姿を見て、これも私、参考になりました。
  それから今日は滝上町の幼稚園に参りました。元気なお子さん達とそれからお母さん達ともお話をしました。「どうして少子化なんですか」と私からお母さん達に向けましたら、「子どもが少なくて、親が子どもの相手をしなくてはならなくて、それで大変でまた子どもが少なくなります」というある意味、悪循環のようなお話もあって、皆さん、若いお母さん方は苦労しておられるのだなと思いました。丸瀬布町の北見木材では、技術の粋を集めて道産カラマツ材を使って、ヤマハに楽器部材を納めておられるということで、いまや輸入材が多いということですが、やはり森林のマチ、丸瀬布町らしい企業にお邪魔できたなと思います。白滝村では小学校5、6年生の皆さんと給食を一緒に食べました。なんと5年生のお子さんから、「ぼくのお父さんお仕事大変なんだ、景気を良くしてください」というお話がありました。やっぱり仕事は経済再建だということを私改めて感じました。
   タウンミーティングは2時間ほど時間をいただいて、遠軽地区からそれぞれの分野の7人の方々にお集まりいただきました。それぞれのお立場で地域づくりに取り組んでおられる方々ばかりでしたが、1つ感じましたのは雇用です。じゅんさい作りで丸瀬布町の建設会社の方が、地域づくり、また地域の雇用おこしということでやっておられるお話。一方で、ホタテの加工の現場で人手が足りなくて、中国人やタイ人の研修生が働いている話がありました。失業率が高い中で、うまいマッチングができないのかなという思いがしまして、うまくそこら辺を私ども道庁として、それから支庁を通じて、もちろん市町村と連携をしながら、きめ細やかな行政をすることによって、もっともっとこの雇用問題への取り組みができるのではないかと感じました。
  丸瀬布町、白滝村は初めてだったんですが、遠紋地区は前にもお邪魔したことがありました。今回改めて自然の美しさ、それから皆さん厳しい厳しいとはおしゃってはいるものの、人々の気持ちの温かさ、ゆとりというものを実感しながら、2日間の駆け足ではありましたが、今回の「まちかど対話212」を終えました。

 

記者からの質問

(北海道新聞)
 市町村合併についてお尋ねしたいんですが、合併については自治体の意思で決めることであると、自主的合併ということを記者会見でもおっしゃられているわけですが、今回地域に深く入り、市町村長や住民と接する中で、市町村合併はどうあるべきか、今回の体験を踏まえて、どうお考えになったか。

(知事)
  昨日、首長さんとのお話があって、できれば合併したくないというお気持ちが良く分かりました。しかしながら、いまの環境の中で、財政的な問題、あるいは少子高齢化の中におけるまちづくりをやっていく中で、必然的に市町村合併というものを真正面に議論していかざるを得ない状況があるわけで、そういう流れの中で国も合併特例法などを整備してきているわけです。
  西興部の村長さんともお話したんですが、やっぱり本音でも建て前でも無く、決めるのは自治体、あなた方であります、と申し上げました。ただ道庁としてはいくらでもお手伝いします。人も派遣しますし、法定協議会、任意協議会の席に着くまでの様々なコーディネート機能、これは各支庁長に頑張ってもらってますがそういうこともします。それから例えば奈井江町のように住民投票する場合には情報提供しなくては駄目なので、そのためのお手伝いも当然します。とことん議論を尽くして、そして合併しかないということになれば、是非合併されたらいいです。ただやはり合併は大変ですと、財政が厳しくても、場合によって自立できなくなる。そうなる道だとしても、いま合併をしないで独立でいきたいというご判断が、それが住民の方々の総意であるならば、首長として、議会として選ばれる。それがまさに自主自立、自治ということでしょうというお話をしました。
  今回、市町村の方々とお会いしていろんな議論をしましたが、私の基本的な考え方はあまり変化が無かったわけです。ただ一方で、「自治のかたち円卓会議」で道内首長の代表の方々と議論をさらに進めておりますので、そこではより現実的に、合併できないようなところについて、どういう手を差し伸べて、しかしそれは実現可能なものでなければ、国との関係で合意できませんので、そこら辺を詰めて行かなくてはならないなという思いは強くしました。
 
(北海道新聞)
  網走商工会議所の補助金の不正受給の問題で、道も指導したということですが、これについて知事の見解などあればお願いします。

(知事)
  不適切な受給という報道であり、私どもも誤解を与えるような状況であったという認識です。勤務態様が明確にされていなかった。常勤であることが必要な中で、外形的に勤務実態がないような誤解を与えるような状態であったということで、私どもから網走商工会議所に対しては、勤務体制について、まず実態についてお話を聞かせていただいた上で、誤解を招きかねない状態であるのでこれを改善しなさいという指導をしたところです。
  そして併せて、他の商工会議所についても、同様の実態把握と指導をすることとしております。

(北海道新聞)
  網走商工会議所への指導はどのような形で。

(知事)
  網走商工会議所に対する指導は、口頭で行いました。

(北海道新聞)
  他の商工会議所にも同様の指導をすると。

(知事)
  今後の指導は数が多いので、文書になるのかな。現在、現地調査しているので、その上でですか。

(紋別新聞)
  以前、経済産業局長としてこちらにこられたことがありまして、国から地方を見たのと、それから北海道知事として今回見られたのと何か見方が変わりましたか。

(知事)
  以前お邪魔したときは、あくまでも産業政策、経済政策それからまちづくりとか、そういう経済面の担当者として来ましたので、そういう面からのみこの地域を見ていた気がします。自然のすばらしさ、豊かさ、そういった認識は全然変わりないんですが、抱えておられる問題についても、経済産業の面からのみ私は見ていたそういう記憶があります。
  しかし今回知事として参りますと、単に経済だけではないですよね、農業の問題、建設業の問題、地方自治の問題。いろんな幅広い、自治体を取り巻く問題について幅広く議論させていただきましたので、そういう意味では前回参りましたときとは、格段に違う深さを持って、この地域のことを私なりに感じさせていただいて、また私なりにいろいろ思うことをお話させていただいたなと思います。

 


この文章については、重複した言葉づかい、明らかな言い直しがあったものなど整理し、作成しています。

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