北海道データブック2017_林業

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北海道の産業 - 林業

北海道の森林
 北海道の森林面積は、平成28年4月1日現在554万haと、北海道の土地面積(北方領土を除く)の71%、全国の森林面積に占める割合は22%となっています。森林面積を道民1人当たりに換算すると約1.0haであり、全国平均の約5倍となっています。所管別では、森林面積の55%を国有林が占め、次いで私有林等28%、道有林11%、市町村有林6%となっています。このうち、国有林、道有林、市町村有林といった公的な森林を合わせた割合は72%で、全国平均の42%に比べ高い比率となっています。林種別では、天然林が
68%と最も多く、次いで人工林27%、無立木地・その他5%となっており、天然林が多く人工林が少ないことも特徴です。
 また、森林蓄積は、平成28年4月1日現在では7億9千万と、全国の16%を占めており、近年は、人工林の蓄積が顕著に増加しています。
 また、齢級(5年ごとの森林の年齢、1齢級=1~5年生)別の人工林面積では、カラマツやトドマツは7~11齢級を主体としており、成熟期を迎えています。
 
北海道の林業・木材産業

 平成28年度末の道内の森林所有者数は約14万人で、このうち、5ha未満の小規模な所有者は約9万3千人で全体の約68%を占めています。
 林業労働者は、人工林資源が利用期を迎え林業生産活動が活発化したことから、平成17年度を底に増加傾向が続いており、平成27年度調査では4,272人となっています。
 道内における平成27年度の木材需要は、穏やかな景気回復基調が続く中、合板・その他用の需要は増加しましたが、製材用とパルプ用が低迷したこと等から、総じて減少し、総需要量は685万となりました。需要量の用途別割合は、パルプ用が48.7%を占め、次いで製材用が35.9%、合板・その他用が15.4%を占めています。
 また、平成27年度の木材供給量は、道産材が387万、輸入材が298万でした。道産材自給率は、チップなど輸入材供給量の減少が大きかったことから、前年度からは0.4ポイント増加し、56.5%となりました。
 平成26年の木材関連産業の工業出荷額は6,103億円で、前年比で4.9%増加しました。全製造品出荷額に占める割合は約9.1%と全国の3.7%に比べて高く、その内訳はパルプ・紙・紙加工品製造業が4,119億円(67.5%)、木材・木製品製造業(家具を除く)が1,607億円(26.3%)、家具・装備品製造業が377億円(6.2%)となっています。
 道内における平成27年度の製材工場数は179工場で、製材生産量は平成26年度より5万減少して、86万(前年度比94.5%)でした。また、木材チップ工場数は209工場で、木材チップ生産量は平成26年度より4万減少して171万(前年度比97.7%)でした。

北海道にふさわしい豊かな生態系をはぐくむ森林づくりに向けて
 北海道では、北海道にふさわしい豊かな生態系をはぐくむ森林を守り育て、これらを次代に引き継がなければならないとの考え方に立ち、全国に先駆け平成13年度に「北海道森林づくり条例」を制定しました。平成28年3月には、木材の需給構造の変化などに対応した施策を実施するため、「森林資源の循環利用の推進」と「木育の推進」を柱に条例を改正し、その内容を踏まえ、翌平成29年3月には、森林づくりに関する施策を総合的かつ計画的に進めるために定める「北海道森林づくり基本計画」を改定しました。この計画では、平成29年度から38年度までの10年間を計画期間とし、森林資源の循環利用を推進するため、「着実な再造林」、「原木の安定供給体制の構築」、「林業事業体の育成」及び「地域材の利用促進」に重点的に取り組み、川上から川下までの施策を一体的に推進することとしています。また、森林づくりに対する道民理解を醸成するための木育を推進するため、「木育マイスターと連携した木育活動」と「子育て世代とその子どもに対する木育活動」に重点的に取り組み、道民に木育の定着を図ることとしています。

  

森林の面積(2016年4月1日現在 単位:万ha)
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※計と内訳が一致しないのは、表示単位未満を四捨五入したためである。
資料:北海道水産林務部「北海道林業統計」

 

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