知事臨時記者会見記録 H9.7.15

  • 日 時/平成9年7月15日(火) 16:48~17:05
  • 場 所/記者会見室
  • 記者数/39名(その他カメラマン等 20名)

[知事からの話題]

 本来ですと議会が終わった直後に記者会見をする予定だったのですけれども、いろいろな私の日程上の都合上もございまして今日になりました。遅くなりましたけれども、私の方から3点ほどお話をさせていただきたいと思います。

〈道政改革推進委員会の設置について〉
 一つは、道政改革の推進委員会の設置についてでございますが、道政改革の実施方針等の適切な進行管理を行うために、7月24日に「道政改革推進委員会」を設置することにいたしました。
 委員名につきましては、お手元に配布の資料の通りでございまして、7月24日に委嘱をしたいと思っております。この委員会には、道政改革の推進状況等について報告をいたしますとともに必要な助言等をいただく、民間の有識者のご助言等をいただくという趣旨で設置をするものでございます。

〈赤レンガ・政策検討プロジェクトについて〉
 それから二つめですが、昨年から「赤レンガ・政策検討プロジェクト」を進めておりまして、昨年度は「NPO活動推進検討プロジェクト」というのと、それから「情報の高度利活用プロジェクト」という二つのプロジェクトについて、幅広く職員を公募いたしまして検討させていただきました。「NPO活動推進検討プロジェクト」については中間報告ということでいただいておりますが、今年はさらに追加して、この「NPO活動推進検討プロジェクト」を引き続いて進めると同時に、「北の世界遺産推進方策検討プロジェクト」というのも加えたいと思いますし、それから北海道で一番問題になっている物流という問題に着目をいたしまして「低コスト物流システム構築のための支援策検討プロジェクト」というものを、それからもう一つは「地方分権に対応した広域連携のあり方と道の役割検討プロジェクト」、4つのテーマを今年の政策検討プロジェクトに決定をいたしました。
 今後、これらのテーマに関心を持っている職員を広く公募いたしまして、公募職員と関係部局職員でプロジェクトチームをつくりまして、民間の有識者、大学の先生方等を考えているわけですが、座長として参加していただきまして、それぞれの課題について、政策の具体化に向けた検討を行うことにいたしております。
 私どもこういう検討をいたしますと、これまでですと、とかく報告書というか、報告倒れに終わったんですが、この検討プロジェクトにつきましては来年の予算でそういう検討結果を反映させて、実行性を持ったプロジェクトというふうに考えております。

<時のアセスメントについて>
 それからもう一つは、「時のアセスメント」についてでございますが、本日、政策会議におきまして、時のアセスメントの対象施策を協議をいたしました。私として当面、『苫小牧東部地区第一工業用水道事業』、『松倉ダムの建設』、『白老ダムの建設』、『トマムダムの建設』、『「道民の森」民活事業』、最後になりましたけれども『道道士幌然別湖線の整備』の6つの施策を対象とすることに決定をいたしました。
 今後、準備が整い次第、検討チームを設置いたしまして、対象施策ごとに再評価作業を開始したいとこのように考えております。
 再評価作業に当たりましては、地元自治体をはじめ関係機関への影響や関連する施策への影響などの問題につきまして、施策を取り巻く様々な状況変化を可能な限り見据えながら、道としての考え方を整理していくことにしておりまして、地元自治体のご意見などについては、そうした再評価作業の中で、十分に伺って参りたいとこのように思っております。
 当面ただいま申し上げました6本の施策につきまして作業を進めて参りますが、「時のアセスメント」の対象はハード、ソフトを問わないで、道の施策全般を対象にしたいと考えておりまして、今後道路事業などのハードはもとよりでございますが、ソフト面の施策についても、道として長年取り組んでいるもので、その効果などが十分とはいえないものも、内部的な検討を重ねた上で、追加して逐次選定していきたいとこんなふうに考えております。

 私のほうからは以上の3点についてお話をさせていただきました。

《質疑応答》

 読売:
 幹事社の読売ですが、3点ほど質問いたします。時のアセスの方ですけど、公表がですね、ここまで遅れた原因がどこにあるのかというのが1つです。それとこの6事業選定の理由といいますか他にもあるかもしれないですし、6事業じゃなくてもっと少ない数でいいという意見があるかと思うんですが、その6事業にこだわったとすれば、こだわった理由が2点めです。もう1点、最後ですけど、地元自治体でですね、この事業に盛り込むことに反対する意見があれば、どういった形で話し合いを進めていくのかですね、この3点伺います。

 知事:
 時のアセスメントでございますけれど、私、年始めにこのお話をさせていただきました。それ以来内部的にどういう事業があるかということで、色々検討してきた訳でございます。もちろん地元自治体とのかかわりもございますし、関係団体あるいは関係機関とのかかわりもございますので、そういった意味で、この制度の趣旨というものを、理解というものをできるだけ深めた中で進めたいというふうに考えておりまして、色々な、そういった様々な調整といいますか準備に時間を要したということでございます。
 それから6事業でございますが、ただ今最後の方でも申し上げましたように、今後さまざまな事業、ソフト、ハードを問わずですね、追加して選定をして行きたいというふうに思っておりますが、当面、この要綱に示したもので、はっきりしているものについて言えばですね、当面6事業を対象としたいと、そういうふうに考えております。
 それから、地元自治体に対する理解という面で、私どもなりの努力をしてきております。制度そのものについては、大方の理解を得られたかなというふうに考えておりますが、個別、個々の問題になりますと、それぞれの色々な思いみたいなものがありますから、制度に理解があってもですね個々の事業ということになると色々ご意見があろうかと思います。
 いずれにいたしましても、施策によってはその推進にですね、長年にわたり、やはり、この地元、地域の熱い思いを持っている方々もありますので、そうしたこの意見等はですね、これからの再評価作業の過程の中で十分に伺ってまいりたいと、そんなふうに考えております。

 十勝毎日:
 先般のですね、委員会答弁での前の桝澤部長がですね、公表にあたっては地元自治体の理解を得た上でというお話をされていました。今回ですね、今朝ですね、地元にですね、室長さんも行かれた訳ですけれど、地元の理解というのが得られてないように思うんですけど、知事はあの答弁をどういうふうにとらえているのでしょう。

 知事:
 私どもではですね、制度の趣旨についての理解を深めたいという思いでおりました。私どもなりにそういう努力をさせていただきましたし、今日、士幌へ政策室長が行った訳でございますが、その前にも私ども、私が直に、札幌でですが地元の皆さんとお話をさせていただきましたし、またそれ以前にもまた西村副知事が現地に入りまして、色々なお話をしてまいりました。そういう意味では、制度の趣旨についてはですね、ご理解をいただけたかなというふうに思います。
 ただ、先ほど申し上げましたように、やはり、この、長年にわたってですね、熱い思いを持ってきた地元の自治体というものの、このご意見といったものについては、これからの私どもの再評価作業の中でですね、十分受け止めていきたいと、そのように考えております。

 道新:
 当初、要綱の中では1年間で結論を出すという形になってますけれど、公表時期がずいぶんずれ込みましたけれど、6事業全部にわたって、今年度中に結論を出すというお考えですか。

 知事:
 できればそういう努力は私どもしたいというふうに思っておりますが、それぞれの事業でですね、これまでの、歴史的な経過というか、過去の経過なり、いろいろな状況が様々でございます。したがって、やはりそういうものをきちっと整理して具体的な再評価作業がどこまでできるかという問題もありますので、基本的にはやはりこの再評価は1年を基本に考えていますが、事業によっては再評価作業が伸びるということも可能性としてはあるというふうに考えております。

 十勝毎日:
 ただいまですね、ナキウサギ裁判が行われておりますけれど、この中で道はですね、建設推進の立場で裁判に臨んでおりますけれど、見直しを今するということによってですね、その姿勢とですね、裁判に臨む立場が矛盾するのではないかというご指摘があるんですが、知事はどのようにお考えなんでしょうか。

 知事:
 これはですね、前々から私ども申し上げてますように、施策の休止とかあるいは廃止を前提としたものではないと。やはり、長期間、停滞しているその施策について自らが一度立ち止まって十分な検証を行おうとするのがこの制度の趣旨でございますので、そういう意味では、私どもは、まだニュートラルな状況で再評価作業に入る訳ですから、それはそれで、ご理解がいただけるというふうに思っておりますけれど。

 朝日:
 6事業は来年度予算の関係でいきますと、再評価が終わるまでは、凍結するということになるのですか。

 知事:
 それぞれですね、6事業のなかで、先程申し上げましたようにいろいろな内容が違ってますし、これまでの経過もいろいろありますから、一概に予算うんぬんという話には、まだ、つながらないというふうに思っております。これからの再評価作業がですね、どういう手順、あるいは内容になってくるかによってですね、その時点でそういった問題を判断していきたいと、このように思っております。

 タイムス:
 先程、終わりました定例道議会でですね、民主党の一般質問に答えてというような段取りになっていたと思うのですが、この二週間の間にどういう変化があって、前回はその場では言えずに今日発表できたのでしょうか。

 知事:
 いろいろな経過がありますが、対象施策については、当面6事業を候補として考えておりますが、今後制度についての理解を深めながら、候補施策ごとに準備が整い次第、政策会議において、対象施策を決定の上、公表して、再評価作業に入るというふうにお答えいたしました。そういった経過のなかで私どもなりにさまざまな条件といいますか、整備をしながら今日になったということでございます。これは私の日程の都合もいろいろございますので、一概にということにはいきません。

 日経:
 再評価のですね、時のアセスの基準についてですね、今、知事、今の段階でお考えはあるのでしょうか。

 知事:
 いっているようにですね、再評価の基準というのは、その事業、事業によってですね、いろいろ過去の経緯とかですね、今停滞している理由とかですね、そういうものがさまざまでございますから、そういったものをですね、きちっと整理しなければならないと思っております。基本的には担当部局がですね、これの趣旨をきちっと踏まえたなかで、担当部局が一次的には、再評価作業をする。その結果を報告いただきまして、一応検討チームを作ります。これは副知事をキャップにする検討チームを作りまして、そのなかで、関係部局が再評価作業をした報告を受けながらですね、再評価に対する検討というか、そういうものを進めていくというのが、具体的な作業になろうかと思います。

- 以上で終了 -

(この内容については、重複した言葉づかい、明らかに言い直しがあったもの等を整理のうえ、作成しています。[記録作成:総合企画部政策室広報課報道係])

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