学院では、北海道の気候や地形と類似しており、林業先進地となっているフィンランドのリベリア林業専門学校と連携し、様々な教育活動を行っています。
これまでの経過
年月 | 項目 | 内容 |
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2019年3月 | 道がリベリア校を訪問 | ・教育プログラムの開発等に係る協力要請、意見交換を実施 |
2019年7月 | エイナリ表彰を受賞 | ・日本初のシミュレータによる本格的なハーベスタ・オペレーターの養成プログラムの開発に対して、Ponsse社の創始者が設立したエイナリ・ヴィグドレン(EinariVidgren)財団が6千ユーロの助成金を授与 |
2019年8月 | リベリア校の専門家が道を訪問 | ・北海道の特性に応じた教育プログラムについて意見交換を実施 |
2020年1月 | 「職業教育プログラム開発の連携に関する覚書」を締結 | ・フィンランド国内で締結 |
2020年4月 | 学院が開校 | ・高性能林業機械のシミュレーターを導入 |
2020年5月~ | オンライン会議の実施 | ・新型コロナウイルス感染症拡大により、予定していた渡航を中止し、オンラインによる相互交流を開始 |
2020年9月~ | シミュレータートレーニングの実施 | ・高性能林業機械シミュレーターの操作や指導方法を習得するため、リベリア教員によるオンライントレーニングを開始 |
2021年5月 | エラスムスプラス協定書の締結 | ・リベリア校が学院との教育連携活動を行うための資金を確保 |
リベリア林業専門学校
フィンランド南部のヨエンスー市にある北カレリア県教育訓練共同事業体の一つで、国内有数の林業教育機関として林業機械のオペレーターや運材トラックのドライバー、チェーンソー作業員等を育成しています。
3年制の学校で、学生数は約220人、教員数は約30人(2020年12月現在)おり、高性能林業機械のシミュレーターを使用した実習や長期のインターンシップを主体としたカリキュラム等が特徴となっています。
主な活動 (EduCamp報告資料を新たに公開しました。)
学院の教育水準の向上と国際感覚を持つ人材を育成するため、次の活動を行っています。
エドゥーソリューション(EduSolution)
リベリア校の先進的な林業教育の実態把握と学院のカリキュラム等に対するアドバイスを頂くため、毎月オンラインにより教職員同士が意見交換を行っています。
エドゥーソリューションの実施を通じて、リベリア校で行われている効率的なカリキュラム運営や、映像やICTをフル活用した授業、生徒の自主性を重視したアクティブラーニング、教員と生徒が情報共有するデジタルプラットホームの活用など、学校運営の詳細な部分がわかってきました。
学院では、こうしたリベリア校の取組を参考にカリキュラム等を見直し、生徒への質の高い教育の提供に努めています。
シミュレータートレーニング(Simulator Training)
学院では、高性能林業機械のシミュレーターとして、ジョンディア(Johndeer)製を10台、ポンセ(Ponsse)製を1台導入しています(令和3年度見込みを含む)。フィンランド製のシミュレーターを使用した授業は国内初となるため、毎月2回程度、学院の教員がオンラインでリベリア校の教員からハーベスタ及びフォワーダの操作方法や指導方法を学んでいます。
また、学院の生徒が本道の作業条件に合った技術を習得できるよう、海外企業と連携し、プログラムのカスタマイズや練習メニューの開発等に取り組んでいます。
エドゥキャンプ(EduCamp)
学院では、リベリア校で実践されている林業教育や指導方法、教材等を詳細に調査・把握し、学院のカリキュラム等に反映するため、教員及び企業の指導者等による教育体験研修(エドゥキャンプ)を定期的に実施することとしています。
また、生徒の幅広い視野や国際感覚、高い技術力を養成するため、フィンランド国内において海外研修を実施することとしています。現地では、森林や企業の視察のほか、リベリア校の講義を現地学生と一緒に受講するなど先進的な林業・木材産業を学びます。
なお、こうした活動の実施に当たっては、新型コロナウイルスの感染状況を踏まえ、適切に対応することとしています。
EduCamp報告資料の公開
○2023年1月10日~20日実施
2023年EduCamp報告書(p1~20) (PDF 2.27MB)
2023年EduCamp報告書(p21~41) (PDF 2.61MB)
○2023年6月11日~19日実施(生徒が履修する選択科目として実施)