分析-セシウム137

セシウム137(Cs-137)について

 セシウム137(Cs-137)は原子番号55のセシウムの放射性同位体であり、半減期は約30年でベータ線とその娘核種がガンマ線を放出します。セシウムは肥料の成分のひとつのカリウムなどと化学的性質が似ており、食物を通して体内に入ると全身に広がりますが、排出されるのも早く数十日から百日ぐらいで半分が体外に出るといわれています。
 北海道原子力環境センターではセンター内にある気象観測局で降下物の調査を行っており、図1にそのCs-137の経年変化を示します。昭和61年4月に起きた旧ソ連チョルノービリ(チェルノブイル)原子力発電所事故の影響で測定開始直後は高い濃度が検出されており、平成3年頃からは冬季を除いて測定器の検出限界濃度を下回ることが多くなっておりましたが、平成23年3月以降は福島第一原子力発電所事故の影響によるものと考えられるCs-137が検出されています。

セシウム図1(気象観測局) (PNG 125KB)

 ※NDは検出されずを表す。

 図2.1及び図2.2に令和6年度のCs‐137の分析結果を示します。令和6年度は39種類438検体について調査し、いずれも過去の測定値の範囲内でした(北海道電力(株)調査分を含む)。

セシウム図2.1 (PNG 156KB)

 ※NDは検出されずを表す。
 ※「過去の測定値の範囲」は平成23年3月~平成28年3月の期間を除いている。

セシウム図2.2 (PNG 141KB)

 ※NDは検出されずを表す。
 ※「過去の測定値の範囲」は平成23年3月~平成28年3月の期間を除いている。

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