泊発電所3号機の再稼働に伴う電気料金の値下げ見通しに係る北海道電力株式会社からの報告
令和7年(2025年)10月31日、鈴木知事は、北海道電力株式会社の齊藤社長から、泊発電所3号機再稼働後の電気料金値下げ見通しやその考え方などについて、報告を受けました。
鈴木知事からは、値下げの内容や考え方について、様々な機会を通じて、わかりやすく丁寧な説明を行っていただきたいこと、また、道民負担の軽減に向け、最大限の企業努力をしていただきたいことなどについてお伝えし、齊藤社長からは、道民の皆様にご理解いただけるよう説明を尽くすとともに、経営効率化の取組については、引き続き不断の努力を重ねていくとの回答がありました。

面談記録
1.日時 令和7年 10月31日(金) 17:30~17:48
2.場所 北海道本庁舎3階 知事会議室
3.内容
(三橋副知事)
それでは、今日はお忙しいところご来庁いただきありがとうございます。最初に齋藤社長の方からご説明をお願いいたします。
(北電_齋藤社長)
本日、お時間いただきまして誠にありがとうございます。この資料にありますとおり泊発電所3号機の再稼働後の電気料金の値下げ見通しについて、本日15時半に公表させていただきました。本日はその内容をしっかりご説明させていただきます。本日はよろしくお願いいたします。
まず、資料の2ページをご覧ください。泊発電所3号機につきましては、本年7月30日、原子力規制委員会から 泊発電所3号機の原子炉設置変更許可をいただきました。 これは、安全対策に関する基本方針や基本設計が、新規制基準に適合しているとのご判断をいただいたものでございまして、再稼働に向けた大きな節目と考えてございます。今後、原子力規制委員会による設計及び工事計画の認可や防潮堤の完成などを経た上で、本年3月に公表しました経営ビジョンにお示ししたとおり、2027年のできるだけ早い再稼働を目指してまいりたいと思います。当社としましては、泊発電所の再稼働後には 電気料金を値下げすることを道民の皆さまにお約束しており、値下げの水準については、 道民の皆さまの強い関心事項というふうに承知してございます。この度、一定の条件を置きまして、泊発電所3号機再稼働後の電気料金の値下げ見通しを取りまとめました。その内容について、詳しくご説明させていただきます。
値下げ水準の算定にあたっては、泊発電所3号機の再稼働に伴う費用の低減効果を反映した上で、今後も見込まれる物価や金利の上昇による影響を緩和するべく、 後ほどご説明いたします、経営効率化のさらなる深掘りによる費用の削減効果を最大限織り込んだ結果、3ページのグラフ形式でお示ししているとおり、規制料金では、ご家庭向け電気料金で現在の料金価格と比較して、11%程度の値下げになります。自由料金全体では平均7%の値下げとなりまして、 自由料金の内訳は、 低圧自由料金は平均11%程度の値下げ、 高圧・特別高圧料金は平均6%程度の値下げとなる見通しです。
4ページをご覧ください。今回の値下げ見通しの概要についてご説明いたします。泊発電所3号機の再稼働に伴う影響につきましては、防潮堤等の安全対策費や定期検査費用等は増加しますが、再稼働に伴う燃料費等の減少がそれを上回ることで、年間600億円程度の費用の低減効果が発生いたします。また、物価・金利上昇による影響として年300億円程度の費用増は見込まれますが、経営効率化の深掘りとしてさらに年200億円程度を見込むことで物価・金利上昇による影響を少しでも緩和していきたいと考えています。
以上によりまして、今回の料金値下げ原資としては、年間500億円程度を見込んでおります。ご参考として、5ページに、今回の試算における主な前提条件の見通しと前提条件が変動した場合の値下げ水準の変動をまとめています。
続いて、6ページをご覧ください。ここでは経営効率化の深掘りについて説明させていただきますが、北海道は厳寒な気候のため、電力需給のひっ迫が道民の皆さまの生活や安全に及ぼす影響が甚大であり、また、他エリアからの電力融通に制約があることから、エリア内に安定供給に必要な供給設備を確保する必要があることに加え、広大・過疎、人口密度が低いという地域特性により、 電力の送配電コストが高いことなどから、全国に比べ電気料金が高くなる傾向にあります。当社としましては、こうした地域的なハンデがある中でも、お客さまのご負担を少しでも軽減するため、2016年度の経営基盤強化推進委員会発足以降、経営効率化に継続的に取り組んでおり、2019年にはトヨタ自動車が実施しているカイゼン活動を導入し、ひとつひとつの業務や作業内容のムダを徹底的に省くことで、例えば、発電単価の安い発電所の定期点検に伴う停止期間を短縮することで燃料費や修繕費の低減を図るといった取り組みなどをしており、これまでの累計で4,200件以上実施しています。また、2021年には社内にDXを導入して、デジタル技術を使った発電所の遠隔監視や自動巡視ロボットの導入など運営や保守の省力化・高度化などを図っております。
この度の料金見直しでは、現時点で考えられる全てを投入した効率化を実施しています。こうした取り組みにより、前回の電気料金の見直しの際に提出した、国の審査等に基づく査定分をあわせた年750億円程度の目標額については、ほぼ達成しています。
加えて、今回の値下げ試算には、経営効率化の深掘りとしてさらに年200億円程度を反映しており、今後、確実な達成を目指してまいります。また、実際の料金値下げの実施に向けて、残された効率化の可能性を余すことなく追求することで、効率化成果を最大限に引き出すべく、不断の努力を重ねてまいります。
続きまして、7ページをご覧ください。今回の電気料金値下げ試算において、ご家庭向け電気料金の平均的なモデルでは、再生可能エネルギー発電促進賦課金を含めた現在の9,335円から、泊3号機再稼働後は8,300円程度と月間1,000円程度、年間にして12,000円程度の値下げとなる見通しです。
続きまして、8ページをご覧ください。こちらは、泊発電所の3基全基停止に伴う2013年9月の料金値上げの前から、今回お示しした泊3号機再稼働後のご家庭向け電気料金の推移を記載したものになりますが、2013年9月の料金値上げの前の水準と比べますと、お客さまからお預かりした金額をそのまま国に納付する消費税や再エネ賦課金等の上昇を除いた本体料金では、物価や金利、燃料価格高による影響を受ける中においても、継続的な経営効率化の取り組みの成果を最大限に反映することで、1.2倍程度に留まる見通しです。
また、泊1・2号機につきましては、3号機の再稼働スケジュールに目途が立った段階で 安全対策に関する国の審査を開始させていただきたいと考えていますが、開始後は、審査に真摯に取り組むことで、早期の再稼働に繋げ、再稼働後には、経営効率化の成果を最大限反映した料金値下げを実施することにより、さらに低廉な電力供給に努めてまいります。
なお、泊3号機再稼働後の料金水準は、規制料金平均で23.22%の値上げを実施した2023年6月の料金改定時点に比べると、再稼働に伴う費用の低減効果や燃料価格の低下に加え、経営効率化の最大限の反映などにより、25.7%低下する見通しです。
10ページをご覧ください。こちらは、全国の電力各社が公表しているご家庭向けモデル料金を並べて記載したものですが、地域によって電力のご使用状況等が異なるため、モデルとする使用電力量も異なっています。これは、料金単価による多寡を比較するのではなく、あくまで、1ヶ月間の平均的な電気料金を示すものとして今回、ご提示させて頂きました。
なお、モデル料金の使用電力量を揃えた場合では、当社は値下げ後料金であっても、全国の中で最も高い料金水準となりますが、泊発電所の再稼働に向けて総力を挙げて取り組み、泊発電所1・2号機の再稼働後も値下げを実施することで、全国的にみても遜色のない水準まで、料金の引き下げに努めてまいります。
続きまして、11ページをご覧ください。本日お示しした電気料金の値下げに関しまして、各支社に専用のフリーダイヤルを設置し、お客さまからのご質問に丁寧に対応してまいります。また、今後、約1カ月を目途に、自治体や経済団体、大口契約先など約1,800件に対し、直接ご訪問させていただくなど、丁寧にご説明をさせて頂く予定です。
なお、当社主催の説明会は終了いたしましたが、11月3日から開催される予定の、資源エネルギー庁様と北海道様が主催する 全道6圏域の説明会をはじめ、あらゆる機会を通じて、当社から道民の皆さまに対し、 今回の値下げ見通しについて、丁寧にご説明させていただきたいと考えています。
最後になりますが、当社といたしましては、エネルギー資源に乏しい日本において、S+3Eの観点、いわゆる「安全性」、「安定供給」、「経済効率性」、「環境への適合」の観点を踏まえた 泊発電所の必要性につきまして、道民の皆さまにご理解をいただけるよう、安全対策の取り組みに加え、今回お示しした電気料金の値下げ水準につきましても、説明を尽くしていくとともに、早期再稼働に向けて総力を挙げて取り組んでまいります。
引き続き、ご指導のほど、よろしくお願いいたします。
(三橋副知事)
ご説明ありがとうございます。それでは、知事からご発言をお願いします。
(鈴木知事)
まずは、本日、このシミュレーションの発表、記者会見、それを終えて、このように説明にお越しをいただきました。ありがとうございます。
ただいま、齋藤社長の方から、泊発電所3号機再稼働後の電気料金についての値下げ見通しということでご説明をいただきました。
道内の電気料金については、説明の中でも触れておりましたけれども、全国的にも高い水準であります。電気事業者である北電として、今般、一定の前提条件の下で、泊発電所3号機の再稼働に伴う費用の低減効果、これに加えて、経営効率化の更なる深掘りによる費用の削減効果、これを最大限織り込んだ上で、電気料金の値下げ見通し、これを示されました。
この値下げの内容、そして考え方、こちらについて、道民の皆様に丁寧に説明をしていただく、このことがとても重要であるというふうに考えております。本日、私も記者会見がございましたけれども、記者会見の中でもその点、強調して申し上げたところでございます。その点につきましては、先ほど説明の中でも斎藤社長の方から、同様の考えであるということでお示しをいただきました。この点、よろしくお願い申し上げます。
来月のこの3日からでございますけれども、先ほどこれも触れていただきましたけれども、北海道と国の共催によりまして、道内6圏域で説明会、これを開催させていただきます。その場での説明、これも含めて、様々な機会を通じまして、道民の皆様にわかりやすく、丁寧な説明を重ねてお願い申し上げます。
そして、電気料金についてでございます。電気料金については、エネルギー価格が高騰している、そういう状況の中で、国では、これまで、電気料金への支援、これを実施して、新たな経済対策においても検討しているという状況でございます。道民の皆様の関心も高いというところであります。この道民の皆様の負担の軽減、更なる負担の軽減に向けて、聖域のない経営効率化について可能なものから取り組んでいただく、こういうことなど、最大限の企業努力をしていただき、そしてその成果については、できるだけ早期に道民の皆様に還元をしていただきたいというふうに強く思っております。
そして、泊発電所3号機の再稼働についてでございます。再稼働につきましては、私としては、道議会での議論をはじめ、関係自治体の声、そしてこれからも説明会行います。説明会などで出された道民の皆様の声、そして要望なども踏まえ、総合的に判断してまいりたいというふうに考えていますので、そのことも申し添えたいと思います。本日は、ありがとうございました。
(三橋副知事)
それでは、今の知事のコメントに対して、追加のご発言がありましたら、齋藤社長お願いします。
(北電_齋藤社長)
知事、どうもありがとうございます。ただいま知事からいただきましたお話については、料金値下げの見通しについて、説明会をはじめ、あらゆる機会を通じまして、道民の皆様に丁寧に説明を尽くしてまいりたいというふうに思います。
また、経営効率化の取組については、引き続き、効率化の可能性を余すことなく追求させていただき、不断の努力を積み重ねてまいりたいというふうに思います。本日は、貴重なお時間をいただきありがとうございました。
(三橋副知事)
それでは、以上をもって終了させていただきたいと思います。ありがとうございます。
