北海道スポーツ推進条例について

北海道スポーツ推進条例について

 スポーツを通じた健康の保持増進と魅力ある持続可能な社会の実現に寄与することを目的として、超党派による議員提案により提出された「北海道スポーツ推進条例」が令和4年第1回定例道議会で全会一致で議決され、令和4年3月31日に公布されました。

前文

 スポーツは、心身の健全な発達、健康及び体力の保持増進、精神的な充足感の獲得、自律心その他の精神の涵(かん)養等のために個人又は集団で行われる運動競技その他の身体活動であり、「する」ことで体を動かす楽しさや喜び、健康増進や生きがいをもたらし、「みる」ことで選手の活躍する姿を通して感動と応援する楽しさ、さらには活力を人々に与え、「ささえる」ことでスポーツをする人と共に喜びや達成感、地域への一体感を醸成し、「しる」ことでスポーツの様々な効果への理解と、意欲や自主性を育む。
 このスポーツとの「する」、「みる」、「ささえる」、「しる」といった多様なかかわり方を通じて、これらが相互に「つながる」ことにより好循環が生まれ、さらには、人と人とのつながりを深めることができる。
 このようなスポーツの持つ力を最大限に活用し、社会教育や学校教育などのあらゆる場面において、生涯にわたり、誰もが、それぞれの体力や年齢、性別、障がいの有無にかかわらず、目的に応じてスポーツに親しみ、ひいては社会に参画することができる環境づくりを促進していくことが重要である。
 北海道は、夏は冷涼な気候、冬は良質な雪などに恵まれ、スポーツをする者にとって好条件がそろっており、こうした豊かな自然環境を生かし、これまで、国際舞台等で活躍する選手を数多く輩出してきた。
 北海道で育った選手が国際的又は全国的な規模のスポーツの競技会で活躍する姿は、道民に夢と感動を与えるとともに、スポーツへの関心を高めるものである。
 また、北海道を本拠地とするプロスポーツチームも複数生まれ、子どもから高齢者に至るまでの幅広いファン層が試合を観戦し、ボランティアとしてチームを支えるなど、応援の輪が広がっている。
 こうした本道の特性を生かし、スポーツを通じた健康で豊かな生活の形成と魅力ある人づくりや地域づくりを推進するとともに、将来にわたる持続可能な社会の実現を目指して、道民の総意としてこの条例を制定する。

第1章 総則

目的

第1条 この条例は、スポーツの推進に関し、基本理念を定め、及び道の責務等を明らかにするとともに、道のスポーツの推進に関する施策の基本となる事項を定めることにより、その施策を総合的かつ計画的に推進し、もって道民の心身の健康の保持増進を図り、併せて地域の特性を生かした魅力ある持続可能な社会の実現に寄与することを目的とする。

基本理念

第2条 スポーツの推進は、次に掲げる事項を基本として行われなければならない。
(1) 全ての道民が生涯にわたりスポーツに親しむことにより、心身の健康の保持増進及び健康寿命(健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間をいう。第8条において同じ。)の延伸が図られること。
(2) 子どもの心身の健全な発達及び体力の向上が図られるとともに、豊かな人間性が育まれるよう配慮されていること。
(3) 障がい者が自主的かつ積極的にスポーツに参加することができるよう必要な配慮がされていること。
(4) 道民がスポーツに親しむ機会の確保が図られること。
(5) 道、市町村及びスポーツ団体(スポーツの振興のための事業を行うことを主たる目的とする団体をいう。第5条及び第9条において同じ。)等の相互の連携協力の下、地域間の交流及び国際交流を促進することにより、地域の活性化が図られること。
(6) 選手のスポーツに関する競技水準の向上が図られるとともに、スポーツの指導者その他スポーツの推進に寄与する人材(以下「指導者等」という。)が養成されること。
(7) 自然環境、観光資源等を活用したスポーツの振興が図られること。

道の責務

第3条 道は、前条に定める基本理念にのっとり、スポーツの推進に関する施策を総合的かつ計画的に策定し、及び実施し、並びに市町村に対して、情報の提供、技術的な助言その他の必要な支援を行うものとする。

道民の役割

第4条 道民は、スポーツに対する関心及び理解を深め、自主的かつ積極的にスポーツに親しみ、又はスポーツを楽しむことにより、心身の健康の保持増進及び体力の向上に努めるものとする。

関係者相互の連携及び協働

第5条 道は、第2条に定める基本理念の実現を図るため、道民及びスポーツ団体その他の関係者と相互に連携を図りながら協働するよう努めるものとする。

第2章 スポーツ推進計画

第6条 知事は、スポーツ基本法(平成23年法律第78号)第10条第1項の規定に基づき、スポーツの推進に関する計画(以下この条において「スポーツ推進計画」という。)を策定するものとする。
2 知事は、スポーツ推進計画を策定し、又は変更しようとするときは、あらかじめ、北海道スポーツ推進審議会の意見を聴かなければならない。
3 知事は、スポーツ推進計画を策定し、又は変更したときは、速やかに、これを公表しなければならない。

第3章 スポーツの推進に関する基本的施策

ライフステージに応じたスポーツの推進

第7条 道は、豊かな自然環境及び観光資源等に恵まれた北海道に特有の環境を生かしながら、道民のそれぞれのライフステージ(少年期、青年期、壮年期、高年期等の各段階をいう。)に応じたスポーツの推進を図るために必要な施策を講ずるものとする。

健康づくりの推進及び健康寿命の延伸

第8条 道は、道民のスポーツを通じた心身の健康の保持増進、体力の向上、疾病の予防、介護の予防等の健康づくりを推進するとともに、健康寿命の延伸を図るために必要な施策を講ずるものとする。

子どものスポーツの推進

第9条 道は、子どもの心身の健全な発達及び体力の向上が図られるよう、学校、スポーツ団体、家庭等と連携し、子どもに対するスポーツの機会の提供及び充実に向けた取組を促進するために必要な施策を講ずるものとする。

障がい者のスポーツの推進

第10条 道は、障がい者が自主的かつ積極的にスポーツに参加することができるよう、その障がいの種類及び程度に応じたスポーツへの参加の機会を提供するとともに、障がい者のスポーツを推進する人材及び団体等の育成を図るために必要な施策を講ずるものとする。

スポーツでつくる優しい共生社会

第11条 道は、体力、年齢、性別その他の事情にかかわらず、様々な人が自主的かつ積極的にスポーツに参加することができるよう、スポーツへの参加の機会を提供するために必要な施策を講ずるものとする。

スポーツに親しむ環境の整備

第12条 道は、道民が地域の差異にかかわらず等しくスポーツに親しむことができるよう、スポーツ施設の効果的な管理運営及び有効活用並びに指導者等の活用その他のスポーツに親しむ環境の整備を図るために必要な施策を講ずるものとする。

スポーツの観戦等に係る気運の醸成

第13条 道は、道内に活動の拠点を有するスポーツチームとの連携により、道民のスポーツの観戦及びスポーツチームの応援に係る気運を醸成するために必要な施策を講ずるものとする。

スポーツを通じた地域の活性化等

第14条 道は、スポーツを通じて地域間の交流及び国際交流を促進し、地域の活性化を図るため、道民と選手等との交流、国際的又は全国的な規模のスポーツの競技会及び合宿の誘致、道民及び道外からの来訪者に対するスポーツに親しむための情報の提供その他必要な施策を講ずるものとする。
2 道は、地域経済の活性化を図るため、スポーツに関連する地域産業の振興その他必要な施策を講ずるものとする。

競技水準の向上

第15条 道は、国際的又は全国的な規模のスポーツの競技会において、選手が優秀な成績を収めることができるよう、選手の育成及び指導者等の養成並びにこれらの者となり得る人材の発掘等の推進を図るために必要な施策を講ずるものとする。

冬季スポーツの振興

第16条 道は、本道の優位性を生かした冬季スポーツ(スキー、スケート、アイスホッケー、カーリング等の主に冬季に行われるスポーツをいう。以下この条において同じ。)の振興を図ることができるよう、冬季スポーツの競技人口の増加及び競技水準の向上を図るために必要な施策を講ずるものとする。

スポーツに携わるボランティアの育成等

第17条 道は、スポーツの観戦等を通じたスポーツに携わるボランティアの育成及びボランティア活動への参加意識の向上を図るために必要な施策を講ずるものとする。

セカンドキャリアの形成の促進

第18条 道は、選手が安心して競技活動に取り組むことができるよう、その有する能力、技術及び経験を、生涯にわたり社会の各分野において又は次の世代の選手の育成に当たって生かすことができる環境の形成を図るために必要な施策を講ずるものとする。

スポーツにおける体罰及び暴力の根絶等

第19条 道は、道民が安心してスポーツを行うことができるよう、スポーツにおける体罰及び暴力を根絶するとともに、スポーツ事故その他スポーツによって生じる外傷及び障がい等の防止並びにこれらの軽減を図るため、指導者等に対する研修の実施、スポーツにおける安全の確保に関する知識の普及その他必要な施策を講ずるものとする。

顕彰

第20条 道は、スポーツの競技会において優秀な成績を収めた者及びスポーツの発展に寄与した者の顕彰を行うものとする。

財政上の措置

第21条 道は、スポーツの推進に関する施策を推進するため、必要な財政上の措置を講ずるよう努めるものとする。

附 則

1 この条例は、公布の日から施行する。
2 知事は、この条例の施行の日から起算して5年を経過するごとに、社会経済情勢の変化等を勘案し、この条例の施行の状況等について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

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